惣領冬実のレビュー一覧
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いや~、今号では絵の迫力にやられっ放しです。 物語としてはさほど進んでいないのですが、ピサ大学で催された騎馬試合の様子がこれでもかっていうぐらい丁寧に描かれているんですよね~。 実写版の大河ドラマ系やら騎士物語系の騎馬試合よりもはるかに迫力があります。 さすが、美大出身の漫画家さんですねぇ~。
それ以外にも読みどころはいっぱいあって、案外・・・・というか、やっぱり女好きなチェーザレの一面が描かれていたり、刺客との勝負で相も変わらずの肝っ玉を見せつけられたり、ミゲルやフランチェスコのちょっとした一言から「まったくもって何てヤツだ!」と思いつつもチェーザレを認めざるを得ない側近たちの心が描 -
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第1巻の終わりから第2巻の最初までは「世事に疎いアンジェロのための社会化見学」だったのが、今号では「庶民生活に疎いチェーザレのための社会科見学」っていう感じでしょうか(笑)。 企画:ボルジア、遂行:メディチの産業振興プロジェクトで問題が発生したのを機にチェーザレが工事現場視察(偵察?)に行くエピソードが楽しいです。 政治的なことには年齢を感じさせない「大人顔」のチェーザレが、工事現場視察をほっぽらかしてついでに出向くピサでのお祭り観光では、以前ダ・ヴィンチに見せたのと同じような子供の顔を見せてくれます。
たまたま今号にはルクレツィアの回想という形で、大学入学前のチェーザレの幼い姿も描かれ -
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KiKi が歴史上の人物の中でもっとも魅了されている男がチェーザレ・ボルジアであることは以前にもお話しましたが、同時に興味がありつつもまったくその正体が見えない男で、魅力的なのかどうかの評価さえできない人物の1人がチェーザレの腹心・ドン・ミケロット(漫画上のミゲル)です。 いわゆる「暗殺者」という形以外でドン・ミケロットについて触れた日本語の作品を KiKi は見たことがありません。 そういう意味で、この漫画でのミゲルの人物設定には非常に興味を覚えます。 チェーザレの影に常に寄り添い、ダークサイドの仕事を粛々とこなしていく人物。 そんな彼が「ユダヤ」という出自を持ち、あのキリスト教絶対
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ず~っと昔、何かの本か雑誌で以下のようなお話に出会ったことがあります。 曰く、とあるパーティーでちょっとダサイけれど高名な文学者と、時代の先端を行くようなハイセンスな女性が出会った。 その女性は会話の中でとあるベストセラー作品の話題を出し、その文学者に感想を聞いたところまだ読んでいないという返事だった。 するとその女性は「まあ、先生。 あのベストセラー作品をまだ読んでいらっしゃいませんの? 早くお読みになるべきですわ。 発売されてもう何ヶ月にもなりますもの・・・・」と言った。 するとその文学者はそれを軽く受け流したうえでその女性に「ところであなたはダンテの『』神曲をお読みになりま
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惣領冬実先生の傑作、と思います。本棚キープの一作。
寄り添いたいのに、寄り添えない。
それは二人にたった17年、されど17年、生きてきた「過去」があるから。
二人ともそれぞれの形で過去に囚われて、または過去が「現在」として目の前に現れて、お互いを思いやる余裕をなくしてしまったり、自分のことでいっぱいいっぱいになってしまう。
それを乗り越えて手に入れた二人の関係は、とてもキラキラしてます。
一度読み始めると、無限ループの罠にハマる…なぜか、最終巻を読むと出会ったばかりの二人が見たくなる、不思議な魅力があります。
砂の城のシーンは、何回見ても泣ける。
あー、日本でもドラマ化すればいいのに!
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ピサ大学の講義で、ダンテ『神曲』「地獄篇」の討論が行われます。神曲に描かれている、ピサで実際に起こった凄惨な事件を、ジョヴァンニは恐れおののき、チェーザレは恐怖による市民の沈黙も統治の一つだと言い、アンジェロは自由意志をもった市民の沈黙を非難します。大学に通いながら、チェーザレは父枢機卿のためにコンクラーベの票集めに動きます。コンクラーベにからみ、ロレンツォとチェーザレに交流があったことが明かされます。それにしても、ジュリアーノ・デ・ラ・ローヴェレとロドリーゴ・ボルジアの確執がかくも深いものだったとは…ローヴェレ枢機卿、後のユリウス2世が、チェーザレを破滅させようとするわけだ…
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初っ端から、チェーザレの肉体美(上半身)がカラーで拝め
裏切者が明らかになるドッキドキの展開に、
ちびチェー&ミケがたいそう可愛く、
シレンツィオに大人ホアンも登場で色男も更に充実
巻末解説もしっかり、
大変お買い得な一冊。
それにつけても、チェーザレ未だ15歳…絶対サバ読んでるだろ!
時代が違うとはいえ大人っぽすぎる…若くても30歳くらいの風格かと…
シレンツィオ辺りの政争がらみの話になるとまた意味が分からなくなる事も多いのだけど、今回は放火犯&チェーザレを狙う暗殺者の正体などの謎解きがあったり、チェーザレたちの幼少期の回想であったり分かりやすく面白い話が満載でいつも以上に面白かったで