【感想・ネタバレ】残された人が編む物語のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2023年01月19日

いなくなった人に想いを馳せる生きている人の為のお話だと思った。誰かを亡くした人にとってはこういう風に解釈してもいいんだよと寄り添ってくれるような優しい良い本だった。

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Posted by ブクログ 2022年10月08日

1話目 またまた桂望実が泣かせにきたぞ
2話目 やっぱりね
3話目 あれ?ちょっと雰囲気変わったね
    これも好きだよ
4話目 上手いよ じんときちゃうよ
5話目 待った甲斐があった
    読み終わった瞬間次を期待しちゃう

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年10月05日

民間団体「行方不明捜索協会」に家族や身近な人の捜索を依頼した人の物語5編を収録。各短編に直接の接点はないが、職員「西山」が4つの短編で依頼者の担当となり、残り1篇では彼女自身の捜索物語となる。

身近な人がある日消息を絶ち、あるいは久々に会おうとしたら行方知れずになっている絶望感。接点がなくなってい...続きを読むるということは、円満な関係を継続できなかったということなので、それぞれ曰くがあるわけで、小説としてはそのあたりの曰くが読ませどころ…というかメインテーマになる。

そういうテーマだから、ほぼどの物語も明るいものではない。しかし、どの物語も余韻は悪くない。
しっかりきちんと生きていこう、とか、身近な人や接点を断ちたくない人とはしっかり向き合っていこう、とか、そういう風に思えたことが良かった。

残された人が編んだ物語ではあるが、消息を絶った人も彼らからすれば、幸せな世間から接触を断たれた不幸な側に「残され組」ともいえるわけで、彼らには彼ら目線の物語があるんだろう。どこの誰にでも物語はある、語られない見えないその物語も貴重なんだろうなぁと思う。

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Posted by ブクログ 2023年10月17日

人が亡くなった場合、お葬式またはお別れ式や最近ではシンプルにお見送りのみをして火葬へと流れます。これは亡くなった人を送る儀式でありながら、残された人達が別れを実感するための儀式でもあります。この本では行方不明者を捜索しますが残念ながら皆亡くなっています。儀式がないまま亡くなっていると、亡き人の死を実...続きを読む感できなないので気持ちの整理がつかないことがあるでしょう。それを行方不明創作協会のサポート部のサポートを受けながら生前の亡き人を知ることで気持ちに整理をつけていくというお話で、まるでお葬式の儀式に似ているように感じました。

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Posted by ブクログ 2023年09月08日

この本はまたとてもとても良かった。
人間に必要なのは、真実ではなく物語、というキーワードにぐっときた。

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Posted by ブクログ 2023年06月20日

行方不明者を探す団体があるのは初めて知りました。
いなくなった人を探す人々に寄り添った話。
どれも辛い話ですが、自分なりの結着をつけるのは大事なのかなと思いました。
生きるということは辛いこと。そう知らされた本です。

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Posted by ブクログ 2023年03月05日

どれも何とも哀しい物語で読んでて辛くなる場面もあったが、各編の主人公たちはそれでも前を向いて進もうとする想いに引き込まれた。この著者の作品は初めて読んだが、他の作品も読みたくなった。

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Posted by ブクログ 2023年02月18日

「弟と詩集」「ヘビメタバンド」「最高のデート」「社長の背中」「幼き日の母」
5話収録の連作短編集。

行方不明者捜索協会で働く西山静香と、そこを訪れた依頼者が失踪者の足跡を辿り亡者の人生の物語を編んでいく。

関係者を訪ね歩く中で見えて来るのは良い事ばかりではない。
亡くなった後で知る深い愛情もあれ...続きを読むば、家族に隠していたドス黒い本性まで色々だ。

動機も分からぬままの突然の失踪で取り残されていた人達。
真実を知る事できっと彼らは前へと歩み出せるはず。

最終話で綴られる西山静香自身の人生も胸に沁みた。

涙腺が緩む喪失と再生の物語。

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Posted by ブクログ 2022年12月25日

家族、友人、別れた配偶者、前の会社の上司。その気になればいつでもつながれると思っていた暫く離れている人が亡くなっていることが判ったら…。5つの短編はそこから始まります。「行方不明者捜索協会」の業務は行方不明者の捜索が終了すると一旦終わりますが、突然残されてしまった人のために亡くなった人が最期にどんな...続きを読む暮らしをしていたかを知るための手伝いをするサービスが付帯しています。5編ともそのサービスを通じて残された人が亡くなった人を再認識する、そしてその過程で亡くなった人に対する自分の気持ちを再発見する物語です。5編目は「行方不明者捜索協会」のベテラン担当員、西山静香の母親のエピソード。よく笑う少女だった彼女がなぜ笑わない寂しげな大人になったのかが失踪した(と思われた)母親の最後を辿ることで明らかになります。各編とも読後に静かな感動がわきあがる佳作だと思います。

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Posted by ブクログ 2022年11月12日

突然、失踪した家族、友人、恩人が
身元不明の死者として見つかったら
すぐには受け入れられず
なぜ?どうして?と
自分自身を責めたり、悔やんだり
他の誰かを恨んだりするかもしれない。
それまで知らなかったその人の一生を
辿って見つめ直すことで
身近な人の死に対してやっと
気持ちを整えることができるよう...続きを読むに思う。
そして残された者としてまた再生される。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年11月09日

 アイデアは巧みだな。こういう感じでたくらむとは。
 一つ一つ読ませるし、最後に連作的なまとまりが来るとは。
 生きることは修業か。

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Posted by ブクログ 2022年10月25日

音信不通、あるいは突然の失踪により
家族や友人が目の前から消えてしまったら。
5つからなる連作短編集。
手がかりがなく「行方不明者捜索協会」を訪れた依頼人と
担当者・西山静香が静かに編む物語。
調べていく間に分かってくる過去。
綺麗事ばかりではなく、知らなければ良かったと思うケースもある。
どのエピ...続きを読むソードも丁寧な言葉選びがされている。
とても良かった。

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Posted by ブクログ 2022年09月24日

行方不明者捜索協会を利用する依頼人、そこで働く西山静香を巡る5つの連作短編集。
突然の失踪。動機は不明。音信は不通。見つかったときは身元不明者として悲しい結末を迎えていた。疎遠になった弟。苦い別れをした学生時代のバンド仲間。突然失踪した夫。最後は西山自身の母…。失踪人たちの秘められた人生。喪失を抱え...続きを読むて立ちすくむ人々が新たな一歩を踏み出す物語。心に沁みます。あの人は今どうしているのだろう。行方不明じゃないけれど、仲の良かった昔の同級生、引越しで疎遠なった人々のことを想い出す。

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Posted by ブクログ 2022年09月23日

行方不明にはそれぞれのどうにもならない事情があるから行方不明になるのが、よく分かった。
その事情をあとから知るのは悲しすぎる。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年09月09日

まぁ見事に皆様お亡くなりで。。。
3章目のみ共感できなかったけど、
あとはしみじみ故人を偲ぶお話で
じんわりしました。
シリーズ化できると思う

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Posted by ブクログ 2022年09月05日

じんわり切ない話ばかり。
疎遠になっていても、思い出す愛情や色々な気持ちに共感した。
密に連絡をとり、近い人だけが大切ではないんだよなと実感させてくれた。

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Posted by ブクログ 2022年08月17日

きっかけがあって長いこと疎遠になっていた相手に連絡を取ろうとすると失踪していた。
行方不明者捜索協会に依頼してみると、相手は既に亡くなっていたことを知る。
どのように亡くなったのか、それまでに何があったのか。相手の生い立ちや足跡を辿ってみると、自分の知らない面が見えてきた。

かつて親しかった相手の...続きを読む死を受け入れるため、残された人は相手の物語を紡ぐ。それが事実と違っていても良い、自分が相手の死を穏やかに受け止めるためには。

5人の物語が綴られているが、どれもツラい。
特に、亡くなった人が「自分の知る以上に善い人だった」場合は救われるのだが、「信じていた人が誰からも酷評される嫌なヤツだった」場合、自分の見る目の無さにものすごく落ち込むと思う。
「生きているうちに後悔のない対応を、相手を知ろうとせよ」というメッセージもあるのだろうけど、読み終わってちょっとしんどい気分になった。お盆休みに読んだから余計に。

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Posted by ブクログ 2022年08月17日

疎遠になった人を捜索したら亡くなっていた。
亡くなった人のその後の人生はどうだったか?
思い出し辿っていくことも、弔いだ。

第5話行方不明協会の西山さんは捨てられたという思いから心に蓋をしていたが、周囲の人の優しさを思い起こすことが出来た。
「真実なんて誰にもわからないんだよ。だったら好きな物語を...続きを読む、大切にしていけばいいじゃないか。」

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Posted by ブクログ 2022年08月02日

突然いなくなってしまった人。連絡を取ろうとしたら行方がわからなくなっていた人。どうしていなくなったのか。その理由やその人の知らなかった日々を探す。悲しい結末が待っていてもその人が生きた日々を知ることで受け入れていくことが出来たり前に進もうと思えたり。人を知ることや、自分で想像することで救われもする。...続きを読む悲しく寂しい物語だけれどちゃんと光があってその人に対する後悔や負の感情を肯定してくれるようなものがある。とても静かな連作集だけど人を想う強い気持ちが溢れている。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年07月28日

兄弟、友人、配偶者、上司、親...もし身近な人が失踪したらどうしよう?本作は失踪者を追う5話のケースが書かれているが、特筆すべきはどの話も失踪者は死亡していたという事。どこかで人生をやり直していた、なんてケースはゼロ。かなり現実的だ。はじめの2話くらいは実直すぎる展開ゆえか「ふーん...」という感想...続きを読むであまりそそられなかったが、読後はじわじわ沁みる思いが押し寄せる。作中では「どのようにして亡くなったかの事実がすべてではない。物語を作って供養する」とある。そんな静かな優しさがにじむストーリーとなっている。

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Posted by ブクログ 2022年07月18日

失踪者を探しだし依頼者をサポートする「行方不明者捜索協会」。そこで働く西山静香を軸に失踪者5人の物語が展開される。残された人の悲しみが苦しかった。静香の心からの笑顔が訪れますように…

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Posted by ブクログ 2024年01月18日


喪くした人との記憶を手繰り寄せることで、
大切な人を失った事実を少しずつ理解していく。
喪失を受け入れ新たな一歩を踏み出す物語たち。

故人の足跡を辿るとこは、残された人が
その人の物語は終わったんだと納得して
なんとか自分なりに物語を完結させるため。

事実かどうかが大事ではなく、
時には周囲...続きを読むの人がその人の死を納得しやすい
物語であってもいいのではないか。

だから残された人が物語を“編む”んだな、
とストンと心に落ちてきました。

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Posted by ブクログ 2023年11月25日

自分の知らない身近な人の生前の物語。いろいろなケースがあったが、残された人がその物語を知ることで死を受け入れることが出来ているようだった。「最高のデート」は愛した夫が実は性格の悪い人だった、と言う意外な話だったが、逆に立ち直れる、と言う面白い物語だった。

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Posted by ブクログ 2023年05月18日

けっこうすき。
そんなに簡単には見つからないでしょう?と意地悪に思うけど。
1話目が特に好きだったな。

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Posted by ブクログ 2023年03月30日

突然の失踪
動機は不明
音信不通

警察に届けてはみるが、大人の場合事件性がないと捜索はしてもらえない。
探偵事務所に頼む他にもいろいろな方法があるらしい事を作品で知りました。
行方不明者捜索協会(作中では)に訪れる依頼人を
サポートする女性・静香さんが冷静にサポートして
発見に尽力してくれます。
...続きを読む短編5話はどれも辛い話でした(*_*)
けれど見つからないままでは先に進む事ができない
失踪理由はさまざま、亡くなった理由も…

失踪してから亡くなるまでの物語
悲しい話だけど一歩前に進む希望のある結末です。

最終話はサポート静香さんのお話
静香さんがまた笑える日も近いといいな(^ ^)


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Posted by ブクログ 2023年01月09日

失踪、亡くなった人の人生を辿ることで自分や故人の来し方を思い、前向きに生きて行こうとする姿が感動的でした。「行方不明者捜索協会」は心のサポートも行ってくれるのですね。

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Posted by ブクログ 2023年01月03日

その名前の通り、依頼を受けて行方不明者を探す「行方不明者捜索協会」に勤める西山静香が主人公の連作短編集。
失踪の理由は哀しいものだが、どの話も上手くまとめてある。最後は主人公自身の話で締めくくられている。

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Posted by ブクログ 2022年12月03日

あの人どうしているかなと思って探したら既に亡くなっていた。どうして亡くなったのか。生前何を考えていたのか。故人を知るために動き出す人たちの話。

亡くなった人は確かに美化される部分もある。綺麗な思い出だけ覚えておきたい気持ちは分かる。逆に真実を知ることがそんなに重要なのかと疑問に思えてくる。
短編の...続きを読むひとつに、失踪した夫が実は腹の中では妻を見下していたり後輩の手柄を横取りしたりしていたことが分かる話がある。
まさに知らない方が幸せだったと言えよう。

自分に都合の良い解釈をしたって良いのだ。死者はもう何も語らない。
死者の物語が時として生者の励みにもなり得るのであれば、事実をねじ曲げて解釈することも私は歓迎だ。

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Posted by ブクログ 2022年08月16日

家族も何もかも捨てて、一人で遠くに行きたい。戻れなくて構わない。と、思い立つ事は何度かあった。実行はしなかったが。
そんな性格もあってか、この本を日経の書評で知った時に是非とも読みたいと思った。
つまらなくはなかったが、少し、期待しすぎたのかもしれない。文体、シチュエーションなどなど、細かい違和感が...続きを読む重なり、物語に深く入り込めるほどではなかった。
作家との相性が良くなかったのかな。

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Posted by ブクログ 2022年08月07日

大切な人が突然亡くなったことを知った時に大事なのは残された人がその死を受け入れることが出来るかどうか。そのたむには物語が必要だ。その物語は真実でなくてもいい、残された人がその後の世界を生きていけるように。例え嘘でも生きる希望に、自分を取り戻すパワーになるのかもしれないのだから。
ただ、ぶつぶつと切れ...続きを読むるような文体はなんというか私には合わなかった。

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