小泉武夫のレビュー一覧
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ネタバレ言わずと知れた”発酵の神様”、小泉武夫氏の蘊蓄をこれでもかというぐらい堪能できる。
構成が単調で次第に飽きてくる…というきらいはあるが、例えば鰹節やナタデココも発酵食品だったのか、と無知な私は勉強になったし、日本の出汁では油脂が出ない、等といった、発酵食の話題から派生して展開される見解も非常に興味深く読ませていただいた。
昆虫食の話も、個人的にはドストライクだった。
ヴォリュームは思ったより少なかったが、文庫版で新たに加えられた高野秀行氏との対談も、楽しみにしていたコンテンツ。
あの辺境探検家と発酵食の大家が、共通の話題で盛り上がり意気投合している様に感動すら覚えた。
同時に、小泉氏と同じ土 -
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「醤油・味噌・酢はすごい」ことを書いているのではあるが、つくづく小泉武夫はすごいと思う。専門の学者とは言え、日本の三代発酵調味料たるこの3つについては、その歴史・製法・成分・効能・調理法まで凡そこのコンパクトな新書にギュウギュウに詰め込んで出し惜しみすることがない。
下手にネットサーフィンするよりも、この一書を読めば様々な調べ物は用を足すのではないか?とは言え流石に、発酵調味料が「腸に良い」という視点は、この学者には殆どなかった。医者でないので、 最新の病理学は得意ではないのだろう。あと現代風レシピもない。でも、「発酵調味料のおかげで、日本食はこんなにも美味い」ということは大いに主張している -
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読書録「発酵食品の魔法の力」4
編著 小泉武夫、石毛直道
著者 鈴木健夫、藤井健夫
出版 PHP新書
p104より引用
“ リスクゼロの食品などはマスコミがつく
りあげた幻想にすぎませんが、食品を提供す
る企業は、リスク&ベネフィット、つまり
「利益もあるけど、リスクも抱えている」と
いうようなことは口が裂けてもいえませ
ん。リスクがありますよ、などと公表すれば、
消費者にそっぽを向かれてしまいます。”
目次から抜粋引用
“発酵は人類の知恵
国民の盛衰は食べ方にあり
魚介類から多様な発酵食品をつくった日本の伝統
発酵の世界地図”
発酵や食生活の研究に携わる著者たちによ
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自称「味覚人飛行物体」にして「発酵仮面」こと小泉武夫教授の新著ということで読んでみました。
醤油、味噌、酢に関する蘊蓄の数々、楽しかったですが、味噌については愛知県岡崎市などが今でも産地として有名な八丁味噌、豆味噌はおそらく高麗人によって製法がもたらされたとのことで、韓国のテンジャンとも製法が近いとのこと。改めて八丁味噌を味わってみたくなりました。
醤油については、小泉教授協力お勧めの「納豆と刻み昆布とニンニクのぶつ切りを醤油の中に入れて寝かせた特製の納豆醤油はぜひ試してみたいところ…
酢については、、、脂質代謝にやや異常のある私としては、改めて1日30mlずつ「飲んで」みなくては、、、近日中 -
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福島県の田舎町を舞台にした、主人公と仲良しの玄白との子供時代の出来事を綴った青春小説。悪がき2名・・・という設定になっているが、村の成長を考え、行動的かつ独創的な動きが随所に見られ、とても良い2人という印象を持った。昭和時代の田舎町を彷彿とさせるほのぼのとした心温まる話が多い。話が進むに連れて、主人公達も年をとっていき、時代の流れも感じることができる作風。理系っぽい独特な文章の言い回しが出てくるが、それはご愛嬌。私生活でちょっと疲れ&落ち込んでいるときに本小説に出会い、気持ちを少しだけ落ち着かせることができた。殺伐とした現代社会や都会に疲弊している人におすすめしたい1冊。
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読書録「絵でわかる麹のひみつ」4
著者 小泉武夫
絵・レシピ おのみさ
出版 講談社
p29より引用
“ ところで,清酒醸造の歴史上,麹の登場や
応用にかかわるもっとも特筆すべきことは,
平安時代末期の12世紀にすでに「種麹」が発
明されていたことです。”
目次から抜粋引用
“麹を知る
麹や麹菌を使った日本の代表的な醸造物・発酵食品
麹菌の酵素を利用した産業
麹は健康な体をつくる!”
発酵学者である著者による、日本の食とは
切っても切れない麹について記した一冊。
麹そのものについてから麹から造られた調
味料を使った料理のレシピまで、可愛らしい
イラストと共に書かれています。