桂望実のレビュー一覧

  • 残された人が編む物語

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    「弟と詩集」「ヘビメタバンド」「最高のデート」「社長の背中」「幼き日の母」
    5話収録の連作短編集。

    行方不明者捜索協会で働く西山静香と、そこを訪れた依頼者が失踪者の足跡を辿り亡者の人生の物語を編んでいく。

    関係者を訪ね歩く中で見えて来るのは良い事ばかりではない。
    亡くなった後で知る深い愛情もあれば、家族に隠していたドス黒い本性まで色々だ。

    動機も分からぬままの突然の失踪で取り残されていた人達。
    真実を知る事できっと彼らは前へと歩み出せるはず。

    最終話で綴られる西山静香自身の人生も胸に沁みた。

    涙腺が緩む喪失と再生の物語。

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    2023年02月18日
  • 残された人が編む物語

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    家族、友人、別れた配偶者、前の会社の上司。その気になればいつでもつながれると思っていた暫く離れている人が亡くなっていることが判ったら…。5つの短編はそこから始まります。「行方不明者捜索協会」の業務は行方不明者の捜索が終了すると一旦終わりますが、突然残されてしまった人のために亡くなった人が最期にどんな暮らしをしていたかを知るための手伝いをするサービスが付帯しています。5編ともそのサービスを通じて残された人が亡くなった人を再認識する、そしてその過程で亡くなった人に対する自分の気持ちを再発見する物語です。5編目は「行方不明者捜索協会」のベテラン担当員、西山静香の母親のエピソード。よく笑う少女だった彼

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    2022年12月25日
  • 総選挙ホテル

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     赤字を垂れ流し経営破綻寸前のホテルを立て直すため投資ファンドより派遣された新社長の意向により、全従業員の総選挙が実施されるとなったところから物語が始まる。てっきり総選挙の行方を面白おかしく描くのかと思ったら、そこは潔くばっさりカット。本人のやりたい仕事ではなく、適材適所に割り振られてからの各人の仕事への向き合い方や心境の変化、ホテルの評判等が主に描写されているのが斬新だった。もちろん小説なので綺麗にまとまっているのだが、決して作り話じみておらず説得力がある点が共感できるし好ましい。自分のことは周りの人の方がよく知っているものだ。

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    2022年11月21日
  • 残された人が編む物語

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    突然、失踪した家族、友人、恩人が
    身元不明の死者として見つかったら
    すぐには受け入れられず
    なぜ?どうして?と
    自分自身を責めたり、悔やんだり
    他の誰かを恨んだりするかもしれない。
    それまで知らなかったその人の一生を
    辿って見つめ直すことで
    身近な人の死に対してやっと
    気持ちを整えることができるように思う。
    そして残された者としてまた再生される。

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    2022年11月12日
  • 残された人が編む物語

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    ネタバレ

     アイデアは巧みだな。こういう感じでたくらむとは。
     一つ一つ読ませるし、最後に連作的なまとまりが来るとは。
     生きることは修業か。

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    2022年11月09日
  • 残された人が編む物語

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    音信不通、あるいは突然の失踪により
    家族や友人が目の前から消えてしまったら。
    5つからなる連作短編集。
    手がかりがなく「行方不明者捜索協会」を訪れた依頼人と
    担当者・西山静香が静かに編む物語。
    調べていく間に分かってくる過去。
    綺麗事ばかりではなく、知らなければ良かったと思うケースもある。
    どのエピソードも丁寧な言葉選びがされている。
    とても良かった。

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    2022年10月25日
  • ハタラクオトメ

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    ネタバレ

    時計メーカーで働くOLが、突然女性だけのプロジェクトチームで新商品の企画をすることになり、素人ならではの自由な発想で商品化を目指す。

    主人公は明るいデブキャラを売りにしている"ごっつぁん"。
    女性陣が企画を挙げていく段階で、役員や部長など男社会の文化のなかで生きているおじさん対策をしているところは笑える。

    普通の会社ではあり得ない設定ながら、普段の仕事にトキメキを感じられなくなっていたOLたちが、もの作りの楽しさや仕事の達成感を感じるなど成長していく様子が微笑ましい。

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    2022年10月12日
  • 僕は金になる

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    タイトルから、
    お金の話やと思って読んでみたら
    将棋の話やった。
    家族の移り変わり、兄弟の嫉妬、
    みたいなのが描かれてて
    じわる。

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    2022年09月27日
  • 残された人が編む物語

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    行方不明者捜索協会を利用する依頼人、そこで働く西山静香を巡る5つの連作短編集。
    突然の失踪。動機は不明。音信は不通。見つかったときは身元不明者として悲しい結末を迎えていた。疎遠になった弟。苦い別れをした学生時代のバンド仲間。突然失踪した夫。最後は西山自身の母…。失踪人たちの秘められた人生。喪失を抱えて立ちすくむ人々が新たな一歩を踏み出す物語。心に沁みます。あの人は今どうしているのだろう。行方不明じゃないけれど、仲の良かった昔の同級生、引越しで疎遠なった人々のことを想い出す。

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    2022年09月24日
  • 残された人が編む物語

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    行方不明にはそれぞれのどうにもならない事情があるから行方不明になるのが、よく分かった。
    その事情をあとから知るのは悲しすぎる。

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    2022年09月23日
  • 恋愛検定

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    恋愛の神様が突然現れ、恋愛検定を受ける事になる人達のお話

    7人の受験者と解説を収録
    ・自称恋多き女 四級
    ・シンデレラ願望男 三級
    ・友達止まりの女 二級
    ・慎重すぎる男 準一級
    ・恋愛がメンドーな女 一級
    ・昔の恋を引き摺っている女 マイスター
    ・現状維持に縋りつく女 四級
    解説「『恋愛検定』の傾向と対策」ゆうきゆう


    恋愛検定の概要
    神様は急に現れ、受験者以外の時は止まる
    恋愛の神様による恋愛検定は一般的に知られているらしい
    資格を持っていると、プレゼンテーション能力などが社会的に一定の評価されたものと思われるらしい
    周囲の人の恋愛状況についての考察を述べさせられ、その回答内容によって

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    2022年09月21日
  • 残された人が編む物語

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    ネタバレ

    まぁ見事に皆様お亡くなりで。。。
    3章目のみ共感できなかったけど、
    あとはしみじみ故人を偲ぶお話で
    じんわりしました。
    シリーズ化できると思う

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    2022年09月09日
  • 総選挙ホテル

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    経営不振なホテルの社長として任命された心理学者が、従業員による総選挙で部署の人員整理するなど、変わった方法で経営を立て直そうとするお話

    選挙ルール概要
    ・働きたい部署で立候補できる
    ・パートもバイトやバイトなども勤務時間が一定ラインを超えれば立候補、投票の対象
    ・今と別の部署での立候補も可能
    ・投票はそれぞれの部署の定数(定数はホテル全体で20%減の人員配置)
    ・本人が立候補していない部署の配置に投票しても良い
    ・投票時には選んだ理由を記入する
    ・記入されていない場合は再投票


    従業員同士に人員整理をさせるのかという批判
    他部署の人を知らないという意見
    票集めのあからさまな声掛け
    相手が気

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    2022年08月29日
  • 総選挙ホテル

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    心理学者(という設定)が潰れかけのホテルの社長になったらというお話し。
    いろいろと現実的に無理がある施策の実践が多いけど、人を動かすのではなく、人が動くにはどうしたらいいかというアプローチは大事だなと改めて気付かされた本である

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    2022年08月14日
  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    ネタバレ

    面倒くさいことが苦手なケータリング業者の水島と息子、ふと出会った病気の少年とその家族、謎の薬の噂、いろんな状況が交差しながら進む物語。

    「僕とおじさんの朝ごはん」
    タイトルの理由がわかる時、悲しくて寂しいけれどあたたかい料理の美味しさが想われて、心が穏やかになるお話でよかった。
    美味しそうなごはんのお話はやっぱり好き。

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    2022年07月18日
  • 僕は金になる

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    将棋とともに歩む人生が描かれたストーリー。
    家族について、自分の人生について、考え方が変わってゆくのが優しい気持ちになれる。
    渦中にいるときは分からないけれど…人生って、あとから振り返ると、どんな人生でも幸せって思えるのかもなあ。

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    2022年06月18日
  • 総選挙ホテル

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    読み始めてすぐは、雑念(この作者、AKBとかが好きでこんな内容にしたのだろうか…などと)を持って読んでいたが、
    後半の展開は王道ながら気持ちよかった。
    みんな完全にハッピーじゃないんだけど
    それでもここで生きていくんだ、という明るさがある。


    以下、好きな箇所。

    メールで休みの連絡って、なんだよそれ。お前はその程度の生き方でいいのかもしれないが、オレの人生はもっと大事にしたいんだ。大切なもんだからな。


    荒れそうなんて、天気みたいに勝手に予想しないでよ。荒れないわよ、多分。というか、荒れたっていいじゃない。隣で傘でも差してりゃいいわよ。台風だってやがて通り過ぎていくんだから。それが家族っ

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    2021年12月23日
  • 我慢ならない女

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    実力はあるけど中々陽の目が出ない作家の小説。
    作家の苦悩が非常にリアルで、こういうのを読むと果たしていち読者が評価や感想を述べてよいものか?おこがましいのでは?と思えてしまいます。(と言いながらここで感想を書いていますが)
    読書家としては作家さんという存在がありがたくて応援したくなる物語でした。
    あと、東えりかさんの解説もすごく良かった!!

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    2021年11月18日
  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    自他共に認める適当人間でやや投げやりに生きてきた健一が、生まれながらに重病を患って手術を繰り返しながら生きている少年と出会い、生き方が少しずつ変わっていくお話。

    のらりくらりと進んでいく前半に比べて、後半の面白さが凄い!ずーっと意味がわからなかったタイトル、最後に「なるほど!このことだったのか!」と。心の痛いラストだけど、最後には少し明るい未来も見えて、さすが桂望美!

    特に後半のお料理がとても美味しそうで、私も家族にごはんを作る時にはもっと心をこめないと…と思う。

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    2021年10月06日
  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    久しぶりの号泣。当事者だから変われること、当事者だからの影響力。なんでそんなに忙しくしてるの?と聞かれることがあるのは早くに父を亡くした故という自覚はある。そういうこと。

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    2021年06月27日