あらすじ
あえて断言しよう。あらゆる学問のなかで統計学が最強の学問であると。どんな権威やロジックも吹き飛ばして正解を導き出す統計学の影響は、現代社会で強まる一方である。「ビッグデータ」などの言葉が流行ることもそうした状況の現れだが、はたしてどれだけの人が、その本当の魅力とパワフルさを知っているだろうか。本書では最新の事例と研究結果をもとに、基礎知識を押さえたうえで統計学の主要6分野◎社会調査法◎疫学・生物統計学◎心理統計学◎データマイニング◎テキストマイニング◎計量経済学を横断的に解説するという、今までにない切り口で統計学の世界を案内する。------統計学によって得られる最善の道を使えば、お金を儲けることも、自分の知性を磨くことも、健康になることもずいぶんと楽になるだろう。だがそれはあくまで副産物である。統計リテラシーによって手に入る最も大きな価値は、自分の人生を自分がいつでも最善にコントロールできるという幸福な実感なのだ。(「おわりに」より)
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Posted by ブクログ
本書では、複雑な数式をほとんど使わずに、統計学の正しい考え方を豊富な具体例とともに紹介している。統計学の知識レベルにかかわらず読みやすく纏まっており、統計学に触れたことが無い人にとってはまず間違いなく統計リテラシーを高めてくれる示唆に富んだ内容であると思う。後半では少々難解な概念も多くなってくるものの、結局は統計値の誤差と因果関係をどのように区分して考えていくのか、という点を忘れないように丁寧に読み進めていくと、統計学を修めたことがなくとも十分理解できると思う。
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統計学の基礎を理解する事ができる本だと思います。題名の通り、現代社会では統計学をもとにしたコンテンツが多い事を実感しました。統計学の考え方、統計リテラシーが身につけ、本質が何か。を考えるクセがついている人といない人では、同じ事象を目にした時に考える経緯、感じた結論が大きく違って来ると感じました。
もっと早く読んでおけばよかった良書だと思います。
星の付け方にも興味が湧く本
買おうと思ってレビューを見た時点で、星の平均は3.9。レビューの内容を見ると皆さん肯定的。星3をつけている人は自分には難しかった的な内容で本の良し悪しよりも自分が理解できたかで星を付けてる印象。
私は基本的に星5しかつけない(星4にも満たないと判断したら、そもそもレビューしない)タイプなので、本書で学んだエッセンスを活用して人の星の付け方を研究したいと思わせるレベルの良書でした。
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データがあふれる現代社会で「正しく判断する力」を養うための必読書です。著者・西内啓氏は、統計を単なる計算技術ではなく「思考の武器」として提示し、ビジネスや政策判断における応用例をわかりやすく解説。難解な理論を噛み砕き、データの裏に潜む真実を見抜く重要性を伝えます。理系・文系問わず、現代を生き抜く教養書として強く推奨できる一冊です。
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統計学が必要なことが書かれていて理解できます。ただ分析するだけでなく、そこから何がわかるか、今後に活かすことができるのかが大切になります。統計学の知識を持って仕事に臨むことは大切であり、全員に必要な力である。本書は、統計学の必要性が書かれています。統計学のことを学ぶには他の本で学ぶ必要があります。
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統計学の基本的な理論や、因果推論については学んでいるため内容はよく理解できた。今まで個別の理論を勉強してきたが、一歩引いて統計学の全体感を理解するのに役立った。本書の読書前は、統計学が社会でどのように利用されているか、ユースケースを大量に紹介する内容だと思ったので、そういった内容を期待していると少しがっかりするかもしれない。既に統計学をある程度学んだ後に読むと頭の整理になってよいが「統計学が最強」というほどの印象は持てなかった。
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統計学の基礎や考え方、発展の歴史、立場ごとの考え方を整理して学べた。
統計リテラシーやエビデンスの捉え方を身につける上では、非常に役立つ。
ただ、入門中の入門書というわけではないので、初学者としては話の表面的なことは理解できてもそのきちんとした中身は理解できないまま。
自分でも統計学の勉強(データから実際に算出してみる)を、別の本を買ったのでやってみて、その上でもう一回読み直したら、より深く理解できるかもしれない。
Posted by ブクログ
私は数学が大の苦手である。
しかし、本書の内容で統計の基本的な考えは学べる。
大事なのは統計によって何を明らかにしたいか定義づけること、統計手法の有用性、有意差を考慮することである。
実際に自己で統計を取り、データ活用するとなればもう少し専門的に学ぶ必要はあるかもしれない。
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統計の勉強をしたくて読んでみたが、普通に読み物として面白かった。
統計といっても使われる学問領域によって様々なんだということがよくわかった。
統計学とはなにか、統計の考え方を感覚的に理解したい人におすすめ。
Posted by ブクログ
統計学は、実際のデータから、要因や結果を導き出すもので、百の議論をぶっ飛ばす強力なツールであるということが実感できた。
最も良い標本は確かめたい要因以外の条件をコントロールして均すランダム化実験だが、それが無理なら疫学的アプローチで調査すれば良い。統計的手法は、つまるところ広義の回帰分析である。ベイズ論についても、主観でも良いので事前確率を設定し、実際に生じた事象の事後確率を求めて何が起こっているかを推定するという概念がよくわかった。
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本書を選んだ理由
私自身の目下の業務には今のところ絡んでいないのですが、個人的に最近、AI・機械学習のセミナーに参加しました。その講師の先生が「専門家以外の人がAIや機械学習を学ぶ場合でも、統計学の基本だけは押さえておくべき」と言っていたため、本書を手に取りました。
「なぜ統計学が最強の学問」と言えるのか?
論をするにしても不可欠なプロセスとなるからだ” と本書では言っています。また、統計学を知っているかどうか?が結果を分ける事例として、本書の中に「あみだくじで買い出し当番を決める」と言う筆者の研修者時代の経験が出てきます。あみだくじについて私はこれまで、選んだところによってたどり着く結果がどこになるかは、どれも等価だと思っていました。詳細は本書を見て欲しいのですが、実はあみだくじの結果はランダムではなく偏りがあるということを本書では明確に示しています。このことから、本書は、統計を知らないと(自分は運が悪いんじゃないか・・・)と間違った思い込みで済ましてしまう事にもなると話しており、私もこれを見てはっとすることが多々ありました。
どんなところが役に立ったか?
中盤からはビッグデータやデータサイエンスについての考え方についても書かれています。例えば、AI・機械学習を学ぶとまず最初に「回帰分析」の話が出てきます。そもそも回帰分析とは何か?何のために扱うのか?が分かっていないと参考書を見てもなかなか頭に入ってきません。その点本書の第5章には、回帰分析の考え方を数式を使わずに分かりやすく解説しています。私が機械学習の学習を進める上で大きな助けになりました。また、統計学にも、多くの分析手法があり、どれを使って分析すればいいか分からない。あるいは、分析結果を見てどう判断すればいいのかも分からない、といった初学者故の悩みもあります。そんな人のためにも分かりやすく解説してあったのも良かったです。
本書は全体的に、数式など難解な部分を上手に省いて説明しています。その意味で本書はあくまで統計の素養を会得するための「きっかけ」の1冊と言えます。
Posted by ブクログ
〇学んだこと
1.あみだくじは、当たりたければ真ん中・外れたければ一番外側を引くこと
2.サンプリング調査と標準偏差の関係(コストメリットを考える)
3.解析はそれ自体価値があるものではなく、それを活かして何を行い、どれだけの価値を得られるのか
4.十分なデータと適切な比較を行うこと(その際、比較している対象がフェアであるかどうかをチェック)
5.統計学的な裏付けもないのに、それが絶対誤りだと決めつけることも愚か
6.ランダム化の3つの壁(現実・倫理・感情)
7.統計学的に、遺伝や人種に基づいて差別するメリットは存在しない
8.一般線形化モデルの表(結果変数(連続・ありなし)と説明変数(2・多グループ数・連続値の多寡・複数要因))
9.「予測」に役立つデータマイニング
10.「ベイズ(事前・事後確率)」と「頻度論」
統計学の現在 過去 未来
統計学について網羅的に分かり易く書かれた本である。
エビデンスベースという考えに基づいた統計学は政府民間を問わず現在の様々な施策のベースになっているし、より一層活用されるべきである ということがよく分かった。
さらに、現在流行しているAIの構築ベースに統計学が生かされているということを具体的に知ることができた。
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出版から12年が経ち、さすがに世の中もデータの蓄積はもとより、その分析技法も人材も変わってきていることと思うが、どこに着目するかといった選択の眼は、ケースごとに感性がいきるのではないかと感じている。ビジネスを科学的に進めるためには、もっと意識してデータと向き合わないといけないのだろう。
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"統計学"について体系的な学べる一冊。
ただ、内容はやや難しめ。ある程度統計学のことを事前に勉強していないと、途中から置いてきぼりにされる。
統計学の諸手法をいつどのように役立てるか、使い方は自力で付けていかないといけない。
Posted by ブクログ
統計学は一度読んだ入門書ですらよくわからなかったが、この本は統計がなにをしているのかを教えて入口に立たしてもらった気分だ。
統計学は、データが大量にある中から何が結果に違いを生むのかを解明するものだ、という記述があった。
いかに途方もないデータや関連性の中から正しいを結果を見つけるために積み上げられた学問なのだと感じた。
正直とっつき難い分野ではあるが、あらゆる学問で使われるものなので少し勉強してみようと思わせてくれた1冊だ。
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4章と5章で記載されているランダム化の重要性に改めて気付かされた。後半に記載されている疫学分野と経済学分野での統計に対するスタンスの違いなども、普段関わることがない方々なので主張が興味深かった。
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意識高い系自己啓発本かと思いきや後半はやや実践的で難度も高い。
統計の学習をする際に時折ペラペラ読み返すと、学習していることの「手触り感」がわかり、理解が加速します。
そういった意味では、一度統計にチャレンジしたが挫折した人におすすめかもしれません。
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会社の上司に勧められた。
方針を決める時は、統計で
少ないサンプリングがどれだけ有効かわかる
失業率の集計もそれ
大学の時統計学をちゃんとやっておけば良かった
後半はよくわからん
標準誤差とか信頼区間とか面白い
仕事で活かすとしたら、データの集め方とか統計に基づいた考えを意識
結果に対する要因を見つけるの使えそう
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前半、統計がいかに大切かは理解できた。でも後半、その大切な統計をどう活用するかの部分でさっぱりついていけなくなってしまった。
1.何かの要因が変化すれば利益は向上するのか
2.そうした変化を起こすような行動は実際に可能なのか
3.変化を起こす行動が可能だとしてそのコストは利益を上回るか
Posted by ブクログ
ビジネス書大賞という事で期待していたが、思っていたより内容が専門的で難しいと感じた。統計データも扱い方次第で役に立つ、立たないが決まる事、データの扱いを専門とする統計家という人たちがいることが分かった。
Posted by ブクログ
私には少し難しく、あまり理解できなかった。
まとめると、最善は何かを考えて行動するために、統計学を使うといったことだと思う…
ランダムサンプリング調査が驚くほど正確とのこと。ランダムにできない場合の対処法も書かれています。
調査データをビジネスに使うには、少なくとも3つの問いに答えられなければならない。
1.何かの要因が変化すれば利益が向上するのか。2.そうした変化は実際に可能か。3.可能だとしてそのコストは利益を上回るのか。
この問いに答えられて初めて、行動を起こすことで利益を向上させる見通しが立つ。
Posted by ブクログ
後半難しくて少し飛ばしながら読んでしまった。。
後半は1つの説明をする際に関連する用語を次々に説明していくからどんどん難しく感じるのと、たくさんの学者や手法が出てくるのでとっつきにくい感じはある。
けど統計学についてざっくり学べるし、統計学において大事なことは繰り返し説明してくれるので少しわかった気にはなれる!
ランダム化のすごさが全体の半分くらいかけて述べられていて、いかにすごいのかが伝わってくる。
Posted by ブクログ
統計学が有効ではないと思っている人に有効であることを理解させるための本。
統計学が有効だと思っている人は有効だという自信になるのではないだろうか。
もう今更統計学が必要だという言説もいらないかなと思うが、改めて読むのはアリかもしれない。
Posted by ブクログ
2013年に売れたこと、ゴリゴリの実践者が書いた本という意味で、ベストセラー本だからと忌避すると少し損ではある。
他方、学問本ではないため、少し冗長だったり、理論や説明をすっ飛ばしていたり、ストーリー理解に重きが置かれていたりするので、そこは割り引いて読む必要。
Posted by ブクログ
最近統計を勉強し始めたので読んでみた。
内容的には勉強したところの確認という感じでした。多分、統計を勉強してなかったらかなり興味を持って読めたと思う。
統計をこれからやってみたい人はきっかけにはなると思う
面白かった普段何気なくいうか全く気にしていなかったことが書かれていて目から鱗だった。普段あまり本など読まなくてもわかりやすくと言う子書かれていたのでよかった