桂望実のレビュー一覧
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ネタバレ息子が二人いるが、どちらに経営を継がせるか悩む菓子会社の社長の元にやってきたのは、北川徹という、どこか怪しい中小企業診断士。
彼は決めかねている社長に、どちらに適性があるか、二人を競わせる提案をする。
物語の内容は全く違うが、整理収納アドバイザーの中村真穂の物語『腕がなる』との共通点を感じる手法で描かれていた。(最後に北川のことがわかってくるのも同じ)
私が印象的だったのは、最後の伊藤浩紀のお話。
老舗の刃物メーカーの社長が急死し、妻の取締役は自分に経営は無理だと、外国資本になる。職人たちは反発するし、いきなり働く場所が揺らいだ。浩紀はこれまでは指示待ちで、誰かに決めてもらいたい、頑張りたくないと思って働いてきただけだったが、そうもいかなくなった。彼は会社を引き継いだわけではないが、北川とは知り合いだったので、接点はある。決められなかった自分が、物事を決めていくように変わり、しかも、そのことが彼のプライベートの人生をも変えてしまった。
お仕事小説は、全く知らなかった別の世界を見せてくれる。しかも経営者の悩みや、社員の気持ちなど、小説でなければ味わえない物語で面白かった。 -
Posted by ブクログ
実に読みやすい文体、物語で、時折り驚かされる出来事を挟み込みながら、決して退屈するわけでは無いストーリーを、細かく分かれた章(せいぜい10ページ位ずつである)に沿って読み進めていく事が出来る、よく出来た小作品であると思う。
また、タイトルにある不動産、については、正しい専門的な知識(著者は不動産会社勤務の経験があるのだろうか?)を元にしたと思われる記述もあり、いずれ不動産の相続をするだろうである方には、大いに参考になるのでは無いかとも思う。
かつて相続を経験した私の場合は兄弟も無く、かと言って相続の苦労が無かった訳でも無い。その様な境遇なのでこの物語に出てくる4人兄弟の家族一人一人の気持ちを実に興味深く、不快感もなく、読み進める事が出来た。
繰り返しになるが読みやすい文体と大きめな活字で、あっという間に読み切る事が出来た。決して後に残るものがなかった訳では無い。お仕着せでは無い、爽やかな読後感が残ったように感じた。 -
Posted by ブクログ
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秘密を隠そうとする母
罪の自覚を持たない息子ーー
本当に悪いのは
果たしてどちら?
彼は人を支配する。
けれど思う通りにならない時、
人をまた殺すのではないか……。
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この連休にずっと通ってる美容室に行ったんですが、
私のリクエストが悪かったのか、
担当の美容師さんがわー!!!っと話し始めて、
本人はたぶん認識合わせのつもりなんだろうけど、
忙しいのも相まってか詰問口調で詰め寄られて、
すみません、こっちの髪型で良いので切ってください…と私がいう展開…。
途中泣きそうになりました。苦笑
そんな帰り道にまっすぐ帰りたくなくて書店に寄って手に取った一冊です。
表紙や帯から伝わってくる、
どう考えても明るくない展開。
読めるかなと思いましたが。
麻里は何かから逃げるように住まいと職を転々とする。
その理由がどんどん明らかになっていき、
最後は…。
親子の呪縛と、一生分かり合えない虚しさ。
薄ら寒さと恐怖と諦観と。
麻里は介護職にも就くのですが、
そこがすごく語られてると思ったら…
なるほど…そういうことなのかと納得。
初めて読んだ作家さんでしたが面白かったです。 -
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漫才コンビなどは、2人のうちでどちらかが人気が出ることが多いが、人気のある方じゃない相方を『じゃない方』なんて、いつの頃からか言うようになった。
この物語の主人公は渡辺展子(のぶこ)さん。平凡な普通の女性。しかし親友は学校一の美女〝渡辺〟久美。同じ苗字の展子は何も悪いことしていないのに「じゃない方」の渡辺になってしまう。
これはよくある話なのだろうな。個性はそれぞれなのに。
物語はこの2人の比較のような形で進むのかと思いきや、展子の人生を追っていく形だった。つまらないわけではないが、題名と内容が最初の章だけは合っているが、途中からはアンマッチな気がした。
人生はオーディションの連続だ…そんな書き出しで始まる物語。
まさにライフイベントの全てのことは、うまくいくか、失敗するか試されている…言われてみればそんな気もするなあ。
この小説は最初の刊行(単行本)のタイトルは『オーディションから逃げられない』だったとのこと。こちらのほうがストーリー的にもよかったように思うな。
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Posted by ブクログ
売上低迷中のホテルの話。
社長が変わり、新しい風が吹くことでどうホテル内が変わっていくかが描かれている。
最初は、変化が怖い、変化することでマイナスに働くのではないか、と不安に感じていても結果いい方向動くことや、新たな発見がある。
「やらなきゃ潰れるしか道がないのであれば、一か八かでやってみる」精神は大切だと感じた。
仕事のやり甲斐って、自分のやりたいことが出来て達成するものではなく、自分のできることや能力を活かしてそれが人に認められることで感じることが出来るのだと再認識した。
従業員の気持ちが徐々に変化していくところが、しっかり人間味があって面白かった。 -
Posted by ブクログ
結婚相談所『ブルーパール』に勤めるベテラン女性相談員の話。バツイチ、子持ち、配偶者との死別…… 40歳以上限定の会員たち、いわゆる「シニア婚活」中の人たちが豪邸である通称『M屋敷』で家族を巻き込む共同生活をしてみたら、結婚の意思はどうなるのか…固まるのか、冷めるのか…そんな幾つかのカップルのケースを章ごとに記している。
いい歳からの恋愛は、家族は基本的に関係無いと思う。ただ40年近く生きてきたら、人それぞれのライフスタイルがあるから、なかなか譲れない点、相手のここが許せない点などがあって当然かもしれない。
小説の中では、
・スポーツ観戦で大声をあげる
・入れ歯を洗面所に放置する
・旅行先でセッカチすぎる
・観るのが大ヒット映画だけ
等々、他にも様々な観点の理由で真剣な交際に結びつかない結果が書かれていた。
また、本文でいくつか『へぇ』と思うようなことがあった。結婚相談所に登録するプロフィール欄の趣味に『海外旅行』と書くのはNGだそうだ。それは、お金がかかるイメージを相手に与えてしまうらしい。もちろんその趣味が生き甲斐なら隠す必要も無いが、とっかかりファーストインプレッションで心理的に敬遠されるとのこと。なら趣味欄に何と書くのがいいかと言えば…『料理』『散歩』がいいらしい。本当かなあ。
エンディングがいまいちだったかなあ。会員の恋愛話にもう少し特化しても良かったかもしれない。