【感想・ネタバレ】僕は金になるのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2021年08月31日

個人的にめちゃくちゃツボって切なかった(T ^ T)
世間一般からちょっとずれてるいい加減な家族。嫌いじゃないんだけど恥ずかしい気持ちや、普通でいて欲しい気持ち、他人でいたいのに結局ほおってはおけない自分。イライラしたりハラハラしたり、なのに当人たちは能天気。
あぁ分かりすぎる。
家族、一人はみ出し...続きを読むてるパターン、若しくは自分だけまともだと思ってるパターン?な気がして、とにかくフツーの家族、家庭を作りたくて、自分が子どもだった家族のカタチから逃れたいのに、
この本みたいに、近々父ちゃんと死別したって、子や孫にその血というか、性質を見て、結局自分の命が尽きるまでその家族の一員であるのだと悟る。
守は真面目でまっとうだと父ちゃんが言う。分かりすぎる。

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Posted by ブクログ 2021年05月11日

六年生の時に父と姉が出て行った。主人公の守は真面目な母と二人で暮らしていくことになる。
父はろくに働きもせず、天才的な将棋をさす姉に賭け将棋をさせて生計を立てる。

破天荒な父と姉に翻弄されるドタバタコメディ‥‥を想像して読み始めたものの、見事に裏切らた‥‥表紙からして、もう面白そうなのに、なかなか...続きを読むにシリアスな面もあって色々考えさせられるお話でした。

破天荒な父と姉を軽蔑しながらも、特別なものを持っている二人が羨ましくもある守。でも父と姉は、「守はちゃんとしていて凄い」「お前はまっとうに生きろ」と言う。
父と姉の生き方を受け入れられないのにどうしても離れられず事あるごとに会いに行く、そんな約四十年間のお話。
将棋には性格、生き様が出る。強いか弱いかだけではなく、勝つか負けるかだけでもなく、「お互い様なんだ、迷惑をかけることもあるし、掛けられることもある。それで世の中は回ってるんだ」

題名の『僕は金(きん)になる』
将棋をする人にはすぐにピンとくるのかも知れないけれど、この意味が分かった時にはグッときました。
軽い気持ちで読み始めたこの作品。思いがけず大当たりでした!最近読んだ本の中では一番かも!

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Posted by ブクログ 2020年01月05日

とある家族の40年を読むことで、人生を追体験できる。
仕事とは、家族とは、色々と思うところが描かれている。
毎日、何もない日常を歩の様に一歩一歩ずつ積み重ねて生きていること自体がドラマと気付かされる。
ありのまま、自分のままでしか生きられないから、家族とは厄介だけど、家族には歴史がある。
本編で描か...続きを読むれる家族の歴史が、最後の一文をとても素敵な余韻のある文に仕立て上げる。
ありのままに生きること、未熟者が集まってすったもんだする家族って良いなぁと思わせてくれた本。

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Posted by ブクログ 2019年09月05日

変わり者の父と姉と普通の僕との人生ドラマ。

1・昭和54年(1979年)
2・昭和57年(1982年)
3・昭和60年(1985年)
4・平成元年(1989年)
5・平成6年(1994年)
6・平成9年(1997年)
7・平成23年(2011年)
8・平成29年(2017年)

小6の時に両親が離...続きを読む婚し、父・姉と離れ離れになった僕・守。

久しぶりに再会した父は、将棋の強い姉が賭け将棋で稼いだお金で生計を立てているダメ親父。姉は一般常識のない将棋が強くて、こだわりのない不安定な生活を送っている実態だった。

姉の将棋の才能に羨ましさを感じながら、普通の人生のレールを歩んでいくうち、普通が普通でなく、結局は個人の幸せは個人でしか分からないことに気づいていく守。

しかし、姉は姉で、普通の守を羨ましく思い、懸命に生き、父を慕い、家族を慕っていた。


十人十色の家族があり、それは他人には分からない幸せがある事を感じさせてくれる作品。

コミカルでもあるし、じんわり感動もできる機微な作風の作家に久しぶりに出会えた。

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Posted by ブクログ 2018年12月11日

将棋をさす以外に何も出来ない姉とギャンブル好きの父が、両親の離婚で母と守の元から出ていった。
2人の生活は、その後も姉の賭け将棋の上がりで成り立つものだった。

全然期待せずに読み始めましたが、とーっても良かった。
暖かい家族小説でした。

父ちゃんの様な人は困りものだし、姉ちゃんはあのままではいけ...続きを読むなかったのかも知れないけれど、至って普通の守が歳を重ね、2人がを認められるようになる様子に胸の奥が暖かくなりました。

守とりか子の子供の性格が真逆なことも、血の繋がった家族なんだなとしみじみ。

将棋に明るくなく、そこだけが心残り。
歩がと金に変わる、「父ちゃんとの思い出も、特別な思い出に変わるのかなと思うと寂しい」と言ったりか子。
涙腺崩壊のシーンでした。

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Posted by ブクログ 2023年05月07日

破天荒な父親と将棋が天才的に強い姉
真面目な僕としっかり者の母親
両親が離婚して父と姉は家を出て行った。
そこから始まる40年間の波瀾万丈なお話。

面白かったです♪コメディかと思いきやグッと来ました。
真面目で地道…そんな「歩」のような僕が「金」になるそんな素敵なお話です(^ ^)

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Posted by ブクログ 2022年09月27日

タイトルから、
お金の話やと思って読んでみたら
将棋の話やった。
家族の移り変わり、兄弟の嫉妬、
みたいなのが描かれてて
じわる。

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Posted by ブクログ 2022年06月18日

将棋とともに歩む人生が描かれたストーリー。
家族について、自分の人生について、考え方が変わってゆくのが優しい気持ちになれる。
渦中にいるときは分からないけれど…人生って、あとから振り返ると、どんな人生でも幸せって思えるのかもなあ。

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Posted by ブクログ 2021年06月06日

兄弟にはある才能が自分にはない、でもきっと自分にも何かの才能があるはず。でもそれが何なのかは、分からない。
自由奔放な家族のことが妬ましくもあり、羨ましくもある。真面目な自分がちょっと嫌になることもある。でも実は家族の方も、自分を頼りにしてくれていたんだ。それは長い長い年月を、とぎれとぎれでも一緒に...続きを読む過ごしてきたことで分かったことなのだと思う。
歳を重ねるごとに家族との関係や自分から見えていた家族の姿も変わっていく。そこにかつての輝きはないけど、それでもお父さんとお姉ちゃんを応援する、その気持ちが良かった。


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Posted by ブクログ 2019年03月16日

ちょっと癖のある父親と独特でマイペースな姉、きちんとした母親と主人公の僕。

僕が小6の時、両親は離婚して、父と姉は家を出ていった。
その2年後に連絡があって会いに出かけた父と姉は相変わらずマイペースで、僕は苛立ったりどこかで羨ましく感じたり。
その3年後、再開した時も父と姉はちっとも変わらず、父親...続きを読むは賭け事が大好きで、姉は好きな時に将棋が指せればそれだけで満足で、「きちんとした僕」は、自分たちの生き方と全くちがう父娘に反発したままの高校生。

それから中年になるまでの僕と家族の物語、読み終わってさわやかな温かい気分になる1冊でした。

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Posted by ブクログ 2018年10月18日

「金」は「かね」では無く「きん」と読みます。将棋の駒の金です。
読み終えて少々混乱。桂さん何を書きたかったんだろう?
他の人はどう感じたのかネットで調べていて、以下のような桂さん自身の文章に行き当たりました。
「当初は弟から見た、姉の人生を書くつもりでした。
その考えに沿ったプロットを作成しました。...続きを読む
ところが書き始めてみると・・・弟から目を離せなくなってしまいました。
フツーである自分にコンプレックスがあって、自分になにか特別な才能があってくれと祈っている少年。
その少年が青年になり、社会人になっていく・・・そんな彼に寄り添っているうちに、気が付けば彼の人生を描いていました。」
なるほど、そういう訳か。

離婚し姉とともに家を出て行った父。働くことが嫌いで賭け事好き。そして将棋好きで天性の才能を持ちながら、ふつうの生活では何事も続かず、どこででも寝てしまう変わり者の姉。父親は姉に賭け将棋をさせて生活費を稼ぎ、競馬競輪につぎ込む。
主人公の弟・守は看護婦でしっかり者の母と暮らしながら、数年おきにそんな父と姉の元を訪ねるという設定の物語です。

最初の方では勝手気ままに暮らす父娘を擁護し、真面目で小心な守を揶揄しているように読めるのです。奔放な生き方を賛美する物語なら「嫌だな」と感じてました。しかし途中から様子が変わります。将棋に天賦の才を持つ姉が勝負に臨む姿に憧れ、特別な才能を持たない自分に苛立ちを感じていた守が、周りにも恵まれ成長し自分に肯定的になって行きます(ここから先は完全にネタバレになるので・・・)。

40年にわたる変わった家族の物語です。
自分と真反対の生き方をする家族。苛立ちながらも、お互いに憧れ、思いやる姿は心地良く。最後まで父に逢おうとしない母も、「私はお義父さんのファンだから」という妻も、母の再婚相手も、守の上司もみんな心優しい。
あれもこれも肯定と言うのはやり過ぎ(これが最初に書いた戸惑いの原因)の感じはしますが、どこかホッとする物語でした。

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Posted by ブクログ 2020年09月01日

「鎌倉うずまき案内所」の逆バージョン。
昭和54年(1979年)から平成29年(2017年)までを8章に分けて描く。「鎌倉うずまき案内所」と違うのは、一つの家族の物語をその家族の長男の目線で描かれているところ。

ギャンブル好きな父と、勤勉な看護婦の母。
噛み合わない夫婦は、長男守が小六の時に離婚し...続きを読むた。
父に似て、型にはまった生活が苦手な姉は父と共に出て行き、普通で真面目な守は母と暮らすことに。

8章の物語は、守が父と姉が暮らす町に1人で訪ねていき、そこで感じることが中心に描かれている。
父と姉は姉が得意とする将棋(賭け将棋)で生計を立てているが、真面目な守にはそれが許せない。
中2で初めて母に内緒で訪ねてから、52歳になり家族を連れて訪ねていくところまで、中学、高校、大学、社会人、結婚…と様々な経験を積み重ねることで、父や姉に対する考え方も変わっていく。

「賭け将棋」というものを初めて知った。
守の父はなんだか寅さんのようで、憎めない。
守の口調が会話っぽくないのが、ちょっと違和感があった。

学校に送られてくるブックカタログに紹介されていて、将棋ブームもあり、面白そうだったので購入してもらったが…。
時代背景なども考えると、中学生では分かりにくい内容だろう。
表紙の絵とタイトルが勘違いさせてしまう…ブックカタログではたまにこういうことがある。
2020.9.1

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Posted by ブクログ 2019年06月11日

娘に賭け将棋をさせて 仕事もせず生きていく親父と
息子と離婚した母
人生の岐路に絶えず将棋が関係している家族が
ごく真っ当と言われる面白みに欠ける人生と
行き当たりばったりのギャンブル的人生をおくる物語
賭け将棋が題となっていると
坂田三吉物語を連想してしまうが

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Posted by ブクログ 2018年12月19日

両親が離婚しても、ちゃんと交流があるのがいいな。それを母親には言えず、嘘をついて出かけているところはかわいそうではあるけど。
これほど、変わった父親と姉なら苦労はしたかも。個性と言ってしまっていいのかどうか。
でも、最終的にはうまく収まるのだからね〜、不思議。

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Posted by ブクログ 2018年11月17日

ラスト数ページは思わず(ToT)

賭け将棋で暮らす、破天荒で非常識な父ちゃんと姉ちゃんは、ご立派な母ちゃんと、まったくの普通の僕を残して出ていった。
将棋以外は何も出来ないのに、なぜか楽しそうな二人に、嫉妬する僕は、普通が堪らなく嫌だった。
でも、なぜか離れられない家族・・・
泣いて笑って、誰だっ...続きを読むて人生の主人公‼
おかしな家族の40年の歩みが愛おしい(^^)

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Posted by ブクログ 2018年09月30日

「誰でも自分の人生の主人公」という考えも、「力を抜いていこう」というモットーも、否定はしないけれど…。なんとなく「真面目に地道に生きてても損?」とか「結局はうまく世渡り出来た者勝ち?」とか捻くれた思いが浮かんでしまい、物語に共感できず(する必要ないんだけど(^^;)ちょっとモヤモヤな部分も。ストーリ...続きを読むーはテンポ良く進んで読みやすい。

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