惣領冬実のレビュー一覧
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前巻が出てから1年強という長~~いお休みがあり、満を持して・・・・という感じでようやく発売されたこの第8巻。 今回も実に美しく、そして読み応えがありました。 KiKi の心の恋人(?)チェーザレ様は美しくも大人びた美青年からあっという間に脱皮し、表舞台に出る直前の助走期間の 男 になっていました。 なんというふてぶてしさ!! そしてなんという鮮やかさ!! さて、一応 KiKi は高校時代に「世界史」を専攻していたはずなんだけど「レコンキスタ」こそは記憶にあったものの、「パッツィ家の陰謀」っていうのは正直、知らなかったなぁ・・・・・ ^^; 今号の巻末の解説でじっくりとお勉強させてもらっちゃいました。 なんでも「ルネッサンス時代の研究をしている人ならば誰もが知っているような有名な事件」とのこと。 KiKi はそれなりに「ルネッサンス絡み」の本を読んできたつもりだったんだけど、まだまだダメですねぇ・・・・・。 まぁ、うっすらと、イル・マニーフィコが若かりし頃に反メディチ派に襲われた云々っていう話があったのは覚えていたんですけど、あれが「パッツィ家の陰謀」だったんですねぇ。
この時代のイタリアってあまりにも複雑でよくわからないんですよね~。 権謀術数の花盛り~っていう感じで・・・・・。 ついでに群雄割拠でグチャグチャだし・・・・・。 でも、そういう時代だったからこそチェーザレみたいな早熟の天才(?)が生まれる土壌があったと理解すべきなんでしょうね。
(全文はブログにて) -
Posted by ブクログ
人の心を読み、記憶を操作する力を持つ青年シュロ。
彼が、唯一心を読めない女性:未祢。二人の出会いは、シュロの心の開放と同時に、二人が守ってきた平穏な世界の崩壊を招くのだ。
シュロは完全な人間を求めて行われた、遺伝子工学の「研究成果」なんですね。
にもかかわらず、研究者たちの善意の中で育ち、その能力(副産物なんだけど)を濫用することなく、市井に埋もれて暮らしているの。対してもう一人、同じように生まれたシュロという少年が登場するんだけど、こちらはひどい。むごい。
この二人の差に、やはり「愛情」という要素が大きく関わってくるように思えるのさね。
中に虐待ループにはまっちゃった親子とのエピソードがあるんだけど、合わせ鏡のように、本編と絡む見事な展開。かなり完成度の高いサスペンスだと思います。
作者の絵が、とにかく美しい。少女漫画の人はほんとに絵がきれいだもんね。
そこへきて、ハードなストーリー展開に、首から血がびゅっ!てな感じ・・・・日本人離れした人物の顔もあいまって、SFサスペンスの味わいが増しますです。
それから、遺伝子という未知であり、基本であるものをいじることへの畏れを感じずにはいられませぬ。
映画にしても面白そうだと思ったけど、アクションなんかのけれん味には欠けるので、ここは秀作コミックでストップして・・・・・・・ドラマだったら演出しだいでかなり面白くなるかも。そのときは是非シュロは竹之内豊で・・・・・・・*^^*。 -
Posted by ブクログ
※後半ちょっとネタバレありです。
なんていうか、ほんとに構成が上手な作家さんだなあと。画面の魅せ方も心得てるし、ここまでチェーザレ・ボルジアの人間性に踏み込んでいくのか、とも思った1冊。
51話の最後のページ、山岸涼子(日出る処の天子)っぽいなあと思った。チェーザレの表情が厩戸王子と重なったからなんだけど、ミゲルが自分と同じ人間としての目線でのチェーザレを思っていく過程も、ちょっと似ている気がする。
私がチェーザレに出会ったのは塩野七生さんの作品でなんだけど、あの人の書くチェーザレは完全にヒーローだからなあ。惣領さんのこの目線は今までのチェーザレものにはない高さだと思う。今までの時代考証への真摯さを思えば、そういう描き方をするのもごく当然だろうと思うんだけど。今までは物語の展開に重点を置いていたと思うので、ここまで引き込んでからそういうものもきちんと描いてくれるその姿勢が嬉しいし、力量に感動する。
子供の頃の回想シーン、お互いに気遣いあう小さなチェーザレとミゲルに胸が痛くなった。けなげでひどく人を思いやって、やわらかい心を持っているんだけどそれは持って生まれた性質だというだけではなく、環境がそれを彼に強いたのであり、おとなにさせているということ。
まあ、子供のほうが空気読むし求められている自分を察して演技するものだけどね。演技は後でひずみがでるので、つらいよね。だから、押さえ込んでいるつらさを共有できるともだちを得たことは良かったな、と物語なのに本当にそう思ってしまった。
続きが非常に楽しみです。ほんと。毎年チェーザレのために秋と春が楽しみになってる。 -
Posted by ブクログ
今回もじっくり楽しく読ませていただきました♪ 惣領さんの描くチェーザレは、かっこよいのと同時に無邪気で可愛い。冷徹な支配する側の顔と、知的好奇心を抑えられない可愛さは前から描かれていたけど、4巻では庶民と同等の位置に自分を置いてみることによってのギャップを理解・吸収していく様がまた可愛かった。個人的には2Pとはいえサラディンが出てきて嬉しい♪
あと、ルクレツィアがブラコンなのは良いとして、このブラコンぶりは近親相姦説を取り入れてるんですかね。チェーザレはともかくルクレツィアは完全に恋人として見てるよねー。彼女の今後のあれやこれを考えると、どう描いていくつもりなのか気になる。
用語解説や佐々木教授のコラムは明日以降の楽しみにとってあるんだけど、それでも読み終わるまでに1時間以上かかっちゃった。すっかり半年に一度の楽しみになったなあ。来年春の5巻が待ち遠しいです・゜゚・*:.。.(*´▽`)。.:*・゜゚・*: