北沢陶のレビュー一覧

  • をんごく

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    ネタバレ

    をんごく=遠い国
    最後にエリマキの姿が認識できたのはハッピーエンド。
    ホラー小説っぽくないホラー小説

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    2025年12月11日
  • をんごく

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    遠い国、おんごくの話
    怪奇ホラーというのか
    時代背景などがわかりやすく必要な量だけ記載があり読みやすかった

    願掛けとかあまり気にしないたちだが
    死者の思いは強いのかもしれない

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    2025年12月04日
  • をんごく

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    北沢陶先生のホラーは最初に「お家さん」を読んだ時にあまりの完成度の高さに衝撃を受けた。それもありをんごくを読ませていただいたがやはり期待通りのホラー。
    まず文章が読みやすい。当時の日本人の口調を自然に書きつつも全く読みづらさがなくその場の情景まで浮かんでくる。これは「お家さん」でもそうだった。
    今作は想像とは違っておどろおどろしいよりかは幾分妖やもののけのファンタジー感があるホラーで最後まで楽しめて読めた。主人公に協力する妖かしである「エリマキ」もいいキャラで怖さの緩衝材になっている。
    力の強すぎる幽霊を出しても根源には人間の悍ましさや卑しさを描き、そこを霞ませない見事なストーリー。

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    2025年11月28日
  • をんごく

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    大正時代の大阪、船場の商家での話。巫女さん、エリマキ、登場人物が魅力的。文体も読みやすく、その時代・場所に馴染みのない私でも抵抗なく、展開もとても気になりするすると読み進められた。エリマキと主人公の深まる仲も良かった。エリマキが情と人間味があり可愛らしく感じる場面も多々。描写はぞっとするシーンもあり、しっかり怖かった。クライマックスシーンもラストもとても好きです。読んで良かった。本当に面白い。

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    2025年11月24日
  • 骨を喰む真珠

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    北沢陶先生の作品は「をんごく」「お家さん」を他に読みました。
    をんごくに比べると、今回は登場人物が多め。
    (文章量自体が多いのだし当然といえば当然ですが)
    でも全員属性がはっきりしてるので混乱することはないと思います。

    ストーリー展開もとっても面白いけれど、北沢先生の作品は登場人物がみんな信念を持って動いてるんだということを感じられるのが好きです。
    感情移入してお話しを読む人にはぜひ読んでもらいたい!

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    2025年11月22日
  • 骨を喰む真珠

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    面白かった
    微妙に先が読めるような展開なのがうまい
    それでも先が気になって読みすすめてしまう

    最後の手紙が気になる〜笑

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    2025年10月17日
  • をんごく

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    大正時代、妻の倭子を喪った壮一郎のもとに訪れた妻の気配。それは生前の彼女と比べると非常に歪なものだった。他でも死んだ者を目撃したという情報を探り、壮一郎は異形の存在エリマキと出会う。しかし霊を喰うというエリマキすら、倭子の霊には恐れをなすのだった。ひっそりとした雰囲気の、恐ろしくも物悲しいホラーです。
    充分な時間を共に過ごす前に妻を喪ってしまった壮一郎の悔恨がじわじわと心を蝕むようで、とにかく淋しい。そんな中で現れた倭子の気配が慰めになるのかと思いきや、不気味さが深く突き刺さってきます。あからさまに恐怖を煽ってくるような描写ではないのですが、だからこそ逆にこの何とも言えない歪さが印象的でした。

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    2025年10月14日
  • をんごく

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    素晴らしかった、、
    怖くもあり、グロさもあり、なぜか美しさも感じました。文字や言葉だけで、静かにしっかり恐怖が伝わってきて、すごい。
    大正末期の大阪が舞台で、独特な言い回しだけど、すっと読めて世界に入り込んでいた。
    文字だけなのに、目の前に情景が浮かんでくるようだった。
    『をんごく』の意味も『うしろ』の意味を知った時の恐怖たるや…
    エリマキの登場シーンも不気味で衝撃的なのに、気づいたらエリマキがなんか可愛いとさえ思えてしまう。これがデビュー作とかすごすぎる…

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    2025年10月06日
  • をんごく

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    北沢陶のデビュー作を是非読みたいと思ったので。2023年の横溝正史ミステリ&ホラー大賞「大賞」「読者賞」「カクヨム賞」をトリプル受賞した大作。選考委員がこれまた錚々たる顔ぶれで、当時の選考総評(落選作にも赤裸々に言及していたのがよかった)が読めるのがありがたい。
    大阪府出身の作者、それに相応しい大正時代の船場の訛りがやわらかく響いて、格調高い文体のホラーとうまく融合している。「巧い」だけでなく、退魔師エリマキが現れてからは「面白いエンタメ」に変わる。おおそういう話か、とは思わされたが変わらない推進力でまったく飽きずに読み上げてしまった。まさしく今後の活躍に期待大。すっかりお気に入りの作

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    2025年10月04日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    装丁とかタイトルがチープだからといって侮るなかれ
    作家は皆ホラーの第一線で活躍している人ばっかりで、期待にそぐわない面白さでした。

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    2025年10月01日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    こういうアンソロジーって玉石混交のイメージのところ、これはほぼハズレなしの一冊!!移動中とかにさくっと読みたくなる本だね。どんどん読めた。全部良かったけど、背筋が特に好みかな。他にも同じようなアンソロあるみたいだから来夏にでも読んで涼みたい。気づいたら今年はもうホラーの季節じゃなくなっちゃったし。

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    2025年09月26日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    ネタバレ

    聞いたことある著名な作家さんがホラーの短編を書くアンソロジー。ホラー作家ではない人も描いてて新鮮。個人的には窓から出すワ、車窓が好み。背筋さんのは短編の中で怖い話が読めるのでワクワクしてよんだ、そして最後のオチ、ページを捲るのが怖かった…、これで私にも見えたらって。
    車窓は短いながらもすっと引き込まれて上手いなと思った。オチはどういう意味なのか…、楕円の看板が見えちゃう呪い?に主人公も巻き込まれたってこと?かな。

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    2025年09月25日
  • をんごく

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    『骨を喰む〜』とは違った世界観だった。怪談ではあるがファンタジー要素がありストーリーがあるのは同じ。古い言葉・方言でじっくり読ますので小説の世界に吸い込まれる。最後はおさまるところにおさまるので読後感はよい。

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    2025年09月16日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    ネタバレ

    「堕ちる」が面白かったので今作も期待して読みました。期待以上でした。
    今作品もネコが出てきます。ネタバレ感想

    アイソレーテッドサークル
    異世界に大学生達が迷い込み殺戮に巻き込まれる。得体の知れないモノに殺される恐怖とリセットされたかと思いきや夢の続きは…。

    お家さん
    このお話一番怖かったし戦慄しました。
    まじめな丁稚くんが主人公でお家さんに気に入れられるが数々の霊を目撃していき…。
    お家さんの得体の知れなさに恐怖しました。ショート映画を見てるみたいで面白かったです。

    窓から出すヮ
    今話題の背筋さん作品。
    途中意味わからなくなりましたが現実なのか非現実なのか混乱してしまう作品でした。どこか

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    2025年09月13日
  • をんごく

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    第43回横溝正史ミステリ&ホラー大賞 史上初の三冠受賞作も納得!
    ただただよかった。大正時代の大阪の言葉も景色も物語全体に艶があり、素晴らしかった。今まで読んだホラー小説の中でも10本の指に入る。

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    2025年09月01日
  • をんごく

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    ネタバレ

    先に「骨を喰む真珠」を読んでいました。
    どちらもグイグイ引き込まれましたが、私はこちらの方が好みです。

    ホラー感はあまりありません。
    怖さもそれほど……という感じ。

    哀しくて美しい夫婦愛が切なかったです。
    欲を言えば、結婚して睦まじかった頃をもっと見たかったなと思います。

    また、何と言っても登場人物が魅力的。

    おそらく多くの人が同じ感想を持ったと思いますが、エリマキがお気に入りです。
    この一作のみのキャラクターなんて勿体無いと思うくらいです。

    主人公とエリマキのバディ、それに巫女を加えたトリオがとても良い。

    最後、ヒヤヒヤしましたが、キレイに収まって一安心。読後感も良かったです。

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    2025年07月29日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    まさに「戦慄」の如き作品の応酬。
    特にやはり注目は、北沢陶さん。大阪舟場を舞台にさせたら、右に出る人はいません。御本人も昔の人の言い回しや、当時の表現にこだわって書いているだけあって、時代小説のような雰囲気ですが、説明や描写表現は現代語を極力使っているので、どっちらけになることはありません。

    どれも短いながらも、天下一品でした。

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    2025年07月16日
  • をんごく

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    ネタバレ

    大正末期の大阪で妻を亡くした画家の壮一郎は最愛の人の死を受け入れられず、巫女に口寄せを依頼する。通常の霊ではないと警告されるが…

    何者にもなれず彷徨っている霊を喰うエリマキを受け入れ、自宅で起きた妻に関する謎を共に解決するホラーミステリー。

    妻・倭子の生前の姿を描こうとしても描けない苦悩や、自分が何者なのかわからず千年彷徨ってる霊だけを喰ってきたエリマキが化け物と言われず壮一郎にだけは受け入れてもらえる場面はホラーな展開を忘れてしまうくらい切なくてブロマンスだった。

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    2025年05月27日
  • をんごく

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    「をんごく」という言葉の意味よりも、物語全体にかかる冷え冷えとした霧雨のような異質さが本作にはあります。

    呪詛によって得られた栄華が怪異を呼び込み、怪異によって呪詛が拡大、独り歩きをし始め、仕舞いには時代や空間さえもごちゃごちゃにして巻き込む、憎悪と化す。

    味方の怪異的存在さえも怯えて震えるほど、無為に膨張した怨念に取り込まれた愛妻を救う物語です。

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    2025年05月24日
  • をんごく

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    今までにない世界観にぐいぐい引き込まれて、捲る手を止められず最後まで一気に読みました。文章が流れるように読みやすく、素晴らしい作家さんだと思いました。

    夫婦の互いに寄せる想いが優しくて切なくて、沁みました。人間でないものと壮一郎が次第に心を通わせて、ともに解決していく様子もとても良かったです。

    ミステリーとホラーを含めた壮大なファンタジーで、本当に面白かったです。

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    2025年04月28日