宮島未奈のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ集英社オレンジ文庫「短編小説新人賞アンソロジー」は、単なる新人作家の寄せ集めではなく、物語が生まれる瞬間の熱量そのものを封じ込めた一冊だと感じた。短編という制約の中で、それぞれの作品は無駄な装飾を削ぎ落とし、感情や主題の核へと一直線に踏み込んでくる。その潔さが、読み手の想像力を強く刺激する。
収録作には粗さも確かに残っている。しかしそれは欠点というより、書きたい衝動が理性より先に走った痕跡のように映る。登場人物の感情がときに不器用で、ときに過剰なほどまっすぐなのは、新人賞作品ならではの真剣さゆえだろう。その必死さが、むしろ物語に嘘のない重みを与えている。
また、短編という形式が際立たせるのは、作家ごとの「視線の違い」だ。何を切り取り、どこで物語を終わらせるのか。その選択一つひとつに、後の作風へとつながる萌芽が確かに感じられる。人気作家の初期作品として読むと、現在の洗練された筆致との対比が興味深く、作家という存在が時間をかけて育っていく過程を垣間見ることができる。
本書は派手なカタルシスを約束する一冊ではない。だが、読み終えたあとには、静かに胸の奥に残る余韻がある。それは物語の完成度以上に、「書くこと」「語ること」への真摯な姿勢が伝わってくるからだろう。
新人賞アンソロジーでありながら、文学の原石に触れる喜びと、物語の未来を想像する楽しさを同時に味わえる、確かな厚みを持った一冊である。 -
Posted by ブクログ
人気作家さんたちの原点となった作品。どの短編も個性的で、とても楽しめた。
短編を書くのってとても難しいのだろうなと、読んでいるだけの私も思う。限られたページの中で、物語を作る。この本の短編はそれぞれ、全く違う良さを持っている。書き方はそれぞれもちろん違うし、少し変わった設定があったり、どこか自分と似たような境遇が描かれていたりする。
作家さんの数だけその色があって、短い物語に込められた熱意や感情がとても伝わってきた。
今までよく読んでいた作家さんはもちろん、この本で初めて出会った作家さんがこの後、どのような本を書いているのだろうと気になり、読んでみたくなった。 -
無料版購入済み
島崎がいい
なんだかんだいって、成瀬に巻き込まれる幼馴染の島崎も楽しそう。むしろ島崎がいないとこの作品はおもしろくないと思う。最初はそこまで期待していませんでしたが、最終的にはおもしろい、
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可もなく不可もなく
サクっと読めました
ハラハラドキドキも穏やかで可もなく不可もなく
こんな小説も必要ですよね
著者さんの世界観はそのままです。 -
購入済み
ですます調の成瀬
カバー絵の成瀬が本文の成瀬を象徴していて実にうまい。
ヒロイン成瀬の父親を始めとした周辺人物たちの視点からヒロインの人物像や言動を描き出すという手法がなかなかにおもしろい。第一巻に引き続き連作短編集形式を取っていることも読みやすさを更に助けている。ヒロイン成瀬の巧まざるギャグ がとてもおかしい。ですます調でも話せます というフレーズでは思わず吹き出してしまった。とは言うものの最終章のNHKは少々やりすぎかな。 -
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天下取りはまだまだ
読者に合う合わないは別にして、ヒロイン成瀬のキャラクターがこの作品のほとんど全てである。同質社会日本の更に同質を要求される女子生徒たちの中で、このような成瀬の個性と能力はなんといっても目立ってしまう。それを軽快な読みやすい語り口で描きあげている。最終章でやや傍若とも思われた成瀬の言動にやや陰りが出た段階で、次の巻へ。彼女の天下取りはまだまだである。
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皆さん早過ぎ
レビュー1番のりかと思ってたら
皆さん早過ぎ。
その位さらっと読める内容でした
個人的には成瀬さんがパーティに
参加とか願ってましたがそちらは
成瀬シリーズの新刊に期待。
それっぽい方は参加されてましたね -
Posted by ブクログ
ネタバレ「大きなことを100個言って1つでも叶えたら、あの人すごいになる。だから日頃から口に出してタネを撒いておくことが重要」
と作中で言っていた成瀬あかりの物語。
閉店するデパートの中継に毎日映ると言ったり、M-1に出ると言ったり、髪の毛が本当に1ヶ月で1cm伸びるのかを自分の頭をスキンヘッドにして検証したり、周りから見れば破天荒な行動をしている成瀬だが、幼馴染の島崎は見届けたいと思っており、読んでいる自分ももっと成瀬の生きる様を見たいと思うようになった。不器用なりにも成長していて、何にでも果敢に挑戦するところは見習わないといけないと感じた。
物語は短編集のようになっており、成瀬の周囲の人が語り手となり話が進んでいく。小学生から高校まで。おそらく続編でその先が描かれていると思うので読んでみようと思う。