桂望実のレビュー一覧

  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    桂望実さんの本は2冊目。
    1冊目が『嫌な女』
    こちらはかなり好みだったので、他の本も読んでみたいと思い、手にしたのがこの本。
    『嫌な女』のイメージを引っさげたまま読み始めたら…
    全然違うの!
    違うんだけど、これがまた好みで。

    ラストはとても切なかった…

    桂さんの本、もっと読みたい!

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    2016年11月19日
  • 我慢ならない女

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    「嫌な女」とはテイストが違う、女性2人の物語。
    作家とそのマネジャー、叔母と姪。タイプが違う2人のようだが、実は共通点が見えてくるという流れだ。
    業の深さと凄みを感じるラストで意外と気に入った。

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    2016年07月04日
  • 我慢ならない女

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    横暴で歯に衣着せぬ毒舌の女性小説家・樺山ひろ江とその秘書的役を果たす姪の明子物語。
    タイトルの我慢ならない女はひろ江の事でしょうが、彼女の行動は余りに小説に一途なため。確かに誰に対しても愛想がある訳ではありませんが、特に自分の作品にいい加減なコメントをする編集者達には罵詈雑言を浴びせます。無名のうちは読んでもくれない、でも一寸名が売れると平身低頭で連載を依頼して来る。そんな編集者が沢山出てきて、ひろ江よりもそうした編集者が別の意味で「我慢ならない」。とはいえ、ひろ江の近くにいるのは相当忍耐が必要ですが。
    しかし、一見傲慢なひろ江も実は……という筋書が最初から見え過ぎるところは有りますが、気持ち

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    2016年07月02日
  • ハタラクオトメ

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    ある時計メーカーが舞台。そこで働く女性社員たちがプロジェクトメンバーを組み、新たな商品を開発すべく奮闘する。企画部ではなく、あえて素人感覚を重宝するため、人事部や経理、秘書などから選出された6人の女性たち。アイデアを出し合ったり、工場に掛け合ったり、上司たちに企画を通すために根回りを策略したり…。
    時計のアイデアも普通に「なるほど!」と共感を感じたし、面白かった。腕時計は仕事中はデスクに置く、というの私もやってるし、ちょっとしたときに置き時計になる、ってアイデアも面白い。
    キャラクターの異なる女性たち。それぞれ適性は違う。この物語のように、人間には得手不得手あり、色んな個性があるからこそ、面白

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    2016年06月16日
  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    ネタバレ

    *いかに手抜きをするかが最優先の、無気力に生きるケータリング業者の水島健一。腰痛治療先の病院で難病の少年と出会い、少しづつ大切な何かを取り戻していく健一だったが、少年が最後に下した決断に、水島はどう向き合うのかー「生きるということ」「残されたものの哀しみ」を描いた感動作*
    色々なものを抱えて生きるということ。他人を想って丁寧に料理をすること。この二点がベースに書かれているが、重すぎず、心にしんと染みる作品に仕上がっている。「最高の最後の晩餐」のくだりは涙なくして読めないけれど、哀しさだけでは終わらない、やさしくあたたかな読後感。

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    2016年04月21日
  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    ある事故がきっかけで、何事にもやる気を出さずに過ごしてきたケータリングの仕事をする健一。
    腰のリハビリに通っていたリハビリセンターで、車椅子に乗った少年と出会い、少しずつ健一の様子が変わっていく。

    淡々とした健一の様子が、小説の中の主人公としては、私の好みで、興味深く読みました。
    読みにくい点もいくつかあったけど、概ね好きなテイストでした。

    健一と息子司の関係がいいですね。それがあっての英樹との関係だったかな。

    手抜きだったとしても、健一の料理は美味しそでした。
    やっぱり、見た目って大事だと思う。

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    2016年02月04日
  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    ケータリングをやっている水島健一。
    料理人なのに、見た目は良くいかに手を抜くかということに熱心。
    「面倒だ」というのが半ば口癖のようだ。
    へへへ、そういうあたしも事あるごとに「面倒くさい」を連発している。
    本文中に
    「効率的」と言い換えればいいのに
    という部分があったけど、料理に関しては効率的と手抜きは近いものがあるかもしれない。物は言いようね。
    面倒くさがらず丁寧に作った料理には何かしらの力があると思う。英樹くんのために作ったトーストと目玉焼きは特別な料理ではないけれど、とてもとても美味しそうだった。
    何事も面倒くさがらず丁寧にやっていきたいものだ。

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    2016年01月13日
  • 頼むから、ほっといてくれ

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    それで何年にもわたる練習成果が1回17秒間で10回の連続技の演技で決まるスポーツ、トランポリン。演技途中で体勢を崩して危険と判断されれば、コーチの一存でスポッターマットを入れられ中止させられる競技。
    スポーツ小説ですがスポ根ではありません。
    オリンピックを目指す5人の選手。当然、途中で離脱せざるを得ない人間も出ます。勝つために無理をして試合中に技の難度を上げ、結果的に体勢を崩してスポッターマットを入れられる。挫折と言えばそうなのですが、むしろ覚悟の挫折という感覚です。
    スポーツ物は、なんか中にガーッと入り込んで描く感じが多いのですが、この作品は比較的冷静に外から描いているのが特徴です。その分、

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    2016年05月15日
  • 頼むから、ほっといてくれ

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    これは面白い。
    トランポリンというマイナー競技に焦点をあてて、マイナー競技ならではの難しさ、オリンピック枠を巡る争いと其々の事情、思い。
    初めての作家さんだったが、色んな本を作家読みしたくなりました。

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    2015年12月21日
  • 週末は家族

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    かりそめの家族の物語。
    大介と瑞穂は結婚しているものの、単に生活上の方便であり、実態は気の合った同居人。その二人がひなたという10歳の少女の週末里親になり。。。
    ひなたの演劇の才は生きるために磨かれた嘘。しかし、育児放棄した実の母に対し見せる諦めという本音は世間の常識に受け入れられず。それに気づいた大介と瑞穂は。
    最初はバラバラだった三人が、普通の家族とは違うけれど一つのチームとして信頼関係を築いて行く姿が心地よく。

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    2016年05月15日
  • 恋愛検定

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    おもしろかった!お酒好きな恋愛の神様。良いこと言うなあ。「過去ばっかり見てないで、今の幸せに目を向けてごらんよ」印象に残りました。自分で行動起こさないと何も始まらない。自分だったら4級も合格できないだろうな。

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    2014年09月07日
  • Run!Run!Run!

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    ネタバレ

    年末年始に、必ず駅伝物を読もうと決めているので(去年からですが…)2014年は新年に手に。

    面白い!
    だって、主人公の天才ランナー、箱根走らないんだもの。そこまでの過程、そしてラスト。良かったです。
    こんなスポーツ物もありですね。

    桂望実さん、「県庁の星」に続いて2冊目ですが、この方は終わりかたが好きだなぁ。

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    2014年03月22日
  • Run!Run!Run!

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    長距離ランナーとしての才能に溢れる岡崎優は、科学的根拠に基づいた指導法と設備の整った大学を進学先に選ぶ。彼は起床時のバイタルデータから練習の記録まで、10年間にわたって記録を続けている。生活のすべてをオリンピックのマラソンで金メダルをとるという自分の夢をかなえるために費やし、努力を重ねてきた。

    会社経営者の父親。兄を溺愛する母親。優秀な医大生の兄。
    経済的にも恵まれ、何不自由なく暮らしていたが、兄の死をきっかけに家族はあっけなく壊れていく。

    優が入学した大学の陸上部で彼と対極にいる岩本に出会う。
    地方の高校でそこそこの記録を出したが、優から見れば才能もなく記録も頭打ちで将来性も感じられない

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    2013年11月14日
  • Run!Run!Run!

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    幼いころから才能があって、将来を嘱望されて、でも嫌な奴で、という主人公の青春小説。

    ストーリーはどこかで聞いたことありそうなんですが、ちょっとスパイスを利かせて、でも、それだけではなく、考えさせられます。
    走ることとは?というだけではなく、生きることとは?と。
    ありがち、と言えばありがちなのかもしれませんが、読んでよかったな、と思います。

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    2013年10月06日
  • Run!Run!Run!

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    走ることに全てを捧げ努力を惜しまないが才能に溺れ傲慢という主人公が"良い奴"ではなく、また後半は主人公が走らないという異色の陸上小説。
    青春や感動とは異なり、他とは違うアプローチで刺激的だった。
    読み終えた後に作品のタイトルを思い出しそのギャップに驚かされる。

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    2012年11月07日
  • Run!Run!Run!

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    薦められて。わりと序盤から種明かし。最後にはどうなるのかなと、読み進めるが、意外と予想と違う結末に。読みやすかった。

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    2012年05月08日
  • Run!Run!Run!

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    主人公は大学生の岡崎優。
    裕福な家庭に育ち、走るための素質を備え、父からのサポートもあり、
    自らの努力も惜しまない。その結果、たくさんの大学がぜひうちに、と
    スカウトするほどのものだった。

    何もかも揃ってる完璧な奴。それ故に不遜なところがあるから
    大学の陸上部内でも孤立するのだが、それすらに気にしない。


    とまぁ、ここまでくれば、王道パターンのひとつかなぁと思うよね。
    天才かつ努力家であっても挫折を味わって、なかなか抜け出せなくて
    凡人以上に苦しんで苦しんで結局は乗り越えてさらなる栄光を掴む、
    そんなパターンなんだろってさ。

    それがさぁ、全然違うんだよねー。
    これ以上言うとネタバレになっ

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    2012年05月02日
  • Run!Run!Run!

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    ネタバレ

    先日、血液ドーピングという言葉を耳にしたばかり。
    遺伝子ドーピングも近い将来可能になるかも。
    と思って読むと、それなりに現実味のある作品。
    ただ、やっぱり仲間は大切っていう方向は、
    すごく当然なだけにひねりがなくて(どこまで求めるやら、私)
    少しだけ物足りなかった。

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    2012年03月07日
  • Run!Run!Run!

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    一言で言うと箱根駅伝小説。

    主人公岡崎優はオリンピック金メダルを目指す大学一年生。
    今まで走りにかけては誰も彼より先にゴールを許したことがない。
    大学生になった優は陸上部に入るが花の2区を区間新で
    走った先輩を見てこんなものかと呆れてしまう。

    ある大会でも結果を残した優は常に自分が集中できる環境
    サポートチーム「チーム岡崎」を(強引に)立ち上げてもらう。

    しかしある日兄の翼が電車事故で死に、
    その死の真相について考えるようになった優は
    以前の走りに集中できなくなってしまう・・・。


    後半はほとんど優は走りませんが箱根駅伝を目指す
    (全体を見れば)爽やかな小説です。

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    2011年03月26日
  • Run!Run!Run!

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    「県庁の星」の作者の箱根駅伝もの(県庁は読んでないけど)

    「たすきなんて興味ないから。自分の走行区間で、大会記録を狙うだけ。全体の順位はどうでもいいんだよね。みんなのタイムを見てると、優勝争える感じじゃないし。駅伝で思い出作りしたい人たちは参加だけで嬉しいのかな?でも僕にとって駅伝は通過点なんだよね。駅伝を最終目標にしてる選手と同じ取り組み方はしてないってこと」

    長距離走にズバ抜けた才能を持つ優は生まれてから出た大会で1位以外になったことがない。
    裕福な家庭で育ち、将来を嘱望されて箱根駅伝優勝を目指す新進私立S大学に入学するが、すべてはオリンピックで金メダルを取るためであり、箱根駅伝

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    2010年03月04日