山内義雄のレビュー一覧

  • モンテ・クリスト伯 2

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    宝を得て、過去の自分へ好意を寄せてくれた人へは恩返しを、敵意を向けた人へは復讐を画策するダンテス。フェルナンとメルセデスの息子アルベールとの出会い。
    2巻では善行の部分だったが、これから復讐劇になっていくんだろうか。
    読む速度はスノーボール。

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    2017年01月09日
  • 狭き門

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    ネタバレ

    アリサの美しさ、挙動、そのすべてが繊細なガラス細工のように描かれている。本当に、主に導かれるかのように、天上に召されてしまった。幸福に手を伸ばすこともできたろうに、そうしなかったアリサ。ジェロームを思うと、ジュリエットを思うと、まぁなんとも言えない複雑な思いになるのだけれど、きっとアリサは母の不義を自らの原罪のように感じてしまったのではあるまいか。私はキリスト教徒ではないのではっきりとしたことはわからないがやはりりっぱだったと思わずにはいられない。そして今まで興味を持てなかったヨーロッパ庭園の美しさの片鱗を垣間見ることができた。華やかな表面だけを見ていたが、そこには華やかさと喜びとともに、やっ

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    2016年06月25日
  • モンテ・クリスト伯 7

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    人を本気で愛して憎んだエドモンだからこそ、開けたラストシーン。これから先苦しみ、憎しみがあったとしても、それも含めて円熟していく人生でありますよう。

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    2016年01月28日
  • 狭き門

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    “力を尽くして狭き門より入れ”
    愛とは何か、を深く考察させられた作品でした。
    ただ、肉体は決して交わらないが、互いを常に思い合うプラトニックな愛で、狭き門へと入ることを試みたアリサとジェロームは一体真実の愛、そして幸福を手に入れられたのでしょうか。
    実際に読んで考えてみて、答えは否だと思います。
    一方、好きではない人と結婚致しましたが、子を作り、実世界を真剣に生きているアリサの妹ジュリエットは非常に魅力的で幸福に暮らしています。
    この作品の主題に対極的に書かれていると考える、D・H・ローレンスのチャタレイ夫人の恋人では、むしろ肉体的な愛を称揚されておりますが、それは事実、生物として生きている人

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    2015年09月09日
  • 狭き門

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    ネタバレ

    純粋な少年と破滅欲求のある少女の恋愛小説
    という印象の作品です。

    幸福になることを病的なまでに恐れている少女が魅力的でした。
    著者ジッドの自伝的作品でもあるとのことです。

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    2015年02月15日
  • モンテ・クリスト伯 7

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    ネタバレ

    人情の機微のつまった壮大な物語でした。
    モンテ・クリスト伯がなぜモレル父子そろってギリギリまで楽にしてあげないのか、読んでいてずっと腑に落ちなかったのですが、最後に納得しました。
    「大きな不幸を経験したもののみ、きわめて大きな幸福を感じることができる」というのは、辛い時に思い出したくなる一節ですね。
    味わい深い訳文はまたいつか、自分が年老いた時にもう一度味わいたいと思います。
    島から海上遥か彼方に見える白い帆のシーン、印象的で鮮やかに浮かびました。

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    2016年07月14日
  • 狭き門

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    ジッドの生育歴や人柄とよく重ねられて作品が語られるが、ちっともそんなものとは関係なく、彼一人が考え、向き合ったものが言葉として語りだされている。
    作品の発表にとても年月を要するのも十分納得できる。真実を書くということは、生半可な覚悟ではできない。言葉では真理を捉えきることができないから。
    これほど、キリストの言葉をその教義を超えてそのまま受け取れているひとのように感じる。彼は決してキリストの教えを捨てていない。真理は捨てることなどできない。
    愛とは、すべての人を自分と同じように愛せなければ、それはほんとうの愛ではない。相手を堕落させるものなら、それは愛ではない。そこへの門は誰に対しても開かれて

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    2014年08月01日
  • モンテ・クリスト伯 7

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    復讐の果てにあったものは何だったのか?
    復讐と赦し。

    なんてのかなあ?
    父親達には復讐を、子供達には手をさしのべてと言うか。
    復讐の相手にかかわ人であっても、そのために人を不幸には出来ないという思いの方が強い人なんだなというか。

    復讐を心に誓って、それだけを目標としつつも、19際の頃のエドモンと本質は変わらず。


    最後に、もう一度、24年前に得られるはずだった幸福を手にすることができた。ってことが、一番かな、と。そうして私が(私?)が幸せになって欲しいと思った人たちが幸せなったから、満足(*´∀`)

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    2013年03月11日
  • モンテ・クリスト伯 6

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    ぐいぐい読めた。
    残り1巻だけどどこに行き着くのか?
    復讐と言うから、どんな血生臭いことになるのかと思ってたんだけど、理性的と言おうか。
    彼ら全員、ダンテスを陥れただけでなくも痛いところを持っていて。そこを突かれ暴かれといった。

    そんな中、エデの思いに気付いて、詩文もまた幸せになれるのではないかと気付くダンテス。
    てか、幸せにおなりよ!エデも!

    あと1巻。どうなるのか?!

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    2013年03月06日
  • モンテ・クリスト伯 5

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    ダンテスがどうこう、よりも、彼を取り巻く人々の話がメインに。
    とりわけ、二組の婚約者たち。お互いに望まぬ。の話がメイン。
    そのうらに、ヴィルホールとダングラール夫人の隠された過去、アルベールの父、フェルナンがギリシアで犯した罪。
    ここから、ダンテスはどう復讐を果たすのか?

    そんななか、サン・メラン公爵、夫人の立て続けの死があり、フランツと結婚させられそうになっていたヴァランティーヌは、祖父ノワルティエの力で結婚を免れたが、思わぬ疑いがかかり…ってか、公爵夫人の件も、ヴィルホール夫人がやったことかと!助けて伯爵!!と思ってしまう。

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    2013年03月02日
  • モンテ・クリスト伯 7

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    Best3に入るくらい大好きな小説のひとつ。
    大学生の時に挑戦したけど、とても読みやすい長編小説で、始終楽しみながら読み進めることができたのを覚えている。
    ダンテスを不憫に思う分、その復讐劇は痛快で仕方がない(笑)
    しかも天の裁きであるかのごときその巧妙な手口がマジかっこいい。
    これを読んでる時は自分の中でモンテクリスト伯ごっこ(モンテクリスト伯のように振る舞う)が流行りました(笑)
    そのくらい影響力をもった名作!
    誰かに復讐を考えている方は是非(笑)

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    2013年03月02日
  • モンテ・クリスト伯 4

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    ダンテスがどこからどう手をつけていくのか・・・
    モンテクリスト伯が何者で、誰に対して害意を持っているのか、が分かっているからこそ、真綿で首を絞められているような・・・

    ただ、アルベールとヴァランティーヌは、親の咎をすり抜けて幸せになって欲しいなぁと思う。

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    2013年02月28日
  • モンテ・クリスト伯 3

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    ネタバレ

    ローマからパリにやってきて、やっと因縁のある人々と出会い。ただ、かつてのエどモン・ダンテスではなく、モンテ・クリスト伯として、パリは初めての田舎者として、本当の身元を知られずに、フェルナン・ダングレール・ヴィルホールと会い・・・

    誰一人、伯爵がエドモンであることを見抜けるわけがなく、ただ1人、メルセデスだけは・・・多分、気付いた。

    仇敵との再会と果たすと同時に、大恩あるモレル氏の家族との再会も果たした。

    このパリで、今後、ダンテスはどのように復讐を果たしていくのか?

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    2013年02月26日
  • モンテ・クリスト伯 7

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    最後の言葉「待て、しかして希望せよ!」が胸に刺さる。
    素晴らしい作品だった。
    終わってしまうのが嫌でページをめくるのが遅くなっていく程だった。
    しばらくはこの余韻に浸っていようと思う。

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    2018年11月25日
  • モンテ・クリスト伯 7

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     所蔵する文庫が古すぎて、まだカバーも無い頃のもののため、ずっと岩波文庫だとばかり思っていたが、実は角川文庫だった。
     角川版は全6冊。今もまだ文庫に入っているのかもわからないが。

     当作品を通じての楽しみの一つに、主人公の常識はずれの富豪ぶりがある。
     スーパーカーブームの子供の頃、「こち亀」中川の家には色違いのカウンタックが12台もあることをうらやましく思ったことを初めとして、古今東西の作品中のお金持ちたちの行動に、そうではないわが身を照らし合わせながら楽しむ感情はよくよく理解できるものだろう。

     最終巻、魅力あるサブキャラの一人である、山賊ルイジ・ヴァンパが、人質に対して高額の食事代

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    2017年08月16日
  • モンテ・クリスト伯 6

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     復讐には悔恨がつきものなのか。
     復讐の思いを抱き続けるのはどれほどのエネルギーが必要なのだろう。
     
     復讐が遂げられていく度に、薄れていく思い。
     まして、自分の復讐が、予期せぬ不幸をも呼び寄せてしまったとしたら。


     エドモン・ダンテスの復讐も佳境に入り、鉄の意志も揺らぎ始めてきます。
     神の力を代弁しているつもりの伯爵も、やはり神ならぬ身。
     予測を超えた事態も引き起こしてしまいます。

     全てを失い墓場から甦ってきた復讐鬼は、
     復讐を遂げた時、何を得るのか。

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    2017年08月16日
  • モンテ・クリスト伯 5

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    ちょっとモンテクリスト伯自体は登場が控えめだったが、これはいろいろ仕込んでいたものがいよいよ効果を現し始めたから。
    早く次巻が読みたい!

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    2018年11月25日
  • モンテ・クリスト伯 5

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     復讐、もしくは仕返しはその行為の理由を相手に突きつけてこそ。

     例え復讐すべき相手に、首尾よく不幸が訪れても
     その理由、根源を突きつけなければ、気持ちは納得できまい。

     ましてモンテ・クリスト伯は正体を隠しての復習劇。
     その復讐の果たす時、正体を相手に告げる時、高まる気持ち。

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    2017年08月16日
  • モンテ・クリスト伯 4

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    いよいよ折り返しの巻。
    徐々に復讐の始まり?それとも崩壊の始まり?
    ますます目が離せなくなってきた。

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    2018年11月25日
  • モンテ・クリスト伯 4

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     現代日本人にとって復讐は、法律上許されないこと。
     だが、時としてそれを望む気持ちがある。

     人は自らの身に起こった災難・不幸などを自分以外の誰か・何かのせいにしたくなる。そしてその誰か・何かに仕返ししたくなる時がある。

     高潔な心ではない。建設的でないのかもしれない。
     しかし人は時として、つまづいた石に当り散らす存在なのだ。その石に悪意などなく、よく足元を見る、と反省した方が、その後の人生にとって有用だとしてもだ。

     まして、人が人に対し、悪意を持って行った行為について復讐は自然と湧き上がる思いなのだ。

     人として許されない行為をした者が、そしらぬ顔で人生を楽しんでいる。
     それ

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    2017年08月16日