桂望実のレビュー一覧

  • 残された人が編む物語
    きっかけがあって長いこと疎遠になっていた相手に連絡を取ろうとすると失踪していた。
    行方不明者捜索協会に依頼してみると、相手は既に亡くなっていたことを知る。
    どのように亡くなったのか、それまでに何があったのか。相手の生い立ちや足跡を辿ってみると、自分の知らない面が見えてきた。

    かつて親しかった相手の...続きを読む
  • 残された人が編む物語
    疎遠になった人を捜索したら亡くなっていた。
    亡くなった人のその後の人生はどうだったか?
    思い出し辿っていくことも、弔いだ。

    第5話行方不明協会の西山さんは捨てられたという思いから心に蓋をしていたが、周囲の人の優しさを思い起こすことが出来た。
    「真実なんて誰にもわからないんだよ。だったら好きな物語を...続きを読む
  • 総選挙ホテル
    心理学者(という設定)が潰れかけのホテルの社長になったらというお話し。
    いろいろと現実的に無理がある施策の実践が多いけど、人を動かすのではなく、人が動くにはどうしたらいいかというアプローチは大事だなと改めて気付かされた本である
  • 残された人が編む物語
    突然いなくなってしまった人。連絡を取ろうとしたら行方がわからなくなっていた人。どうしていなくなったのか。その理由やその人の知らなかった日々を探す。悲しい結末が待っていてもその人が生きた日々を知ることで受け入れていくことが出来たり前に進もうと思えたり。人を知ることや、自分で想像することで救われもする。...続きを読む
  • 残された人が編む物語
    兄弟、友人、配偶者、上司、親...もし身近な人が失踪したらどうしよう?本作は失踪者を追う5話のケースが書かれているが、特筆すべきはどの話も失踪者は死亡していたという事。どこかで人生をやり直していた、なんてケースはゼロ。かなり現実的だ。はじめの2話くらいは実直すぎる展開ゆえか「ふーん...」という感想...続きを読む
  • 嫌な女
    詐欺し紛いのようなことをしている夏子。ほとんど登場せず関係者の口からその言動が語られてるだけなのに圧倒的な存在感を放っている。
    夏子ほど極めてなくても、こういうヒト、いるなぁとちょっとザワザワした気持ちになりながら読んだ。
    弁護士という仕事についての主人公の想いが深い。
  • 僕とおじさんの朝ごはん
    面倒くさいことが苦手なケータリング業者の水島と息子、ふと出会った病気の少年とその家族、謎の薬の噂、いろんな状況が交差しながら進む物語。

    「僕とおじさんの朝ごはん」
    タイトルの理由がわかる時、悲しくて寂しいけれどあたたかい料理の美味しさが想われて、心が穏やかになるお話でよかった。
    美味しそうなごはん...続きを読む
  • 嫌な女
    夏子と徹子の描写が1度もなかったのに夏子に関係する人とのやり取りだけで夏子がどんな人かわかっていくのが面白い。半世紀に渡り夏子と徹子の関係が続いていて、最初はなんやねんこの女って夏子のこと思ってたけど、最後らへんはもう愛らしいとさえ思うようになってきた笑
  • 僕は金になる
    将棋とともに歩む人生が描かれたストーリー。
    家族について、自分の人生について、考え方が変わってゆくのが優しい気持ちになれる。
    渦中にいるときは分からないけれど…人生って、あとから振り返ると、どんな人生でも幸せって思えるのかもなあ。
  • 終活の準備はお済みですか?
    終活と聞くと、字のごとく終わりに向かって行動したり、色々決めておいたりというイメージだった。
    人生の見直しね。
    どの章も考えさせられる。
    鷹野さんには独身女の互助会。
    森本さんには身近な人の認知症や介護。
    神田さんには親の介護と子育て。
    原さんには命に関わる病気。
    三崎さんには定年後の過ごし方。

    ...続きを読む
  • 結婚させる家
    他人だから自分の思い通りにはならないし、
    自分にしかわからないその人の良さがわかればベストなんだろうな
  • 終活の準備はお済みですか?
    終活…。人生何が起きるかわからない。目をそらしがちだが、手をつけないとと思った。


    第四章の原さんの話が切なかった。あまりに若すぎる。一寸先が闇だからこそ、日頃からお世話になっている人には言葉を惜しまず、感謝を伝えていきたいと思った。
  • 終活の準備はお済みですか?
    お済みじゃないです!!
    と心の中で手を上げながら購入。
    胸を張って「終活の準備は済んでます」と言える人ってどれくらいいるのでしょうか・・・

    葬儀屋さんが運営する終活の準備をお手伝いする部門。
    それは直接的に物を処分したり、書類を作成する。。。というのとは違う。
    「終活」するということは自分や人生と...続きを読む
  • 終活の準備はお済みですか?
    終活 最近気になるこの言葉
    読み始めるとなるほどと 納得させられる。
    終活会社の利益についても少し思いをはせたが
    やはり 人生の終わり方が気になった。
    終活ノート書いてみたいけど 書けない事が多いかも…
    これも見直すべきかなぁ
  • 終活の準備はお済みですか?
    早すぎることはないのかも、終活。
    節目節目で自分のことを見直す機会だと捉えて、早くから考えておくのが良さそう。
  • 総選挙ホテル
    読み始めてすぐは、雑念(この作者、AKBとかが好きでこんな内容にしたのだろうか…などと)を持って読んでいたが、
    後半の展開は王道ながら気持ちよかった。
    みんな完全にハッピーじゃないんだけど
    それでもここで生きていくんだ、という明るさがある。


    以下、好きな箇所。

    メールで休みの連絡って、なんだよ...続きを読む
  • 我慢ならない女
    実力はあるけど中々陽の目が出ない作家の小説。
    作家の苦悩が非常にリアルで、こういうのを読むと果たしていち読者が評価や感想を述べてよいものか?おこがましいのでは?と思えてしまいます。(と言いながらここで感想を書いていますが)
    読書家としては作家さんという存在がありがたくて応援したくなる物語でした。
    ...続きを読む
  • 終活の準備はお済みですか?
    老後の事を考えて…と思いがちだが、この終活サロンは、ちょっと違う。

    まだまだ先だと思っている若い人でも病院になったり、家族の面倒を見ることになったりと年々考え方も暮らし向きも変化する。

    いつリストラにあうかもわからず、事故に遭うかも、はたまた離婚してシングルに…と今の自分でもどうなるかなんてわか...続きを読む
  • 終活の準備はお済みですか?
    終活サロン「漫風会」に関わる5人の物語。リストラ、育児、介護、病気…各々が難題に向き合い懸命に乗り越えてゆく姿が素敵だった。清の元妻、敏子の事件後が気になった。清が巻き込まれて気の毒。
  • 僕とおじさんの朝ごはん
    自他共に認める適当人間でやや投げやりに生きてきた健一が、生まれながらに重病を患って手術を繰り返しながら生きている少年と出会い、生き方が少しずつ変わっていくお話。

    のらりくらりと進んでいく前半に比べて、後半の面白さが凄い!ずーっと意味がわからなかったタイトル、最後に「なるほど!このことだったのか!」...続きを読む