安東能明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
そうか。
一応シリーズ物なんだな。
あまりシリーズ物として意識していませんでしたが、登場人物や設定が、以前の作品から引き続いています。
中身的には、“左遷?”されてクサリ気味のエリート警察官が主人公と言う割には、必ずしも彼が目立つわけでもなく、むしろ脇役的な役割で話は進行していきます。この作品の面白いところは、そう言う人物設定と、事件に関する最初の読みとは異なる結末が控えていると言うところでは無いでしょうかね。そう言う所は面白いんですが、先にも記したように、主人公が脇役にも見えるような描き方なので、私には淡白な内容に思えもしました。なんかこう、グッと来るところはないんですよね。そう言う蛋白に思える所が良いのかな -
Posted by ブクログ
話を戻そう。
この無節操な高野だが、本書で事件に関わるうち、大人に、警官に、刑事へと成長していくにしたがって、当初のつかみどころのなさがなくなっていく。
「Mの行方」ではストーカーとなった男と被害者の女と関わることで、高野は自身の職責の重さに心を傷める場面が登場する。
カントもホッブズも人の本性は悪だと言った。
そのままでは争いが絶えない、と。
それを裏付けるかのような事件の結末は、彼女を大きく成長させもしたが、一方で彼女の心を叩きのめしもした。
表題作「供連れ」では、真実は周りが考えるほど単純で綺麗なものではなかった。
夫婦は愛し合っているもの、親子は大切にしあうもの、女は優しく、男は強いものだ......。
そんな思い込みは、そうでないと感じているからこそすがりつき、信じたい対象なのかもしれない。
人は慈しみ合うものだ、そう、私は信じたいけれど、それは幻想でしかないのだろうか?