小泉武夫のレビュー一覧
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石川県の名物に、フグの卵巣のぬか漬けというのがあるですが、死ぬ前に一度で良いから食べて見たいんです。
元々、フグの卵巣なんかは猛毒を含んでいて、青酸カリの180倍の強さを持つそうですが、それを食べるとは!
さぞかし、美味しいんでしょうね。
フグの卵巣の毒がどうやって解毒されるかというと、次のように書かれています。
「ひとつは、塩に浸けたあと塩抜きするときに、ある程度毒が抜けるということ。もうひとつは、糠漬けしたときに、卵巣を覆う薄い膜の傷から乳酸菌がどんどん侵入して発酵することです。また、デバリオマイセスという酵母もいます。これらがテトロドキシンを水と炭酸ガスとアンモニアに分解して無毒に -
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「より美味しく。そして、より長く食べられるようにする」事にヒトは知恵を振り絞ってきた。
例えばかつお節。
三枚におろして燻して日に干して、さらにカビの吸水力を用いて最終的にあのカチカチになるそうな。
かつお節になったらもう、きゅうりにやっこにお好み焼きにと名脇役っぷりをみせつけ、かつ賞味期限なんてあってないようなもの。
その方法を確立するのにどんだけの時間と犠牲が生じた事か、そして最初にカビを使ったやつはどんだけ馬鹿にされたか(笑)…
そしてヒトはそれを知恵として現代に繋げてきたわけで、その事実にはもう素直に感動せざるをえない。
ご先祖様、ありがとう!
また、作者が数十年前に果実酒を作 -
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「味覚人飛行物体」こと小泉武夫教授がつづる「食」に関する亡国論、とでも言えばいいのでしょうか?書かれていることはもっと日本食を見直そう、ということです。入門書的な意味合いでぼくは見ています。
この記事を上げるために ぼくが大学時代に読んでいたものをこうして読み返してみたんですが、この本はここ最近の食というものをないがしろにしてきた私たちに対する警告と、もっと日本の伝統的な食生活や食習慣を見直しましょうよ、というものです。大まかに言うと。僕は個人的には小泉武夫先生の入門編だと思っていただければいいと持っています。
僕も大学時代、はっきりいうと満足に食事ができず、せめて想像の世界だけでも満腹に -
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[ 内容 ]
1年間に農業に就く後継者が5000人を割り、食料自給率も40%を割った。
しかも、食品の安心・安全にも不安が大きい。
そんな日本の農と食に未来はあるのだろうか。
各地で活性化策をアドバイスしてきた小泉先生が、再生へのカギをにぎる取り組みを紹介してくれる。
小学生からお年寄りまで、しっかりと道を切り開いているよ。
[ 目次 ]
1章 日本の農業は崖っぷちにある
2章 食料生産を外国に委ねたら
3章 農業を活性化するために―さまざまな取り組みから
4章 食べるものが変わった
5章 食べものを選ぶ基準
6章 地産地消と食育
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ -
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美味しそうな本を沢山書いているので前から気になっていた。こんな辛口だとは思っていなかったが。心から日本を愛しているからにちがいない。醸造学と発酵学の専門家なので鰹節は日本料理の世界遺産だ。といわれるとそう思う。今から300年前。貝原益軒は養生訓の中でこういったらしい。飲む水や食べ物はよく選べ。それによって人の天性まで変わるのだから。それと著者の教えの中で好きだったのが「下ごしらえ」の重要性。我以外、皆我の師ナリ。そうそう。大人になっても世の中には学ぶべきことが沢山存在するので。いつも謙虚な気持ちで学んでいきたいものです。おいしい。にはちゃんと人々の汗と涙があること。水と土があるということ。
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