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Posted by ブクログ
第1巻の終わりから第2巻の最初までは「世事に疎いアンジェロのための社会化見学」だったのが、今号では「庶民生活に疎いチェーザレのための社会科見学」っていう感じでしょうか(笑)。 企画:ボルジア、遂行:メディチの産業振興プロジェクトで問題が発生したのを機にチェーザレが工事現場視察(偵察?)に行くエピソードが楽しいです。 政治的なことには年齢を感じさせない「大人顔」のチェーザレが、工事現場視察をほっぽらかしてついでに出向くピサでのお祭り観光では、以前ダ・ヴィンチに見せたのと同じような子供の顔を見せてくれます。
たまたま今号にはルクレツィアの回想という形で、大学入学前のチェーザレの幼い姿も描かれているところから、ホント、お祭り見物で見せる好奇心に突き動かされたチェーザレの行動が何とも言えません。 ある意味、年相応とでも言いましょうか・・・・・。 こと政治が絡むと凄みさえ見せるチェーザレが護衛を巻くために屋根伝いに逃亡する際に見せる生き生きとした表情、アンジェロと並んで路上でプルーンを食べ残った種をプッと飛ばす種飛ばしに興じる様子、悪意なく潜り込んだテントで着替え中のダンサーに痴漢扱いされつつも好奇心には勝てずにいつまでも彼女たちの裸体に名残惜しげな様子、十字軍を題材にした芝居の筋立てに思わず口を挟んでしまう様子、屋台の的屋でのドタバタ騒動、寄木細工のからくり箱に真剣に取り組む様子・・・・・。 その全てがチェーザレにとっていかに新鮮な体験でいかに貴重なものだったのかが伝わってきます。
チェーザレの住む大司教邸ではナッツを暖炉にくべて破裂音がしただけで護衛がすっ飛んでくるのですから、この対比たるや凄いものがあります。 しかもその騒動にウンザリしたチェーザレが「何事もほどほどということか・・・・」といった直後のイベントなだけに、ついつい「あれ?? 何事もほどほど・・・・じゃなかったんですか?」というチャチャをついつい入れたくなってしまうのは KiKi だけではないのではないかしら・・・・・(笑)。
(全文はブログにて)
チェーザレの魅力
アンジェロの視線を通じてチェーザレ・ボルジアの冷淡さを含む現実主義なところと、そうと分かっても惹きつけられる魅力とがとても上手に描かれていてサクサク読めてしまいます。今後どう描かれるか楽しみです。
Posted by ブクログ
借りたもの。
チェーザレの妹・ルクレツィア。近親相姦の噂がついて回る美貌の姫君のお姿を遂に拝顔……可愛らしいそのお姿。
今では抵抗のある、女性に対しての教養不要論…(マナーや美しさは重要視されるけど)男の寵愛を争う女の闘いが不穏でもある。
当時のカトリックの価値観で、聖職者に妻帯は許されないにも関わらず、関係を持つ婚姻を結ばない女性を“淫売”と蔑み、その二人の間に生まれた子供は庶子となる……
領主のような当時の聖職者。彼らの抱える男性優位な矛盾は現代との差から一般人には抵抗を覚える。
チェーザレはメディチ家との繋がりを持って父ロドリーゴの教皇選出への後押しをする地盤固めをするものの、ロレンツィオの体調不良や工房の火災などのトラブルが。
間諜をこなすマキャヴェリの有能さよ。
彼の言葉から、フィオレンティーナの勢力争いの均衡の危うさが伝わってくる。サスペンス感がたまらない。
また、さらっとチェーザレの血――レコンキスタを支えたボルジア家一族――の解説もされる。その勇猛果敢・猪突猛進ゆえに世界に変革をもたらし、疎まれ破滅する……
後半のお忍びでフィオレンティーナの祭りを楽しむチェーザレとアンジェロ。街並み、人々の描き込みがやはり素晴らしく、活気が伝わってくる。
庶民の生活からだいぶ浮いてしまうチェーザレの言動に振り回されるアンジェロが微笑ましい。
“過ぎたるは及ばざるが如し”正に。
巻末の『マキャヴェリとチェーザレ・ボルジア』は、『君主論』にイメージされるマキャヴェリのチェーザレ礼賛ではなく、史実と照らし合わせ、マキャヴェリが冷静にチェーザレを分析していたことが伺える。
Posted by ブクログ
今回もじっくり楽しく読ませていただきました♪ 惣領さんの描くチェーザレは、かっこよいのと同時に無邪気で可愛い。冷徹な支配する側の顔と、知的好奇心を抑えられない可愛さは前から描かれていたけど、4巻では庶民と同等の位置に自分を置いてみることによってのギャップを理解・吸収していく様がまた可愛かった。個人的には2Pとはいえサラディンが出てきて嬉しい♪
あと、ルクレツィアがブラコンなのは良いとして、このブラコンぶりは近親相姦説を取り入れてるんですかね。チェーザレはともかくルクレツィアは完全に恋人として見てるよねー。彼女の今後のあれやこれを考えると、どう描いていくつもりなのか気になる。
用語解説や佐々木教授のコラムは明日以降の楽しみにとってあるんだけど、それでも読み終わるまでに1時間以上かかっちゃった。すっかり半年に一度の楽しみになったなあ。来年春の5巻が待ち遠しいです・゜゚・*:.。.(*´▽`)。.:*・゜゚・*:
絵がとてもきれい
相変わらず人物も風景も文物もすべての絵が繊細でとてもきれい。
今回はルクレツィア.ボルジャ登場。毒殺で有名になる彼女だが、この巻ではとてもかわいらしい少女。
歴史的考察もしっかりしているし、絵もストーリーも楽しめる。
Posted by ブクログ
チェーザレ・ボルジアを軸にルネッサンス期を描くコミックの4巻目。
初巻は幕開けだから説明的なセリフが多いなぁと思っていたが、4巻になってもセリフは長目である。
チェーザレは、メディチ家・ピサ大司教をバックアップし、来るべき教皇選での父への2票を確実にしようとする。一方で反対勢力であるドメニコ会の敵意を買う。
ストーリーはぐいぐいと進むわけではないが、徐々にチェーザレが権謀術数を弄し始めていくというところか。
この巻でルクレツィア登場。11歳だがさぞかし美しく育つだろうという美少女である。4年前、チェーザレとルクレツィアが初めて出会う回想シーンも挟まれる。
側近・ミゲルはチェーザレに心酔しているのかと思っていたが、どうもそれだけでもなさそうである。ミゲルはミゲルで、何かしらの独自の世界観がありそう。その盲信しないところが、逆にチェーザレにとっては「信頼できる」部分であるのかも。
チェーザレはアンジェロを伴い、祭に繰り出す。庶民の暮らしとは無縁の世界で生きてきたチェーザレは、金貨を使おうとしたり、芝居の内容に講釈を垂れたり、射的で見事な腕前を披露してしまったり、場にそぐわぬ行為で浮きまくり。「命を狙うものもいるのに」とアンジェロははらはらし通しである。
この時代、ヨーロッパ全体の共通語はラテン語とされた。規則性があるために、地域的な偏りと関係なく習得可能とされていたためである(そのため、「文法」とはラテン語を意味したという)。いわば公用語であり、日常会話として用いられていたのではない。
各地の母語は俗語と呼ばれ,地域による差異が大きく、部外者には理解できないことも多かった。
チェーザレがアンジェロを祭に連れて行ったのはそれも1つの理由である。ピサの庶民の早口の会話など、貴族出身でローマ育ちのチェーザレには理解できないというわけだ。
会話の中で何気なく出てくる点で1つ。
この時代、ユダヤ人の医者というと、外科が専門であったらしい。
キリスト教信奉者は内科を専門とする。内科の医者は哲学にも通じているという。学問体系が興味深い。
こういうのがさらっと出てくるから、このシリーズは油断ならない・・・。
*祭の章の参考文献に「狂えるオルランド」が出てくるので、上演されている芝居がこれなのかと思ったのだが、この物語の成立は若干後の模様。基盤となる伝説や物語が流布していて、庶民にも親しまれていた、ということなのですかね・・・?
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