桂望実のレビュー一覧

  • Run!Run!Run!

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    長距離ランナーとして恵まれた肉体を持つだけでなく、そのための努力も人一倍してきた天才、岡崎優。同じ陸上部の仲間に対し協調性も興味もなく、大学の箱根駅伝は通過点に過ぎず、目標はオリンピックだった。しかし突然の兄の死をきっかけに家族関係が壊れ、ある秘密を知った優は重たい決断を迫られるが・・・・・・。(文春文庫裏表紙より)


    兄が電車の人身事故で亡くなり、
    ちょっとおかしくなってしまった母親がふと漏らした言葉
    「DNAの遺伝子をいじった」
    という言葉に、優は、自分は父親が自分の欲しいような長距離ランナーになれるような肉体になるように、遺伝子をいじったのではないか、と疑う。
    実際兄は、医学部生で、も

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    2009年10月31日
  • Run!Run!Run!

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    巷では取材不足の面でこき下ろされています。確かに2kmの練習タイムが8分だったり、5km19分なんて数字が出てきたり、言われてみると酷いかも。でも、私は気付かなかった。
    そんな事を気にせずに(というか、気付かずに;苦笑)、さらりと読む分には十分に面白いのです。傲慢で自己中心的な主人公が変身して行く物語ですが、最初の傲慢さぶりも見事ですし、エピローグを含む最後の数10ページの処理も綺麗に良く出来ています。ただ、ここも深読みしちゃうと、主人公の変身が自然のように見えて、どこか必然性に乏しい様にも思えます。
    ところで桂さんと言えば「県庁の星」。原作は未読ですが映画は見ました。そういえばこれも傲慢な主

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    2016年08月05日
  • Run!Run!Run!

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    読み始めは、主人公の性格が悪くて、
    「コイツが一体どう変わっていくんだウフフフ」
    と言う気持ちで読んでいました。

    途中からは、予想しなかったところに話が飛んで行き、どうするの?どうなるの?と言う心境で少しハラハラしながら読んでいました。
    個人的には読後感がすごく良かったです。

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    2009年10月04日
  • 結婚させる家

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    久しぶりにジャケ買いをした作品。帯にあった宣伝には、結婚する事が幸せなのか?というような話とあり購入したが、読んでいくと少し違った。
    前半は、婚活で一緒に住んでみようという企画が上手く行き、結婚していくが後半になるにつれて、本当に結婚が正解なのかということを問う作品になっていく。
    なんとなく読み切ったが少し違和感。これは、主人公である婚活アドバイザーの成長ものなのか、結婚させる家の話なのか。婚活している人の話なのか。
    ただ、何となく先が気になる話の展開で読み切る事ができた。

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    2025年11月24日
  • 腕が鳴る

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    5つの話のうち初めの3つは良かったけれど後半2つははまらなかった。飽きてしまったかなー。でも、3つは良かったのでお勧めしたい。

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    2025年11月01日
  • 地獄の底で見たものは

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    逆境からの復活4編。
    タイトルからの想像とは違っていたのは、四人とも家族や友人など親身になってくれる人が側にいる事。
    全然地獄じゃないじゃん。

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    2025年10月07日
  • 地獄の底で見たものは

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    地獄の底という表現はどうだか?っとは思うけど、平和だと思ってた家庭でいきなり離婚を言い渡されるとか、全てをかけてきたつもりの仕事で全否定されるとか、仕事がなくなって無収入になるとか、なかなかの悲劇がたくさん。
    自分にとっての最悪の状態から戸惑いながらも前へと進み、幸せの入口を見つけるという、題名のイメージとは違いスカッと感がある。
    誠実に生きている人には必ず前向きな道がある!って励まされる感じ。

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    2025年09月01日
  • 腕が鳴る

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    整理収納アドバイザー中村真穂に依頼をした5名のお客さんのお話。

    片付けは過去と未来の再編成と言い、闇雲に捨てたりするのでなく、依頼客の人生に寄り添ってくれる。
    信念のある真穂さんと一緒に人生の棚卸しをすることでそれぞれの日々が好転していく前向きなお話。

    一人暮らしのおばあさんが主人公の「買い過ぎた客」が一番良かったです!

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    2025年08月09日
  • 地獄の底で見たものは

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    離婚、クビ、収入ゼロ。
    もう、だめかもしれない。
    そこからも、人生は続く。
    帯にあったこのフレーズに惹かれて、本を手に取りました。どの話も、理不尽に安寧を奪われつつもそこでへこたれずに立ち向かっており、明るい気持ちで読むことができます。
    ただ、地獄の底やどん底という表現ほどには思えず、タイトルとのミスマッチを感じました。また、どの短編も構成が似ており、結末がすぐに予想できてしまうのも少し残念でした。

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    2025年07月28日
  • 地獄の底で見たものは

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    50歳前後の女性たちがある日突然、日常を失う様子を描いた4つの中編集。
    53歳で専業主婦をクビ、52歳で収入がゼロになるなど、明日は我が身の内容ばかり。
    と言うか、もうほとんど自分のことみたい。
    同年代で今まで迷いなく、働いて来たのに、ここに来て思うように働けなくなった。
    そんな自分の現状に重ね合わせるように、タイトルに惹かれたんだけど、内容はいい方に裏切られた。
    離婚を言い渡されたり、仕事を切られたりしたら、その時は頭が真っ白になるだろうけど、この作品の主人公たちは「今、自分に出来ること」を全力で取り組んでいく。
    50歳過ぎたら、転職も無理だろうし、ましてや新しい仕事なんて…と考えていた自分

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    2025年07月16日
  • 残された人が編む物語

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    ネタバレ

    行方不明になった家族、友人、お世話になった人たちを探す5つの物語。
    行方不明者捜索協会のスタッフに手伝ってもらいながら探しだしたその人たちはみんなそれぞれの理由で亡くなり警察の身元不明者となっていた。
    なぜこうなったのか。どんなふうに生きてきたのかを辿っていく。
    真実とは限らなくても、生きていた証の物語が綴られていくのは慰めになるように感じる

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    2025年07月12日
  • 地獄の底で見たものは

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    女性がメインの短編4

    それぞれが思いがけずに地獄を見せられる

    ずっと専業主婦だったのに夫に若い女性と再婚したいと切り出され働くことにした
    下に見てきた夫を見返す

    同僚が社長に媚を売り取締りに就任
    会社を辞め自分で新しく体験ツアー会社を設立し軌道に乗せていくが前の会社は同僚だった人がトップとなり売り上げが下がる

    水泳でオリンピックを目指して教えていた子にLINE一本でコーチを辞めされられた
    だが自分にコーチを依頼したいと思う人と教え方を変えたりしながらやっていく

    ラジオのパーソナリティ交換と言われクビになったフリーアナウンサー
    収入が途絶えバイトで始めたウグイス嬢
    話し方を褒められ始め

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    2025年06月30日
  • 恋愛検定

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    ネタバレ

    自称恋多き女 四級
    辻恵理子
    スペイン語教室の帰りに、スペイン料理のお店に流れる。弱小化粧品メーカーの広報。

    大竹
    スペイン語教室の女。

    元木
    スペイン後教室の男。

    勝野
    スペイン後教室の男。

    木村
    スペイン後教室の男。

    石黒
    スペイン後教室の男。

    恋愛の神様

    小倉司
    恵理子の二つ年下。広告代理店勤務。

    香織
    恵理子の妹。中学三年生。生徒会副会長。読書部部長。継父の連れ子。


    恵理子が二十歳の時に再婚。

    継父
    恵理子の母とレストランにはじめた。

    山口
    小倉の上司。部長。

    長谷川ヒロカズ
    メイクアップアーティスト。



    シンデレラ願望男 三級
    堀田慎吾
    三十六歳。コン

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    2025年06月10日
  • 腕が鳴る

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    整理収納アドバイザー中村真穂が話しを回す5話から成る短編集。主人公は夫に先立たれた老女、険悪な夫婦、洋服の衝動買いが止まらない女性などなど。どれも頷かずにはいられない内容。特に私は「買いすぎた家」が身に沁みた。

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    2025年06月09日
  • 腕が鳴る

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    真穂さんの仕事ぶりだけでなく、依頼主の生活や人生も語っているところが心地よい。ズル休みする話が一番好き。

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    2025年05月31日
  • この会社、後継者不在につき

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    2025.5 絵に描いたような、上手く流れるストーリー。とは言っても後継者不足に悩む中小企業にとってこれらの題材は絵空事ではなく、こうあるかもしれないと希望を抱かせるお話でした。

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    2025年05月27日
  • 腕が鳴る

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    整理収納アドバイザー中村真穂を中心とした短編集なのだが、部屋の片付けだけがメインなのではなく、中村真穂は一部に登場するだけのストーリーもある。その第4話と第5話はよかったが、他は片付けられない依頼者の人生にちょっと踏み込みすぎなのではないかと思った。片付けられなくなったのは、その人のこれまでの生き方に密接に関係しているのはわかるが、ここまでプライバシーに踏み込む?依頼者たちは、最終的には感謝して終わるのだが、わたしが依頼者だと、最初の時点で反発してお断りしそう。

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    2025年05月16日
  • 地獄の底で見たものは

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    ネタバレ

    40代後半から50代前半という人生の後半戦。
    ここまで来たらなんとなく自分の行き先も見えてくるというようなタイミングで、まさかのまさか想定外の事態にぶち当たった4人の短編集。

    いずれのお話も主人公はどちらかというと巻き込まれる側・梯子を外された側のような描かれ方なので、最終的にどんでん返しでスッキリ!というストーリーが多く、気持ちが良かった。
    (一方で、第三章は主人公の側にやや落ち度もあるのでは?感が否めず、個人的には教え子の側がかわいそうな感じもあったが…)

    私自身、身近なところでも人生後半のひっくり返りというケースを見たことがあり、本当に何があるかわからないと思っている。
    そんなとき、

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    2025年05月11日
  • 腕が鳴る

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    ネタバレ

    片付けられない理由ってほんとに人それぞれ
    なんだなと気づかされた一冊でした。
    散らかっていることはわかりつつも捨てられ
    なかったりそれ以前にやる気が出なかったり
    と色々とあるけど整理収納アドバイザーの
    中村真穂が言う「人生の棚卸」という考え
    方にすごく共感しました。
    色んな物にも歴史があり、物が多い家に
    なった事にも理由がある。その人それぞれの
    過去や未来を考えることも踏まえて
    整理収納のアドバイスをしてくれる中村真穂、
    作中ですごくいい仕事をしてくれました。
    そしてある話で整理した後に結局片付け
    られずに以前の状態に戻った方もいましたが
    それがまたリアルだったしそれでいいとも
    思いました。だ

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    2025年05月09日
  • 地獄の底で見たものは

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    ネタバレ

    痛快な本。
    離婚されて自分で仕事をしないといけなくなった専業主婦、でも楽しく働き始める、会社でおべっかばっかりの隣の部長が先に役員になり、退社した女性部長。独立して紆余曲折あるが成功する。いづれも最後にざまーみろ場面がでてくる痛快な短編。

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    2025年05月09日