【感想・ネタバレ】僕とおじさんの朝ごはんのレビュー

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Posted by ブクログ

タイトルが私の好みの感じだったので読みました。
驚いたのは叔父でも伯父でもなく本当にただのおじさんだったこと。
そんなおじさんと「僕」が出逢い親交を深めていく過程が丁寧に描かれていて良かったです。
「僕」との出逢いと別れを通して仕事へのやる気を取り戻すおじさんに何故だか嬉しくなりました。おすすめです

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2018年03月11日

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どうしてかな、すごく入ってきた。
すごく理解できた、書かれていることに呼応するみたいに。
このタイミングで、手元に来てくれたことに感謝したいくらい。

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2017年06月10日

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ぐうたらで無気力に生きるケータリング業者の水島健一。
先輩の忠告も、派遣先で問われる不可解な薬の存在も軽く受け流してきたのだが、ある少年と出会い、それらと真面目にかかわらざるを得なくなる―。
少年が最後に下した決断に、水島はどう向き合うのか。
「生きるということ」「残されたものの哀しみ」とは。
究極の問いに挑んだ、桂望実の最新作!

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2016年07月03日

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ネタバレ

読み終えて、ふうと息をつく。

表紙とタイトルから、
坂木司さんのホリデーシリーズ(大好き♪)をイメージしてました。

誰とも深くかかわらず、面倒くさがりでやる気のない健一。
ケータリングサービスを生業としながら、
その仕事ぶりは、どれだけ手抜きをして、出来あいの物を見栄え良く盛り付けられるか。

その健一が遭遇した事故現場で、寛子を助けたことから少しずつ変わっていく。
というか、妹と親友の死にまつわる後悔のようなものから無気力になってしまっただけなのかもしれない…。

そして、”僕”、英樹との出逢い。
生まれた時から、その人生のほとんどを病院で過ごしてきた英樹。

もうね、ここからの健一と英樹と、その両親の関係がとてもいいんですよ。
健一のお弁当が、いつしか英樹のためのものに変化していったり、
英樹が美味しそうに食べるのを見て喜ぶ母親の姿とかね。

「もう疲れた」と尊厳死を望んだ英樹。
残される両親の気持ちを思うと、胸が締め付けられるようです。
「生きてさえいてくれればそれでいい」
それが結果として、子供を苦しめるだけだとわかっていても、
そう願わずにいられないのが親なんでしょうね。

後悔のない別れなんて、たぶんない。
どの道を選択してもずっと後悔はつきまとう。
あのときこうしていれば、こうしなければって…ね。

できればこのまま、奇跡が起こって欲しいと願ったのですが…。


一心不乱に鰹節を削り、だしを採る健一。

この食事が最後の晩餐になっても後悔しないようにと、
食べてくれる人のために、心を込めて料理する。
その姿をキッチンの傍らで見つめる、息子の司。

この世に生まれた価値のない命なんて、絶対にない。
英樹と出逢えたから、今の健一の姿がある。

本を閉じ、表紙のトーストと目玉焼きとオレンジジュースを見た途端、
せつないけど、温かなものが胸の中に広がりました。

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2016年02月08日

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感想
普段と違う人との出会い。何かをもたらす。もしかして昔の夢を思い出すかも。少し形は違うかもだけど。もう一度向き合う準備ができるかも。

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2024年02月21日

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年齢の違う2人の心の通わせが良かった!少年を縁として、健一と少年の父が一緒に出かけるのも楽しそうだった。こういう関係の広がりもあるんだなぁ。少年との付き合いを通して、手抜きばかりのケータリングだったのが、丁寧に料理をするようになった健一。

健一が少年に言った言葉
「生まれてきただけで意味がある。親にとっては、生まれてきてくれたというだけで、幸せを運んでくれるんだからな。そこにいてくれるだけで充分なんだ。思っていたような子どもにならなくても、問題を起こしたとしても、自分の子どもとして生まれてきてくれただけで それだけで充分なんだ」が、心にしみじみと残った。

また、「思うようにはいかないな、人生というのは。だが、それが人生だと思えるようになったよ」との秋山先輩からの言葉も心に響いた。

若い友人との別れは寂しいが、明らかにいい影響を受けた。林望実さんの作品はほぼ初めてなので、他も読んでみたい。

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2023年11月18日

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ネタバレ

面倒くさいことが苦手なケータリング業者の水島と息子、ふと出会った病気の少年とその家族、謎の薬の噂、いろんな状況が交差しながら進む物語。

「僕とおじさんの朝ごはん」
タイトルの理由がわかる時、悲しくて寂しいけれどあたたかい料理の美味しさが想われて、心が穏やかになるお話でよかった。
美味しそうなごはんのお話はやっぱり好き。

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2022年07月18日

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自他共に認める適当人間でやや投げやりに生きてきた健一が、生まれながらに重病を患って手術を繰り返しながら生きている少年と出会い、生き方が少しずつ変わっていくお話。

のらりくらりと進んでいく前半に比べて、後半の面白さが凄い!ずーっと意味がわからなかったタイトル、最後に「なるほど!このことだったのか!」と。心の痛いラストだけど、最後には少し明るい未来も見えて、さすが桂望美!

特に後半のお料理がとても美味しそうで、私も家族にごはんを作る時にはもっと心をこめないと…と思う。

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2021年10月06日

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ケータリングを仕事としているやる気のないおじさんと、生まれながらの病気で日々を病院で過ごす僕。
僕はおじさんのやる気のなさを気に入っていたのだが、食を通し、僕と触れ合う事でおじさんは変わっていく。
切ない終わりに、読み終わってタイトルがグッとくる。

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2019年10月19日

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ネタバレ

子の題名は いつ出てくるんだろう。
やっと 後半に出てきましたね。
僕によって おじさんが 変わっていく。
この作家の 他の本も 読んでみたくなりました。

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2019年06月30日

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ケータリング業者の『おじさん』が、『僕』との出会いによって変わって行く様子が、2人も含め周囲の様々な人たちの視点で描かれています。


後から気づいたけど、タイトルは『僕』目線なんだな。


作中の随所に出てくる料理の過程の描写が細やかで、画が目に浮かんでくるようでした。
『おじさん』の変化とともにその描写も一層丁寧さが増していきます。そのシーンは読んでいて安心感があって、心地良かったです。


勝手なイメージですが、もし映像化されるなら『おじさん』は新井浩文さんです。

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2018年09月17日

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ネタバレ

ケータリングの仕事にやる気もなく、人に気遣いもできず、無気力に生きるおじさんと、ケータリング業者が持っていると、ネットで都市伝説化している「死ねる薬」をほしがる、いろいろな職業の人達の話が淡々すすむので、始めは思ったより期待感がかなり下がったのだすが・・・

難病の子「英樹君」と関わったことによって、おじさんが本来の自分の姿を思い出して、その少年の為とはいえ一生懸命になってる姿に、優しさと不器用さが見えてきて、そこからは段々と話しに引き込まれました。

作中の中で気になった 『僕の命は僕のものだ』 の言葉・・・

英樹君の決断とも取れるその言葉は、それは病気で苦しんでる英樹君、それを支えてきた両親、そのどちらも見ている友達としてのおじさん。
それぞれが立つ位置にによって感じ方が違うので、その言葉のとらえ方も誰が正しいとかじゃなく、それぞれが私はこうあってほしいと言う願望があるから、出てくる答えも違うものになるんですね。でもそれは相手を本当に思ってるからこそ...

最後に英樹君がお願いした、トーストしたパンと目玉焼きの意味を知ったときも涙がホロッと出てきました。

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2018年09月02日

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見た目重視、できる限り調理の手を抜いたケータリングサービスが面倒くさがり屋の健一の仕事。そんな健一が病院のリハビリ室で難病の少年・英樹とその両親に出合い。。。。
まあ、英樹が登場したあたりで(数パターンあるにしろ)おおよその結末は見えて来るのですが。しかし英樹の両親の造形が良く、しかもこちらの予想を部分的に上手く覆し、最後まで気持ち良く(もちろん切ないのですが)読ませて貰いました。
桂さん、色んなパターンの小説を書かれますが、こうした少年がらみの物語は当たりが多いようです。

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2017年11月22日

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桂望実さんの本は2冊目。
1冊目が『嫌な女』
こちらはかなり好みだったので、他の本も読んでみたいと思い、手にしたのがこの本。
『嫌な女』のイメージを引っさげたまま読み始めたら…
全然違うの!
違うんだけど、これがまた好みで。

ラストはとても切なかった…

桂さんの本、もっと読みたい!

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2016年11月19日

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ネタバレ

*いかに手抜きをするかが最優先の、無気力に生きるケータリング業者の水島健一。腰痛治療先の病院で難病の少年と出会い、少しづつ大切な何かを取り戻していく健一だったが、少年が最後に下した決断に、水島はどう向き合うのかー「生きるということ」「残されたものの哀しみ」を描いた感動作*
色々なものを抱えて生きるということ。他人を想って丁寧に料理をすること。この二点がベースに書かれているが、重すぎず、心にしんと染みる作品に仕上がっている。「最高の最後の晩餐」のくだりは涙なくして読めないけれど、哀しさだけでは終わらない、やさしくあたたかな読後感。

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2016年04月21日

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ある事故がきっかけで、何事にもやる気を出さずに過ごしてきたケータリングの仕事をする健一。
腰のリハビリに通っていたリハビリセンターで、車椅子に乗った少年と出会い、少しずつ健一の様子が変わっていく。

淡々とした健一の様子が、小説の中の主人公としては、私の好みで、興味深く読みました。
読みにくい点もいくつかあったけど、概ね好きなテイストでした。

健一と息子司の関係がいいですね。それがあっての英樹との関係だったかな。

手抜きだったとしても、健一の料理は美味しそでした。
やっぱり、見た目って大事だと思う。

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2016年02月04日

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ケータリングをやっている水島健一。
料理人なのに、見た目は良くいかに手を抜くかということに熱心。
「面倒だ」というのが半ば口癖のようだ。
へへへ、そういうあたしも事あるごとに「面倒くさい」を連発している。
本文中に
「効率的」と言い換えればいいのに
という部分があったけど、料理に関しては効率的と手抜きは近いものがあるかもしれない。物は言いようね。
面倒くさがらず丁寧に作った料理には何かしらの力があると思う。英樹くんのために作ったトーストと目玉焼きは特別な料理ではないけれど、とてもとても美味しそうだった。
何事も面倒くさがらず丁寧にやっていきたいものだ。

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2016年01月13日

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一人称がコロコロ変わる。
画面切り替えとモザイクのやたら多いドラマをみているよう。
誰が「僕」で誰が「おじさん」なのかがわかってきたあたりから面白くなってきた。

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2015年10月02日

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面倒くさがりで、手抜きばかりを考えている、何に対しても「熱量」の低い健一、44歳。彼がケータリングの仕事を通じて出会う人々が、何人も何人も登場してきます。それぞれに深刻な事情を抱えたフツーの人たちが、登場しては去っていく構成が新鮮でした。この著者の作品を初めて読みましたが、作風なのか、この内容だからこそなのか。出会いを重ねるうちに、徐々に健一の過去も明らかになり、健一自身も変わっていく。それが、自然な流れで描かれているのが良かったです。そして、出会った人々が、本当にみんなごくフツーに真面目に、日々を一生懸命生きているだけなのに、それぞれに辛い問題を抱えていて、それがよく伝わってきたことに、何よりも引き込まれました。

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2015年08月01日

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無気力なケータリング業者のおじさんが病気の少年と出会い少しづつ変わっていく。料理の腕前が確かなのに、いかに楽して作るかを考えていたがいつしか丁寧に作るようになり、少年に最後の晩餐を頼まれる。時が経ち少年が星になる。ぐうたらなおじさんが段々と変化していくのが面白かった。おじさんが涙もろいところもとてもいい。

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2023年08月09日

Posted by ブクログ

やる気のないバツイチケータリング料理人のお客から時折聞かれる
「薬持ってるのは貴方ですか?」
その薬は飲むと確実に死ねる。しかも自殺とバレることなく。という噂。

妹の死は自分の行動のせいかもしれないと思っている「おじさん」は難病の「僕」と出会い構っていくうちに・・・という話。
この「おじさん(バツイチ料理人)」愛されてるよ。そして才能もある。
むしろ羨ましいくらい(笑)
作中の登場人物はみんな愛があるし愛されている。
でもどうしようもないこともあるし、どうしようもあることもある。

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2022年08月26日

Posted by ブクログ

ケータリングの仕事をしている男性が主人公。

読み始める前、タイトルから、「僕」と「おじさん」が何度も朝ごはんを食べる話なのかなと私は思った。
それくらい、私の意識の中に、「朝ごはん」というものは日常当たり前のことであって、繰り返されていくものだと刷り込まれているのだ。
でも、世の中には食べたいものを食べられない人、何の変哲もない「朝ごはん」すら食べられない人も存在する。この本の「僕」は、まさにそうだ。
「僕」が「おじさん」の「朝ごはん」を食べられたのは、結局、一度だけ。

最近、身近な人の死について考える契機がありました。
「とにかく生きていてほしい」という周囲の思いは、本人には届かないのだろうか?
生まれた後は、その命はその人だけのものなのだろうか?
これらについての答えは、きっと一生かかっても見つけられないと思う。

小説としては、前置き(なかなか「僕」は出てこない)が長かった。
登場人物も多くて、ケータリング手伝ってるバンドマンが終盤にまた出てきた時は「え、だれ?」状態だった。
テーマとしては興味深かったものの、そういう訳で読みにくさを感じました。

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2021年08月01日

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「お前はぐうたらではあるが、嫌なやつじゃないからな。たまに思い遣りを見せることもあるし。[...] あれだな。人間も料理と一緒で、複雑であればあるほど旨味が出るだろう。」(149 ページ)

どうでもいいといった感じを常に醸し出している主人公。

私生活でも、仕事のケータリングでも、
面倒臭がりで、手を抜くことに一生懸命。

それでも、ある少年との出会いを境目に、
自分ができる、唯一で最高のことを見つけ出す。

嬉しさと、切なさで胸をいっぱいにしながら、
真剣に、そしてとても丁寧に。

『料理人になって良かった』と、
自分の人生と誠実に向き合えるようになるまでの物語り。

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2019年02月23日

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ネタバレ

適当に脱力して生きてきた調理師のおっさんが、一人の難病の男の子と出会う事によって人生をやり直す気力を得ていく物語です。いい話になるであろうことがあらかじめ分かっているので安心。最近惨い話が胸にぐさぐさ刺さって疲れるので、こういう初めから安心できる本って助かります。
でも内容としてはなかなか重めで、自分の生き方を決めるのは誰なのか、生きていて欲しいと望む人の気持ちだけで決めてしまってよいのか。病気には徹底的に戦っていかないと人として間違っているのかという事を読みながら考えていました。












ここからは感想ではないのですが、視点移動を多用すると小説としての趣きが削がれるため個人的には好きではありません。この小説はそのへんが雑に感じました。題材はとてもいいと思うのでそこだけ残念。

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2018年05月28日

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ネタバレ

何をきっかけにしたのか水島が唐突に人間変わったように見えた。元に戻ったのかな?出てくる人の中でショートカットドラックを使うに一番相応しいのはやっぱり英樹だと思うけど使わない選択をしたのは本当に立派だと。私なら使う。

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2017年07月06日

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ネタバレ

序盤に淡々と書かれている文体は面倒くさがりの主人公を表しているよう。本の紹介にあるようにある少年に出会ったところから主人公は変わっていく。それとともに文体も熱を含んで人間らしくなっていく。

どのキャラクターもちゃんと描かれていて憎むべきキャラクターはいない。個人的には司が好きだった。

林さんの作品はコメディしか読んだことなかったので新鮮だった。

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2016年07月31日

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ぐうたらで無気力に生きるケータリング業者の水島健一。
先輩の忠告も、派遣先で問われる不可解な薬の存在も
軽く受け流してきたのだが、ある少年と出会い、
それらと真面目にかかわらざるを得なくなり…。
最後の方、ホロッとしちゃった。

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2016年03月30日

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丁寧に料理をするには、時間や心の余裕が必要なのかもしれない。色々切羽詰まってると、時間を惜しまず、手を掛けようと思えない。あと誰かのためにっていうのも美味しい料理を作ろうっていう大切なきっかけなんだろうなあ。
簡便な料理ばかりの私も心に余裕が足りないのだろうか…と省みる。

桂望実さんの本はこれで2冊目。
料理の過程の描写がうまい人だと思う。美味しそう。料理になにかバックグラウンドがある作家さんなのかしら。

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2016年02月07日

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面倒だから、、が口癖でゆるーく日々を暮らしている水島健一が、腰痛解消のために訪ねたリハビリセンターで少年と出会い、何かが変化していく。

食べることが軸にあるので読みやすいし、読後感がさわやかな1冊。

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2015年10月01日

Posted by ブクログ

病気の子どもを通じて
主人公が変わっていく・・・という流れは
よくある筋やと思うけれど
「よくある話」で終わらない読後感は何なんやろう

最後あたりまで、朝ごはんはどこ?どこ?と思ってました。。

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2015年08月23日

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