井上ひさしのレビュー一覧

  • ブンとフン

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    ネタバレ

    四次元の大泥棒、小説の中から抜け出す…だって、四次元だもの、そんなの簡単!まずこのアイデアがいい。そして、カリカチュアされた小説家や警官や、色々な登場人物。現代日本への皮肉たっぷりの展開。さらっと読めるエンターテイメントでした。

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    2011年09月11日
  • ブンとフン

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    ネタバレ

    大学のゼミで吉里吉里人を読んで以来の井上ひさしさん。

    おもしろおかしくへんてこな物語を進めながらも、社会風刺をきかせている。
    処女作でありながら、井上さんの作品の魅力が既につまっている。

    芯の部分には、人間はよけいなものを取り去れば、みんな優しくなれるはずという信念みたいなものがある。

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    2011年08月30日
  • ブンとフン

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    ストーリー :☆☆☆☆
    世界観   :☆☆
    ビジュアル :☆☆☆
    キャラクター:☆☆☆☆
    読みやすさ :☆☆☆☆
    オススメ度 :読んで損なし!

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    2011年08月21日
  • ナイン

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    購入したのは3年くらい前だから、実際には再読。

    全てフィクションだと思うのだが、まるで私小説であるかのように思わせる。
    短編集であり、いくつかの作品は中・高等学校の国語の教科書に採用されている。

    じんわりする心暖まる話もあれば、世の中の世知辛さを感じずにはいられない話もある。
    きっと舞台は昭和30~40年代だろう。

    実際にはまだ生まれていないが、昭和ののんびりした、古きよき時代を感じさせてくれる一冊である。

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    2011年08月10日
  • 吉里吉里人(下)

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    大作。面白い。

    但し正直下巻についてはあれ?と思うことも多かった。種明かしが次々されていく。それは痛快なのだけれど、古橋という主人公に筋を集めようとして、ご都合主義にもとれた。
    尻切れとんぼ、な。

    それにしたって、この上中下巻の魅力は否定しようがないけれど。

    私としては前大統領たるカツぞー小笠原にもう一席ぶつ活躍をしてほしかった。

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    2011年04月02日
  • 四千万歩の男(四)

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    随分まえに、(三)を読み終わっていて、
    (四)もかなり前から本棚で出番をまっていてくれていた。
    面白いから読んでいるので、続きを忘れてしまうことはなかったのだけれど、そろそろ前に進もうかと思い、手に取った。

    そもそも伊能忠敬がきになって仕方なかったので、
    佐原にいってみて、父からこの本の存在を聞いたのが読み始めたきっかけ。
    あまりにちゃんと読みたくて、井上ひさし自ら著した解説本のような文庫も買い、そこからきちんと読み始めたのだった。

    (四)は蝦夷地の測量を終えて江戸にもどった伊能忠敬が、
    再び測量の旅に出るところから始まる。
    今回は、俳句やら古文やらが多く、読み進みにくいのは確かなのだが、

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    2011年02月07日
  • ナイン

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    「握手」ルロイ修道士が秀逸。
    両手のひとさし指をせわしく交差させ打ちつける → 「おまえは悪い子だ」

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    2011年01月16日
  • ブンとフン

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    先日亡くなられた井上ひさしさんのこれが処女作になる。
    売れず食えずの小説家フン先生が書き上げた最強キャラ、ブン。
    突如原稿用紙から飛び出し、てんやわんやの大騒動を巻き起こす。
    サラっと読めて、フフっと笑える一冊。

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    2011年12月13日
  • 井上ひさし笑劇全集(下)

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    笑劇の基本的なパターンは、「騙す者」vs「騙される者」の対立

    コミュニケーション手段であるはずの言葉が、逆に、ディスコミュニケーション、あるいは「対立」のための手段に、さらには、人をペテンにかけるための方策になり変わっていく

    言葉は、日常生活の中で何の疑問もなく使用する場合には、いわゆる極り文句として、表面的な意志の疎通手段として便利なメディアである。しかし、それは絶えず、陳腐で弾力性のない表現手段に転化する危険性を帯びている。そうした陳腐な媒体に成り下がることから言葉を救うのが、狂言を始めとして井上作品に至るまでの笑劇の伝統に連綿として伝えられた使命

    同音異義、つまりダジャレは、言葉及

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    2010年11月28日
  • 私家版 日本語文法

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    語学ゼミで教授が絶賛して薦めていた本です。
    読んで納得。確かに言語学を専攻している人にはたまらない面白さ。
    取り上げられている題材が平易で親しみやすいので
    するっと頭に入ります。
    文法の授業がこんな風に面白かったならなぁ。

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    2010年11月03日
  • ふふふ

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    先日井上ひさしさんが亡くなって、あわてて読んでみる私。
    私は井上ひさしさんの戯曲がとても好きでしたから、
    この人がどんなことを考えているのか知りたくなりました。

    そして分かったのはたいそうな勉強家でおられたということ。
    そしてそんな中から様々な角度をもって発想され、
    今日まであれらの戯曲を書き連ねて来られたのだと分かりました。

    吉野作造の「兄おとうと」読んでみたくなりました。

    ただ、野球の話題が多かったり、私にはよく分からないことですから笑、
    その分退屈に思う箇所もございました。

    一般の方だと思うのですが、その方のお書きになった「解説」が、
    これまた素晴らしい解説です。
    解説が一等上等

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    2010年07月13日
  • 組曲虐殺

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    舞台が眼に浮かぶようだ。芝居を見ているような気になる。登場人物一人ひとりが浮かび上がってくるようです。テンポ良く進んでいきます。昨今、日系自動者メーカーの中国工場で労働争議が起こっていますが、そこにはT氏がいるのでしょうか。

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    2011年07月16日
  • 吉里吉里人(下)

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    上巻に引き続き、相変わらずのねちっこい文章です
    嫌悪ばかりが湧いてくるのに、不思議と読み進めてしまうのはやはり魅力があるからなのでしょうか

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    2010年05月13日
  • 兄おとうと

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    小説ではなく戯曲。
    題名からアットホームな物語を想像して読み始めたがまったく違った。
    憲法についてのナンヤカンヤ。右翼が出てきたり、朝日新聞が出てきたり…。
    やや堅めの話だった。

    「兄おとうと」に出てきた曲…団栗ころころ。

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    2009年10月04日
  • 吉里吉里人(下)

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    79/100 No.62「長門有希の100冊」

    文庫本3冊で1500ページオーバー、読破するのに正味6日間かかった。

    読み終えた感想は、突飛なお話と予想外の展開で面白いとは思うが、

    如何せんお話が長すぎる、筒井ならばこれ30ページの短編だよなー

    たしかに医療他、専門知識をちりばめて為になったが、そのせいかあまりストレートに笑えない。



    1500ページ中、一番印象に残ったくだりは主役の小説家 古橋の生い立ちの部分。

    素直に笑えた。

    他はいきそうでいけない、全ての枝葉が中途半端で物切れの感じがする。

    コレを読むなら筒井の短編の方が楽しめるだろー

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    2013年12月10日
  • 吉里吉里人(中)

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    78/100 No.62「長門有希の100冊」

    中巻では独立に当り、その切り札を説明。

    タックスへブン(無税国)、医療立国、面白いところでは女紅場なる大人の社交所。

    その女紅場で小説家 古橋はケイコ木下に出会う。

    古橋はひょんなことでケイコ木下の婿になることに・・

    婿になることに反対する日本国が古橋の弱み、母をTVに出演させるくだりがある。

    かとおもうと、吉里吉里国立病院での雑役夫の場面。



    最後の下巻でどんな顛末になるのか楽しみだけど、けっしてわくわく感はなし。

    だらだらと長いだけという印象あり。

    上巻はわりとよかったけどね。

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    2013年12月10日
  • 吉里吉里人(上)

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    77/100 No.62「長門有希の100冊」

    81年 第33回読売文学賞、82年 第2回日本SF大賞受賞作

    小説家 古橋健二が旅行雑誌の取材のため東北へ

    しかし目的地にはたどり着けず、列車が通過するはずの途中の村が突然日本からの分離独立を宣言したのだ。

    突飛なお話です。



    吉里吉里語なる東北の方言が可笑しいし、合わせてお話途中にある古橋の生い立ちも笑える。

    記憶を一時も留める事が出来ない病気を患い、ある出来事が切っ掛けで一転、記憶異常増進症という奇病にとりつかれる・・

    このくだりが面白い。

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    2013年12月10日
  • ムサシ

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    新刊のとこにあったけど、これ脚本だね。舞台の脚本だ。そういえば蜷川さん演出で藤原竜也×小栗旬で武蔵&小次郎やるってな、芸能ニュースで前みたっけな。。。たぶん。杏ちゃんブログでも見たような。。今年の3月から、2箇所ハシゴでで5月までやってたような舞台だからほんと最近。 私のダイスキな白石加代子さんが出てるからさぞ面白かったろうこの舞台。巌流島のあとで小次郎が生きてて、その6年後、恨みを晴らそうと武蔵の前にふたたび現れた小次郎。てな設定。まあ全体としては、「命大事に生きようぜ」というわかりやすい芯のあるストーリー。たぶんやっぱこれ文字で見るより演技を観てこそ楽しめると思う。脚本の勉強とかしてる人に

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    2010年05月25日
  • ふふふ

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    とても面白いエッセイ。

    ふふふ

    だなんて、もうあまりに絶妙。
    短い中に、あっという間に読者を引き付けてしまう。
    ちょっと頭を切り替えたいときにさっと読む。
    きりっとなる。

    特に文芸局員時代の話、昔の本やでの話が面白い。

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    2009年10月04日
  • 四千万歩の男 忠敬の生き方

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    伊能忠敬を見つめる井上ひさしの視線がいい。

    「忠敬さんは、いい意味で愚直」
    そういいきってくれて
    おろかな毎日を過ごす、
    でもそれを決して嫌っていない
    私自身の生き方も認められたような気がする。

    生きているはずのない伊能忠敬の3番目の奥さんと
    対談をしたり、
    伊能忠敬本人とも話をしている
    そういうユニークさを持ちながらも
    非常にまともな対談もありで
    飽きない。

    肝心の小説『四千万歩の男』には
    まだ手をつけていないけれど、
    予備知識として、読んでおくのもいいかも知れない。

    さぁ、凶と出るか、吉と出るか
    いよいよ伊能忠敬ワールドに入ることになりそうだ。

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    2009年10月04日