【感想・ネタバレ】シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年11月24日

データ解析する場合に、シグナルとノイズをどのように扱うべきか書かれた本。気象、地震、テロなどなど予測に携わる人ならば一読すべき一冊。

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Posted by ブクログ 2021年08月05日

データアナリシスの基本を学ぶ本としてよいのではないだろうか?

ノイズをいかに見抜き、それを排除して思考することが大切。

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Posted by ブクログ 2018年12月11日

・統計学の勉強本ではなくて,「目の前にあるデータの見方についての誤りを正すための警告をしている本」だろうか。この本で統計学の勉強はできないが,普通の教科書よりもずっと豊富な知見を与えてくれる。

・人はシグナルとノイズの区別はできない。特に事前には。
・データ量を多くしても予測が正確になるとは限らな...続きを読むい。シグナルよりもノイズが増える方が多い。
・結果として人はデータに騙される。本当は「騙された」わけではなくて,「見誤っている」だけなのだが。

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Posted by ブクログ 2020年05月10日

邦訳されたすぐ後に買っていたのだが1/3くらい読んだところで放りだしていた。分厚いながらも別に読みにくい本ではないのに。このたび、家ですごす連休のお供として引っぱり出したのだが、これがまたコロナの時代にピッタリの内容であった。いま世界中が、きわめて不確実な状況に置かれながら少しずつ明らかになるウイル...続きを読むス/疾病の情報をもとに今後の見通しを更新していく、まさにベイズ的な過程のただなかにいる。私たちが「知っていること」と「知っていると思っていること」の違いを識別しなければならないと教えてくれる本だ。

ネイト・シルバーの文章には論理的な明晰さがあって読みやすい。少し斜に構えたユーモアとあわせて、なんとなく余白がない感じがアメリカ的な薄っぺらさとも言えるのかもしれないが、読んでいるこちらまで少しアタマが良くなったような気がしてくる。

本領である選挙やスポーツの予測にはじまり、金融、経済、気候、地震、テロリズムなどなど意欲的に幅広い分野の予測をテーマとしている。個人的には、シルバーの個人的な体験であるオンライン・ポーカーのくだりを特に興味深く読んだ。彼の実践的なスタイルは鉄火場で培われたのではないかと思わせる。

まさにタイムリーにインフルエンザなどの感染症の予測、疫学モデルにも1章を割いている。SIRモデルはシンプルすぎる(多様な行動をとる異なる人々のグループを捨象してしまっている)として批判しているが、ワタクシの最近の付け焼き刃知見では、そこらへんの多様性を導入したモデルもすでにあるようだ。これについては、この数年間での疫学の進歩なのか、単に著者のリサーチ不足なのかは不明。

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Posted by ブクログ 2017年05月07日

自分が興味ある分野だけに、500ページのボリュームでしたが、かなり興味深く読みました。
リーマンショックや巨大地震、インフルエンザなどの予測に関する失敗のエピソードは、参考になりました。
著者は、最近のビックデータ分析で用いられているベイズ統計の重要性と推奨をしてます。
ある事象を分析する上で、その...続きを読む事象が起こる前の事前確率を見積もり、現実の事実を組み合わせて、確率的に予測する理論です。
ベイズ的アプローチは、問題解決のための観察・仮説形成・検証というアプローチと、概ね同じプロセス・思考法であるという切り口は、圧巻でした。
また、ベイズ統計が批判されている部分である、事前確率に主観性が入ることについても、大まかですが人間が思考して行動する以上は主観性は避けられず、またベイズ統計の、日々変化している世の中の事実に対応出来る柔軟性があれば、問題を最小限に抑えることができるという論には、なるほどと感じました。
いままで自分は、多変量解析など頻度論での統計解析を経験してきましたが、解析対象と実際の頻度理論が乖離しており、解析後に再解釈するという場面が多く、馴染みにくいというのが現実です。それ故、なかなか統計学が世の中に浸透しない一因かと思います。
一方、ベイズ統計の場合、自分の思考そのものをベイズ的に変えることができれば、解析対象そのものの思考がベイズ的思考で考えるので、合理的であると思います。
ぜひ自分の身の回りに適用していきたい考え方だなと、あらためて感じ入りました。
ちなみに、他の予測に関するエピソードとして、ポーカー勝負、地球温暖化、テロ防止のための国家インテリジェンスなど、多様です。
この様な予測に関する学習ができる本を探していた自分としては、大ラッキーでした。

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Posted by ブクログ 2016年09月09日

地震予知、地球温暖化予測で用いられるデータの信憑性に関して、もやもやとしたものがあったが、本書を読んで見方が多少分かってきた。因果関係と相関関係、データ中に含まれるノイズ、そのデータを使う人の目的などを知り、安易に騙されないよう心掛けたい。特に自分に都合の良い意見を持っている人のよりどころとしている...続きを読むデータに関しては客観的に見直したり、反対意見の人の考えも排除しすぎないよう注意しよう。

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Posted by ブクログ 2015年08月08日

前から読みたかったのだがなかなか手が出せずにいた。また大作なので読み終わるまで思いのほか時間がかかってしまった。
ビッグデータに関連してモヤモヤしていたことのすべてという訳にはいかないが、半分くらいはすっきりした気がする。
どう消化するかはまだまだ課題であるが。
ちょうど私的には目先の課題として第1...続きを読む2章 地球温暖化をめぐる「懐疑心」からいろいろと大きなヒントが得られそうである。

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Posted by ブクログ 2015年05月24日

大リーグの弱小チーム オークランド・アスレティックスを低予算でも統計を駆使することで割安なプレイヤーを集めることでプレーオフの常連にした『マネーボール』で有名になった野球データを分析したセイバーメトリクスPECOTAを開発。大統領予選について統計的に予測をしてWebサイトに発表した結果がほぼ的中した...続きを読むことでも有名。

著者は一時期、オンラインポーカーゲームにもかなり熱中していたらしい。第10章に詳しいが、カモがいると勝てる理論は納得。自分の経験でも、フリー麻雀で点5の東南では余裕を持って勝っていたけど、点10の東風では勝てなかった。この結果は、おそらくはカモがいるかどうかに依存していたんだと思う。カモは時間を掛けて楽しむのが目的なので東南に行き、腕に覚えがあってスリルやお金を求めていくと東風になる。そうなると余程でない限り場代分は確実に沈んでいく感じだった。

そのほかにも、選挙結果予測、天気予測、巨大地震予測、経済の統計的予測、プロスポーツ選手の成績予測、パンデミック発生予測、コンピュータによるチェス、ポーカーゲーム、金融市場予測、地球温暖化、テロ発生、についても統計や確立論をベースに分析していく。ノイズを取り除いて、シグナルを取り出していく。それは実に難しくて、時に人の直観に反していることもある。ベイズ理論についてもしっかりと理解しておくことが必要だし、アウトオブサンプルの影響にも意識を持つことが必要である。情報が多くなればばるほど予測の精度が上がるべきだが、実際には情報の扱いが正しくないことで、そうでないことも多い。予測の自己充足の効果だって甘く見ない方がよい。著者の論は、非常に理知的。最初の方に出てくるが、テレビに出てくるような人の予測は当たっていないことの方が多い、なぜならそれらの人は立場を持って発言をするからだと。だよね。

長いけど、面白い。いろんな意味で著者の性格があらわれているんだと思う。統計学の本がたくさん出ているがその中でもおすすめできる部類の本だと思う。

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Posted by ブクログ 2014年07月17日

何らかの形で予測を仕事にする人は読んだ方がいいと思いました。
予測がなぜ当たるのか、そしてなぜ当たらないのか、について、様々な分野での事例を引きながら深く考察した本。
よい予測者になるための心構えを学びました。

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Posted by ブクログ 2014年07月01日

著者は「マネーボール」でも取り上げられた、野球データ分析会社で予測モデルを立ち上げ、2008年の米大統領選では50州のうち49州の結果を的中させたデータアナリスト。

本書では天気予報、地震予知、パンデミックの拡散など多くの社会的な取り組みをケースとして、如何に成功事例などの過剰適合がノイズになり得...続きを読むるか、あるいはどのような波形にこそ注目されるべきなのかに迫る。

データ処理ではなく、データサイエンスが備えているべき未来に触れられるといっても過言ではない一冊。

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Posted by ブクログ 2014年05月06日

■予測

A.予測する際は、もっと確率と不確実性を受け入れねばならない。この点において役立つのが、条件付き確率を導き出す「ベイズの定理」だ。1 つのアイデアを違う角度から考える必要性を理解し、検証する方法を得る手がかりとなる。

B.ある心理学者によれば、専門家は「ハリネズミ」と「キツネ」の2 つの...続きを読むグループに分類できる。
・ハリネズミ:大きな考えを信じ、社会には基本原則があると信じている。大胆な予測をするのでよくメディアに登場するが、予測する能力はキツネより劣る。
・キツネ:これといった原則を持たず、問題に向けて様々なアプローチを試みる。より良い予測を行うが、メディアにはなじまない。彼らは多くの問題は予測困難だという信念を持つため、自信なさ気に見えるからである。

C.学者の中には、積極的に表に出たがる人がいる。彼らは自信たっぷりにドラマチックな変化が起こると言いたがる。そうすれば注目される。つまり、ハリネズミのように大胆な予測をすれば、テレビに出やすくなるのだ。

D.キツネはテレビやビジネス、政治の世界になじまない。多くの問題は予測困難であり、不確実性には率直に向き合うべきだとする彼らの信念は、自信のなさと受け取られてしまうからだ。

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Posted by ブクログ 2014年04月30日

統計学の天才的な実務者が、諸分野の統計の使われ方についてリサーチをし、統計の限界や可能性、統計の注意点などをまとめあげた本。処世術的な統計的マインドの方法として、「ものごとの原因を決め打ちで推定せず、複数の可能性を考慮した上でそれぞれの要因の確率を考え、それをベイズの方法で新しい情報を得るとともに事...続きを読む前確率を修正していく方法が科学であり、より確かな予測だ」としている。彼は科学論において、斬新的な改善を信奉し、ベイズ統計こそがあるべき統計だとする。統計的な示唆のほか、教養本としても、天候、地震、選挙、テロ、株価、マクロ経済、ギャンブルなどの諸分野の実践研究や理論研究をまとめてくれており、とても読み応えがある。

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Posted by ブクログ 2021年01月13日

「ベイズの定理を実践する一番の近道は、たくさん予想をすること」

ベイズの定理を実践しなくても、たくさん予想することはものすごく大事。
機会だけでなくパターンも多く。

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Posted by ブクログ 2019年02月03日

予測情報とベイズ定理について。確かにメディアで大胆な予測をする人は言い切る分目立つが多面的な予測力に欠ける。

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Posted by ブクログ 2017年01月26日

予測の難しさ、過去に基づく予測がいかに誤りであるかがよくわかる。個人的にはUSの民間天気予報サービスの降水確率の発表手法を取り上げた章はニュースの受け手を考えた工夫があり、興味深かった。

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Posted by ブクログ 2017年01月15日

予測の難しさや注意点を記述した著。人間が陥りやすい予測の罠を豊富な事例と供に記載している。かなりボリュームが多いが読みごたえがある。

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Posted by ブクログ 2015年12月29日

統計というシロモノは門外漢からすると、たいていいかがわしく見える。

それは、本質的には確率論でしか語りえない予測が、あたかもそれが絶対的なことように提示されるからだ。統計に100%がないことは、素人でも皮膚感覚で十分にわかる。

著名な統計家である著者ネイト・シルバーの会いに行く「優れた統計家」た...続きを読むちは、いずれも予測があくまで確率論であることを真摯に語り、フィードバックを用いしてモデルを修正し精度を高めることにこそ心血を注いでいる。

著者自身も自信を「ベイジアンである」と語り、人間を完全に合理的なホモ・エコノミクスとして想定するフィッシャー学派と対置させ、不確実性の存在を隠そうとせず、むしろ積極的に語っている。

「事前確立」をモデルに組み込むというベイズ統計学は、経済学における行動経済学の台頭と軌を一にしており、両者は同じ思想に根を張った兄弟分といえると感じた。

これからもテクノロジーは高度化していくだろうけれど、数字だけをブラックボックスの中でこねくり回して、それらしい理屈で大衆を扇動しようとする統計家は、もはや信用を得ることはできない。“正しい”インプットと、修正を恐れない真摯な態度。統計と向き合うににあたって失ってはならない金科玉条(皮肉ではなく)。

ビジネスにおける統計の活用においては、どうしてもハッタリの要素も交じってくる。競争原理のなかで、切り捨てなければならない正直さもあるだろう。正確性を欠いたとしても押し切らねばならない場面があるのであれば、やはり一番大切なのはクリエイティブ/アウトプットの突破力ではないか……?そんな気がしている。

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Posted by ブクログ 2015年04月18日

予測についてのデータサイエンティストの本。政治の選挙予測、経済から野球、テロの発生確率、天気予報、地震予知、オンラインポーカー、人工知能によるチェスのプログラム等、扱う範囲が広く、事例が多いので面白い。

◼︎予測には向いている分野とそうではない分野がある(現時点では)
過去の観測から天気予報の精度...続きを読むは非常に向上しているといえるが、未だに天気予報士は予報が外れた時に怒りのメールを受け取る。
地震は発生の間隔が天気の変化より長く(予測のためのデータが圧倒的に少ない)、かつ観察対象は地中で見えづらく、複雑なため予測することは非常に難しい。確率論で「何百年に何回、どれくらいの確率論でどれくらいの規模の地震が起きる」と予想はできても、「●月●日××で地震が起きる」という予測はできない

◼︎世界はそんなに単純ではない
予測モデルを作るときに失敗しがちなのは、単一の現象など少ない指標で複雑な世界をシンプルにあわらそうとすることである。すべての事象が単純なモデルで説明できるわけではないという前提にまず立つ。

◼︎シグナルとノイズを見分ける
シグナルは、予測したい事象が発信する兆し、ノイズはシグナルをシグナルであると分からなくしてしまう雑音。
物事が起こった後に、シグナルをノイズから見分けるのはやさしいが、その前からシグナルをシグナルとして見ることは至難の技である

◼︎予測することが未来に良くも悪くも影響する
選挙戦など、候補者の支持率などが公表されることで、有権者の行動が変わることもある。カーナビシで、渋滞を抜ける最適な道路選択に従った途端、同様の指示を受けた車が集結して渋滞するなど。

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Posted by ブクログ 2015年03月22日

『マネーボール』で有名になった野球データを分析し、選手の優秀さを予測するシステムを開発した著者。
2008年の大統領選の結果も予測したらしい。それがどれほどすごいことなのか実感はないが。

①ノイズとシグナルを見極め、より最適な判断ができるようになるためには?
②ベイズの定理について


知識とし...続きを読むてノイズのパターンを知り、見分けられるようにする


ベイズの定理で使うデータは、すべて事実に基づいた数字ではなく、推測や人の主観が入る。そこにこそ、優位性を見出している、のかな?
ベースボールのスカウトはいなくならないし、データや計算だけに頼るのではなく、人の経験や判断、直感などがコンピューターに勝ることは少なくない。
ただし、より適切な判断を常に行うことを人は苦手とするため、データを用いることも忘れてはならない。

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Posted by ブクログ 2014年11月12日

映画「マネーボール」で一躍有名になってた著者による、よろす統計本。扱うテーマは、金融危機、政治、野球、天気、地震、インフルエンザ、ギャンブル、ポーカー、地球温暖化、テロ。統計データを読み取る人間のバイアスが判断を誤らせるという話には嘆息。著者自身がKPMGに勤務していた頃にオンラインポーカーに全ての...続きを読む余暇をつぎ込んでいた話も面白い。気温観測地点が都市部に偏在しているバイアスを排除したデータを使ってIPCCの調査結果を再検証したUCバークレーのチームが「温暖化は確認できる」と結論づけた話も面白かった。

同僚Mさんから拝借した。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年07月22日

現在、膨大な量のデータが手に入るけど予測精度が上がったものとそうでもないものがある。野球、天気、巨大地震、経済などの予測をネタにして、シグナルとノイズ、不確実性をもたらすもの、間違った予測に流れてしまうバイアスを説明している。データ分析と行動経済学を混ぜ合わせた感じの本。面白かった。
世の中を二分論...続きを読むで見るのではなく確率的に見る、という考え方を意識的に身につけたい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年07月21日

2012年の大統領選において全米各州の結果をあてて日本でも話題になった538(five-thirty-eight)の主催者であるネイト・シルバーが語る「データを用いた予測」の方法論。

こう書くと、なにやらすごい定理や発見が書いてあるのか、と思いきや本書はそういった類の本ではなく、考え方やそもそもど...続きを読むういったルートを経て今のような考え方にいたったのかということを丁寧に記している(きっかけはもはや古典になってしまったセイバーメトリクスなわけだが)。なので、最初に本書を開いた僕のように「アカデミックな」アプローチがこれでもか・・・と書いてあることを期待した層にはちょっと期待外れかもしれない。

では、僕が本書を楽しめなかったというとそんなことはなくて、凡百の「ビッグデータ本」なんかなくても、これ一冊があれば十分なんじゃないか・・と思うぐらいこの本は気にいった。結局この本が言っているのはデータの中で「ノイズ」と「シグナル」を正しく選別し、そのストーリーを考えましょう、ということにほかならない。結局これが出来ずに本書で言うところの「特性適合」に陥ってしまっている例と言うのはかなり多い。

ノイズとシグナルをどう読み分けるかという、その根っこのところはあまり深く書いてないし(そこがまさしく著者の競争力の源泉だから仕方ない。もしかしたら言語化できないかもしれないし)、この一冊を読んだからと言ってベイズ統計学が出来るようになるわけではないのだが、少なくともこういう内容が広まれば予測するとはどういうことか・・・というのがもっと落ち着いて議論できるようになるのではないだろうか。

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Posted by ブクログ 2014年07月12日

データを使う場合のみならず、物事の見方を示唆する内容になっていると思う。決して読みやすい訳ではないけど、事例は面白い。予測ってそういう捉え方を前提でするもんだよね。というのが腹に落ちる。

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Posted by ブクログ 2020年12月28日

格付け会社は、透明系を高めるという理由で、格付けソフトウエアを発行者に渡した。
ひとつひとつのデフォルト確率が5%でも、前提条件によって統合されたデフォルト率は違ってくる。
恐怖と欲望のバランスが崩れた時、バブルが起き、崩壊する。

ハリネズミとキツネはどちらが予測できるか。
ハリネズミは基本原則を...続きを読む信じている。キツネは、原則を持たない。キツネのほうが当たるが、テレビにはハリネズミのほうがよく出る。

「ベースボールプロスペクタス」を使って、統計的に勝負を予測できるか。
打率はホームランより不安定。勝ち星は安定しない。

相関関係と因果関係は別物。

経済モデルが前提とする過去のデータは、当時の政策決定の結果でもある。
グットハートの法則=ある変数をターゲットにすると、それは経済指標にはならない。
経済モデルでは、インプットとアウトプットがあるが、それらは実際には区別できない。

外挿法=現在の傾向が続くと予測すること。これが予測が外れるときの間違いの元。指数関数的に増減する者は予測できない。
自己成就予言と自己破壊予言。自閉症は、新聞に使われる頻度と同じように患者数が伸びた。GPSで早くつくと指示されたルートにみんなが集中するため、遅くなる。

ベイズ統計=間違いは減っていく。
ハララボスボブブルガリス=MBAの賭けで生活している。
自信過剰警報=絶対とか、理論を信じる、など。これはギャンブラーにとっては、致命的な欠陥になる。
ベイズ的思考。ベイズは牧師。
事前確率のうえで、事後確率を考える。それを統合する。ことが起きるごとに、確率を改定する。

相関関係ではなく因果関係を示すものはけた違いに少ない。

フィッシャーの統計=頻度主義。
効率的市場化説は正しいか。
ファンドマネージャーは、暴落する危険がわかっていても降りるわけにはいかない。みんなと違う行動をとるほうが自分自身のリスクが高い。運用資金が自分のものではないから。これが効率的市場化説の弱点。
自信過剰なものが多ければ、それだけで効率的市場化説は成り立たなくなる。
価格は正しくないが、フリーランチがない、という点では正しい。
ミュラー・リラー錯視を避けることはできない。上がっているものは上がり続けるように見える。
ベイズ予測では、常に反対になる危険性を考える。それに対して、みんなの予測とどうか、を決める。

天気予報は、予測の中の成功事例。
ベイズの定理を正確にするには、何回も予測すること。

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Posted by ブクログ 2018年04月11日

最近データの活用が大事だと言われているが、データに対するリテラシーが不足していることに気付かされる。過剰適合等データの取り扱いは単純にはいかない。
まさにノイズの中からシグナルを予断なく見出すかが問題だ。

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Posted by ブクログ 2015年06月30日

様々なケーススタディを使って統計的手法による予測の難しさを述べた本。理論の良しあしは個人の考えに寄ると思うので、正誤の判断はしないが、統計学・予測学に多少なりとも興味があれば面白いのではないか。結論さえ知ることができれば良いのだ、と言う人にとっては、ダラダラと屁理屈を述べているような印象をうけてしま...続きを読むうかも。統計・予測学の本の割には数式が少ないという印象。行動経済学をかじった人は、知っているようなことが多いと思うような内容。

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Posted by ブクログ 2014年11月03日

前半は、リーマンショック、米国大統領選挙、天気予報、地震などの予測のダメ出しで、リーマンショックなどの分析は成る程と思いつつも後出しじゃんけんな感が否めない。後半はギャンブル、金融市場、地球温暖化、テロリズムについて考察し、ベイズの定理あるいはベイズ的思考が再三登場する。ビッグデータは因果関係より相...続きを読む関関係で語られることが多いですが、本書では因果関係を重要視している。バイアスを取り除き、多くの変数を探し当て適切な指標で判断する。500ページを越える冗長な長文が辛かった割にはあまりインパクトを感じられなかった。

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Posted by ブクログ 2014年09月27日

予測と誤りについて書いた本。
電子書籍版もあるのだが、本屋でめくってみたところ図が多そうだったので
パラパラめくれる紙版のほうがいいんじゃないかと思い、紙の方を購入。

はっきり言えば分厚い本の割に、内容的にはそれほど深くはない。
むしろ横断的に膨大な事例を収集してあることに価値のある本なのかなと。...続きを読む
用語など内容的に必ずしも正しくはないがロジカルには正しいので特に気にならない。

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Posted by ブクログ 2014年11月01日

確率論的に考える。過去にしがみつかず常に軌道修正。1つの情報にとらわれず複数の視点から見る。自然科学、社会科学、スポーツ、ゲームの事例。

銀の弾丸はない。どんなテクニックや能力があるんだろうと思って読んだのですが、著者の能力が高いのではなく、すべきことをしていないだけ。

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Posted by ブクログ 2014年02月20日

元オンラインポーカーで生計を立てていた人で、政治の予想サイトとかを作った人の本なので大変面白い。ってかギャンブラーの本なのでたまに名言が入る。刺激的に読める。でも、べき乗則に習うんだよってわかるけどさあ、どうにもならんよね。

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