四ツ山鬼談
  • 値引き

四ツ山鬼談

1,650円 (税込)
825円 (税込) 12月13日まで

4pt

「これを、漆喰に混ぜて塗れ」
依頼主から左官に渡されたのは小さな白磁の壺。
仕事は「ある家」の外壁の塗り直し。
「家の中には入ってはならん」
何が見えても聞こえても。

熊本県荒尾市。かつての炭鉱と競馬場と干潟の町。
雨が降れば、土地に染み付いた念が湿った煤の匂いとともに立ち昇る。
町のそこかしこに潜み、たたずみ、彷徨う黒い人。
「夜行堂奇譚」の著者が故郷を舞台に描く、奇怪な幻燈のごとき怪異譚。

これは、鬼の話である――。


・「囁く家」
漆喰の塗り直しを頼まれた左官。そこは入った者の命をとる死霊憑きの家
・「ひそむ鬼」
離れの床下には鬼がいる…鬼の写真を撮ることにとり憑かれた伯父の家の秘密
・「箪笥の煤」
抽斗を開けた者は肺を病んで死ぬ。祖母が弔う祟りの桐箪笥の由来
・「ヤマから響く声」
亡き叔母の日記。そこに綴られたのは庭の井戸と黒い人に纏わる恐怖の記録

――ほか11の忌み話

...続きを読む

詳しい情報を見る

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内ホラー
  • 出版社
    竹書房
  • ページ数
    224ページ
  • 電子版発売日
    2024年03月29日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    1MB

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

四ツ山鬼談 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    一気読み。
    調べてみたら実話ベースのようで、ますます好みだった。
    三池炭鉱があった熊本県の場所のはなし。
    残穢も炭鉱のはなしだった。
    だから同じにおいがしてとても好みだったんだなと思う。
    穢ということばにしてよいのかわからない。
    その場所に残った穢。それはやはり生きているひとがかかわってはいけないモ

    1
    2024年04月30日

    Posted by ブクログ

    炭鉱にまつわる怪奇話
    炭鉱があった街はよくそのような噂は聞くが、知ってる土地だったのでより一層怖かった。

    0
    2024年08月25日

    Posted by ブクログ

    熊本県荒尾市が舞台の怪奇譚。
    実際にあった炭鉱にまつわる陰惨な話も多くある。

    ここでのタイトルにもある「鬼(おに)」とは
    トラ柄のパンツを履いたものではない。

    目に見えない超自然の存在。
    死人の霊魂、精霊、或いは人に祟りをする魔、
    「鬼」とかいて「キ」と呼ぶ存在のことを指すそう。

    テンポも良く

    0
    2024年04月29日

    Posted by ブクログ

    荒尾市に実際に存在した廃坑を巡る怪談短編集。
    実際の土地にまつわる話なので恐怖を身近に感じられた。
    話の一つ一つがちょうどいい長さで読み進めやすかった。

    0
    2025年10月14日

    Posted by ブクログ

    こわっ。
    中途半端な形でどの短編も終わってるので消化不良な気もするけど、でもこの正体を語らず「ないものとして生活する」というスタンスが安堵も得る気がする。
    怖かった部分にパタンと蓋をして、自分は日常に戻れるというか。
    や、でも、やっぱり怖いな。

    0
    2024年11月05日

    Posted by ブクログ

    見てはいけない黒い人。昔炭鉱で栄えたという九州の街が舞台で、出てくる人が口にするのは、目だけが白い黒い人と煤けた臭い。読んでいくと、あぁきっと黒い人の正体はこうなんだろうなと哀しい背景が浮かび上がってくる。お祓いをしようが無理なのが怖い。折り合いをつけて共存していくしかなさそうなのが怖い。

    0
    2024年09月21日

    Posted by ブクログ

    地元の土地に根付く怪談を集めた短編集は夜行堂奇譚の禍々しくも美しい雰囲気とまた異なり、じっとりとした恐怖を感じるものだった。

    0
    2024年06月06日

    Posted by ブクログ

    かつて炭鉱と競馬場で栄えた町を舞台にした怪異短編集。
    派手な描写はなく、町のそこここにひっそり存在する怪しいものたちに気づいた人間たちの目から見た静かなホラーである。怪異と戦ったり封じたりせず、見ないふりをして共存していく話が多いのも実話怪談ならではの怖さ。

    0
    2025年11月25日

    Posted by ブクログ

    【収録作品】囁く家/防空壕の声/ひそむ鬼/バス停の影/迷い鬼/でんしゃ/水浴びの音/会議室の声/潮の満ち引く海/簞笥の煤/ヤマから響く声

    実話怪談の体で語られている。
    怪談だから腑に落ちる解決はなくて、現実と地続きの怖さがある。

    0
    2025年09月23日

    Posted by ブクログ

    フィクションとして読むと物足りないけれど、ノンフィクションとして読むとありそうな感じ。あえて鬼談としているが鬼の描写は出てこない。あとがきで鬼とは誰のことだったのだろうとあり、私は今を生きる自分たちを指しているのではと思った。過去のことに関心なく、平和に生きている自分たち。被害にあった側から見たら無

    0
    2025年04月07日

四ツ山鬼談 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内ホラー
  • 出版社
    竹書房
  • ページ数
    224ページ
  • 電子版発売日
    2024年03月29日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    1MB

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

無料で読める 小説

小説 ランキング

嗣人 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す