桂望実のレビュー一覧

  • この会社、後継者不在につき

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    中小企業診断士の北川が関わる3つの会社の事業後継問題を描いた連作集。
    洋菓子店を営む社長の全く違う性格の2人の息子達。どちらに継がせば、、
    一人でブランドバッグ店を立ち上げた女性、後継者には物足りない社員達、、
    刃物メーカーの押しの弱い平社員、社長の急死を受けての動揺と葛藤。
    軽く読めるのに中身が濃いし、理屈では分かってるつもりでもなかなか柔軟な考えには至らないリアルさが良かった。

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    2024年03月22日
  • この会社、後継者不在につき

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    この会社、誰に引き継げばいいんだろう?経営者でも何でもない私には計り知れない悩みだが、企業の命運をわけるこの後継者問題。その問題にどこか胡散臭い中小企業診断士の北川がアイデアを出すケーススタディ3編。面白かったのはケース①のケーキ屋。2人の息子どちらかに後を継がせたいが長男は真面目だが要領が悪い。次男はちゃっかりしてるがちゃらんぽらん。どうも決め手に欠けるなか、北川のとあるアイデアで決着がつく。単純にケーキが好きなので楽しく読めた。3編とも良作だと思うが、欲を言うなら北川の個性がもっと強くてもいいかも。

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    2024年03月10日
  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    感想
    普段と違う人との出会い。何かをもたらす。もしかして昔の夢を思い出すかも。少し形は違うかもだけど。もう一度向き合う準備ができるかも。

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    2024年02月21日
  • この会社、後継者不在につき

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    ネタバレ

    面白かった。
    珍しく中小企業診断士が活躍する物語。一般的には中小企業診断士というよりコンサルティングといった方が伝わりやすいと思うが、あえて中小企業診断士とすることに作者のこだわりを感じる。

    取っても食えないとバカにされがちな中小企業診断士の資格であるが、その仕事ぶりがわかるお仕事小説。純粋に中小企業診断士が活躍する話はほかで読んだことなかったので、素直に嬉しい。

    物語は3つの短編からなる。それぞれに問題を抱えた会社が舞台になっている。後継者を長男にするか次男に悩むパン屋、無能な部下しかいないと悩むバックメーカー、先代社長の急逝により外資系企業に買収された包丁製造業。型やぶりな中小企業診断

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    2024年02月12日
  • この会社、後継者不在につき

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    まだ続きそうな予感。
    後継者問題に悩む各会社に対して、中小企業診断士の北川が奇想天外の提案し、クライアントと一緒に後継者問題を解決していく物語。
    各章に一会社が描かれており、この本三章で三つの会社(ケーキ屋、かばん屋、包丁屋)が描かれている。

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    2024年02月01日
  • この会社、後継者不在につき

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    中小企業診断士の北川がケーキ屋、バック、包丁の会社の後継者問題を解決アドバイスする。
    従業員の意識改革であり、会社経営者の視点を変えてみる等、かなり面白い企業小説になっていた。
    ホロっとさせる場面もあり、読後感はかなり満足させてもらいました。

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    2024年01月31日
  • 総選挙ホテル

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    「県庁の星」も「嫌な女」もおもしろかったけど、これもおもしろかったです。そして、泣けました。いろんな人の隠れた才能が適材適所で開花するんだけど、実は唯一ポジション変わってない支配人さんの能力がすごかった。石ノ森章太郎さんの「HOTEL」の支配人さんレベル。物語もHOTEL級だったと思います。

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    2024年01月06日
  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    年齢の違う2人の心の通わせが良かった!少年を縁として、健一と少年の父が一緒に出かけるのも楽しそうだった。こういう関係の広がりもあるんだなぁ。少年との付き合いを通して、手抜きばかりのケータリングだったのが、丁寧に料理をするようになった健一。

    健一が少年に言った言葉
    「生まれてきただけで意味がある。親にとっては、生まれてきてくれたというだけで、幸せを運んでくれるんだからな。そこにいてくれるだけで充分なんだ。思っていたような子どもにならなくても、問題を起こしたとしても、自分の子どもとして生まれてきてくれただけで それだけで充分なんだ」が、心にしみじみと残った。

    また、「思うようにはいかないな、人

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    2023年11月18日
  • じゃない方の渡辺

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    ネタバレ

    「人生はオーディションの連続だと思います。」
    の書き出しに惹かれて読み始めました。

    「じゃない方」感に苦しむ話かな?と思ったら割と前半だけで、殆どは主人公・展子が困難にぶつかり成長し、幸せに気づくまでのストーリー という感じでした。

    プレッシャーから周りが見えなくなって、昔からツイてないせいだと思ってしまう展子の気持ちも、大雑把(よく言えばおおらか)で「なんくるなる!」精神の太一の気持ちも分かるな〜。
    ただ、エスカレートする展子の詰め方は、普段言われる側にいる私としては文字で読んでてもキツかったです。

    そして合間合間の語り口調に違和感があって「なんだこれ?」と思っていたのですが、最後の展

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    2023年11月14日
  • たそがれダンサーズ

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    それぞれ様々の背景をもつ人たちが一つに集まって何かを成し遂げる。成し遂げることの大小も、年齢も性別も関係なく、何かに真剣になってそこから得るものの大きさは、他の誰に評価できるものでもない、自分のもの。
    そんなことを考えさせられた作品だった。

    終わり方も良かった。競技会の結果で終わるのではなく、その後の日常まで描かれていて、物語のはじめからの各キャラクターの変容が胸に迫る。

    ちょっとかたい感想になってしまったけれど、(主に)3人の初心者ダンサーの日常と、講師の心の機微が、適度に入れ替わり登場するので、とても読みやすい。
    3人が社交ダンスにのめり込んでいくのと同じように、読んでいる方も引き込ま

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    2023年10月18日
  • 残された人が編む物語

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    人が亡くなった場合、お葬式またはお別れ式や最近ではシンプルにお見送りのみをして火葬へと流れます。これは亡くなった人を送る儀式でありながら、残された人達が別れを実感するための儀式でもあります。この本では行方不明者を捜索しますが残念ながら皆亡くなっています。儀式がないまま亡くなっていると、亡き人の死を実感できなないので気持ちの整理がつかないことがあるでしょう。それを行方不明創作協会のサポート部のサポートを受けながら生前の亡き人を知ることで気持ちに整理をつけていくというお話で、まるでお葬式の儀式に似ているように感じました。

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    2023年10月17日
  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    タイトルからして朝ご飯屋さんを舞台にお客さんとのハートフルな短編集とか想像したのだが、全然違っていて、ケータリング業を営むダラーとした中年男が、腰のリハビリで通う病院で出会った少年との交流を描く作品で、ちょっとしっとりもした良作。登場人物がたくさんいるので、集中して読まないと人間関係が掴みづらかった。

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    2023年09月19日
  • たそがれダンサーズ

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    ★4.5

    グッとくるフレーズたっぷり。
    中盤以降、加速度的に面白くなります。
    吹き出したと思ったら落涙、楽しめました。
    私も「北極星」のような人間になりたいものです。

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    2023年09月08日
  • 残された人が編む物語

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    この本はまたとてもとても良かった。
    人間に必要なのは、真実ではなく物語、というキーワードにぐっときた。

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    2023年09月08日
  • じゃない方の渡辺

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    2019年「オーディションから逃げられない」改題

    全く、人生は幾つになってもオーディションから逃げられないのよ。生まれた時から、入試とか就職とか結婚とか。最後の方には、介護保険の認定面談まであるのよ。

    たまたま、同じ苗字の美女と同じクラスになり、友人となり、長い間、“じゃない方”というポジションとなった女性。その美女はなかなか良い子で、一生の友人になるんだけど。
    笑えるような哀しいような、“じゃない方”の話だけではなく、家庭を持ち家族を支える事になった主人公が、パン屋の主人となり、いうの間にかオーディションをする側にもなっていく。
    自分の人生に満ち足りなかった気持ちを抱えて走り続ける。つい

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    2023年08月31日
  • 諦めない女

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    読み進めていくたび、ゴールポストが動いていく感じ。一章ごとに、変貌するミステリーと言われているけど、それ以上に変わる。ミステリーになっているけれど、それを考える隙がない。

    スーパーでの数分の買い物の間に、6歳の少女の姿が消える。母親は、必死で探す。警察も学校も動くが、金銭の要求もなく、少女の身体も見つからない。周囲は、時間の経過とともに、徐々に諦めていく。少女の母親は決しって諦めない。
    その母親の生涯をノンフィクション作品として出版しようと、フリーライターが当事者関係者への取材を重ねていく、という構成。
    諦めない母親は次第に周囲から孤立して、離婚となり家も失う。それでも、探し続ける。
    諦める

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    2023年06月29日
  • じゃない方の渡辺

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    ネタバレ

    ずっと自分はついてないと思ってた。
    親友は同じ苗字でなおかつキレイで自分は選ばれない方の渡辺

    でも理解して応援してくれる優しい父親がいる時点で展子はとってもついているんだと。

    学生時代って何かと人と比べて
    なんで?どうして?が付きまとう
    それくらい毎日誰かと行動していたから。

    でも社会にでたら
    いかに自分が挑戦できる場所にいるか
    優しい家族がいるか
    厳しくいってくれる兄弟がいるか
    優しい友達がいるか
    それだけで全然違う。恵まれてる。

    病気になって亡くなる前に友だちが
    展子はいつでもやりなおせる時間がある
    子どもの成長をみることができる
    それだけでどれだけ恵まれているか分かる。

    劣等感

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    2023年06月25日
  • 残された人が編む物語

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    行方不明者を探す団体があるのは初めて知りました。
    いなくなった人を探す人々に寄り添った話。
    どれも辛い話ですが、自分なりの結着をつけるのは大事なのかなと思いました。
    生きるということは辛いこと。そう知らされた本です。

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    2023年06月20日
  • じゃない方の渡辺

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    人と比較して自分を損する側と考える主人公が一生懸命に生きる中で挫折を経て自分の持つ幸せに気がつく物語。

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    2023年06月11日
  • じゃない方の渡辺

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     平凡な器量に生まれ、性格も地味だったために、子どもの頃から注目を浴びることも好意を寄せられることもなかった渡辺展子の半生を描く。全11章。

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     人目をひく容姿を持っているわけでもないし、言動に才気のきらめきを感じさせるところもない。どちらかというと平凡でおもしろみに欠けるというタイプだった展子。

     いわゆる「持ってない」ことを痛感して育った展子にとって、努力を拠り所として生きるしかなかったということは想像に難くありません。
     だからこそオーディションの連続であると看破した人生で選ばれるためには、真面目にコツコツ積み上げることで実力をつける道を行こうとしたの

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    2023年05月30日