北沢陶のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「堕ちる」が面白かったので今作も期待して読みました。期待以上でした。
今作品もネコが出てきます。ネタバレ感想
アイソレーテッドサークル
異世界に大学生達が迷い込み殺戮に巻き込まれる。得体の知れないモノに殺される恐怖とリセットされたかと思いきや夢の続きは…。
お家さん
このお話一番怖かったし戦慄しました。
まじめな丁稚くんが主人公でお家さんに気に入れられるが数々の霊を目撃していき…。
お家さんの得体の知れなさに恐怖しました。ショート映画を見てるみたいで面白かったです。
窓から出すヮ
今話題の背筋さん作品。
途中意味わからなくなりましたが現実なのか非現実なのか混乱してしまう作品でした。どこから狂った?
追われる男
結局主人公の彼女は殺されてしまうのですが一体誰に?
上司と彼女を殺した人物の謎が残ります。草履履きの男ではないのは確か。じつは主人公が殺してたら面白い。
猫のいる風景
待望の貴志祐介さん作品。
悪の教典でのとある凶悪な人物を彷彿とさせるサイコパス人物視点ですが、後半から雲行きが怪しくなり…。
ネコちゃんにあそこ舐めさせるのは怖すぎて笑ってしまいました。ただのホラーだけでなく人間の怖さを存分に楽しめました。貴志祐介節がこれでもかときいています笑
車窓
恩田先生作品
見たことあるようなないようなこれは何だろう?
デジャブ
あなたは何を知っているの?
リアル系な怖さでした。
まさに“慄く”でした
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Posted by ブクログ
昨日、泉鏡花をレビューしましたが、その当時、鏡花の作品は「深刻小説」と呼ばれていたものもあるそうです。
人生や社会の暗みを描いた小説、ということなのでしょう。
こちらもまた、北沢陶さんらしい、幻想的で妖艶で、そして深刻な小説でした。
もちろん、こういう世界観は 好みです。
舞台は、大正十四年三月半ば。
大正という時代も、終焉を迎えようとしている頃です。
主人公の少年たちは中学三年生。15歳前後でしょうか。
現実の少年たちの「花盛り」も、きっとこのあたりなのでしょうね。
もちろん、幻想的に咲き乱れる花々の残虐性も魅力的なのですが、私が惹かれたのは、主人公を見る少年たちの愛玩するような視線でした。
川端康成や折口信夫が残した、少年愛を描いた作品なども思い出されます。やはり時代の共通性があるのかなと思いました。
そして、身体を蝕む花と それを求める少年たちを眺めながら、ふと思います。
私ならば、少年を、花を切り与える美神にしちゃうけど。
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Posted by ブクログ
人気のホラー作家さんの短編
私の好きな作家さんばかりだったので読みました
全編しっかり怖いです
上條一輝「呪いは明るく輝いて」
気づいた時にはもう遅い、絶望
1番呪いというテーマに沿ってると思いました
北沢陶「呪いの交換日記」
こういう都市伝説ありそう
澤村伊智「ほらあな」
呪いは別として、こんな形式の書店?が近くにあったら私も通っちゃいそうです
背筋「劣化コピー」
くるくると視点が入れ替わってとても面白かったです
2回目読んで、たくさんの伏線が隠れていたり、
気付かされることがあったりと、1番面白かったです
気軽に2回読み返せるのが短編のいいところですね
三津田信三「壱本樹様」
期待通りの三津田信三の世界観がギュッと詰め込まれています
芦花公園「しばらくゆっくり休んでください」
このお話だけよくわからなかったです
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ネタバレ谷崎潤一郎『細雪』が大阪・船場の洗練された綺羅びやかで絢爛な世界だとしたら、こちらの舞台は大阪・新世界
下町の猥雑な街並みに怪奇や幽玄はよく似合う
美しい少年・朔也の身体に1本、2本と生えてくる花の芽
竜胆、藤、蓮華、雛芥子、芍薬 ―― 花の名前を漢字で連ねるだけで、妖しく幻想的な空気が立ちのぼる
千切っても千切っても生えてくる花々が朔也の全身を包むとき...
濃厚な花の香がふわりと漂ってきたような錯覚を覚える一冊だった
If Jun'ichirō Tanizaki's The Makioka Sisters portrays the refined, dazzling, and sumptuous world of Osaka's Semba district, this novel unfolds in Osaka's Shinsekai.
Even the rough, chaotic streets of the old downtown seem perfectly suited to the strange and the ethereal.
Flower buds begin to sprout, one by one, from the body of the beautiful boy Sakuya.
Gentian, wisteria, lotus, poppy, peony — simply stringing together the names of these flowers in kanji evokes an eerie and fantastical atmosphere.
When the flowers that keep growing back no matter how many times they are plucked begin to envelop Sakuya's entire body...
It was a novel that left me with the uncanny sensation of a rich floral fragrance gently drifting through the air.
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Posted by ブクログ
北条裕子著『をんごく』は、大正末期の関東大震災直後という混沌とした時代を舞台に、妻の死にとらわれた一人の男と、彼を取り巻く人々の歪で切実な心理を描いた物語だ。読み終えた今も、胸の奥に重たく湿った感情が残り続けている。
主人公の壮一郎は、震災の混乱の中で愛する妻・倭子を亡くした。しかし、彼の心から倭子が消え去ることはない。それどころか、死んだはずの倭子の影や気配、そして言葉が、怪異となって彼の日常を侵食していく。壮一郎が見せる執着は、一見すると狂気にも似ている。しかし私は、彼を単なる異常な人間とは思えなかった。身を切られるような悲しみや、自分が生き残ってしまったことへの罪悪感に苛まれたとき、死者の幻影にしがみついてしまうのは、人間として痛いほどリアルな反応ではないだろうか。
壮一郎にとって怪異とは、妻の死という受け入れがたい現実から自分を守るための、最後のリミッターだったのかもしれない。
一方、物語の中で大きな存在感を放つ妻の倭子。彼女は単なる「可哀想な犠牲者」や「恐ろしい亡霊」としては描かれないが、壮一郎の記憶の中の倭子ではない。彼をあちら側へと誘うかのような倭子の気配は、生前にふたりの間で交わされた約束ある。生者と死者という絶対に越えられない境界線を挟みながらも、二人はどこかで深く引き合い、互いを縛り合っている。その姿は痛々しくもあるが、同時にこれ以上なく純粋な愛の形にも見えた。
また登場人物?のエリマキと壮一郎のコンビが人間の私利私欲のために成仏できない亡霊の原因を突き止めていく姿がとてもいい。画廊の奥にタイトルの無い絵が飾られている。私がエリマキを感じたのはこれが最後だった。
本作を通じて私が最も深く考えさせられたのは、「愛する人の死とどう折り合いをつけるか」という難題だ。私たちはよく「時間が解決してくれる」とか「受け入れて前を向くべきだ」と言いがちだ。しかし、壮一郎の姿が教えてくれるのは、そんな綺麗な言葉では片付けられない人間の生々しい葛藤だ。死者への執着を簡単に手放すことなどできない。むしろ、その執着や痛みを抱えたまま、地這うようにして生きていくことこそが、残された者に課された「折り合いのつけ方」なのではないだろうか。
そろそろお盆ですね。