高瀬乃一のレビュー一覧

  • 天馬の子

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    読み進めるのが少し辛い作品だった。江戸時代、青森の南部地方で南部馬を育てる寒村が舞台。祖父と母と暮らす10歳の主人公リュウの成長の物語。と言えば聞こえは良いが、1年を過ごす暮しの描写がとても厳しい。寒さや空腹は勿論だがリュウを取り囲む村社会の厳しさも容赦なく私を追い立てた。

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    2026年01月27日
  • 貸本屋おせん

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    物語はともかく、気になったのは、女性が仕事に頑張っている姿を、男性が描くとこうなるのか、と。おせんは、男性から見た女性の描き方だなぁ、と感じた次第。
    幼馴染の青物屋との関係が男の側から見た女そのもので、ちょっと嫌な気分にさせられる。登は、後でなかなか活躍するのだが、おせんに対する態度がどうも気に食わなくて、好感が持てなくなってしまうのだ。
    話は、おせんの父の死の謎や、本にまつわる仕掛けや捕物で、新人というにはなかなか手練れの印象。続編もあるので、少し期待。

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    2025年12月03日
  • 天馬の子

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    人と種族の価値観の違いを認識させられて小説。

    時代小説は、読むと現代はいかに自由であるか再認識させられます。
    やはり、たまに読むことが大切だと感じました。

    天馬の子は、馬で成り立っている村で生活している少女の話です。
    生きるために何をするのか?、周りは同様に生きようともがいているのか?
    生まれの家系で扱いが違う。あまりにも理不尽さを感じました。

    でも、昔はそれが当たり前で常識だった。
    僕らは現代に生まれていかに恵まれているのか。どんだけ贅沢の暮らしをしているのか。
    「足るを知る」心が大切だと改めて感じますね。
    傲慢になっている時には時代小説はいい教訓になりました。

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    2025年11月11日
  • 春のとなり

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    ネタバレ

    夫の仇を討つために、義父と江戸へやってきた奈緒。医者である義父の手伝いをしながら、手掛かりを探すが。。。という話。杉江松恋さんが以前紹介していたので、気になっていた一冊。
    突然悲劇を背負ってしまった2人が不憫だが、故郷を出奔してまで覚悟があったにせよ、受け身でしか行動を起こせなないことに、もどかしさを感じる。しかも義父の文二郎は、うすうす事情を分かっていたはずだし、他に何かやりようはなかったのか。平賀源内が裏の主人公ではあるが、彼と知り合ったのも偶然だったわけだし。仇を討つのか、それとも真相が知りたいのか、その心の持ちようが今一つで、奈緒の気持ちもフラフラと揺れ動くのも仕方がない。最後は大団円

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    2025年10月21日
  • 貸本屋おせん

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    今年の大河ドラマ、べらぼうで知った江戸時代からあったという貸本屋の存在。
    両親を失いながらもたくましく生きる江戸っ子のせん。
    ひとつひとつの物語が痛快で読みやすかった。

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    2025年10月19日
  • 天馬の子

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    南部藩の忍野村という寒村で生まれ育ち、馬の世話をすることを生きがいとする少女リュウの成長譚。日々の暮らしに精一杯で、天候に生死が左右される貧困、生まれ落ちた瞬間に生涯の道筋が決まってしまうという身分制、時に男性のもとで虐げられる女性という性……さまざまな理不尽をひとつひとつ見つめてゆく彼女の視線はどこまでも真っすぐだ。
    その日その日を生きていく厳しさが切々と語られるからこそ、人も馬も、一つひとつの命の重さが光っている。そこでは日々、”命のやり取り”ともいうべきものが行われている。それは生きる者と死ぬ者という単なる二元論ではない。命をつないでゆくために、尊厳や、プライドや、信念を時には差し出さね

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    2025年10月07日
  • 天馬の子

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    現代よりも男尊女卑や生き死にといったものが暮らしの中に色濃くあった江戸時代の東北を舞台に少女が馬を通して命の重さと生まれてくる意味に触れ、一個の人間として自分が求める生き方に苦労しながらも進んでいこうと成長する姿は、展開に新味はないけれど、やっぱり眩しい。最後の手紙の部分で説明的に纏めにかかっているところはなくても良かったと思います。

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    2025年10月05日
  • 往来絵巻 貸本屋おせん

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    『貸本屋おせん』のシリーズ二作目。全五話。
    舞台は文化年間の江戸浅草。主人公は女手ひとつで貸本屋を営むおせん。

    様々な厄介ごとに巻き込まれ、時には自ら首を突っ込んで 解決していくおせん。
    もはや『貸本屋探偵おせん』だ。

    どの話もよかったが第五話の「道楽本屋」では新参の悪徳本屋に おせんが啖呵を切る姿はカッコよく、しかし腕の良い彫師であった父が十二歳のおせんを残して川に身を投げた本当の理由がわかった時のおせんの気持ちを思うとなんとも やりきれなかった。

    それにしてもこの時代 本を出版するということはなかなか大変そうだ。
    地本問屋がいて おかかえの戯作者が草稿を書いて それを地本問屋仲間で吟

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    2025年09月25日
  • 梅の実るまで―茅野淳之介幕末日乗―

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    副題:茅野淳之介幕末日乗。
    小普請組の下っ端御家人・茅野淳之介が見た幕末から明治を描いた連作短編集。
    著者はタカセノイチさんという売り出し中の女性時代小説作家さんです。
    何と言えばいいだろう。ストーリーはひどいと思う。しばしばいきなり場面転換して置いて行かれる。何か起きたことに対する登場人物のリアクションが余りに嘘っぽい。登場人物のキャラクターも不統一(剣はからっきしのはずの主人公が相手を打ち破る)etc.etc.
    ただエンディング(短編集なので幾つもある)は妙に感動的で良いのです。
    さて、もう一冊手を出すかどうか、悩ましい所です。

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    2025年08月22日
  • 貸本屋おせん

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    202505/表紙イラストやあらすじの印象からの想像よりも、勝気で強いヒロイン・なかなかキツめの事件だったけど、予想外の面白さで読んでよかった。

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    2025年08月13日
  • 貸本屋おせん

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    通油町や蔦屋耕書堂がでてきて、ちょっとワクワク。

    先入観で、健気な女の子と江戸の愉快な仲間達の話しかなと思ったら、おっとどっこい
    もっと辛口でした。


    がっしり地に足を着けて、働いて生きている主人公。

    重い荷をかついで体はキツいし、お腹にご飯も入れないといけないし
    土ぼこりが立てば髪は重くなるし、身体のなかの女も感じるし、しんどい大変な仕事だけど、何故か羨ましいほど生き生きと仕事に打ち込んでいる梅鉢屋のおせんさん。


    巻き込まれる謎解きも、江戸らしいなぁ~と面白かったです。






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    2025年08月09日
  • 往来絵巻 貸本屋おせん

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    貸本屋のおせんが本に関わる争い事や事件に、頼まれたり自ら頭を突っ込んだりする五編からなる第二巻。おせんが探偵ばりに謎解きして悪人を懲らしめ問題解決、というわけではなく、江戸時代の本をめぐる事情だったり、町民の暮らしだったりを挟みつつ、おせんがいい具合にストーリーに絡んでいくのがリアルさを生み出し、おちに納得感を生んでいるように思う。ちなみにご時世柄か、二代目蔦重の名前も何回か出てくるので、大河を観ている人はなんとなく場面の映像がイメージしやすくなるかもしれないです。

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    2025年07月27日
  • 往来絵巻 貸本屋おせん

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    「貸本屋おせんシリーズ」第2弾。

    「らくがき落首」「往来絵巻」「まさかの身投げ」「みつぞろえ」「道楽本屋」全5篇の連作短編集。

    江戸の出版業界が窺い知れるこのシリーズ、金持ちは金持ちなりに、貧しいものは貧しいものなりに庶民が日々の楽しみとして書物に親しんでいる姿が生き生きと描かれる。
    出版できない禁制本は古本屋が筆耕し密かに読みまわすとか、そうやってギリギリのところで庶民の文化が伝えられていたんだな〜感慨深い。

    そしてこのシリーズの楽しみはなんといっても主人公・おせんのきっぷの良さ。その堂々たる啖呵の切りようには「よっ、梅せん!」と声をかけたくなるほど。

    書き下ろしの最終章では14年前

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    2025年07月11日
  • 無間の鐘

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    ネタバレ

    時代小説らしい人情物語なんだけど、ちょっと回りくどい気がしないでもない。
    主人公により語り口調で進められ、それぞれの話が時系列でつながっていく。誰にどこでこの主人公が語っているのかが徐々に明かされ、最終章で総まとめ。鐘を撞くことで望みは叶うがあの世で無間地獄、子供をもうけた場合、その子はこの世で無間地獄。そんな鐘をその人に撞かせるの!?って全然人情ものじゃないやんって、待って。ちゃんとオチがあるんです。そんなノリが好き。物語全体はなんとなく古臭い使いまわしの気がしないでもないけど、思わぬ展開にほっこりする。

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    2025年05月15日
  • 梅の実るまで―茅野淳之介幕末日乗―

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    茅野淳之介、この男、まことに剣術ふるわぬ木偶侍なのだろうか?であればすこぶる運が良いのか?使い手と思しき輩に絡まれ、万事休すの場面においてなぜかしら相手を斃すことたびたび。描写はあれど、よく分からぬままに斬って生き残っている。はたしてその実、武芸が達者なのではと思わせる。震えつつも悪漢に対して意見をやってみせるし、鈍のようでなかなか肝が据わってもいるのだ。ともあれ、幕末とは生きにくい。籠絡せんと、あだをあげる連中で溢れている。俺ならどう生きたのか。長いものに巻かれてあざとく切り抜けたろうか。それもやだね。

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    2025年04月13日
  • 梅の実るまで―茅野淳之介幕末日乗―

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    心が締め付けられるような悲しい話もあるけれど、清々しい本だった。歴史に名前が残らなくてもその時代を精一杯生きた人々がたくさんいたことを改めて感じた。

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    2025年02月28日
  • 無間の鐘

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    修験者の「十三童子」
    錫杖を鳴らし、鐘を撞けば願いが叶うと語り出す。
    ただ、撞いた者の来世は無間地獄。
    その子も地獄へ落ちるという。
    迷わず鐘を撞く者はあるだろうか。
    鐘は撞きたいが地獄はごめん、と思うのが人情。
    しかし、欲深い者たちは地獄も怖くないのでしょう。

    アイデアがおもしろい。
    ただ、十三童子の語りから物語への流れが
    もう少しスムーズであればもっと楽しめた気がする。
    そこだけが残念。

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    2025年02月08日
  • 春のとなり

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    夫の死の真相を探り復讐の為に義父と江戸で暮らす親子。長屋で市井の人へ薬師として溶け込みながら、真相を探る時代小説

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    2024年11月10日
  • 無間の鐘

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    遠州七不思議の一つに「無間の鐘」が実際にあるのだと知りました。その有無とは関係なく、連作短編のつながりっぷりが、良い具合でした

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    2024年10月12日
  • 江戸に花咲く 時代小説アンソロジー

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    お祭りを題材とした短編集。シリーズ物の中の一編が多かった。シリーズ物の他の作品も読んでみたいと思うものも有った。やはり宮部みゆきが断トツで巧い。

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    2024年08月16日