狐印のレビュー一覧
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1巻の登場人物やストーリー展開を朧気にしか覚えていないためか、あまり熱中できなかった。天然ジゴロがあからさまにすぎて、ファンタジー世界だとリアルに感じない。戦闘描写にページが割かれているため、ヒロイン達との交流が背面に隠れ、筆者の持ち味がうまく現れなかった。ファンタジーとしてこけてる訳じゃないんだけど、ヒロイン達の生き生きとした姿があまり見えずアンバランス。リリスは子どもっぽい娘、ティアは主人公にアタックをかけることを決めた娘、ミレイは今回から主人公に惹かれ始めた娘くらいの印象しかなかった。
イラストは大変良い。男も女もモンスターも何でも描きこなせてしまうのは流石狐印。主人公がイケメンかっこよかった。 -
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シリーズアンソロジー集第2弾。6人の作家と8人の絵師が参加しています。
第1話「鳥と豚」は、『ベン・トー』(集英社スーパーダッシュ文庫)のアサウラと紫乃櫂人が筆を取っています。小鷹が真の非リア充と出会い、めぐまれた境遇にいることをうらやましがられる話です。
第2話「俺たちにはまだちょっとレベルが高い」は、『まよチキ!』(MF文庫J)のあさのハジメと菊池政治が筆を取っています。小鷹たち隣人部がボーリング対決をする話です。
第3話「理科のせいで俺の様子がおかしい」は、『そんな遊びはいけません!』(MF文庫J)の岩波零と皆村春樹が筆を取っています。理科の作った香水のせいで、小鷹がムラムラきてしまう話です。
第4話「部長選挙」は、『のうりん!』(GA文庫)の白鳥士郎と切符が筆を取っています。夜空と星奈が、隣人部部長の座をかけて選挙戦を繰り広げる話です。
第5話「伝説の小鳩の伝説」は、『いつか天魔の黒ウサギ』(富士見ファンタジア文庫)の鏡貴也と榎宮祐が筆を取っています。小鳩の中二的妄想が全開の話です。
第6話「鍵」は、原作者の平坂読がリスペクトする葵せきな「生徒会の一存」シリーズ(富士見ファンタジア文庫)に登場する杉崎鍵に、小鷹が会いに行く話です。
個人的には、第4話「部長選挙」が気に入っています。イラストレーターの力によるところも大きいのですが、それも含めて好きです。第6話「鍵」は、著者の『生徒会の一存』シリーズに対するリスペクトが勝ちすぎて、ヘンに重さを感じてしまいました。他の執筆者のように「よそ様の娘さんをひん剥いてやる」くらいの気持ちで書かれたストーリーの方が、読者としては楽しめるような気がします。 -
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平坂読の「僕は友達が少ない」の世界を、他の人気作家たちが描くアンソロジーノベルの第二段。
こうした試みは他でも聞いたことがあったけど、読んでみると前作が意外と面白かったのでこの二作目も読んでみた。
参加してる作家人はたぶん豪華な人気作家たちなんだと思う。
少なくとも全員名前は見たことがあるし、ほとんどがアニメ化した作品を持つからメジャー作家なんだろう。
彼らはそれぞれが多くの人気作品を抱えているので、ここでセンスが合えば一気に鉱石を発掘できると言う楽しさがある。
また、イラストレーター陣も何気に豪華。(特にカラーイラスト)
内容についても感想をチラホラ。
・アサウラ:代表作「ベン・トー」
ベン・トーはアニメ化もした人気作なので名前は知っている。
ただ、弁当を廻って少年少女が戦う?っつーよくわからん設定にまるで引かれず、アニメも一話を見ただけ、原作ノベルも冒頭を流し読みしただけで俺には合わなそうだと投げだした。
で、このアンソロジーでの内容は、「はがない」の主人公である小鷹と、「ベン・トー」からのゲストキャラ、たぶん脇役の変態3人組が町でばったり出会って交流すると言うもの。
ぶっちゃけ、3人組の掛け合いトークはかなり軽妙で楽しかった。
あと、たぶんベン・トーとやらで料理ネタをやってるんだろうなぁと思わされたが、料理の描写にやたらと力が入っていた。
ベン・トーの宣伝でもあるのかな?と思ったんだけど、ちょっと味覚描写に力が入りすぎていて、個人的にはくどいと感じた。
あとがきで「自分はラブコメは書けない」とか言ってたんでベン・トーとやらもそのあたりは期待できないのかな。
でもまあ、トークは十分楽しかったんで、折を見てベン・トーを改めて読んでみようかと。
★★★★
・あさのハジメ:代表作「まよチキ!」
まよチキはずいぶん前に2,3冊読んだ。
あまり覚えてないが、「読みやすいけどあまり面白くない」って感想だった気がする。
なので続きは読まなかった。
今回のアンソロジーの内容は、隣人部のメンバーがボーリング場へ行き、星奈と夜空がボーリング対決すると言うものだった。
感想は・・・うーん、普通。読みにくいってことはないけど、特に関心を惹かれるような表現や描写はない。
ぶっちゃけ、この作者の文章は俺にはやっぱりあんまり合わないようだ。
一つ前のアサウラ氏の文章には引かれるものがあったが、こっちのあさのハジメ氏の文章は「イマイチ合わない」って印象。
同じ物語を題材にしているので比較しやすく、自分好みの作家を探しやすいこのアンソロジースタイルってのは、やっぱり少し面白い。
★★
・岩波零:代表作「そんな遊びはいけません!」
代表作の「そんな遊びはいけません!」は全4巻すべて既読。
手軽に読める萌ラノベで、適度にエロいという実に好みなシリーズだった。
そんな岩波零がこのアンソロジーで描いた話は、理科が小鷹の理性を(性的に)崩壊させる香水を開発し、恋人ごっこで誘惑すると言うもの。
他の作家陣が比較的おとなしく、原作に忠実な世界を描いている中、エロ同人誌張りの原作レイプっぷりが逆にすがすがしい。
エロコメという作者の個性を十分出してきた感じだ。
やっぱり、岩波零は俺の感性に合うのかもしれない。面白かった。
他の作品にも期待できそう。
★★★★★
・白鳥士郎:代表作「のうりん」
代表作の「のうりん」もアニメ化したので聞いたことはある。
ただ、テーマが農業ってことであんまり興味を持てなかった。
農がテーマと言えば石川雅之の「もやしもん」や、荒川弘の「銀の匙」など、ヒットした作品がいくつかある。
「もやしもん」はかなり好きなコミックだけど、基本的には農がテーマってあまり引かれないんで「銀の匙」や「のうりん」はスルーしてきた。
今回のアンソロジーで白鳥士郎が描いたお話は、隣人部の部長選挙。
いつもどおりの星奈VS夜空の構図で、決着の仕方もまあだいたい原作に忠実。
文章的にも安定していて、変にとがったところがなく、なんつーか、きわめて無難な印象。
正直、作者の個性がよくわからなかった。
ただ、読みにくいところはなかったし、変な嫌味も感じなかったので、白鳥士郎作品に対しても少しは期待して良いかもしれない。
代表作の「のうりん」から読むべきか、全三巻ですぐに読める「蒼海ガールズ」から読むべきか、悩みどころ。
★★★
・鏡貴也:代表作「いつか天魔の黒ウサギ」
鏡貴也の作品はこれまで完全にノータッチだったが、さすがに「いつか天魔の黒ウサギ」や「伝説の勇者の伝説」と言ったタイトルは知っている。
ラノベ界でもわりとビッグネーム?な印象はあったし、いずれその作品群も読みたいなと思っていたんだけど・・・。
今回のアンソロジーでの内容は、小鷹の妹である小鳩視点で描かれた中二邪鬼眼物語。
主人公以外の視点から物語を綴るという、実にアンソロジーらしくて面白い発想・・・だったんだけど・・・。
この文章はダメだぁ。苦手だ。俺にはまったく合わない。
読みにくいし、支離滅裂でわけわからないし、共感も感心も非常にしづらい。
鏡貴也の作品群、結構楽しみにしていたんだけど、これはもう絶対に合わないと思う。
残念だけど、ここでそれがわかったのは色々と無駄にしなくて良かったかもしれない。
★
・平坂読:代表作「ラノベ部」「僕は友達が少ない」他
原作者本人によるショートストーリー。
葵せきなの「生徒会の一存」とのコラボ小説になっていて、「僕は友達が少ない」の主人公と「生徒会の一存」の主人公が邂逅する、という内容なんだけど・・。
珍妙な叙述トリックもどきが仕込まれている上に、「生徒会の一存」を読んでいないと訳がわからないのでまったく楽しめない。
作者自信、ある意味で悪質だと言う自覚はあったようだが、それでもやりたかったからやりきったと述べている。
だが、俺としては「生徒会の一存」をまったく知らないので本当に面白くない。
せめて「生徒会の一存」を知らなくても楽しめる形になっていればよかったんだが、これはもう完全に「生徒会の一存」を知らないと、まったく楽しめない形式になっている。
この本は「僕は友達が少ない」のアンソロジーなわけで、他の執筆陣が「僕は友達が少ないの知識を有していれば楽しめる」という最低限のルールを守っているにもかかわらず、原作者地震がぶっちぎりでルールから逸脱しているのはいかがなものかと思う。
あとがきで「大勢に拒絶されるのは覚悟の上。一部の人にだけ喜んでもらえればいい」なんてことを言っているが、「拒絶されてもいい側」として扱われた俺的には素直にノーと言いたい。つまんねーよと。
★
でもまあ、生徒会の一存もそのうち読むかもね。
このアンソロジーを読んだ目的は、面白そうな、自分と趣味の合いそうな作品を発掘したいってところにあった。
そういう意味では十分な収穫があったと思う。 -
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今回は、ハス太にしだいに親愛の情を抱き始めたルーヒーが、教育実習生として真尋たちの学校にやってくる話です。
しかし、ルーヒーのもとにD.Sと名乗る男が現われ、ルーヒーを連れ去って行きます。姿を消したルーヒーの行方を追いかける真尋たちは、ルーヒーがかつて「キューワンダイバー」という名前で呼ばれた凄腕のクラッカーだったことを知ってしまいます。しかしハス太は、そんな彼女の過去を知ってもなお、彼女と再会したいと願います。こうして真尋たちは、ルーヒーとD.Sの待ち受ける海王星近くのアジトへと向かいます。
ルーヒーにスポット・ライトを当てた今回のストーリーですが、あいわらず、宇宙規模でバカバカしい話を繰り広げています。 -
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今回は短編集です。
第1話は、ニャル子が真尋のハートを射止めるために、暮井珠緒のアドヴァイスを受ける話。第2話は、ニャル子たちが幻夢境の新しい蕃神について考える話。第3話は、珠緒の視点で、ニャル子の恋愛相談を描いています。第4話は、ニャル子たちがプールに出かける話。第5話は、北極で地球のレア・アースを採掘しようとしているミ=ゴを退治する話。第6話は、シャンタッ君視点の話で、真尋のために尽くそうと考えたシャンタッ君が幼女になる話です。
本編からしてストーリーはあってないようなものなので、短編集になってもクォリティに変化はありません。珠緒視点の物語は新鮮でした。 -
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真尋の母・八坂頼子(やさか・よりこ)が帰宅します。しかも彼女は、大学時代に「実戦民俗学」を専攻し、河童などを狩る邪神ハンターのアルバイトをしていたことが明かされます。
そんな母を探すために、ニャル子とクー子の幼なじみでハスターの少年・ハス太が地球へとやってきます。ところが、ハス太たちよりも一足早く、クトゥルーの美女ルーヒー・ジストーンが、真尋の母を連れてどこかへと去っていってしまいます。さらにクー子までもが、ニャル子たちを裏切ってルーヒーのもとへと奔ります。
真尋、ニャル子、ハス太は、母の行方を追ってルーヒーのもとへ向かいます。そこで母は、ルーヒーが務めるゲーム会社の新しいハードのモニターの仕事にたずさわっていたのでした。
毎度のことながらしょーもないオチですが、著者のネタの引き出しの多さに感心させられたり呆れたりしながら、それなりに楽しんで読んでいます。 -
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今回は、何と真尋とニャル子の身体が入れ替わってしまいます。原因は、クラスメイトの「歩くスピーカー」こと暮井珠緒(くれい・たまお)の身体に入り込んだ、「イースの偉大なる種族」のイス香です。
地球の知識を得ようとするイースの偉大なる種族は、強硬派と穏健派に分かれています。強硬派は、地球人とイースの偉大なる種族の精神を全取っ替えすることを目論んでおり、穏健派のイス香はそれを阻止するためにやってきたのですが、精神交換機の操作ミスで真尋とニャル子の精神を入れ替えてしまったというのです。
真尋とニャル子は、入れ替わったお互いの身体に戸惑いながらも、イス香の精神交換機の充電を待ち続けます。そんな中、クラスメイトの余市健彦(よいち・たけひこ)の身体に、強硬派のイス動(るぎ)が入り込んだことを突き止め、その野望を阻止しようとします。ところが、戦いのさなか、強硬派が仰ぐ大首領が、じつはイースの偉大なる種族ではなかったことが明らかになります。その正体は、宇宙児ポ法に抵触するようないかがわしい娯楽作品を生み出す地球の殲滅を目論む、「チャイルドガード」のメンバーだったのです。
本シリーズも3巻目ですが、ギャグの水準が安定していることには驚きます。個人的には大ヒットというほどでもないのですが、安心して楽しむことができるようなシリーズになりそうな気がします。 -
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クトゥルー神話を題材にしたラブコメ・シリーズです。
八坂真尋(やさか・まひろ)を誘拐組織から護衛するために、ニャルラトホテプのニャル子が地球にやってきたところから、物語は始まります。ニャル子は、真尋を狙う襲撃者を退け、ついに地球の娯楽の即販会がおこなわれるルルイエにたどり着きますが、そこにはニャル子に想いを寄せるクトゥグアのクー子の姿があり、ニャル子は苦戦を強いられます。
ニャル子のボケと真尋のツッコミの応酬を楽しむ作品なので、ストーリーそのものにはほとんど意味がないのですが、そのつど暇つぶしに楽しむのならともかく、机の上に既刊分積み上げて一気に読もうとする気力はなかなか出ません。