末次由紀のレビュー一覧
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あくまで、私見に過ぎないけれど、『ちはやふる』のファンを名乗るのであれば、こちらの『クーベルチュール』もしっかり押さえておくべきだ、と思う
発売から大分、経過しているのに、今更、お勧めするのかい、と他の漫画読みの人にツッコまれちゃいそうだが、ここぞってタイミングを窺っていたら、随分と遅くなってしまった。もし、『ちはやふる』が実写化しなかったら、もっと先延ばしになっていただろう
『ちはやふる』は、友情も恋心もライバル関係も混ぜ込んで、とことん青春を描くのに特化しているが、この『クーベルチュール』は同じ作者によるものか、と思うくらい、恋の甘さ、苦さ、甘酸っぱさ、ほろ苦さが描かれている。また、時に男 -
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一緒にかるた部を引っ張ってきた太一の退部という事実を受け入れられず、自身も休部してひたすら受験勉強に専念していた千早。おそらく彼女は、これを機にかるた部から抜けようと思っていたに違いない。しかし他の部員が一生懸命に活動している様子を目の当たりにした彼女は、やっぱり自分にはかるたしかないと思ったのだろう。東京都予選直前に電撃的に復帰を果たしたが、休部していたブランクは大きかった…。創設者不在の状況というハンディを克服したかに見えるかるた部メンバーだが、太一が抜けた穴はやっぱり大きかった…。メンバーは短期間でそれなりに成長しているが、それが「チーム」に還元されていないのがもどかしい。実は、千早は「
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表紙にヒョロがでていることからもわかるように、この巻は「ヒョロの、ヒョロによる、ヒョロのためのエピソードが満載である。自らが弱いと自覚しているからこそ、下級生の心に寄り添い、彼らを一人前の戦力にする。彼の存在は「リーダーのあるべき姿」といえるかも知れない。そして「札全部が真っ黒に見える」といっていた太一にも復活の兆しが。だがかるた部をああいう辞め方をしたことが彼の負い目になっているようだ。千早たちに勝利の女神が彼らに微笑んだのは、まさに奇跡としか言い様がないが、このままでは全国大会で赤っ恥をかくのは確実。ここからどうやってチームを立て直していくのだろうか?そして詩暢の「かるたのプロになりたいん
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今春に「上の句」「下の句」の二本立てで映画化される本作も、いよいよ30の大台に到達した。真冬であるにもかかわらず、真夏に開催されるイベントのことについて書かれた作品を読むことに違和感を覚えるというヤボはいいっこなし。高3になる千早たちにとって、今度の大会が仲間たちと迎える最後の大会。千早の顔には、自分たちが後輩たちのために道を切り開くんだという意気込みや、本来ならいるべき人間がそばにいない寂しげな表情が垣間見える。そして本巻は「かるた=文化系」であるというイメージを見事にぶち壊してくれる場。「競技」という二文字がつくだけあり、そのトレーニング内容は運動部顔負けのメニューがてんこ盛り。そして迎え
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巻数が短歌の文字数である「三十一文字」(ここは「みそひともじ」と読むのが粋ってもんでしょ)と同じ数字になった、シリーズ最新刊。今年に入って1月、そして今月とハイペースの刊行が二冊続いたのは、今月公開される映画にあわせたからか。アニメ版も今年1月に第一期が東京MXにて放映中で、BS局・日テレプラスでも第一期・第二期が繰り返し放送されている。
大会二連覇を狙った瑞沢高校だが、その夢は準決勝であっけなく潰える。意気消沈するメンバーに対し、顧問・宮内は彼らに活を入れる。まだ三位決定戦がありますよ、と。そして迎えた三位決定戦の相手は、新率いる藤岡東。彼に相対する千早は、己の力で団体戦の厳しさを見せつける