山内義雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ブックカバーのかわりに破れかけた油紙。
四方が茶色く変色した頁。
そして誰のものかわからぬ「印章の盗み方」と「ブルーブラックインキの消し方」をつづったメモ用紙。
25年前に手に入れた時からすでにこのような状態だったこの古本は、約40年ほど前の発刊。しかし小説の価値とはまったく関係ない。
逆に本作の雰囲気にとてもぴったりで、何度も読み直すほど気に入っているにもかかわらず、買いなおす気にはなれずにいる。
幸せの絶頂から、一瞬にして不幸の暗闇へ落ち込む主人公。
重ね重ねの巡り合わせは、絵に描いたようではあるが、それを稚拙と言うのはもったいなさ過ぎる。
1巻は、何度読んでも面白い、 -
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Posted by ブクログ
この巻は盛り沢山。色々と事態が急転してゆく。面白いね!
伯爵が探し出したダングラール夫人とヴィルフォールの間の隠し子は、カヴァルカンティ公爵として仕立て上げられ彼らと近づきになっていたが、まずダングラールが彼に興味を持つ。株取引により多大な損失を蒙った後も失敗が続くダングラールは、カヴァルカンティ公爵の資産を手にする事を目論んでか、自身の娘ユージェニーとカバルカンティ公をくっつけさせようとする。しかし、元々ユージェニーはアルベールの婚約者であった為それは両家の間に亀裂を生む切欠となる。モルセール伯爵を疎ましく思ったダングラールは、フェルナンが過去に行った事件の真相を表沙汰にしようとする。物 -
Posted by ブクログ
ラストに向けて話が加速していきます。あぁ・・・面白い。
冒頭、前巻から不穏な動きを見せていたカドルッス。彼のその欲深さを持って、アンドレアから今以上の金を吸いだそうと目論む。そして、アンドレアの現在の立場を知り謀略を計るが、伯爵の方が一枚上手であった為にその目的が果たされる事は無かった。一方アンドレアの方も、ただカドルッスに良い様に付き纏われるのが思わしくない為、カドルッスがほうほうの体で伯爵の屋敷から出る所を見計らい、この機に乗じてカドルッスに対して刃を向けた。
重傷を負ったカドルッスは、伯爵の館に運ばれる。カドルッスを襲ったのがアンドレアであると知った伯爵はアンドレアの告発書を書くよ