あらすじ
大正14年新世界。中学生の朔哉は母譲りの美貌でもてはやされているが、
“見世物”のようで不満を抱いていた。ある日、遊園地「ルナパーク」の跡地に行くとなぜか眩い光を発して蘇っている。
その日から奇妙なことが起こって――
横溝正史ミステリ&ホラー大賞三冠作家による、新たな恐怖と悲哀
感情タグBEST3
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耽美な美少年ホラー、なんだろうか。
妖艶さと痛さと…という感じで怖さはないけど美しい世界観だった。花に痛みがあるのは怖すぎる。
同級生達、信者的な雰囲気はあったけど集団で押さえ付けて花をむしられるシーンでは花のせいで狂ってしまってるのかと思ってた。最初から最後まで朔哉が美しいせいなのね…。どれほど美しいのか見てみたい。
今だったら何か診断がつくであろう姉のお世話、姉の死後はその願いによって後遺症…なんて過酷な人生。それでもいつか姉に再会したかったんだね…。
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谷崎潤一郎『細雪』が大阪・船場の洗練された綺羅びやかで絢爛な世界だとしたら、こちらの舞台は大阪・新世界
下町の猥雑な街並みに怪奇や幽玄はよく似合う
美しい少年・朔也の身体に1本、2本と生えてくる花の芽
竜胆、藤、蓮華、雛芥子、芍薬 ―― 花の名前を漢字で連ねるだけで、妖しく幻想的な空気が立ちのぼる
千切っても千切っても生えてくる花々が朔也の全身を包むとき...
濃厚な花の香がふわりと漂ってきたような錯覚を覚える一冊だった
If Jun'ichirō Tanizaki's The Makioka Sisters portrays the refined, dazzling, and sumptuous world of Osaka's Semba district, this novel unfolds in Osaka's Shinsekai.
Even the rough, chaotic streets of the old downtown seem perfectly suited to the strange and the ethereal.
Flower buds begin to sprout, one by one, from the body of the beautiful boy Sakuya.
Gentian, wisteria, lotus, poppy, peony — simply stringing together the names of these flowers in kanji evokes an eerie and fantastical atmosphere.
When the flowers that keep growing back no matter how many times they are plucked begin to envelop Sakuya's entire body...
It was a novel that left me with the uncanny sensation of a rich floral fragrance gently drifting through the air.
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北沢さんの新刊(と言ってもちょい前だけども)おもしろかった~
耽美な世界観とミステリー調のホラーは大好きなので、嫌いなはずではなかった。主人公が大変オムファタル的な存在として描かれているのだが、てらいない描写で大変好みであった
「をんごく」と共通するバディもの、しかも片割れが怪異に飲み込まれて様子がおかしくなっちゃうやつ。こんなのもう大好きに決まっているんだから。一番おいしい部分なんだから。
もうこれにどう立ち向かえばいいんだよ…の絶望からのそういう方向!?への展開がわくわくしててよかった
時代物×耽美×ホラーに隠されたヤングケアラーとか加害が横たわっていた。花をちぎられるシーンは性加害のメタファーっぽい気がするんですけどどうなんだろう
北沢さんの作品、本になっているものは基本すべて目を通しているがいまのところどれも好きなおもしろさなので今後も楽しみ
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姉を亡くした天性の美貌をもつ少年、不思議な光景を見せる廃遊園地、身体から生えてくる花、突然現れた金色の瞳の人ならざるものという怪奇幻想的な要素とグロテスクで耽美な雰囲気、大正時代の情景描写が合わさった作風が終始魅力的だった。
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をんごくで一目惚れして以来ずっと追いかけている作家さんなんですが、前回の本と今回の本を読ませて頂いて、多分この作者さん、こういうある意味グロテスクな描写を耽美に書くのが凄く得意(そして凄く好きな)作家さんなんだろうなぁーと思い始めています。をんごくでも思えばその片鱗は合った気がするけど、前の本ではそのあたりが過度に出ていて、今回は多少(本当にほんの少し)マイルドになった印象。いやでも、このグロさをエロティックに書くのいいもんな……。好き。
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この雰囲気、世界観は唯一無二ではないでしょうか
北沢陶さんといえば、大正ゴシックホラーの書き手というイメージが定着しつつあります
いや、もう定着したと言ってもいいでしょ
デビュー作の『をんごく』、2作目の『骨を喰む真珠』、それに続く3作目の『花檻の園』もその雰囲気、世界観を十分に魅せてくれます
北沢さんが目指しているのは美しさとおぞましさが同居した作品とのこと
今後も恐怖と幻想に満ちた、北沢さんならではの大正ゴシックホラーから目が離せません!
ちなみに毎度のことながら内容には一切触れていません
なので、ひとつだけ
表紙を見てください
美少年と花が描かれています
これが本作の内容です
で、私にはこの表紙の美少年がyukimisakeさんに思えてならないのですw
そして、本作では「カイボーッ」と叫んで行われる悪ふざけがあります
yukimisakeさんならきっとこの「カイボウ」は大好物だと思います
Posted by ブクログ
大正時代の大阪新世界を舞台に、姉を喪った過去を持つ美少年が転校生と共に怪異に巻き込まれる話。
ある時を境に主人公の少年の体から花が咲き始め…。
最高でした。感情が花盛りでした…。
見返しページの後にも綺麗な薄紫色の紙に表紙絵が描かれていて、これの素晴らしいのなんの。ぜひハードカバーがある内に読んでほしい。
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痛みを伴うホラー小説。大正13年新世界、ルナパークの跡地を訪れた学生は異形と出会って… #花檻の園
■あらすじ
大正十三年の大阪新世界。容姿端麗な男子中学生の朔哉は、カフェを経営する母と暮らしていた。彼には美人で最愛の姉、早葉子がいたのだ少し前に死に別れていた。ある日朔哉が新世界の遊園地ルナパークの跡地を訪れると、世にも奇妙な体験をすることになる…
■きっと読みたくなるレビュー
痛い、なんか痛い…
デビュー作「をんごく」以来、新時代のホラー小説界を切り開く北沢陶先生の最新作。いやー、先生の作品は読んでると、いつも体に支障をきたしちゃうくらい影響を及ぼすんすよ。
いつもの通り世界観が華やかで美しい、読んでてうっとりしちゃう。今回は舞台はハイカラな大阪新世界。大正ロマン…からの終焉の風を感じるような、そんな雰囲気が作品全体から漂ってきます。こんなにも可憐なのに、縮みあがっちゃうほどゾワゾワするお話なんです。
本作はイケメン中学生が異形な者に出会い、とある惨劇に見舞われてしまう怪奇譚。亡くした姉との関係性と異形との因果が絡み合う、姉弟愛のドラマでもあります。
まず主人公の朔哉ですよ。男前で多くを語らない謎めいたたたずまい、こりゃモテそうですね。今の時代ならアイドルとしても生きていけそう。でも彼は亡くなってしまった早葉子への未練で支配されてしまっている。なんとも可哀想なんすよ。
そんな折、彼のもとに登場する異形、水坂透楼ですよ。姿かたちの怖さよりも「何が起こるか」ってのが怖すぎなんよ。なんか痛々しいし… つい自分の身体を見ちゃうのよね。さらに逃げられずに追い詰められていく感じがこえーのよ。
こやつはいったい何者なのか? なぜこんなことをするのか? なぜ名前が付けられているのか? 終盤のサスペンス展開には目が釘付け、あっという間に読み切ってしまいましたね。
200頁ほどの短めの小説ですが、気品あふれる高品質なエンタメでありながら強烈な不安感に包まれるホラー。そして気がついたら、涙が頬を伝う物語でもあるのです。
■ぜっさん推しポイント
人間なんて大それたことなんてできないよなーって思わされましたね。そして人ひとりを愛することで精いっぱいなのが普通なんですよ。
誰かを愛することは信じることであり、受け止めることであり、自分を犠牲にすること。執着するのではなく、思いやることが本当の愛情なんすよね。
Posted by ブクログ
北沢さんの作品を読むのは3作目です。舞台はこれまでの2作と同じく大正時代の大阪。
主人公の朔哉は、すごい美少年だ。
知的障害を持つ姉の面倒を献身的に見ていたが、その姉が閉園したルナパークの池で亡くなってしまう。
そのルナパークで不可思議な現象に遭遇してから、朔哉は身体に次々と花が咲くようになる。花が咲くと、気を失いそうなほどの強い痛みに襲われる。その現象を止めるためにルナパークで起こる怪現象の謎を解いていく話なのだが、ヒトコワ系でもあると思う。
美少年朔哉はいわゆる男子校の「姫」であり、同級生から贈り物を貰ったり、優しくされているのだけど、それを鬱陶しく感じて素っ気ない態度を取っている。そんな朔哉に対して、周囲は仄暗い欲望を募らせている。その欲望が、朔哉の身体に咲いた花を見た瞬間に爆発する。悲鳴を上げて痛がる朔哉に構わずに、花をむしり取っていく同級生たちに、人間の欲望の悍ましさと救いのなさを感じてゾッとした。
自分を「籠の中の鳥」と称し「見世物」であることを消極的に受け入れていた朔哉が、最後それにはっきりと抗う。人間が人間として主体的に生きようとする力を強く感じられて良かった。
Posted by ブクログ
3.7
不思議な話だったけど面白い。
男子校なのか、美しさは罪よな。
どんだけ惑わす見た目をしているんろう朔哉。花をみんなにもぎ取られるとかレイプと同じやん!って思ってしまった。
これも大正時代なんよね。
次の作品は何だろう?楽しみに待つとしよう。ちょっとだけ夜市を思い出した。
Posted by ブクログ
凡作。
200頁強だからサクッと読める。
ホラー作品としてはあまり怖くない。
痛さの言語化が巧みで、読んでいて体が痛くなる描写が上手い。
自身が関西出身なのが大きいけど、作者の作品を読むと文章がスッと入ってくる。
終わり方も後腐れない感じが良い。
Posted by ブクログ
「大正時代」「美少年」などのワードに惹かれて読みはじめるも正直期待はずれかな。単に期待しすぎただけかもしれないが。よく調べられてはいるのだが、大正時代が舞台の割には、文章もライトで耽美というにはいささか中途半端。ホラーとしては悪くないような気もしつつ、怖さよりもグロさと気持ちの悪さがまさる。同級生たちが群がってくる「カイボウ」のシーンはだいぶおぞましくて、読書メモに思わず「キモッ」と書いてしまった(笑)。
花盛りの美少年というアイデアは素敵だけど、文字通りそうなってしまう話なので、それはそれでなんか違うような気がしてしまった。当方の好みではないというだけで、好きな人にはいいのかもと想いつつ(どの作品にも言えることだが)。自分の求めるもの、大正時代を舞台とした美少年お耽美もの(?)ではなかったので、このくらいの評価で。
時は大正十四年。舞台は大阪の新世界。あまりよく知らなかったので、雰囲気を愉しむという意味では悪くなかった。
Posted by ブクログ
スコッパーの女を読み終わったら、おすすめで出てきたので読んでみた。
ホラーは山白朝子さん以外読んでないのでドキドキしたが、大正時代、美少年が描かれていて、楽しんで読めた。文章も読みやすく、関西弁の台詞も心地よい。
美少年の主人公の落ち着いた物腰も心地よかった。
身体から花が生えてきて、抜いたり切ったり摘もうとすると、身を引きちぎられる痛みと出血を伴うという。
それなのに、皆のアイドルである朔哉の花を同級生達は摘んでいく。他の同級生とは違う友達になれそうだと期待していた青路は、その様子を羨ましそうに見ていた。
なんとも不気味なシーンだった。
すっきりしないラストだったけど、それでも楽しめた。
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「カイボウ!!」
これか!これが噂のカイボウですか!!これは…
悪ふざけされる前に自らカイボウされに行きますね、私ならね!!ほーら、カイボウすれば良いさ!!減るもんじゃなし!!むしろうぇるかむ!!カモン!カイボウ!!
おっと危ない、本作が変態御用達の遊び『カイボウ』を描いた作品だと勘違いされる所だった。
(いやあながち間違っていない…のか?)
ですが本作の主人公の朔哉にとってはカイボウも命懸けです…。
北沢さんと言えば大正ロマンホラーを描かせたら右に出るものは居ない、と呼ばれているとかいないとか(自信がないからぼかしとく)
かわゆい異形の者エリマキ、イケメン人魚ときて次は花咲かりの美少年ですよ!
それはもう花が咲くんだから!
そう思うとこれ以上ない表紙です。北沢さんの描く耽美で少しアングラな雰囲気を見事に表しております。
これを最初に目に焼き付けてからの読書でしたので、朔哉君に起こったとんでもない怪異が鮮やかに脳内で再生されます。それはもう美しい事でしょう。
でもね、野郎共が自分の身体から生えてきた花を取り合うなんて、朔哉くんからしたらこの世の地獄ですよ!いや、女性に取り合われても地獄!
だって引っこ抜かれたら自分の神経を抜かれているかの如く、激痛だから!!(男に云々よりそれが嫌だ)
女性ならまだソフトに抜いてくれそうだけど、本書に出てくるようなガサツな野郎共なんか無遠慮にぶち抜きそう。
はっ、いけません。また変態プレイの話だと思われてしまいます。(わざとだろ)
本作はホラーというよりは耽美な幻想譚です。
狂った美しい姉、その姉の面倒を甲斐甲斐しく見ていたやはり美しい弟。
母親は当時は夜のお仕事であるカフェを経営。
新世界、そこに佇む今となっては夢か現実か曖昧な存在感であるルナパーク。
刺さる人にはばっしばしと刺さるアングラな大正ロマン。
こういう世界観には確かに美少年やちょっとおかしげな美少女が非常に似合います。
そしてこの世の者とは思えない(まあ実際にあちら側の人なんだけど)水坂の存在は重要です。
北沢さんの描く独特な世界観と色気のある関西弁は相変わらず大好きなのですが、今回は世界観に物語が負けてしまっている気がするので星は3つです。
前作までは世界観と物語がうまく融合していたと言いますか…。
ですが、北沢さんワールドにどっぷり浸かるのは大好きなので是非ともこれからもこの路線を貫いて欲しいです。
爽やか青春ホラーとか書かないで欲しい(放っといて差し上げろ)
新世界のルナパーク、是非とも迷い込んでみたい。
そして万が一、身体が花だらけになったらブク友の皆さんで仲良く分け合って飾って下さいませ。
私の血肉と共にね…ふふふふふ。
Posted by ブクログ
水のような涼やかさの反面、ドロドロとした汚泥のような感じの対比を、感じさせる一冊。汚泥のほうが日常な分しんどい。恋とか愛とか美しいはずなのに行きすぎると狂気にもほどがある、勝手に恋して勝手に送りつけて勝手に花を奪う、この醜さが1番ホラー。
Posted by ブクログ
北沢陶の関西弁って本当に色っぽくて大好き。『美しさ』とは、改めて考えた。『カイボウ』の時と後、美少年の身体から生えてくる花を欲しがる同級生のシーン怖かった。
Posted by ブクログ
谷崎潤一郎のような作品で美少年が姉に取り憑かれてしまう。ネタバレ??の気もするが身体に花が咲きむしるなら痛みが生じとっても生えてくるという禍々しい呪いに解決策もなく苦しむ。
幻想的な世界だった。
Posted by ブクログ
新世界の「ルナパーク」
1912年の開業後、わずか数年(1914年頃)で閉鎖・解体された…
そんなルナパークの池で亡くなった姉
美しく白痴であった姉
姉の世話をする美しい弟
新世界を歩く二人はそこで暮らす人々の見せ物…
亡くなった姉の弟への執着
弟の姉への執着と懺悔
その思いが新世界にいる「神もどき」を呼び起こし
弟を不思議な世界へ引き摺り込む。
といったホラーファンタジー?でした〜( ̄▽ ̄)
表紙が美しいですね♪
美しい身体から美しい花が咲きます♡
その花を男子校の生徒が欲しがります笑
裸にして引きちぎります…
花の争奪戦です……
身体血だらけ…痛い(꒪⌓︎꒪)
淫靡にして倒錯のBL感ですが…
今作の北沢陶さんはちょっと期待はずれかな〜
しか〜し!
大正時代へのこだわりは今後も宜しくお願いしたい!!
だから今後も必ず読む:.゚٩(๑˘ω˘๑)۶:.。♡︎
Posted by ブクログ
神の呪いによって
身体から花が生えるとか
独特な世界観にもかかわらず
無駄のない言葉で表現し
簡潔に小気味よく展開していくから
いつのまにか
どっぷりとはまり込んでいた。
つい、美しさに
惑わされてしまうけれど
血、痛み、怒り、憎しみ、嫉妬…
十分におぞましかった。
Posted by ブクログ
待望の新刊。舞台が大阪の中でもこれまでの場所とは違うので大阪弁もまた少し違うように感じた。ホラーミステリーとしても楽しくあっという間に読み終わった。