【感想・ネタバレ】帝都物語 第伍番のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

この巻は「百鬼夜行篇」と「未来宮篇」でした。
けっこうリアルに歴史をなぞってきたお話から、執筆された当時は近未来だった昭和70年あたりを描いています。

百鬼夜行篇では、70年安保闘争から全共闘運動という日本人同士が殺し合う鬼が喜びそうな時代が描かれていました。
三島由紀夫さんがけっこう重要なポジションになっていました。

今まで実在の人物をこれだけ勝手に描ける荒俣さんの突き抜けっぷりが合わなかったんだけど、未来宮篇になると時代もパラレルだし、それが逆にリアルっぽくて面白かったです。

殺伐とした時代を背景に人が人を平気で意味もなく殺していくとか(モーター付自転車の暴走族とかね…)、夢も未来もない近未来の東京がまさに「魔都」で、こんな「帝都」はさっさと廃墟になってしまえばいいのに…って感じがじわじわきました。

なんだか三島由紀夫さんが自死して大活躍って感じだったよ。

このあたりの感覚は、荒俣さん世代にはわかるのかなぁ?
我が家の面々は、さすがに三島さんの自死は知識としてしか知らないからねぇ…。

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2018年04月14日

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