高瀬乃一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
★5 リュウも氷室もずっと幸せであってほしい… 馬と共に辛い環境で生き抜く少女の成長譚 #天馬の子
■あらすじ
青森県南部地方、名馬(南部馬)を育てることで生業を得ている村。そこで暮らしている10歳の少女リュウは、家族と共に慎ましい日々をおくっていた。そして彼女は生築という馬を大切に世話をしている。馬の目利きである男が言うには「生築の子どもは天下の馬となる」とのことだが…
■きっと読みたくなるレビュー
★5 何とも胸が締め付けられる物語だわ…
江戸時代、田舎の貧乏村。ひもじい生活をしている少女リュウの視点で物語は描かれてゆく。彼女の家庭は貧乏で不幸ながらも、村の仲間と共に暮らしている。さ -
Posted by ブクログ
五つの短編集です。
高荷を背負って歩く貸本屋のおせん
江戸時代に こういう商売があったんだね。
私 常連客になりそう。
おせんは いろんな所に出入りしているけど
おせんの人柄と気風が好かれているからなんでしょう。幼馴染の青菜売りの登とも 付かず離れずの関係
嫁に恋と言われても 仕事が好きな女には ちょっと無理
婿に来てくれるんだったらいいよ!
と言っている。
幻の美女と言われたお志津には 人前に出れない事情があるのではないか?
疱瘡だった。
人前に出れないお志津は 貸本を楽しみにしてくれる。おせんとあって この子ならと思って出入りが許された。
お針子としてはいった娘が店に出されるというので足抜 -
Posted by ブクログ
ネタバレ天馬の子
著者:高瀬乃一
発行:2025年9月2日
KADOKAWA
*第11回渡辺淳一文学賞受賞作
南部藩のある村に生まれた少女が主人公の話。
彼女は父を亡くし、優秀な馬の仕事人だった兄も亡くし、祖父母と母との4人で、貧しいながら畑をし、牝馬の面倒を見ている。やがてその牝馬が、徳川将軍の御召馬となる牡馬を生むことになる。
「貸本屋おせん」など、連作短編の時代小説で人気が出ている著者による長編小説。大変面白かった。なにがいいかというと、主人公の少女と読者である我々とが、適切な距離を保てる作品になっていること。これは出来そうでなかなか難しいのではないだろうか。
長編を読んで主人公の生きて -
Posted by ブクログ
ネタバレ露の宿り
著者:高瀬乃一
発行:2026年3月26日
PHP研究所
初出:月刊文庫『文蔵』(2024年12月号~2025年7・8月号連載「露の宿り」)
「貸本屋おせん」シリーズなどで最近活躍している時代小説の高瀬乃一による、(たぶん)最新刊本。千代乃という21歳の女性が、シングルマザーである富の反対を押し切って左官の勝三と住み始めるが、予想通り裏切られ、戻ってきた。母親は美人の元芸者で、今は小料理屋を営んでいる。千代乃は10歳のときから手伝っているが、戻って暫くすると、富が死んでしまう。そして、自らが店を引き継ぐことになる。そんな小料理屋「露くら」を舞台にした連作短編。全7話。
第一話は -
Posted by ブクログ
江戸本所の裏路地にあるいわくつきの長屋
店名は裏霧(うらきり)長屋、表にこぎれいな霧左衛門長屋というのがあって、その裏にあるからうらきり・・・
だけど人はこう呼ぶ「うらぎり長屋」って。
うらぶれた、雨漏りのするぼろ屋で
江戸で生きづらくなった人たちが行きつくところだ。
住んでいるのは盗みの片棒を担いだ元大工
怠け者の母親を内職で支える15歳の少女
昼間から酒を飲み男を待ち続ける女
客をしくじりどうにもなりゆかなくなった幇間 など
ぼろ長屋にふさわしい面々が住んでいる。
それぞれに事情を抱え、日々もがくように生きているのが読んでいて苦しい。
本当に救いのない人たちばかりだ
それでも月日がたち -
Posted by ブクログ
『貸本屋おせん』の続編。
大河ドラマ『べらぼう』にも出てるくるが、江戸時代の出版のしくみがいろいろわかって面白い、が使われている言葉も難しく、なかなか私にはすらすらと読み進められないところもある。
当時の本は印刷されたものだけでなく、写本もあり、貸本屋は自分で写し、貸し出したりもしていたようだ。それゆえ、ちょっと出版したらまずいものも持ち歩いていることもある、ので貸本屋は少し怪しい職業と思われたりもする。
おせんはそこここで起こる厄介ごとにいつも首を突っ込み、まるで探偵のようでもある。この本は推理ものともいえるかもしれない。
そして、『べらぼう』でも、『貸本屋おせん』でも、内容はそれほど -
Posted by ブクログ
貸本屋おせんの第二弾。
せんは前作品の最後で火事によって商売道具である蔵書の全てを焼かれてしまった。
貸していた本が戻ってきつつあるが、商いのできる量の蔵書ではない。
だからというわけではないが、商売のかたわら、あちこちの書肆に出入りしても不自然ではないという立場を利用して、世話になっている本屋たちが巻き込まれた事件の謎を解いていく。
絵師の鋭い観察眼が、自覚なきままアリバイ崩しをしていたり、幻の本を巡るせんとセドリと岡っ引きの三つ巴の攻防があったり。
他人の努力の横取りで儲ける奴がいたり、はたまた小遣い欲しい若者が危ないバイト?
当時の職人たちの事情や、本屋の仕組みなどが自然に分かる。
謎 -
Posted by ブクログ
「貸本屋おせん」を読み終わった余韻の冷めないうちにと、発売まもない二巻目の本作を手に取りました。
江戸の出版業界の内情が綿密に描かれていて、まずそこに興味が湧きました。特に、現代と江戸時代とでは「重版」という言葉の意味が全く違うことに驚かされました。でも、本を愛し、本から得る喜びをできるだけ多くの人と分かち合いたいという、本に関わる人々の願いは今も昔も変わりはないのだなとも思いました。
もう一つ特筆すべきは、本作では“おせん”のような貸本屋だけでなく、戯作者、絵師、版元、筆耕、彫師、摺師といった出版に関わる人たちの思いに、各話の中でスポットを当てているところです。
幕府によるご禁制の影響