北杜夫のレビュー一覧

  • 船乗りクプクプの冒険

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    子供の頃に読んでおきたかったな。そうしたら違う面白さがあったかもしれない。真黒になってたけどパイプのお掃除とか楽しそうだな。キタ・モリオ氏と編集者の追っかけっこも可笑しい。

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    2011年12月28日
  • さびしい王様

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    ネタバレ

    【追悼・北杜夫―1】
    思いっきりネタばらししちゃいますから、本書をこれから
    読もうと思われてる方は、ぜひこのレビュー読んで欲しいんです?
    これ、軽妙に書かれてるんだけど、
    随分と考えさせられちゃいます…大人も読める童話…まさにそう!

    つまり、オレンジとおっぱいが好き…という感情は、
    どれほど同じでどれほど違うか…ってこと。実は…ボクは、
    王様じゃあないけど、オレンジもおっぱいも大好きなんです。
    …でもね…本当に欲しいのは…

    きっと、愛しい人のおっぱいなんだろうね…つまりこれ、
    恋愛感情ってやつです。ところが、愛しい人のおっぱいは、
    なかなか容易には手中にできない…そうしたジレンマは
    つのれ

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    2011年12月02日
  • マンボウ 最後の大バクチ

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    読み終わったところで訃報を聞いた。ほんとに”人生最後の躁”になっちゃったなあ。
    佐野洋子といい、マンボウ先生といい、死期が近づくとやたら本がでるのはなぜでしょう。

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    2011年11月20日
  • マンボウ 最後の大バクチ

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    なだいなださんの解説が良いです。鬱の患者さんに北杜夫さんと同じ病気だというとうっとりとした眼差しになってにっこりする。北さんもこの薬をのんでいるんだがなあというと、薬を飲むことに抵抗しなくなる…とか。躁鬱病への理解にマンボウ先生は一役買ってます。患者さんもあこがれる躁鬱病のマンボウ先生は不思議な存在です。鬱であるときとは、鬱の自分の状態が良く分かっているから頑張れなくて辛いのだとマンボウ先生はいってました。

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    2011年11月15日
  • マンボウ家族航海記

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    10月15日発行のこの本を買った後10月24日に訃報を聞いた。
    かなりのお年だったようだ。それなのに書いてらしたのかと思ったら
    週刊小説に連載されたエッセイから家族について書かれた物を中心に編集したものだそうだ。納得。元気の入り具合が微妙に違うと思った。

    自分の躁うつ病もネタにしてものを書く。軽妙に
    自分を含めて他人がすきなんだろうなぁ基本的には

    あとがきの日付は8月19日。読者の、健康を祈って終わっている
    なんとも言えなくて……
    本棚に埋もれている新潮社発行の全集を読み直してみようか。
    せっかく好きで買ったのだから。

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    2011年11月11日
  • どくとるマンボウ昆虫記

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    【94/150】航海記につづいて読んだ。シニカルな文章は好きだが、この本はそれほど面白いとは思わなかった。
    考えてみれば私は、小さい頃からあまり物を集めた記憶がない。一通り昆虫やら、植物やら標本なるものをつくったことはあるが、1つつくれば飽きた。切手やら、ウルトラマンやら、仮面ライダーやら野球選手などのカード類も集めたことがない。
    この本を読んで今気づいた。

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    2011年09月28日
  • どくとるマンボウ青春記

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    サウンド文学館・パルナス「『どくとるマンボウ青春記』より「物書きを志す」」 朗読:草野大悟
    1 仙台で医学生として暮らした間
    2 うぬぼれている人のみにくさ

    うぬぼれている己のかわいさ

    ちょっと面白かった。

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    2014年10月22日
  • マンボウ 恐妻記

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    手癖で書かれた文章だとは思うが、読みやすい。
    割と時系列も適当な感じなのだけれど、
    気がつけば家族の始まりから終わりまで
    しんどさを感じさせず、しっかりと見せてくれるのはこれもひとつの才能か。

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    2010年05月15日
  • 母の影

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    前半は茂吉に関する記述。後半から母親の話し。「楡家」や「青春期」を思い出しながら読むと面白いです。「老い」や「死」に関して考えさせられる一冊。

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    2010年04月21日
  • さびしい王様

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    北杜夫さんの本を初めて読んだ。この本は1969年に書かれていて、自分が生まれるよりも8年も前なのかとしみじみ感じた。確かに童話という感じで、不思議な魅力がある本だった。当然のことなんだろうけど、昔の本でもこうして本として存在してくれていると、時代を越えて読めるんだなとうれしく思った。続編も読んでみたいと思う。

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    2009年10月07日
  • 船乗りクプクプの冒険

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    北杜夫はエッセイしか読んだことなかったのですが、ここで物語を読んでみました。

    読みやすいわかりやすい、ちゃんと終結している(納得できるかできないかは個人による)お話。これを読んだのは小学生の頃だったから余計にそう思った話。
    クプクプという名前ネタにこだわらなければもっと好きになったと思います。早く進めてくれよ!と個人的に引っかかったもので。

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    2009年10月04日
  • 幽霊―或る幼年と青春の物語―

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    【本書より】「ママがそう言ったわ。気の毒な人にだけ、幽霊が住み込んじゃうんだって。あなたは気の毒な人だって」
      彼女はまた笑った。まるで誰かに喉かなんぞをくすぐられたときのように笑ってみせた。
      「僕も幽霊を見るよ」
      「そう?」
      少女はまじまじと、つぶらな、まだすこし虹彩のあおみがかった目を瞠いて、こちらを見上げた。どことなく、気の毒そうに。

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    2009年10月04日
  • 木精―或る青年期と追想の物語―

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    【本書より】ぼくの気質は年と共により内閉的に狷介に、一見人間嫌いといったふうになってゆくことだろう。おそらく自己嫌悪に満ちた、いかがわしくふみ迷える人生を送ることになるかもしれない。にもかかわらず、片側の意識で、ぼくは生涯、人間を愛し、人生を愛してゆくことができるだろう。倫子、それがぼくに君が与えてくれたもの、これからも追憶のなかでずっと与えつづけてくれるはずのものなのだ。君は幼少期からぼくを魅し、恍惚とさせた草や虫たち、或いはひそかな愛慕を寄せた少年や少女の結晶であり綜合であり、その化身なのだから。

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    2009年10月04日
  • マンボウ 遺言状

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    エッセイ。なんていうか、独特な人。っていうか、病んでる。文豪斎藤茂吉の息子にして医者であり、躁鬱病を抱える患者でもある。躁鬱病に振り回される日常が中心にあって大抵の題の内容が「早く死にたい」「僕はヘンテコなのだ」「早く死にたい」という奇人ぷり。こんなに死にたい死にたい連発してるのに中身は馬鹿げたことばっかり。奥さんの気持ちがよく分かる。儲けたお金を全部つぎ込んで株で大損して家で腰痛と歯痛に痛い痛いと喚き、かと思ったら躁状態でお前なんか家に帰れと罵られたり。「人は痛みで死にません」とか言いたくもなる。娘さんも素敵。「パパは駄馬だから安楽死もさせてもらえない」と言ったり。うお。それでも、躁鬱を繰り

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    2009年10月07日
  • どくとるマンボウ昆虫記

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    虫に関する思い出や伝説や空想を自然の観察を織りまぜて語り、美醜さまざまの虫と人間が同居する地球の豊かさを味わえるエッセイ。

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    2009年10月04日
  • さびしい王様

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    役にも立たない帝王学だけ教え込まれて育ち、恋も政治も知らぬ幼児のような王様ストンコロリーン28世。オッパイを見ては、「あ、オレンジ!」などと呟いていたおく手な彼が、私腹を肥やす悪辣な総理大臣への反感からおこった革命の渦中で、すこしずつ人間の喜怒哀楽に目ざめ、純真な恋を感じ始める…。

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    2009年10月07日
  • マンボウ 遺言状

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    「どくとるマンボウ」こと、北杜夫のエッセイ。

    北杜夫が躁鬱病であることは有名な事實である。
    どうやら1990年代はかなりの鬱状態にあつたやうだ。
    しかし、突然1999年〜2000年にかけて、躁状態がやつて來たらしい。

    この作品は2001年3月に刊行されてゐるが、どうやら躁状態から鬱に戻るあたりで出來上がつたやうだ。

    さて、疑問がある。
    それは、文體である。
    北杜夫の文體ではないやうに、私には思へるのだ。
    もしかすると、口述筆記したものに北が手を加へたのかもしれない。

    「(略)といふわけで、僕の遺言として、思ひ出話やら、ヘンテコな話やら、あれこれ、お話ししやうと思ひます。」
    と序文には書

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    2009年10月04日
  • 母の影

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    北杜夫のお母樣、即ち齋藤茂吉の妻、齋藤輝子は大昔から惡妻の譽れ高き女性である。
    北杜夫がそのお母樣の想ひ出を中心に綴つた、自傳的な作品。

    茂吉への尊敬の念と、その惡妻である自分の母親への愛情とが、輕いタッチでありながら、しみじみと傳はつてくる。

    さういへば私が中學、高校生の頃、「痛快婆さま」としてTVなどにもでていたなあ。
    お年をかなり召されてから、日本人女性として初めて南極にいつたのではなかつたつけ?
    同じ年をとるなら、こんなふうにとりたいものである。

    2003年5月7日讀了

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    2009年10月04日