あらすじ
18歳のマンボウ氏は、バンカラとカンゲキの旧制高校生活で何を考えたか――。個性的な教師たちと大胆不敵な生徒たちが生み出す、独特の熱気と喧騒に身をまかせながら、ひそかに文学への夢を紡いでいったかけがえのない日々は、時を経てなお輝き続ける。爆笑を呼ぶユーモア、心にしみいる抒情、当時の日記や詩も公開、若き日のマンボウ氏がいっぱいにつまった、永遠の青春の記録。
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森見登美彦氏の「夜は短し歩けよ乙女」や吉田修一氏の「横道世之介」のような痛快系の本。ではあるが、心に残る言葉が出てくる。
・喜劇と悲劇、滑稽と悲惨が極めて接近しているか、或いは表裏だということである。
・まず生活の基礎を築いたのち、ゆっくりとその名著とやらを書いてください
・本というものは、一見役立たずのように見えようとも、その中に自分と無関係でないと思われる一行があれば本棚に並べておく価値があるものだ。
・かつて高校時代に自分がけっこう人に好かれたことすらいけないことのように思いこみ、心の中ではらたらと全人類から嫌われ者の大悪人になりたがり、そうでなければ創造というものはできっこないと、一人でうめいたり、うなずいたり、力みかえったりしたものだ。
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北杜夫という人物のルーツを垣間見る。
旧制松本高校時代、寮生活。東北大学医学部、下宿生活。主にその2つの時代を回顧して書かれた日記。
40歳間近の著者は、ただ昔を懐かしんでいるわけではない。嵐のように駆け抜けた10代20代の記録は戦中戦後の激動の時代を反映して活力、雄々しさを感じさせる。
父、斎藤茂吉を父に持ち”おっかない父”に医学に進めと強制されながら、文学への憧れを捨てず、詩や短歌、小説を書きつづける。
大学を卒業くらいになると内省はどんどん進み、当時の文学と相まって死をも思うようになる。
そんな北氏だからこそ、生きる事についてや、愛という言葉が重いのだ。
これは高校時代から書いていた日記を読み返し、それをもとに書かれた青春記。
青春とは生きた時代によって内容がガラリと変わってしまうのだと思うと共に、これだけの日記が残せた著者は客観的、内省的な目を持っていて天性の作家なのだと思った。
(天性の精神科医でもあったらしい)
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「動物のお医者さん」にはまっている中2のAdさんは試験の答案に”カレーライスの作り方”を書くH大学の学生の話がお気に入り。”こんなこと本当にあるの!?””まあ、旧帝大系には昔からよくある話だ””先生もカレーライスの作り方を書いたの?””いや私はマカロニグラタンが得意だった””グラタン!””意外に安いんで一晩に何皿も焼いて友達に売ったことあるな””お金取るんですか!?””当然!””いーなー、こんな大学行ってみたい!”。そういえば私も中学生の時にこれを読んで旧制高校生の青春に憧れて大学に行きたくなったもんだ。
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かなり長時間かけて読みました。
戦前、戦中、戦後という激動の時代を駆け抜けた北先生や同じ松校の学生たちが過ごした青春時代。読んでいて心から羨ましくなりました。昔の学生は娯楽が少ない割には何か見つけて楽しんだり、のんびりしてたんですね。学業に励むだけが勉強じゃないんだとつくづく思いました。最後の方はもう爆笑しっぱなし。
「自殺するなら30歳まで生きてみろ」という言葉が重く響きました。
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北杜夫が亡くなってすぐ、
「北杜夫という作家が人生に影響を与えた一人」だという話を、
大学の先生と音楽家の叔父から立て続けに聞いた。
二人が憧れたという、マンボウ氏の青春。
笑っていながらの、どこか、負け惜しみ。
ブルース、的な。
読めば読むほど、
「ここには俺のことが書かれている!」
と、自意識過剰な気持ちになれる。
この本で描かれている舞台と、そう遠く離れていないところで育ったということは、ラッキーだった。かもしれない。
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高校時代、何度も何度も繰り返し読んで、
(私は女子高だったのでまた違った独特のコミュニティに属しておりましたが)
当時の泥臭い青春、知的成長への追求…
すべてが憧れでした。
ご冥福をお祈り申し上げます。
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これを読まずと大学生は語れない。
バイト先の社長にそう言われ読んでみた本の中に僕はなにか運命を感じた。
人生は棒に振れ、しかし一日はもっと大切にすべきだ。
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ユーモアだけでなく、その時代の空気、町の雰囲気、鬱屈した学生独特の感情まで語られていて、まさに青春記であった。一気に読んでしまった。
松本にいるうちに読めてよかった。
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マンボウ氏の青春期。「どくとるマンボウ」は高校生の時に読もうと思って挫折した記憶があって、ちょっと倦厭していたんだけれども。もったいなかった。早く読んでおけば良かった。
青春を終戦期で送ったマンボウ氏。日本中で思想が根本から覆り、休止していた学業が再び動き出した時代。帝国主義を取り壊し、新たな日本として一歩を踏み出した時期とはいえ、動き出したのは国のシステムばかり。若者の実情はまだまだ空腹と憂鬱に支配されていた時代。その中で若き医学生が何を思ってきたのか、マンボウ氏独特のユーモアとともに描かれる。
グッとくる名言が多く、それでいて文体は軽やか。心の栄養剤として手元に置いておきたい本です。
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青の時代
どちらかといへば再再再読あたり。すっかり忘れてゐて読み直した。
読みやすく思へた
自身の青春をかへりみる内容で、随所にブレイクだのゲーテだのが顔を出す。そして最大に親炙するトーマス・マン。
老いてゆく父とのあひだで、いびつな関係をたもちながら、磊落で渾沌とした旧制高校にもまれて精神科医になっていく。
筆はところどころ静謐ではないが、あだながポケット・モンキー(略してポケモン)の知人などが出てき、バカっ話もやまのやうにあり、笑はせてくれる。
そして、青年は悩み、私もまた往時をしのぶ。
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高校の課題図書。松本旅行にあわせて再読。当時は読書嫌いで苦しんだが、読み直すと綺麗な文章じゃないか。航海記よりもしっとりとした部分が多く、これはこれで好き。
学生時代はカンニングやらなんやらひどい生活を送りました、卒業すれば人を救うどころか殺してしまいかねない、これではいけないと精神科に進んだという件、ブラックジョークが効いている。
松本で生まれ育った人間の地元への愛着が丁寧に書かれている。文学者でもないとこれだけの周囲の描写は難しかろう。
船旅の連れは辻邦夫。思いがけず好きな作家があらわれる、本と本とが繋がる時の喜びよ
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北杜夫の青春小説
以下書き抜き
模倣し、かつ模倣されない奴は駄目なんだ。
みんなが馬鹿に見えて仕方がないときと、自分が片輪に見えて仕方がないときがある。しかし、みんなが片輪に見えるときや、自分が馬鹿に見えるときは一ぺんもない。
・一体、この世の若者で、死への誘惑を受けなかったものがどれほどいようか。よほどの強者か、相当に鈍感な者か、あるいは外界の危機が自己の内部を覗きこむことを妨げた場合を除いて。
・スペインのことわざに、三十歳までは女が暖めてくれ、そのあとは一杯の酒が、またそのあとは暖炉が暖めてくれる
・他のすべてのことに無能力だとしても、残されたただ一つのことに才能があるとは限るまい。
・今日、また俺は1日を棒にふった。人生は棒にふれ。しかし1日はもっと大切にすべきだ。
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生徒が「面白い」と言っていたので読んでみました。
恥ずかしながら、北杜夫の作品は読んだ記憶がなかったのですが、エッセイはとても魅力的な文章が多かったです。
斎藤茂吉の息子として、医者になることを父から強くおしつけられながらも、旧制高校時代の話や戦後の混乱期を自身の望通りに生きてゆこうとする著者の姿は、滑稽ながらも読者の人生観に訴えてくるものがあるように思います。
自分がなすべき「仕事」とはどのようなものなのか、他者とのつながりをどのように持つべきものなのか、著者の一見すると自堕落で適当な生活にも、ヒントがあるのではと感じました。
エッセイの文章も軽快で笑いに富んでおり、著者のほかの作品もぜひ読んでみたくなりました。
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読みやすくおもしろかった。ときどき笑いだしそうになったし、現代のへたな「笑える」エッセイよりおもしろいかもと思ったり。文章がすごく好き。軽妙で、ときにスマートに自虐的だけど、芯に熱く真剣なものがあるような。
松本の旧制高校での生活。松本に行ってアルプスの山々を見てみたくなった。
先生とのあれこれや、試験の話とかが特に好きだった。
「航海記」も読みたくなりました。とまらないー。
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作者がこれを書いたのが40歳の頃だと知って、40歳の目前にトライした。
なかなか爽快でメチャクチャ。
解説も作者の良い理解者、俵万智さんによるものでとても良い。
解説にもあるように、今の日本に足りない若者のエネルギー、エネルギーを爆発させようとする若者をどっしり構えて見守る大人がいない社会が浮き彫りにされている。
他の作品もぜひ読んでみたい。
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著者自身の、主に学生時代について語った、青春期。
時代が出てて新鮮だっだし、語り口調が面白い。
著者の当時の心情(すごい詳しく書いてある)に、共感したり、反発したりしながら読んだ。当時は青春という言葉を使う気がしなく、痛切な追憶のぎっしりつまった何ものか、という感じであった―という一文が印象的。自分は将来、今をどう思い返すんだろうなあとか思ったり。
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以前,長野県松本市の旧制高等学校記念館に行ったときに
卒業生の一人として,この北杜夫さんのプロフィールと「青春記」の紹介がされており興味を持っていたところ,2011年秋に訃報。
これは読まなくては・・・と思いやっと手にとることができました。
旧制高等学校のエピソードは,記念館で部屋の作りや事件,習慣などを見たあとだったのでとてもイメージできて楽しく読めました。
また,斉藤茂吉の息子であるというのも大変興味深くて,父親である茂吉像を垣間見ることが出来たり,親が有名であるということに対して息子がどう感じているかというのを感じることができました。
しかしホントに旧制高等学校は楽しそうだなーと。旧制高校は男子しか入学が許されないので,余計にそう思えるのかも。大学もいいなあ~
作中で,青春時代に書いた詩や日記を晒すページがあるんですが,ご本人はひどすぎる,恥ずかしいと評しているものの,私は単純にすごいなあと感心して読みました・・・w
「大学生にもなってこんな日記を」って,今の大学生だったらこんなの書けるかしら・・・?(学制が変わって,今の「大学生」は当時の「大学生」よりも年下だけど)
なかなか好感を持てる人物で,ユーモラスで楽しく読めたんですが,最後の方はちょっと…ちょっとだけ,飽きてしましました(^_^;)
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木原敏江さんの作品「麻利と新吾」が誕生するきっかけとして、この作品を挙げられていて、いつか読みたいと思っていました。
バッキャローの応酬。青春だなあ…。忍者の人が特に面白かった。
ご冥福をお祈りいたします。
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北杜夫さんが亡くなった.「楡家の人びと」を読んで以来,また彼の本を読み始めていたので寂しい.
この本は旧制松本高校から東北大学時代の回想のエッセー.旧制高校での生活を描いた本の中でも最もすばらしいものに入るのではないか.バカバカしいこともたくさん出てくるが,それとともに親友の辻邦生さんや望月市恵先生との出会いも語られる.そして文学に目覚め,真剣に取り組む様子などまさに「青春記」にふさわしい.
現在,旧制松本高校の校舎は旧制高校の博物館みたいになっていて,北杜夫さんの高校時代の物理の迷答案や,昆虫学者になりたいのを父茂吉に反対されてすねて作ったような短歌の色紙などもおいてある.この夏に見たばかりで印象も強いうちにこの訃報にあった.ご冥福をお祈りします.
本の中でまたお会いしましょう.
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本著は、青春を追体験できる良書である。青春とはその生きた時代によって流行や生き方が如実に反映する。私たちの中にある青春とは違う景色かもしれないが、同時に本質的なところで、バカなことをして笑ったり、挑戦して失敗を多くしたり、恥ずかしいことをしたり、失敗や孤独、葛藤もあり、そして、完璧ではなく、精一杯生きる大切さを体験できる良書である。
本著から学べることは多い、現代(2025)では、SNSや動画が日常の一部となり、常に他人と比較し、挑戦するまでもなく挫折する人や準備中毒になる人、絶望する人はとても多い。そして、「失敗」を人生の終わりとして捉える風潮が強くなっている。
私は間違っていると思う。失敗は誰でもする。歴史の偉人から現代で生きる全ての人間に失敗を多くし沢山乗り越えて今の社会は回っている。失敗を強く責める人の傾向は完璧完全思考、他責思考が強く、全てに受け身で、自己肯定感が低く、自分の弱さを受け入れない人らであり、失敗を責められた場合に、それは本当に励ましの意味で言っているのか、ただ責めることで過去の自分(責め手側)への執着やコンプレックス(劣等感)による責め手側の問題であり、失敗自体の本質的な問題ではない。
本著のあとがきで著者は「大切なことは省略し、くだらないことだけ書いた」と書いたが、得られるものは多く、「社会が若者の冒険や挑戦、時に失敗に寛容だった時代」を追体験することで、読み手の中にその空気感を纏うことができるであろう。挑戦し、失敗し、自分で立ち上がり、前のめりで前へ進む。多くのことが起きる人生だが、本著はきっと挑戦するあなたを応援してくれる一冊となるだろう。
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40の歳を迎えた作者による、学生時代の青春の回顧。
当時の鬱屈した世相と、その中で踠きながら駆け抜けていく姿に胸が少し詰まった。
入れられたユーモアは航海記よりも自然で、円熟を感じる。
暗さと明るさのバランスが性に合っていて楽しめた。
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しばらく前に 「どくとるマンボウ航海記」 を50
年振りくらいに再読して、 懐かしさと、 より大
きな面白さがあったので、 高校時代の思い出を
たぐりたくて本書を再読した。
ああ、なんと私の記憶と異なる作品なのだ。
記憶では松本高校時代の寮生活がほぼ全編に面
白おかしく描かれていた。
ところが松高寮生活の様子は楽しく描かれてい
るものの、主流は「青春記」に相応しい青年の
悩みと迷いの告白の書だった。
「一見自堕落な寮生活をつづけてはいたが、 私
たちの心の底には、青年の悩み、 孤独、 疑惑な
どが常につきまとっていた。」
という一文はほとんどの若者の胸に一度は去来
する思いではないだろうか。
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著者が40歳の頃に、自分の青春時代について書いているエッセイ。航海記、狂阪神時代と続いてこの著者のエッセイを読むのは3冊目。そのため、前者2作品のようなノリなのかと思い読み始めると、流石に少し重かった。青春時代を戦時中~戦後で過ごしたのだから無理はない。まずくても食べるしかないし古本屋で本を買うにも米がいる、というようにとにかく空腹との闘いという今では中流家庭以上では恐らく想像できないような暮らしをしている。
とはいえ、多くの人が書くと暗いエッセイとなるのだろうが、そこは流石北杜夫氏。個性豊かな登場人物と著者自身の行動に笑わざるを得ない。というかどこまでが本当のことなのかわからない。大変な時代は大変なりに、皆で団結して楽しく明るく過ごそうとしていたようにも見える。
若い頃は一度でも死に憧れる、だが戦時中は死は日常なのでそのようなものはない、など納得できることも。時折真面目な話を挟んでくるので油断ならない。
著者お気に入りの話を読んだ直後にこれを手にしたのは偶然かそれとも。
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昭和21年に旧制高校に入った作者の自伝
1年違うと世代が違うと作中書かれているように
ほぼ同時代の山田風太郎の日記と比べて違いが面白い
読み物としてはこの作者の作品は何が良いのだかさっぱりわからない
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なぜにこうも克明に青春時代を記憶しているのかと驚きながら読み進めてみると、氏はキッチリと日記をつけていたのだそうな。自分はもちろん日記など書いてもいなしし書いたとしても読み返したいとも思わない。
氏のような文豪こそ値があるであろうと羨ましく読ませていただく。
自堕落な生活が多く描かれているが、本当のところはきっと信念に基づく勉学と快活な生活も営まれていたとであろうと想像する。
と、このような読書感想文を自分が後世に読み返すとどんな感覚になるのかすこしだけ興味を覚える。
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辻邦生について調べていて、この本にぶつかった。辻邦生と北杜夫が旧制松本高校の先輩後輩だというのは知っていたが、作品中に登場しているのは知らなかった。そう言えば、中学時代に北杜夫は結構読んだのだが、この本は読んでいなかった。
太平洋戦争末期の東京から始まり、壮絶な話もあるが、基本的には北杜夫のエッセイらしい馬鹿話・ヨタ話が中心である。彼のエッセイを読むと必ず感じるのは、自分のことを笑い飛ばす精神だ。したたかさとも言えるが、そのおかげで深刻な話も気楽に読める。
タイトルに「青春記」とある通り、北杜夫の青春時代、旧制高校時代から大学時代のエピソードが中心になっている。読んでいて、何だかとても懐かしかった。当然ながら私が行ったのは新制の高校・大学だけれど、雰囲気が似ているのだ。もちろん作中に描かれる旧制松本高校のように過激ではなかったけれど、本当に似ている。私が卒業した高校は、県下の公立高校普通科では一・二を争う問題校で、日々何かが起こっていた。けれど、教員と生徒は基本的には仲が良くて、今思えば一緒に問題を起こしてたような気がする。教育委員会ににらまれた教員は、私の高校に飛ばされるって話もあったくらいで、現在だったら新聞沙汰になるようなことも多かった。けれど、本当に、私たちは毎日精一杯生きていたし、精一杯バカをやったし、精一杯後で思えば恥ずかしいようなことをやった。それが、北杜夫の描く旧制松本高校に、驚くほどよく似ている。
もしかしたら、似ているのは私の高校と旧制松本高校ではなくて、ある程度の年齢になってから振り返る「青春時代」というものかも知れない。人みな青春時代があって、それに対する思いはそれぞれだろうけれど、何か共通する部分もある。その共通部分を思い出させるのが、この本かも知れない。上記のように、基本的には馬鹿話で、笑いながら読めるけれど、読後感はしみじみとしている。それは、読者の心の中の青春時代の印象なのかも知れない。
Posted by ブクログ
北杜夫氏の訃報をニュースで知り、恥ずかしながら、初めて氏の本を読みました。
旧制高校から大学時代にわたる、まさに北杜夫さんの青春期のエピソードが、ユーモアたっぷりに綴られています。
今の時代とは高校も大学も違った雰囲気であろうかつての旧制高校・新制大学の時代の様子もあわせて興味深く拝読しました。