荒俣宏のレビュー一覧
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ついに主人公の陽子は米国の秘密結社BNASに拉致されハワイ島キラウェア火山の地下大洞窟へ。仲間とともに命を懸けた洞窟脱出ゲームに参加させられてしまいます。なぜそんなに敵対しあうのかよくわからない秘密結社同士の陰謀もすごいですが、ハワイに代表される南国の楽園の暗い歴史と「楽園」そのもののイメージがいかにして作られていったかを読むと、まさしく熱で思考も溶け暗黒に落ちて行きそうになります。ハワイは火山島なので珊瑚のかけらからなる白い砂浜は本来無い。南国ビーチの代表椰子の木も、もともとは無い。バナナ畑ももともとは無い。ではどこから持ってきたか・・・どんどんアメリカナイズされ、日本の観光用にイメージを上
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Posted by ブクログ
1875年のキャプテンクックの時代ではハワイはサンドイッチ諸島として地図上には記載されています。火(火山)と水(滝)と山で繋がった環太平洋諸島の神話をベースに、太平洋諸島が大洪水で消滅した後も残るようにと意図された第二の日本国をめざしてハワイを占領しようとしていた江戸幕府の陰謀や、日本人労働者によるストライキが発生した事件などがつながり、舞台はハワイ島のキラウェア火山に。なぜ日本人はこんなにもハワイが好きなのか?根源に迫る話を、ノアの箱船からヴェリコフスキーによるとんでも科学まで総動員して語られて行きます。現在のアメリカ色に染まったハワイなど偽りの仮面。ロシアも日本も狙っていたハワイのどろどろ
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Posted by ブクログ
最後の最後での恵子さんにちょっと疑問を持ってしまった。
自ら占いの結果により決めた使命を遵守し、
仕事に生きる夫と気の触れた彼の妹を守り、
人妻でありながその清廉さから乙女を匂わせる美貌。
まるで日本人形のように、艶っぽいのに無機質なイメージ。
しかも、時に荒々しく精神面も強い。
なんて利用の女性・・・!!
と追っていた恵子さんの終盤の決断には、
本当にド肝を抜かれたというか突っ込まずにはいられなかった。
魔人・加藤も終盤の人間臭さに驚かされた。
でも、物語的にはこの2人の結末は次への布石として面白いんだろうな。
史実・実在の人物と創作的な伝奇要素が
織り交ざっていて混沌として -
Posted by ブクログ
新婚家庭で、幸せいっぱいのはずの夫婦に、
災いが降り注ぐ。。。
新しい家なのに、なぜか、カビが異常に繁殖する。
新妻は、恐ろしい悪夢にうなされることも多くなった。
そして、次第に、カビ・ノイローゼに陥り、狂っていく。
困り果てた夫は、半信半疑で、風水師・黒田を訪ねた。
女風水師。ミヅチと共に、調査を開始した黒田は、
恐るべき、邪気の存在を知る。。。
恐ろしいカビの化け物と対決するシーンは、迫力があり、
恐怖がじわじわと迫ってきて、面白い!のだが。。。
ラストがあいまいすぎて、いまいち、すっきりしない。
出来れば、納得のいく、結末にしてほしかったなぁ。。。
風水って、あまり気にしてなか