西内啓のレビュー一覧
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500頁超の大作ながら、何とかGW中に読み終えた。名著「マネー・ボール」に登場する野球データ分析アルゴリズムの開発者が、シグナルとノイズを見分けながら如何にしてより精度の高い予測を行うか、についての方法論と考え方を解くもの。
不確実性が高い世の中を生き抜く上でとても知的で楽しい内容だった。原著2012年、日本語版2013年発行、と年数は経っているものの、不朽の名作と言えるのではないだろうか。
本書全編を通じて、「ベイズの定理」に対する信頼が非常に高く、あらゆる可能性を検討した上で、新たな事象が起きるたびに見積情報を絶えず更新していくことで、真実に近付くことができる、という点が主張の骨子。
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Posted by ブクログ
本書の結論は、企業の収益性を向上させるためには先人が積み重ねた理論を自社に適用できるようにカスタマイズする必要があり、そのために統計リテラシーを身につけようということである。本書では抜本的な幹となる活動の改善を最終目的とし、経営戦略、人的資源、マーケティング、オペレーションの4つの領域について理論と具体的な分析手順が詳しく解説されている。本感想では、なぜ先人の理論に加えて統計解析が必要となるのか、どのように統計解析をするのかという2点について述べる。
1. なぜ先人の理論に加えて統計解析が必要となるのか
どのような状況にも適用できる万能な理論は発見されていないからである。例えば、経営戦略を考え -
Posted by ブクログ
第一章では、データの加工やクレンジングの大切さを説きます。第二章では何を最大化もしくは最小化したいのか(アウトカム)それを何毎に比べるのか(解析単位)というリーチデザインの考え方を分かり易い例を挙げて説明します。第三章では機械学習は対象(解析単位)ごとに目的変数(アウトカム)を正確に予測し、最適な選択肢を提示するものとデータ分析との違いを定義するもリーチデザインは同じように重要と説きます。AIの価値を判断する基準として総負荷量、安定性、有効性、責任性、感情性を挙げ、クロスバリデーション法(交差検証)の必要性についても言及してます。終章ではデータ活用のプロジェクトチームについて説明するも最も重要