桂望実のレビュー一覧

  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    ネタバレ

    親友と妹を亡くした時から一生懸命に生きることをやめた健一が、病気に苦しむ英樹に出会って変わっていく。健一との出会いから、周囲の人も少しずつ変わっていくのがよかった。表紙の絵は健一がつくった英樹の最後の晩餐だったんだなぁ。タイトルの意味もそこで分かる。大きな事件は起きないけれど、じんわりと温かい気持ちになる好きな作品でした。

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    2021年11月27日
  • 僕は金になる

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    個人的にめちゃくちゃツボって切なかった(T ^ T)
    世間一般からちょっとずれてるいい加減な家族。嫌いじゃないんだけど恥ずかしい気持ちや、普通でいて欲しい気持ち、他人でいたいのに結局ほおってはおけない自分。イライラしたりハラハラしたり、なのに当人たちは能天気。
    あぁ分かりすぎる。
    家族、一人はみ出してるパターン、若しくは自分だけまともだと思ってるパターン?な気がして、とにかくフツーの家族、家庭を作りたくて、自分が子どもだった家族のカタチから逃れたいのに、
    この本みたいに、近々父ちゃんと死別したって、子や孫にその血というか、性質を見て、結局自分の命が尽きるまでその家族の一員であるのだと悟る。

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    2021年08月31日
  • 終活の準備はお済みですか?

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    「人生は定期的に見直しをしないといけない」
    主人公の勤め先の社長の言葉。
    この物語によると、自分は今が何回目かの見直しの時なのかもしれない。
    そんな事を考えさせられる話しだった。

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    2021年08月01日
  • 僕は金になる

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    六年生の時に父と姉が出て行った。主人公の守は真面目な母と二人で暮らしていくことになる。
    父はろくに働きもせず、天才的な将棋をさす姉に賭け将棋をさせて生計を立てる。

    破天荒な父と姉に翻弄されるドタバタコメディ‥‥を想像して読み始めたものの、見事に裏切らた‥‥表紙からして、もう面白そうなのに、なかなかにシリアスな面もあって色々考えさせられるお話でした。

    破天荒な父と姉を軽蔑しながらも、特別なものを持っている二人が羨ましくもある守。でも父と姉は、「守はちゃんとしていて凄い」「お前はまっとうに生きろ」と言う。
    父と姉の生き方を受け入れられないのにどうしても離れられず事あるごとに会いに行く、そんな約

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    2021年05月11日
  • 結婚させる家

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    当初からの結婚への目的を貫く人
    かけ離れたけど
    真のパートーナーを見つける人
    読んでいるうちは 
    カップルの行く末が
    割と先が見えなくて
    どういう結果に落ち着くのか
    楽しめました
    一緒に生活してみて
    初めて分かることって
    あるよね
    いい意味で化学反応がある

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    2021年01月11日
  • 嫌な女

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    ネタバレ


     今読んでよかったと思える本でした。色んな人がいていいし、自分の価値観は理解してもらえないことの方が多い。だから、自分とは真反対の人間に惹かれるし、その人がその人らしく生きていてくれるとなんだか安心できる。
     その人になりたくてもなれない嫉妬心から人を妬んだり、何故こうしないんだろう?と矯正しようとすることは、意味のないことなんだな。と思いました。

     何歳になっても今いるこの場所でよかったのか、これが正解だったのか、あのとき道を間違えたんじゃないだろうか、そう思って生きていくのかもしれないけれど、いまが幸せだし、それに気づけて、心からそう思える人が幸せなんだろうなあ。と。全てを手に入れるの

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    2020年04月05日
  • 僕は金になる

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    とある家族の40年を読むことで、人生を追体験できる。
    仕事とは、家族とは、色々と思うところが描かれている。
    毎日、何もない日常を歩の様に一歩一歩ずつ積み重ねて生きていること自体がドラマと気付かされる。
    ありのまま、自分のままでしか生きられないから、家族とは厄介だけど、家族には歴史がある。
    本編で描かれる家族の歴史が、最後の一文をとても素敵な余韻のある文に仕立て上げる。
    ありのままに生きること、未熟者が集まってすったもんだする家族って良いなぁと思わせてくれた本。

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    2020年01月05日
  • 僕は金になる

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    変わり者の父と姉と普通の僕との人生ドラマ。

    1・昭和54年(1979年)
    2・昭和57年(1982年)
    3・昭和60年(1985年)
    4・平成元年(1989年)
    5・平成6年(1994年)
    6・平成9年(1997年)
    7・平成23年(2011年)
    8・平成29年(2017年)

    小6の時に両親が離婚し、父・姉と離れ離れになった僕・守。

    久しぶりに再会した父は、将棋の強い姉が賭け将棋で稼いだお金で生計を立てているダメ親父。姉は一般常識のない将棋が強くて、こだわりのない不安定な生活を送っている実態だった。

    姉の将棋の才能に羨ましさを感じながら、普通の人生のレールを歩んでいくうち、普通が普通で

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    2019年09月05日
  • 嫌な女

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    ネタバレ

    評価は5.


    内容(BOOKデーターベース)
    初対面の相手でも、たちまちするりとその懐に入ってしまう。小谷夏子は男をその気にさせる天才だ。彼女との未来を夢見た男は、いつの間にか自らお金を出してしまうのだ。そんな生来の詐欺師を遠縁に持つ弁護士・石田徹子は、夏子がトラブルを起こすたび、解決に引っぱり出されるのだが…。対照的な二人の女性の人生を鮮やかに描き出し、豊かな感動をよぶ傑作長編。

    弁護士徹子の20代~70代までの人生を主に遠縁夏子との腐れ縁を中心に描いた作品。
    この夏子!人間性は徹子を通じてしか描かれないが、とことんまで嫌な女ある(笑)
    逆に徹子を囲む周囲の人たちは、互いに多くを語らず

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    2019年04月08日
  • 嫌な女

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    偏見かもしれないけれど、女性の良いところと悪いところを強く強調したのが夏っちゃんなのだと思う。嫌な女だけど憎めない。人は皆、完全ではないけれど、どんな人間でも愛すべきところはあると解釈するのは行き過ぎか?

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    2019年03月17日
  • 僕は金になる

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    将棋をさす以外に何も出来ない姉とギャンブル好きの父が、両親の離婚で母と守の元から出ていった。
    2人の生活は、その後も姉の賭け将棋の上がりで成り立つものだった。

    全然期待せずに読み始めましたが、とーっても良かった。
    暖かい家族小説でした。

    父ちゃんの様な人は困りものだし、姉ちゃんはあのままではいけなかったのかも知れないけれど、至って普通の守が歳を重ね、2人がを認められるようになる様子に胸の奥が暖かくなりました。

    守とりか子の子供の性格が真逆なことも、血の繋がった家族なんだなとしみじみ。

    将棋に明るくなく、そこだけが心残り。
    歩がと金に変わる、「父ちゃんとの思い出も、特別な思い出に変わるの

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    2018年12月11日
  • 嫌な女

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    ネタバレ

    気持ちが共感できる主人公の女弁護士と、こういう風に生きてみたいと思わせる登場人物の女性の物語。
    自由奔放な生き方に、いらいらとちょっとした憧れを感じさせられた。

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    2018年12月10日
  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    この調子だとお代わりが欲しい感じなんだよね
    たまにふっと笑えてたまにすごく感動して、
    幸せが希望がこの本には溢れてる。

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    2018年11月25日
  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    タイトルが私の好みの感じだったので読みました。
    驚いたのは叔父でも伯父でもなく本当にただのおじさんだったこと。
    そんなおじさんと「僕」が出逢い親交を深めていく過程が丁寧に描かれていて良かったです。
    「僕」との出逢いと別れを通して仕事へのやる気を取り戻すおじさんに何故だか嬉しくなりました。おすすめです。

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    2018年03月11日
  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    どうしてかな、すごく入ってきた。
    すごく理解できた、書かれていることに呼応するみたいに。
    このタイミングで、手元に来てくれたことに感謝したいくらい。

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    2017年06月10日
  • 嫌な女

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    これはかなりの力作か。
    ある女性が弁護士になり、右も左もわからない時期から、順次ベテランになりそしてセミリタイアし、その中で結婚も離婚も体験し、そしていま老年を迎えている。
    この一生の中でずっと遠戚の夏子に悩まされて…。

    人生をていねいに描いた意外な力作。いや意外でした。

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    2018年12月28日
  • 嫌な女

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    ネタバレ

    *生来の詐欺師・夏子は男をその気にさせる天才。口癖は「これで終わるような女じゃない」。 がむしゃらに勉強だけをして弁護士となった徹子は、いつも虚しさを感じている。同い年で遠戚、たびたび夏子のトラブルの始末をさせられる徹子。したたかな女と不器用な女が向き合い嚙み締める人生を描く、桂望実、2年ぶりの長編! *

    これは、色々な意味で読み応えたっぷりな一冊。夏子と徹子の長い人生を一緒になって生きたような・・・どっぷりと嵌りながら読み終えた。誰でもその一面だけではなく、時には短所も長所になる。題名とは裏腹に「嫌な女」で終わらない爽快さ。脇を固める人々も魅力的で、後半は滂沱の涙。またいつか、しみじみとじ

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    2016年10月26日
  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    ぐうたらで無気力に生きるケータリング業者の水島健一。
    先輩の忠告も、派遣先で問われる不可解な薬の存在も軽く受け流してきたのだが、ある少年と出会い、それらと真面目にかかわらざるを得なくなる―。
    少年が最後に下した決断に、水島はどう向き合うのか。
    「生きるということ」「残されたものの哀しみ」とは。
    究極の問いに挑んだ、桂望実の最新作!

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    2016年07月03日
  • 嫌な女

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    NHK-BSのドラマになった時から少し気になっていたのだけれど、ここに来て手にする。映画化に合わせて吉田羊と木村佳乃が表紙のカバーになってしまい、手にしてレジに行くのがためらわれたが、仕方がない。
    弁護士の徹子と、その遠い親戚の夏子。
    男好きがして男を手玉に取る術に長ける夏子が何年かおきにトラブルを発生し、その都度、徹子がお尻を拭くことになる。
    24歳から71歳まで描かれる長い年月の流れの中で、二人の女性の変わらない本質と変わっていく生き様がつぶさに描かれる。
    自由奔放に年老いてまで可愛い女として生き続ける夏子と人生に虚しさを抱えながらも弁護士としてのキャリアを積んでいく徹子。
    後半は、特に、

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    2023年05月23日
  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    ネタバレ

    読み終えて、ふうと息をつく。

    表紙とタイトルから、
    坂木司さんのホリデーシリーズ(大好き♪)をイメージしてました。

    誰とも深くかかわらず、面倒くさがりでやる気のない健一。
    ケータリングサービスを生業としながら、
    その仕事ぶりは、どれだけ手抜きをして、出来あいの物を見栄え良く盛り付けられるか。

    その健一が遭遇した事故現場で、寛子を助けたことから少しずつ変わっていく。
    というか、妹と親友の死にまつわる後悔のようなものから無気力になってしまっただけなのかもしれない…。

    そして、”僕”、英樹との出逢い。
    生まれた時から、その人生のほとんどを病院で過ごしてきた英樹。

    もうね、ここからの健一と英

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    2016年02月08日