竹内薫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ私、本書にも書いてあるような「数学の大嫌いな」典型的文系バカです。
「文系・理系の枠にとらわれてばかりじゃだめ」なんですね。言われてみればその通りです。読んでいてグッサグッサと胸に矢の刺さる思いでした。
学生、子供の理系離れに警鐘を鳴らす文章もあり。理系離れから生まれる日本の「モノづくり」の危機を提言する文章もあり。
個人的に読んでいて「おお!」と燃えたのは宇宙旅行に関する記述でした。すみません。SF好きなもので。
宇宙までの巨大軌道エレベータ。
完成したら、宇宙旅行が一気に実現可能になるかもしれません。
「宇宙に行ってどうすんの?何を観るの?何を食べて、何を楽しむの?」
という観 -
Posted by ブクログ
ネタバレ単純な一元論や二元論を離れ、
より大きな視点でものごとをみることが大切なのです。
より大きな視点とは、「間主観性」と呼ばれているものです。
世の中に100%の客観などありえない、
【客観とは、ある意味で習慣の寄せ集めなんです。】
問題は、どうやってバラバラな主観的仮説どうしの間を「翻訳」し、
全体をうまく協調させるかなのです。
間主観性というのは、ようするに、「相手の立場になって
考えてみる」というだけのことなのです。
科学的な態度というのは、「権威」を鵜呑みにすることではなく、
さまざまな意見を相対的に比べて判断する“頭の柔らかさ”なのです。 -
Posted by ブクログ
理系バカと文系バカ
そしてたけしのコマ大数学科バカと宇宙エレベーターバカ
やっぱりこの二つの記述は欠かさなかった。しかし分量は控えめであったが・・・。
そもそも理系と文系はわけるべきではなくどちらの要素も、人として持ち合わせていた方が良いと書いていながらなぜか、どうしても理系上りの方が優秀なんだというニュアンスがちらほらと感じるのは門外漢の浅はかな読み間違いか?
文系理系なんてどちらでもよく本当に必要なことはいつでもどこでも誰でもが同じ知識レベルを得られるような学びの場を作るということなのではないだろうか。
年齢層が高くなると深い知識追求をしてはいけないのか、いやこれからの -
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Posted by ブクログ
ネタバレブラックホールの話があって、良かった。
どうやらブラックホールにお前らが入ると、お前ら全員スパゲッティになるってこと。
チョココロネだと思っていた自説が覆り、コロネの具材はスパゲッティだったんだ!スパゲッティがコロネに入ると、細い先から具材があふれて新しい子宇宙の誕生!
そんでお前らがその子宇宙でのビックバンになって純粋なエネルギーとして放出されるらしいという話だ。
ビックバンになりたい奴はブラックホールにGO!ビッグダディになりたい奴は勝手にしろDQN!
あと宇宙空間に放り出されると2分ほどは頑張れば生き延びることができるらしい。その際、真空の膨張で若干内臓が傷つくし、目や口を閉じていないと -
Posted by ブクログ
俗世と科学
以前、理系と文系の比較を書いていた著者で、その新書の感想も書きたい放題書いたけど笑
本書もはじめから首を傾げる所が多々あったにも関わらず、読んでしまった。
おそらくこの手の本を私が他に知らないためだろう。
ともかく、
本書はネイチャーとサイエンスの比較、科学誌の(いい意味ではない)事件、日本世論と科学の付き合い方の3本構成。
色々突っ込みどころはあるものの(比較する時代が異なっている、とか。南方を持ち上げて種明かしで落とす、とか。)、読みやすくてよかった。
こういう専門分野を分かり易く書くってありがたい!著者としては大変かもしれないが。
科学誌を揺るがす大発見(理論の発見ももち -
Posted by ブクログ
もしあなたが猫だったら…物の見え方が違う。
猫だけでなく、人間でも、同じ「赤」という色だったとしても、それが、本当に同じ色として認識しているかわからない。
そんなことを、私も中高生くらいの時に考えて(どこかで、そんな話を聞いたんだと思うけど)、この他の人と共有できない感覚を不思議に思った。
もしも重力がちょっぴりだけ重かったら…宇宙が潰れちゃう!逆に、軽かったら、どんどんどんどん離れて行って、「夜、星空を見上げても、ロマンチックな星空なんて何も見えない真っ暗な宇宙になってしまう」かもしれない。という思考実験。
他にも、量子の話やブラックホールの話、哲学者のプラトンの話まで!!
「もしもあな -
Posted by ブクログ
プレパパ・ママがどうやって子どもを産んでいくか、科学的に理解することができる。
また、乳児の子育てのいポイントや、そのときのママの状態を科学的に理解して助けることで幸せな家庭を築く。
3つのポイント
・パパが育児に参加するメリットの傾向
→ 子どもの脳の発達がよく思考力がつく
→ 社会的なつながりを意識・共感力
・ママには「サンマ(三間)の危機」がある
→ 自分の居場所がないと感じてしまう
→ 時間・空間・仲間
・育児は責任重大である
→ ママが一人でやっているケース
→ 24時間、自分のことは後回しでやっている
→ 子どもによかれと思ったことをやっているが評価もねぎらい -
Posted by ブクログ
生体機能が、制御工学の概念に似ていることは直感的には理解していても、具体的にそれが何か指摘できる人は少ないはず。本書を読むと、「あくまで仮説」と断わってはいますが、生命の進化の過程が、ロバストネスを高める方向に進んできたことが理解できます。例えば現代病の代表格である糖尿病。「そもそも生体は、血糖値が上がる方向にシフトしやすいようにできている。それは飢餓状態を克服するための進化の結果だ。」という。飽食の世にあって、そもそも緊急避難機能であったインスリン抵抗性(不要なインスリン消費を抑える)が跳ね返りとして生体に作用し、糖尿病を発症させるというメカニズムだそうです。
ロバストなメカトロシステム