嗣人のレビュー一覧

  • 夜行堂奇譚

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    短編の物語が並んでいる作品。
    時系列通りに順番に描かれているためでは無いため、ある話では突然謎の登場人物のこと描かれていたりする。ストーリー自体は読みやすいホラーテイスト作品。とりあえず初めのふたつだけ読んで、本を閉じるのはやめた方がいい。そこからあとの方が分かりやすくストーリー展開され、登場人物にも感情移入できる。

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    2025年03月29日
  • 天神さまの花いちもんめ

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    ネタバレ

    神様たちが地上で普通に人間と同じ生活をしている。菅原道真もまた、普通の中年の男性として電車に乗ったりしながらも、神社のお祭りや年末年始には、神社にお参りに来た人々の願いの助けをしていた。色々な神様達のどんちゃん騒ぎをしながらも人間の幸せを願っている楽しい話かと思っていたけど、終盤の菅原道真が神様になった経緯の話になったらすごい壮絶な過去に驚いた。祟り神となってしまった道真を救ったのは、幸せにする事が出来なかった愛しい子供達だった。最後は涙なしでは読めなかった。

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    2025年03月16日
  • 四ツ山鬼談

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    ネタバレ

    表紙に惹かれて購入。
    実話とされているからか、エンタメとして創作された怪談や怖い話に比べると、やはり怖さには欠ける。
    ただ、そこはかとない不気味さやその他に縛られる霊のリアルさはあるなと思った。土地柄なのか、炭坑夫の霊が多いのが、その他の過去の闇なのかもしれないと感じた。
    一話目の家の中に誘い込もうとする女の霊が何だったのか、その家の持ち主がどうなるか分かっていて最期をその家で迎えたのか謎が残る。
    箪笥の話も、中に何が入っていたのか最後まで分からないのも考察や妄想の余地があって面白かった。
    最後の話は「叔母さんが守ってくれた!」とただの美談で終わらせずに少し不穏な雰囲気を残しつつ終わっていたの

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    2025年02月19日
  • 天神さまの花いちもんめ

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    つくづく嗣人さんって多才な方だ。

    数多の怪異を記し、おどろおどろした作品の書き手かと思いきや、『ひと』の小野寺さんの様なヒューマンコメディ然とした今作(全然ヒューマンじゃないし、『ひと』は喜劇じゃないか…失礼)、これは楽しいな!
    だけど、
    最終章を読み進めるにつれ…怖。

    それはそうか、日本三大怨霊と数えられる一柱の御方、その由縁が語られない訳が無かった。

    今、読んでいる最中の小説の中に「怨嗟とは強者に虐げられた弱者達の歯軋り程度に過ぎない」と云った内容の一文があったのだが、それこそ歯噛みしてこの一文に目を通した私からすれば、菅原さんの憤怒はあって然るべきと思えるし、箇条書きで淡々と綴られ

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    2025年02月02日
  • 四ツ山鬼談

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    ネタバレ

    三池炭鉱ですよ~とおすすめしていただきました。
    じわじわと怖かったです。
    曰くのない土地・業を背負っていない場所などない、というのが印象的でした。
    共存していくしかない、という「迷い鬼」「でんしゃ」「会議室の声」が特に気になります。人格者のお坊さんや、先に共存している先輩や地元の方がいなくなれば、対応間違って噴出するかもしれない…というぞわぞわも含めて。背筋が凍ります。
    それから、作品全体に漂う「置き去りにされている」感じが悲しかったです。鄙びた…みたいな地域そのものはもちろんのこと、死者も生者も置き去りにされている。
    真っ黒な人が唯一発する言葉も、呆然とした様子も、切なかった。

    「残穢」は

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    2025年01月22日
  • 夜行堂奇譚 肆

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    シリーズ4作目。余白が埋まる部分に一喜一憂した上で新たな情報に情緒が掻き乱される、相変わらずめちゃくちゃ好き。木山の過去に動揺し、菖さん水谷くんコンビの平和を祈り和紗と鯤のコンビに綻ぶ。宗像さん夫婦も好きで皆過去シリーズに出てきてたっけ?読み返そってなる。

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    2024年12月06日
  • 天神さまの花いちもんめ

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    この国の八百万の神々は人間社会に紛れて生きている、という設定。そんな神様達が氏子たちを見守る眼差しは優しく、温かい。牛に休暇を出したから鯛に牛車を引かせる、などクスリとする場面もあり。現代に生きる日常の幸せに気づく素敵なお話だった。読んだ後は神社にまたご挨拶に行こうかな、という気になる。

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    2024年11月11日
  • 四ツ山鬼談

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    こわっ。
    中途半端な形でどの短編も終わってるので消化不良な気もするけど、でもこの正体を語らず「ないものとして生活する」というスタンスが安堵も得る気がする。
    怖かった部分にパタンと蓋をして、自分は日常に戻れるというか。
    や、でも、やっぱり怖いな。

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    2024年11月05日
  • 夜行堂奇譚 参

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    シリーズ3作目。ほんまにこのシリーズ大好き。柊の過去に木山帯刀コンビの活躍、体育館に潰された子の弟遠野君に、手に竜を飼っていた子が柊の弟子になってたり、物語繋がってて行間埋まるの楽しい〜!木山の身内の鷹元さんのこともめちゃくちゃ気になる。いつものコンビも好き

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    2024年11月03日
  • 天神さまの花いちもんめ

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    地元大宰府の話だった。ここまで鮮明に物語の舞台を思い起こしながら読める本はないと思う。菅原道真公が歩いた道、行く先々全部知ってる。全部自分の幼少期を過ごした場所。今でも鮮明にわかる。御笠川の春の桜並木も、太宰府天満宮の参道も政庁跡の芝生も全部全部。神様たちはこんな風に大宰府で過ごしてたんやなーって、ただの小説だけど本当のことにように信じてしまった。なんか現代に生きてる菅原道真公のエッセイを読んでみるみたいだった。地元が舞台の小説に出会えてよかった。帰りたくなったらこれを読めばいつでも帰れる。

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    2024年10月03日
  • 四ツ山鬼談

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    見てはいけない黒い人。昔炭鉱で栄えたという九州の街が舞台で、出てくる人が口にするのは、目だけが白い黒い人と煤けた臭い。読んでいくと、あぁきっと黒い人の正体はこうなんだろうなと哀しい背景が浮かび上がってくる。お祓いをしようが無理なのが怖い。折り合いをつけて共存していくしかなさそうなのが怖い。

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    2024年09月21日
  • 天神さまの花いちもんめ

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    神様達の日常を現代社会に溶け込ませながら楽しく描いています。新しい神様の発想は面白いですね。家電の神様とか。
    天神様が主人公ですが、最後の道真時代の話は涙が出てきました。とても温かい人柄で家族にも優しくて。
    日々を大切に生きたくなります。

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    2024年08月10日
  • 夜行堂奇譚 弐

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    怪異譚シリーズ2作目。前作で気になってた柊さんや帯刀さんがガッツリ出てきて待ってましたと楽しい!1作目でチラッと出てきた話とか地の文の裏付けみたいなんとか、余白が埋まってくる感じがめちゃくちゃ良き。まぁ更にえ、この話詳しく!みたいなのも増えるけどそれも良き。時系列ごっちゃで普段なら読みづらいって思いそうやのにそれが逆に良くて、複数人称で普段なら紛らわしいって思いそうなのも逆に良いという稀有な作品でめっちゃ好み。相変わらず千早と大野木さんコンビ好きやし、相棒ずっと組んでてくれと今作でも思う。

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    2024年07月30日
  • 四ツ山鬼談

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    ネタバレ

    怖い話でしたが、どこか悲しくやるせない気持ちなる本でした。

    この本で出てくる鬼は【潜む鬼】の話の中でも出てきた通り、死人の霊魂・人に祟りをする魔の方の鬼なのかな。
    オニではなく、キと読むそうなので四ツ山鬼談(ヨツヤマキダン)。
    炭鉱霊の事も鬼と呼べるけど、この様な残酷な状況を作り出す事が出来る私たち生きた人間も鬼と呼べるなぁと思った。

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    2024年07月28日
  • 天神さまの花いちもんめ

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    菅原道真は、自分が神と祀られる天満宮の側で質素に人の姿で暮らしている。同様の八百万の神々と交流して酒を呑み交わしつつ。

    現代を生きる神さま達は、こんなふうに人間臭くて温かいのかも。そう思わせてくれる優しい物語。ほわっと心がほぐれました。最後の章は涙が止まらなかった。この半年、我が家に起きた変化に「神も仏もいるものか」と思って恨みそうになった。何度も泣いた。でも(これは物語ではあるが)神は居るとしても全てを司り全ての願いを叶える存在ではないのだと思えた。見守ってくれているのかなぁって。
    是非ぜひ続編を希望します。

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    2024年07月14日
  • 夜行堂奇譚 弐

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    500ページ越えを感じさせずにスラスラ読めた。
    怖い話もあり、不思議な話、じんわりと心があたたかくなる話もありでよかった。
    前巻ではよくわからなかった登場人物の話も少しずつ出て来てよかった。
    時系列になってないので、たまによくわからなくなるけど、作者の意図なんだろうな。
    大野木と千早がとてもバディらしくなってきて、最初は横柄に思えた千早がだんだん可愛らしく思え、とても優しい人なのがわかりやくなってきて良かった。
    竜の話と最後のおばあさんの話、怖いし気持ち悪いけど人の皮の本の話が特に良かったな

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    2024年06月26日
  • 天神さまの花いちもんめ

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    ネタバレ

    神様と人の子の関わり方を上手に物語にしているなと感じた。最後の菅原道真という人物が一柱として祀られるまでを描いた章が秀逸。読後感は爽やかで短編集なのでさらっと読めてとても良かった。

    欲を言えば神様同士の物語ではなく、神様と人の子の関わりを描いた短編がもう少し欲しかった。

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    2024年06月21日
  • 四ツ山鬼談

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    地元の土地に根付く怪談を集めた短編集は夜行堂奇譚の禍々しくも美しい雰囲気とまた異なり、じっとりとした恐怖を感じるものだった。

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    2024年06月06日
  • 夜行堂奇譚 肆

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    シリーズ第4弾。
    どんどん分厚くなっている気がします。不思議な話やホラーな感じ、最後に温まる話や不穏な話、独特の世界観がどんどん深くなっていきます。

    木山や楸&遠野が関わる話はちょっと怖いですね。千早と大野木のお互い信頼し合っている感じがとてもほっこりします。

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    2024年04月03日
  • 夜行堂奇譚 肆

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    ネタバレ

    短編がたくさん詰まった分厚い1冊。
    この作家さんの本、なぜか涙が出てしまう。

    選んだ主を護る道具たちのいじらしさというか絆の深さに…「お、おふぅぅ(泣)」 一泣き目。

    昔パンをくれた子供のことを覚えているんだなぁ。そうか、鴉は本当は真っ白で穢れを引き受けてくれているから黒いのかぁ(泣) 二泣き目。

    手にとって欲しくて転がり出てくるなんて可愛いなぁ。護ってくれた上にしかもその後、猫のふりしてお庭にくるようになるなんて…消えちゃったのかと思った良かったぁ(泣) 三泣き目。
    そういや美智子さんて、あの美智子さんか。

    打って変わって楸と遠野の所は怖かったなぁ。
    やっぱり千早と大野木さんコンビの

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    2024年03月31日