北沢陶のレビュー一覧

  • をんごく

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    『骨を喰む真珠』の時もそうだったが、だんだんと盛り上がって、読むのが止まらなくなった。
    展開も結末もおもしろい!

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    2025年04月26日
  • をんごく

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    この作品に相応しい言葉はただ一言、「最高」。
    本当に美しくて無駄がない。
    かと言って遊びはあるのだから、ずるい。

    メインで物語を動かす二人のキャラクター性のよさ、噛み合わせの良い会話が、美しい文章に彩られてとてもとても読んでいて美しく、心地よく、幸せになる。
    陶器のような、冬の澄んだ空気のような美しい文章で綴られる物語は重厚ながら、とても読みやすく、関西弁に不慣れな私でもとてもするりするりと読めました。
    この感動を形にするだけの語彙力を、自分が持ち合わせてないことがただただ口惜しい。

    タイトルの意味がすとん、とおちてきたとき、本当に心地よかった。なんと素敵な構成だろう。

    もともとは短編集

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    2025年04月14日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    6人の作家さん。
    それぞれの6つの物語。
    終幕はあれは何だったのかという恐さの余韻もあったりとどの作品も楽しめた。

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    2025年12月17日
  • をんごく

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    ネタバレ

    一日で読んでしまった!

    大正時代という馴染みのない時代設定、慣れない地名や儀式(樒の口寄せ)で、物語の世界に入っていけるか不安があったが、まもなくピントがあった。

    妻の霊の特殊性の背景には何があるのか。夫の古瀬壮一郎と遠国の遣い・エリマキが紐解いていくミステリー。

    陰陽の輪郭をぼんやりとしか出す和室(障子、襖)や、本のページの上部に余白がある構成。また私にとって馴染みのない関西弁(船場言葉と言うべきかもしれないけれど、馴染みのない関西弁で括らせてもらう)や、音(声)が、怖さをもって責めてくる。

    心理描写や情景描写がしっかりしているおかげで、本当に楽しかった。

    葬式のときに「願ほどき」

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    2025年12月09日
  • 骨を喰む真珠

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    エンタメに振り切った感じでよかった!でもホラー小説とエンタメをどう考えたらいいのかよくわからない。
    舞台、構成、キャラやストーリー設定どれをとっても映像映えしそうだしアニメになることも想像できる。そうなるとなんとなくまだわたしのなかでは「エンタメ感」が強いものに感じる。
    じゃあ現代で現実的で堅実ならエンタメじゃないのかと言われると違う。
    映画なら大味、ご都合無視のアクションや展開に喜ぶとか、そういう見方ができるんだけど

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    2025年12月01日
  • 骨を喰む真珠

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    ネタバレ

    表紙とあらすじに惹かれて購入。期待に応えてくれて満足の一冊。大正時代が舞台で読めるか不安になったけど全然気にならなくて安心。初めは飲まされてる薬が麻薬の類でそれを追う記者の話かと思えば、まさかの人魚の骨が材料だとは。一歩間違えば馬鹿らしい話になりかねないのに、そうならない所が素敵。

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    2025年11月07日
  • をんごく

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    まず何より文章が上手い。無駄のない、非常に優れた技巧により、頭の中では大正時代の大阪の風景がありありと浮かび、そこに生きる市井の人たちの声が音声付きで再生されるかのよう。
    人間と人外の者のバディによる掛け合いも楽しく、儚さと禍々しさを感じさせる物語も素晴らしかった。

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    2025年11月02日
  • 骨を喰む真珠

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    「をんごく」がとても良かったので、こちらも楽しみに読みました。
    ホラーというより、怪奇幻想小説とミステリーが合わさったような感じでした。
    大正の大阪の話し言葉や表現ですが、読みやすく、どこか品があり「をんごく」もそうでしたが、幻想的な美しさを感じられます。
    解明していく様子も怖さと不気味さに、ドキドキして後半は一気読みでした。
    わたしとしては、もっと苑子と白旗のバディを読みたかった。。
    手紙の内容も…少し消化不良ですが、もう北沢陶さんの書く物語の世界観の虜になりました。
    早く次の作品が読みたいです。

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    2025年10月06日
  • をんごく

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    辻村深月 "滴るようなホラーの色気がある傑作"
    道尾秀介 "文句なしに推すことができた"

    お亡くなりになりました妻はんの気配が家の中にいたしますさかい、巫女はんに相談に参られました壮一郎はんが言われました言葉がこちら
    「何が来ても知りまへんさかいな」(コワッ)
    巫女はんの異形のお連れはんも首をかしげはるほどの怪異の正体とはいったい?!

    大阪弁の中でも特に上品で格式のある船場言葉で進みます物語は、怖ろしゅうも幽玄で美しゅうおす

    ところで、この本は横溝正史ミステリ&ホラー大賞を受賞作でおますが、本の最後には落選作についても著名な作家はんの選評がまるまる

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    2025年10月06日
  • をんごく

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    ネタバレ

    ホラー小説で大正時代の大阪が舞台なのって珍しい気がする。
    死んだ妻が怨霊となって現れる。きちんと弔いをしたはずなのに、なぜ。
    東京から移り住んだ大阪の実家で怪異を目の当たりにするあたりがとくに面白かった。
    前半、リアリズム寄りかな、と思いきや、この世をさまよう死者の魂を何百年と食い続けているエリマキなんてキャラが出てきたのでびっくりした。
    怪異の原因である「願ほどき」は、ちょっとインパクトが弱く感じた。歴代のみんながみんな家の繁栄を願ったとは、どうも思えなくて。
    文章がいいので読んでいて気持ちよかった。

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    2025年09月15日
  • 骨を喰む真珠

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    ネタバレ

    時代背景が昔で、女性の新聞記者が家に潜り込んで取材をする。
    そんな感じかと思ったら、途中からやたらと危ない感じがしてきて、ついには主人公だと思ってた人が殺されちゃうなんてびっくりな展開。
    さらに人魚とか出てきて、ファンタジーだったのかとまた驚き。
    昔の関西風の話し方が良かったな

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    2025年09月08日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    角川ホラー文庫30周年記念アンソロジー第3弾『慄く』。有栖川有栖、恩田陸、貴志祐介ら豪華作家陣が集結し、異なる切り口で「最恐」を描き出す一冊。
    北沢陶さんはしっとりとした時代物の趣がありながら、確実に恐怖を刻み込み、恩田陸さんは怪異も人外も出ないのに、言葉の積み重ねだけで背筋を冷やす。
    櫛木理宇さんの一篇は真っ向から怖く、しかも霊的ではなく“フィジカルに強すぎる存在”で迫るのが鮮烈。物理的強さがここまで効果的に恐怖になるとは…。
    多彩な恐怖の形を堪能できる、満足度の高いアンソロジーでした。

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    2025年08月21日
  • 骨を喰む真珠

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    ネタバレ

    展開は想像通りに進んでいくので意外性はないが、文章が面白く読みやすかった。
    前半はぐんぐん引き込まれていったが主人公が死んでからは面白さが失速。

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    2025年08月20日
  • をんごく

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    物語前半はゆっくりしたペースで読み進めていたのだが、中盤頃に世界観が理解できてから一気に読み終えた。
    文章が分かりやすく、大阪の会話ということで一部理解できていないところもあったかもしれないが、人物描写も分かりやすく話も面白くて楽しめた。

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    2025年08月18日
  • をんごく

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    するすると頭に入ってくる読みやすい文章
    主人公の目的が一貫しててわかりやすかった 
    エリマキは優しい

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    2025年08月16日
  • 骨を喰む真珠

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    デビュー作の「をんごく」がおもしろかったので2作目(のはず?)も読んでみた
    「をんごく」のときも思ったんだけど作品のなかに満ちる幻想的というか耽美というか、そういう雰囲気がかなり好みである…。時代や舞台設定も好き
    女性記者が怪しげな製薬会社の社長宅に潜り込むという展開がわくわくする。これは主人公が途中で変わるのか、そもそも定めていないということなのかな
    いわゆる調査ものっぽい内容が私はとても好きなのでぐいぐい読みすすめて、そこから徐々に明らかになる社長宅の秘密やそれに向かっていく展開が楽しく読めた
    なんかホラーというよりもミステリっぽい楽しみ方をした。ミステリが好きなのでOKです
    途中から女性

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    2025年08月16日
  • 骨を喰む真珠

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    大正時代が舞台かつ関西ということで言葉遣いがややハードルが高いかと思いきやが話の展開が興味深く面白い読める。タイトルと表示のおかげで途中から展開が読めてしまうものの、最終盤はなかなかドラマチックなえぐみがあって良い。

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    2025年08月16日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    背筋さん以外は面白かった。
    なんかもわーっとする怖さ。
    1番好きなのが決めきれない。
    背筋さんは前から色々読んでるけど、もやもやしていつも終わる。ホラーってそんなもんかなぁとも思うけど、すっきりはしない

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    2025年08月10日
  • 骨を喰む真珠

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    ネタバレ



    初めは少し古い言葉で読みづらいかなと感じながら読んでいましたが進めるうちに手が止まらなかったです。
     
    まさか人魚が出てくるとは...ホラー作品とは知っていたので少し構えていましたがとても楽しめました。

    タイトルの回収も読み進めていく内に納得し、表紙にゾッとしました。とても面白い作品でした!

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    2025年08月09日
  • をんごく

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    「奥さんなほんまに行んでもうたんでっか」
    大正時代末期、妻を亡くした主人公は巫女に降霊を依頼するが上手くいかず妻の霊について調べていくうちに…
    大正時代の空気感を感じ、“エリマキ”との相棒感も良し!
    恐怖というよりは哀しさを感じる、上品なホラー作品だと思った。

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    2025年08月05日