白取春彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私の好きな文(『春の嵐 ゲルトルート』訳者 高橋健二 新潮文庫)の1つに以下がある。
“人はとしをとると、青年時代よりも満足している。だが、それだからといって、私は青年時代をとがめようとは思わない。なぜなら、青春はすべての夢の中で輝かしい歌のようにひびいて来、青春が現実であったときよりも、いまは一段と清純な調子で響くのだから。”
この本では、
086 青春の歌は老いてもなお響き続ける。
“青春はすばらしい歌曲のようなものだ。その歌曲は、老いてもなお澄みきった調べで響き続けるのだ。”
高橋先生の翻訳の抜粋は手前から抜粋したが、私はこのラストの文章で号泣してしまうぐらいだった。それだけ -
Posted by ブクログ
考え方を考える・・・そんな本ですが、
そこまで真新しいことは書いてはいない。
ページも少ないし、振り返るには良いかなと思う。
【勉強になったこと】
・考えるとは、大きく6つの傾向に分類出来る
①利己的選択の思考
②経験の反省にもとづいた思考
③感情的混乱の妄想
④知識の連絡による思考
⑤本質把握のための思考
⑥論理的思考
上記のいくつかを組み合わせて、人は考えるもの。
・疑問に思ったら、ストレートに聞いてみる。
それによって、お互いの問題認識のズレを解消出来、
解決に向けて邁進することが出来る。
・心配性の人=人を信用していない人
・あたりまえを疑うことが新たな発見に -
Posted by ブクログ
二十世紀の曙を前に没した リヒャルト・シュトラウスが作曲した『ツァラトゥストラはかく語りき』の旋律 『二〇〇一年宇宙の旅』のテーマソング 急所を突くようなするどい視点 高みを目指す意志 選別して編纂した カントやヘーゲルのように壮大な体系を目指して纏め上げられたものではない どれほど良いことに見えても、「〜のために」行うことは、卑しく貪欲なことだ。誰々のためにであろうとも、何々のためであろうとも、それが失敗したと思えるときには事情や何かのせいにする心が生まれるし、うまくいったと思えるときには自分の手柄だと慢心が生まれるからだ。つまり、本当は自分のためだけに行っているのだ。けれど、純粋に能動的な
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Posted by ブクログ
哲学に興味を持った一般人のための、
図解に重点を置いた簡便な概説書。
哲学とは「疑問を感じるところから始まる学問」
であること、
政治・経済から文学や数学まで
「すべての学問が哲学に通ずる」ことを踏まえた上で、
西洋・東洋の主な哲学者の思想に言及する。
しかし、最低限「これだけは押さえておけ」と列挙された
近現代ヨーロッパの哲学者の中に
イギリス人が一人も登場しないのは何故だろう……
プライオリティが低いのは、単に編者の好みの問題か(笑)。
ちなみに、「マルクス」の項 p.140で言及される
「1848年パリで起きた革命」とは、
ブルジョワジー主体の市民革命から
プロレタリアート主体の革命へ -