安東能明のレビュー一覧

  • 出署せず

    Posted by ブクログ

    シリーズ第2弾,読み応えある5編の連作短編集だ。警視庁の中枢から所轄の警務課長代理に左遷されたエリート柴崎が,キャリアの若い女性警察署長と所轄の刑事の間で板挟みに。中間管理職の悲哀,花形部署への返り咲きを狙う野心,真相を追求する警察官としての良心に揺れながら事件を解決する。一番好きなのは5年前の失踪事件を題材にした『出署せず』。

    0
    2018年09月18日
  • 撃てない警官

    Posted by ブクログ

    警視庁総務部に勤めるエリート警官の柴崎は、部下の拳銃自殺という不祥事の詰め腹を切らされ左遷される。虎視眈々と復権を狙う彼だが、所轄での経験を経て徐々に「警察官」へと変貌していく…。警察の内幕を描きながら事件の謎解きも楽しめる。横山秀夫を彷彿させる良本。今まであまり縁のなかった作者さんだが何冊か読んでみたい。

    0
    2018年08月17日
  • 限界捜査

    Posted by ブクログ

    東京・赤羽の巨大団地葵ヶ丘に住む北原美紗子の娘・奈月が失踪した。赤羽中央署生活安全課の疋田務は部下の小宮真子らとともに懸命な捜査を続けるが、一向に消息は掴めなかった。奈月はいったいどこへ。やがて誘拐犯を名乗る人物から身代金要求の電話がかかったとき、事件は予想もしない方向に暴走を始めたー正統派、かつ、斬新。

    0
    2018年08月21日
  • 撃てない警官

    Posted by ブクログ

    総監へのレクチャー中、部下の拳銃自殺を知った。柴崎令司は三十代ながら警部であり、警視庁総務部で係長を務めつつ、さらなる出世を望んでいた。だが不祥事の責任を負い、綾瀬署に左遷される。捜査経験のない彼の眼前に現れる様々な事件。泥にまみれながらも柴崎は本庁への復帰を虎視眈々と狙っていた。

    0
    2018年05月31日
  • 伴連れ

    Posted by ブクログ

    高野が警察手帳を紛失したらしい。柴崎警部は頭を抱えた。彼女はその事実をあっさり認める。だが捜査を続けるうち、不祥事は全く別の貌を見せはじめた。少年犯罪、ストーカー、老夫婦宅への強盗事件。盗犯第二係・高野朋美巡査は柴崎の庇護のもと、坂元真紀署長らとぶつかりながら刑事として覚醒してゆく。迫真のリアリティ。心の奥底に潜むミステリ。

    0
    2018年05月27日
  • 広域指定

    Posted by ブクログ

    一月十日午後九時、未帰宅者の一報を受け柴崎警部は高野朋美巡査らを急行させた。九歳の女児、笠原未希はどこへ消えたのか?早期保護を目指し指揮を執る綾瀬署署長、坂元真紀。主導権を奪おうとする警視庁捜査一課。未解決事件の悪夢に悩まされる千葉県警。キャリアまでを巻き込んだ事件の捜査の行方ーそしてその真相とは。

    0
    2018年05月27日
  • 総力捜査(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    捜査二課から異動してきた“刑事の中の刑事”上河内博人警部が相棒に指名したのは、なんと“内勤のプロ”柴崎警務課長代理だった(「秒差の本命」)。坂元真紀署長は、管内に移ってきた武闘派暴力団事務所を排除するため、総力体制を組む。対策を練り、調査を進めるうちに、柴崎たちの想像を遙かに超えた真実が浮上する(表題作)。

    0
    2018年05月27日
  • 総力捜査(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    まったく予備知識なく、この文庫を開きました。短編集かと思いきや、綾瀬の警察署を舞台にした連続警察小説でした。篠崎という生真面目な内勤の警察官と上河内という飄々とした刑事がメインになりながら群像劇を繰り広げていきます。エド・マクベイン大河の支流か、太陽にほえろの足立区版か、高村薫の合田雄一郎がいないマイルドバージョンか…実際、篠崎やるならどんな役者か、上河内やるならどんな役者か、映像のキャスティングをついつい考えてしまいました。この本は、実は自分で選んだのではなく「最近、面白かった本」を人に推薦することを日常にされている方から、いただいたものです。ついつい、自分の読みたい本から手に取ってしまうの

    0
    2018年05月21日
  • 撃てない警官

    Posted by ブクログ

    よくある警察小説だろうと思って大して期待せず読んだけどすごくよかった。後から知ったが著者は鬼子母神を書いた人らしく、なるほどねーと納得。無骨だけど丁寧な描写で静かな怖さに趣のあるあの小説の人かー納得ーと。
    本作は何がいいって主人公がクソ野郎で保身のことや自分の地位を損ねた男を貶めることしか考えていないのがいい。そして、著者の筆致は誰のこともえこひいきせず、公平に人間の汚さやどうしようもなさを描いている。そして、そんな人間がときに素晴らしいことを成し遂げるという希望があることも、大樹の幹みたいにごつごつとした文体で、さりげなく匂わせる。さりげないのがよい。誰も内心で正義を実現しようなんて思ってい

    0
    2018年05月15日
  • 総力捜査(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    “上河内”と言う新たな登場人物。軽い感じですが、実は切れ者なんですね。いやぁ、例によって、柴崎を混乱させるトラブルメーカーと言う設定かとおもいましたが、違いました。

    物語の中でも時間は進んでいます。またもや人事の話が出てきているんですが、このシリーズ、柴崎が本庁に戻ったらお終いですよね?どうするんでしょうね。

    0
    2018年02月16日
  • 総力捜査(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    柴崎警部シリーズ第五弾。
    新しいキャラクターも登場。
    五編それぞれ楽しめるが、
    中編ボリュームの表題作が面白かった。
    登場人物たちのキャラクターもより色濃く出てきており、
    やはり、長編が読みたくなる。(前作は長編だった)
    次作では、岩城の活躍に期待したい。

    0
    2018年02月12日
  • 出署せず

    Posted by ブクログ

    シリーズ2冊目。前作では、部下の責任を1人で負わされ、警視庁の花形部署から所轄の警務課に左遷された恨み節を炸裂させていた柴崎だが、今作では新しく赴任してきた女性署長の元、粛々と仕事をこなす日々。前作の緊張感はやや抜けたものの、警察官の不正を暴きながら事件を解決に導く、刑事顔負けの観察眼の鋭さが光っていて全体の印象は地味ながらも、とても面白かった。自身の野望はぐっとこらえ、警務課の仕事に追われる上、署長の無茶振りに忙殺される柴崎の警察官としての姿勢に次作も期待大です!

    0
    2018年01月18日
  • 伴連れ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    評価は4.

    内容(BOOKデーターベース)
    高野が警察手帳を紛失したらしい。柴崎警部は頭を抱えた。彼女はその事実をあっさり認める。だが捜査を続けるうち、不祥事は全く別の貌を見せはじめた。少年犯罪、ストーカー、老夫婦宅への強盗事件。盗犯第二係・高野朋美巡査は柴崎の庇護のもと、坂元真紀署長らとぶつかりながら刑事として覚醒してゆく。迫真のリアリティ。心の奥底に潜むミステリ。警察小説の最高峰がここに。

    0
    2017年12月08日
  • 広域指定

    Posted by ブクログ

    女児誘拐事件を捜査する柴崎令司,高野朋美らが,今回の笠原未希の事件と以前の未解決事案の容疑者だった水口文彦も含めて,彼らの地道な動きを描写した長編だが,例によって警察の縦割り組織の弊害が出てきて面白かった.未希の父 智司が経営する工務店の従業員も総出で未希の行方を探し,管轄の綾瀬署も動くが,何故か警視庁の捜査一課も出張ってくる.水口の容疑が固まる中,高野らは笠原家族の動きを注目し,兄の将大の証言で意外な犯人が浮上する.警視庁の上層部と交渉するキャリアの綾瀬署長 坂元真紀の動きも楽しめた.

    0
    2017年10月31日
  • 撃てない警官

    Posted by ブクログ

    警視庁総務部のエリート、柴崎は、不祥事の責任を負い、所轄の綾瀬署に異動させられる。

    綾瀬署での様々な事件の中で、果たして、本庁に異動できるのか。

    警察官を主役にした短編ミステリー集。

    0
    2017年10月04日
  • 広域指定

    Posted by ブクログ

    4作目は長編です

    本庁、千葉県警、それぞれとの確執もあり、前半は緊張感のある展開
    その中に臭わされる違和感

    そして、被害者の無念
    ところが、それを覆す事実が発覚していきます

    真犯人の姿には唖然とさせられました
    今回も、女性部下が大活躍です

    0
    2017年09月25日
  • 伴連れ

    Posted by ブクログ

    シリーズ3作目の短編集

    必ず身近に困った奴が現れるのが、作品の特徴かな
    世の中かっこいい奴ばかりじゃないもの
    今回は部下の成長する姿もある

    最後の話、ラストの一刺しがとても痛い

    0
    2017年09月23日
  • 広域指定

    Posted by ブクログ

    柴崎令司シリーズ第四弾。初の長編、文庫書下ろし。
    九歳の女児行方不明事件をめぐり、綾瀬署、警視庁捜査一課、千葉県警、それぞれの立場がリアルに描かれる。
    前シリーズから引き続き登場のキャラクターも際立ち、特に高野朋美巡査が成長していく様は、読んでいて嬉しい。
    続編期待。

    0
    2017年09月03日
  • 伴連れ

    Posted by ブクログ

    柴崎令司シリーズ第三弾。
    五編を収めた短編集。どれも読み応えあり。
    新しいキャラクター高野朋美巡査が、五つの事件を通じて着実に成長していく様も好感。

    0
    2017年09月03日
  • 出署せず

    Posted by ブクログ

    柴崎令司シリーズ第2弾。新しい魅力的なキャラクターとして、女性キャリアの新署長・坂元真紀が登場。様々な事件に警察内部の人間ドラマが絡む。微妙な距離感を保つ柴崎と坂元が今後、どういう関係になっていくのか、どんなコンビになっていくのか……第3弾も(出れば)読みたい。

    0
    2017年09月01日