感情タグBEST3
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有名な三島事件(と言っていいのかな?)のことをこの本で読んで気になり調べてみることになったけど、まさかそれをこう物語に絡めてくるなんて上手いなあ。
後恵子さんを心から尊敬してしまった。普通ここまで出来ないよ。流石、加藤が認めた女性なだけあるわ。ここまでくると却って怖いけども。
勉強をわくわくしながらするのってそうはないと思う。最終巻どうなるのか、ドキドキものです。
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虚実百物語みたいな雰囲気で、あぁ、これのパロディでもあったのか?と。
三原山噴火という、当時としては極タイムリーな話題が出て来て、そうだよな、昭和だったんだよな、と。当時まだ小さい自分をひいおばあちゃんに預けて、家族みんな噴火を見に行った、というエピソードを思い出しました。
こないだTVでシンゴジラ見て、帝都が破壊される様子に、加藤は喜んでるだろうな、と感慨深いものがあったのですが、内閣総辞職の後見てたら、なんといるじゃないですか、加藤が。あ、これはこの内閣に入り込んだ男の陰謀なのでは、と妄想が進みました。
あと、荒俣先生にいいたい、その転生は洋一郎でいってくださいよ!と。最後まで加藤と洋一郎押しでいきたいと思います。
Posted by ブクログ
この巻は「百鬼夜行篇」と「未来宮篇」でした。
けっこうリアルに歴史をなぞってきたお話から、執筆された当時は近未来だった昭和70年あたりを描いています。
百鬼夜行篇では、70年安保闘争から全共闘運動という日本人同士が殺し合う鬼が喜びそうな時代が描かれていました。
三島由紀夫さんがけっこう重要なポジションになっていました。
今まで実在の人物をこれだけ勝手に描ける荒俣さんの突き抜けっぷりが合わなかったんだけど、未来宮篇になると時代もパラレルだし、それが逆にリアルっぽくて面白かったです。
殺伐とした時代を背景に人が人を平気で意味もなく殺していくとか(モーター付自転車の暴走族とかね…)、夢も未来もない近未来の東京がまさに「魔都」で、こんな「帝都」はさっさと廃墟になってしまえばいいのに…って感じがじわじわきました。
なんだか三島由紀夫さんが自死して大活躍って感じだったよ。
このあたりの感覚は、荒俣さん世代にはわかるのかなぁ?
我が家の面々は、さすがに三島さんの自死は知識としてしか知らないからねぇ…。