守屋洋のレビュー一覧
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『リクトウサンリャク』というのは、携帯ではすぐに出ないような文字である。
にもかかわらず、現代まで使われ、残っている言葉の語源が多く載せられている。
私はこの書物を勝手に「世界最古のケーススタディ書籍だ!」と思っている。
太公望と周の文王、武王の対話が中心になっているのだが、実は作者は太公望ではない。不明なのだ。にもかかわらず、いきいきとした当時のやり取りを感じさせる。
それは時代は変われど、経営者が自分の右腕とも言えるブレーンに「この場合はどうか?」と尋ねると、その質問に対する的確な答えをすらすらと答える姿にも似ている。
太公望がすごいのは言うまでもないことであるが、周の文王、武王の質問 -
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ビジネス系の雑誌でたびたび紹介される帝王学の名著。何度も登場するとなると気になる。
人事は大事、とか、ダメなところを指摘してくれる人がいる環境を持て、とか、上に立つ人は自分を律して、足るを知るということを覚えろ、とか(だいぶ平たく言っているので、本当はこの100万倍は含蓄がある)様々な教訓が大宗のエピソードと共に語られている。
別に人の上に立つ立場ではないけれど、良いことが書いてあるし、背筋が伸びるので時々、本棚から取り出して読みたい。語られる内容からは太宗の人柄が出ており、とにかく謙虚で実直で誠実。かといって、完璧な人ではない事もエピソードや解説を見るとわかる。それがこの本を「皇帝という遠 -
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唐の二代目太宗(李世民)が臣下らとのやりとりから政治の要諦を、呉兢が編纂したもの。太宗と部下との問答で、それぞれが短めにまとめられており、また本書は訳文の後に原文、書き下し文とも登載してくれているので分かりやすい。
名君の誉れ高い太宗は、勿論ある程度美化と言おうか、後世の人々に読まれることを意識されたところもあろうが、唐の時代がまだ成立して間もないことから如何に政治を安定させ、長期政権化させるのに苦心しているところが見受けられ、まとめられたのはこの文量であるが、太宗は政治について、どういう風に治世を行なっていくかをよくよく部下と語らっていることが滲み出ていよう。
単に政治だけの話しだけで -
Posted by ブクログ
リーダーシップについて学ぶために、古典の名著を選書。
中国史に名を残す名君(最高のリーダー)太宗が、
部下からおもいっきりダメ出しをされて、それを改めるという事例集。
ダメ出しを素直に受け入れる懐の広さが後世に名君として名を残すことになった。たとえ君主に昇り詰めたとしても、そこからの平安〜繁栄は未知の領域。
名君太宗が部下から辛辣なダメ出しを受けたり、葛藤をする様は、親近感があり、命を賭けた部下のダメ出しは説得力のある内容となっている。
1400年前から人間は大きく変わっていないな、と思った。
自分の自制心だけで自分の欲望を制御したり、
問題に気づく事は難しい。