嗣人のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
太宰府観光案内兼
「ダメ、今優しくされたら泣く」とか「子供はイカン子供は!!」とか思っている人は電車の中で読まない方が良いかもしれません。
福岡は太宰府天満宮に鎮座する、築後五十年超えのアパート住まいの菅原道真公が人々と毎日を慈しみながら暮らす物語です。道真公の他にも日本神話の神様大集合で酒盛りしたり仕事したり酒盛りしたりで大騒ぎです。お酒大好きな人は今すぐにでも太宰府に飛びたくなるかも知れません。私は胃もたれがしました。
読了後、道真公について軽く調べてみると、お話の最初に出てくる「今日も一日、父は勤めを果たしてくるよ」の台詞の意味がわかるのです。道真公・・・(涙)
それから公、化粧水はたいた後にタオルで顔拭 -
ネタバレ
泥臭く美しい荒尾
「奇」談じゃなくて「鬼」談なワケ。
一通り読めば自ずと分かってくる。
それは作者が後書きで述べてる通り。
炭鉱運営時代は凄惨な逸話も多々生まれた。
郷土資料漁らないと、なかなか発見できないものばかり。
作中では炭鉱が閉山して久しいという設定だけど、鬼は存在し続けている。
なんなら、生者側にも「鬼」はいる。
良い面も悪い面も「荒尾市あるある」が丁寧に描写されている。
「続・四ツ山鬼談」が書かれるとしたら、本作の生者側の何人かは「鬼側」として登場しそうな感じすらある。
極端なバッドエンドはないけど、絵に書いたような救いもない。
それでも、ちょっと光が見えてくるような話もある。
「この世に業のない -
Posted by ブクログ
一気読み。
調べてみたら実話ベースのようで、ますます好みだった。
三池炭鉱があった熊本県の場所のはなし。
残穢も炭鉱のはなしだった。
だから同じにおいがしてとても好みだったんだなと思う。
穢ということばにしてよいのかわからない。
その場所に残った穢。それはやはり生きているひとがかかわってはいけないモノなのだろう。
ソレに引っ張られたひとの魂も縛られたりするのだろうか。
短編集になっていてどれもこれも良かったけどあえて選ぶなら『バス停の影』『迷い鬼』『会議室の声』『箪笥の煤』『ヤマから響く声』が心に残る。
とくに『迷い鬼』新築を建てて住む若い夫婦のローンが大変なはなしとか、黒い影に遭遇してしまっ