守屋洋のレビュー一覧
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ビジネス系の雑誌でたびたび紹介される帝王学の名著。何度も登場するとなると気になる。
人事は大事、とか、ダメなところを指摘してくれる人がいる環境を持て、とか、上に立つ人は自分を律して、足るを知るということを覚えろ、とか(だいぶ平たく言っているので、本当はこの100万倍は含蓄がある)様々な教訓が大宗のエピソードと共に語られている。
別に人の上に立つ立場ではないけれど、良いことが書いてあるし、背筋が伸びるので時々、本棚から取り出して読みたい。語られる内容からは太宗の人柄が出ており、とにかく謙虚で実直で誠実。かといって、完璧な人ではない事もエピソードや解説を見るとわかる。それがこの本を「皇帝という遠 -
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唐の二代目太宗(李世民)が臣下らとのやりとりから政治の要諦を、呉兢が編纂したもの。太宗と部下との問答で、それぞれが短めにまとめられており、また本書は訳文の後に原文、書き下し文とも登載してくれているので分かりやすい。
名君の誉れ高い太宗は、勿論ある程度美化と言おうか、後世の人々に読まれることを意識されたところもあろうが、唐の時代がまだ成立して間もないことから如何に政治を安定させ、長期政権化させるのに苦心しているところが見受けられ、まとめられたのはこの文量であるが、太宗は政治について、どういう風に治世を行なっていくかをよくよく部下と語らっていることが滲み出ていよう。
単に政治だけの話しだけで -
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戦国時代の思想家韓非の著作。諸葛亮孔明が劉備の亡き後、2代目劉禅読むように勧めた本でもある。徹底した人間不信の哲学。
ずっと読んでみたいと思いながら、やっと手にした。凄い。何が凄いって、全く人を信頼しない、いつでも殺されかねないという自己防衛の論理。イヤミスのような読後感。時代も時代、国も国、自らの子供を丸焼きにして提供するなんていう挿話もあり、臓腑に来る。
相手がそむかないことに期待をかけるのではなく、そむこうにも背けないような態勢を作る。ペテンを使わないことに期待をかけるのではなく、使うにも使えないような態勢を作る。ふむ。完全な性悪説、素晴らしい。
法と言う概念で人々を制度やルールで -
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リーダーシップについて学ぶために、古典の名著を選書。
中国史に名を残す名君(最高のリーダー)太宗が、
部下からおもいっきりダメ出しをされて、それを改めるという事例集。
ダメ出しを素直に受け入れる懐の広さが後世に名君として名を残すことになった。たとえ君主に昇り詰めたとしても、そこからの平安〜繁栄は未知の領域。
名君太宗が部下から辛辣なダメ出しを受けたり、葛藤をする様は、親近感があり、命を賭けた部下のダメ出しは説得力のある内容となっている。
1400年前から人間は大きく変わっていないな、と思った。
自分の自制心だけで自分の欲望を制御したり、
問題に気づく事は難しい。
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貞観政要は、唐王朝の二代目 太宗李世民626〜649年のお話。帝王学、トップの心得をまとめたもの。
この本は、遣唐使で伝えられて、明治天皇、昭和天皇や尼将軍の北条政子、徳川家康も愛読していたほど。歴史ロマンがある。
いつの時代にも、トップやリーダーは重い責任を背負っており、それなりの覚悟が必要で、本書から学んできた歴史がある。
本編は、全十巻もあるそうで、それを筆者が編集してくれた親切な本となっている。
いずれもシンプルなメッセージで、事柄ではなく人に向けた教訓で、心に響く。
◇創業か守勢か。
創業、守勢とも、それぞれで大変であるが、築き上げたものを、守りながら繁栄させていくことは -
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まさにタイトルどおり、孫氏の兵法がわかりやすく書かれた1冊。
中国の2,500年前に書かれた書物であるものの、単純明快なシンプルな論理であり、現代に通ずるものがある、現代のビジネスだとこう置き換えられるーーとわかりやすく示されている本で面白かった。
全然詳しくなかったので、すべてが初耳で面白かった。
兵法というくらいだから、戦術が細かく仔細に記述されているのかと思い込んでいた。違う。戦いにおける原理原則、戦略である。
簡単にまとめてしまうと、『戦わずして勝つ、勝算なきは戦わず』ということ。この本は中国と日本を対比で記載しているが、なるほど、と思ってしまう。日本人はどうやら逃げる、戦わない