北沢陶のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「大正時代」「美少年」などのワードに惹かれて読みはじめるも正直期待はずれかな。単に期待しすぎただけかもしれないが。よく調べられてはいるのだが、大正時代が舞台の割には、文章もライトで耽美というにはいささか中途半端。ホラーとしては悪くないような気もしつつ、怖さよりもグロさと気持ちの悪さがまさる。同級生たちが群がってくる「カイボウ」のシーンはだいぶおぞましくて、読書メモに思わず「キモッ」と書いてしまった(笑)。
花盛りの美少年というアイデアは素敵だけど、文字通りそうなってしまう話なので、それはそれでなんか違うような気がしてしまった。当方の好みではないというだけで、好きな人にはいいのかもと想いつつ(どの作品にも言えることだが)。自分の求めるもの、大正時代を舞台とした美少年お耽美もの(?)ではなかったので、このくらいの評価で。
時は大正十四年。舞台は大阪の新世界。あまりよく知らなかったので、雰囲気を愉しむという意味では悪くなかった。
-
Posted by ブクログ
日常に潜む暗闇から滲んだ〈呪い〉。気づかぬうちに、"それ"は、あなたをあちら側に引きずり込む。
「呪い」をテーマにしたホラーアンソロジーです。
話題の作家さんを中心に6話を収録。
丑の刻参りから交換日記、無人古書店など、様々なシチュエーションでの呪いが描かれています。
理由があっての呪われるのも良いし、たまたま運が悪くて呪われるシチュエーションも理不尽で良し。
上條一輝さんの『呪いは明るく輝いて』が一番好きでした。呪いという暗い印象を覆す、新たな呪いの伝播スタイルで面白かったです。
でも芦花公園さんの『「しばらくゆっくり休んでください」』も不気味かつ、こういう詰め方してくる人いるわ〜という現実的な怖さが良かったです。
暑い時期にちょうどよく、ちょっとひんやりできるホラーアンソロジーでした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレスコッパーの女を読み終わったら、おすすめで出てきたので読んでみた。
ホラーは山白朝子さん以外読んでないのでドキドキしたが、大正時代、美少年が描かれていて、楽しんで読めた。文章も読みやすく、関西弁の台詞も心地よい。
美少年の主人公の落ち着いた物腰も心地よかった。
身体から花が生えてきて、抜いたり切ったり摘もうとすると、身を引きちぎられる痛みと出血を伴うという。
それなのに、皆のアイドルである朔哉の花を同級生達は摘んでいく。他の同級生とは違う友達になれそうだと期待していた青路は、その様子を羨ましそうに見ていた。
なんとも不気味なシーンだった。
すっきりしないラストだったけど、それでも楽しめた。 -
Posted by ブクログ
「カイボウ!!」
これか!これが噂のカイボウですか!!これは…
悪ふざけされる前に自らカイボウされに行きますね、私ならね!!ほーら、カイボウすれば良いさ!!減るもんじゃなし!!むしろうぇるかむ!!カモン!カイボウ!!
おっと危ない、本作が変態御用達の遊び『カイボウ』を描いた作品だと勘違いされる所だった。
(いやあながち間違っていない…のか?)
ですが本作の主人公の朔哉にとってはカイボウも命懸けです…。
北沢さんと言えば大正ロマンホラーを描かせたら右に出るものは居ない、と呼ばれているとかいないとか(自信がないからぼかしとく)
かわゆい異形の者エリマキ、イケメン人魚ときて次は花咲かりの美少年ですよ!
それはもう花が咲くんだから!
そう思うとこれ以上ない表紙です。北沢さんの描く耽美で少しアングラな雰囲気を見事に表しております。
これを最初に目に焼き付けてからの読書でしたので、朔哉君に起こったとんでもない怪異が鮮やかに脳内で再生されます。それはもう美しい事でしょう。
でもね、野郎共が自分の身体から生えてきた花を取り合うなんて、朔哉くんからしたらこの世の地獄ですよ!いや、女性に取り合われても地獄!
だって引っこ抜かれたら自分の神経を抜かれているかの如く、激痛だから!!(男に云々よりそれが嫌だ)
女性ならまだソフトに抜いてくれそうだけど、本書に出てくるようなガサツな野郎共なんか無遠慮にぶち抜きそう。
はっ、いけません。また変態プレイの話だと思われてしまいます。(わざとだろ)
本作はホラーというよりは耽美な幻想譚です。
狂った美しい姉、その姉の面倒を甲斐甲斐しく見ていたやはり美しい弟。
母親は当時は夜のお仕事であるカフェを経営。
新世界、そこに佇む今となっては夢か現実か曖昧な存在感であるルナパーク。
刺さる人にはばっしばしと刺さるアングラな大正ロマン。
こういう世界観には確かに美少年やちょっとおかしげな美少女が非常に似合います。
そしてこの世の者とは思えない(まあ実際にあちら側の人なんだけど)水坂の存在は重要です。
北沢さんの描く独特な世界観と色気のある関西弁は相変わらず大好きなのですが、今回は世界観に物語が負けてしまっている気がするので星は3つです。
前作までは世界観と物語がうまく融合していたと言いますか…。
ですが、北沢さんワールドにどっぷり浸かるのは大好きなので是非ともこれからもこの路線を貫いて欲しいです。
爽やか青春ホラーとか書かないで欲しい(放っといて差し上げろ)
新世界のルナパーク、是非とも迷い込んでみたい。
そして万が一、身体が花だらけになったらブク友の皆さんで仲良く分け合って飾って下さいませ。
私の血肉と共にね…ふふふふふ。
-
Posted by ブクログ
2026.04.23
呪いって「強い負の思い」だと思ってて。正の思いは愛着、負の思いは執着になり、念になり、呪いになる。だから呪いは「対象物にとどまる」と。
でも。
この本の中の呪いは「伝わる」。あっさりと、でも確実にじわじわと「広がる」。穢れや悪意から呪いの念が広まっては手の施しようがない。救われないという後味の悪さは、この本では存分に味わえる。
上條さんの穢れのお話は「え」と思う広まり方。あってたまるかと思いつつ、正直、「念」に加担して「いいぞもっとやれ」とも思ったりして。
背筋さんと芦花公園さんのお話は、読み終わってすぐもう1周した。どこに呪いの元凶が?と思い、それが頭で整理がついたとき、妙なスッキリ感があった。いろいろと、深い。特に芦花公園さんは「キタコレ、よくわからん」からの怖っ。これも「いいぞもっとやれ」と思ってしまった
「人を呪わば穴二つ」が全く通用しない本。
-
Posted by ブクログ
新世界の「ルナパーク」
1912年の開業後、わずか数年(1914年頃)で閉鎖・解体された…
そんなルナパークの池で亡くなった姉
美しく白痴であった姉
姉の世話をする美しい弟
新世界を歩く二人はそこで暮らす人々の見せ物…
亡くなった姉の弟への執着
弟の姉への執着と懺悔
その思いが新世界にいる「神もどき」を呼び起こし
弟を不思議な世界へ引き摺り込む。
といったホラーファンタジー?でした〜( ̄▽ ̄)
表紙が美しいですね♪
美しい身体から美しい花が咲きます♡
その花を男子校の生徒が欲しがります笑
裸にして引きちぎります…
花の争奪戦です……
身体血だらけ…痛い(꒪⌓︎꒪)
淫靡にして倒錯のBL感ですが…
今作の北沢陶さんはちょっと期待はずれかな〜
しか〜し!
大正時代へのこだわりは今後も宜しくお願いしたい!!
だから今後も必ず読む:.゚٩(๑˘ω˘๑)۶:.。♡︎