守屋洋のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
明治の偉人を足跡を追うと自然と四書五経にぶつかる。論語は読んでいるが他のはまともに目を通したことがないので手に取ってみた。
大学、中庸だけかと思ったら、易経、礼記、書経、左伝からも、エキスを抽出してあり、思いがけずに美味しい内容になっていた。
大学、中庸は論語とそう変わらない論旨だが、易経、礼記なんか、実用的な教訓の宝庫だった。
また、書経もだいぶ文体が異なるものの、面白い。昭和や平成の由来が書経に有ることくらい、知っていた方が良いと思う。
日本語訳と共に中国語原文も併記してあるので、中国語が読めるとより一層楽しめると思う。
本書は中国古典のシリーズものとなっているので、とりあえず全巻読破する -
Posted by ブクログ
副題 現代をバランスよく生き抜くための方法
性善説を前提とする論語と、真逆の性悪説を前提とする韓非子。
そのどちらが正しいかではなく、淡々とそれぞれのコトバを紹介、解説していく本です。
あえて言うなら、その配合バランスは、読者に任せます、といったところ。
論語に関する書籍は、何冊か読んでいるし、自分の目指している方向性に近いものがあるので、すんなり入ってきます。
生き方として、マネジメントの在り方として、かく在りたいと思う。
しかし、韓非子は、いちいち引っ掛かりますw。
守屋氏の解説がなければ、到底受け入れられない説が多い。
いや、だから、むしろ一冊の中に、まとめて紹介 -
-
Posted by ブクログ
性善説(孔子)か性悪説(韓非子)かを問う人間学の本。
哲学書とも言えるかもしれない。
自分はどちらかと言えば性悪説に拠って立つ人間だと思っていたが、如何に自分が、もっと言えば日本の教育が孔子の論語に影響されているかを実感。
でも、共感するのが多かったのはやはり韓非子w
そうは言っても、韓非子みたいな考え方の人ばかりでは殺伐とした世となり嫌だし、私自身、友達になれる方を選べるなら是非とも孔子となりたいw
やはり世の中大切なのはバランスと気づかせてくれる本。
著者もそう思っているからこそ、副題に答えを書いてくれていた。
この本のまとめはこの副題である。
中国古典を読みやすくまとめた良書。