王欣太のレビュー一覧
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白起
楽天的で人を妙に納得させてしまう気風。でも口先だけで実は伴わない。 趙括のような人物を描かせると著者に並ぶ者はないだろう。 『蒼天航路』でも袁紹、劉備、孫皓等著者はこういう人物の描写が非常にうまい。
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正念場
ここへ来て改めて一巻から読み直してみると、この作品の単純明快な構造がよく分かる。戦国四君ら破天荒な先達が掻き回す天下に夢を見ていた若者が、そのような無頼を許さない社会、秦に抗う。単純な二項対立の物語であり、蒼天航路のような歴史ものとして読もうとすると物足りないのはそのためだ。人がありのままその生命を燃やし尽くせる天下。その諸相を描くとき王欣太の筆は異様な冴えを見せる。盗拓の笑顔ひとつ、民の雄叫びひとつ、そんなひとつひとつに読者は引き込まれ、秦から来る黥骨や王齕らさえ「丹の三侠」たちの放つものに触れると目を生き生きと輝かせ、ニヤリと口元を上げて戦にその情熱を注ぎ込んで来たのである。
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佳境
古代中国の戦国時代(日本は弥生時代が始まった頃…) 「虎狼の国」「秦」に対する主人公「荘丹(そうたん)」「包丁(ほうてい)」「無名(うーみん)」の戦いは 戦国最大の戦いが待ち受ける「長平」の地に舞台を移し、 秦の暴将「王齕(おうこつ)」と因縁の戦いを繰り広げますが、絶体絶命の危機! そこに、彼らと縁のある人々が次々に参集し共に戦います!
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面白い
二人の信頼関係がもうね。テンプレすぎですけどキュンキュンきて仕方ないです。 これ言い出すことが作者氏にとってあんま嬉しくないことだろうとは推測するんですが、 呂布と陳宮を思い出して仕方ないのです。
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勉強になる
「虎狼の国」秦の天下統一を阻止しようと奮闘する主人公たち「丹(あかし)の三侠」は 架空の人物(莊子の孫、包丁の甥、周の王族)ですが、 彼らを取り巻くのは聞いたことのある有名人ばかりなので、歴史好きな人はきっと楽しめるはず!
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ここから
キングダムの反対に位置づけされるでしょうか。秦の脅威にさらされる周囲の国の動向が面白いです。慮不意がそろそろ表舞台にでてきそうです。
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何度も読み返してしまう
前巻では、歴戦の古強者たちが あっさり白起にひねられる展開だった。 本巻は、黥骨一人に対し、 朱涯とその食客たちが果敢に戦うも無残に敗れていく描写がメインで、 その点、構成は前巻の相似形と言える。
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面白い
キングダムの春申君との対比にニヤニヤしてる感じです。どっちが正しいとかそんなんはどうでもよくて、あぁーこれだけ解釈に幅が出るんだなーって。
偉大な先人の足跡がない領域は、やっぱいいよなぁーって思うのでした。 -
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面白い
信陵君と蔡要(さいよう)、王齕(おうこつ)と笵束(はんそく)、趙国の賈偃(かえん)将軍とその副官、周王と閔公(びんこう)殿下、そして丹(あかし)の三侠(荘丹、無名、庖丁)。五者五様の指揮官と副官。 最初の三組の信頼感に支えられた一体感。奥まった所にふんぞり返るなどできぬリーダーと、それに翻弄されながらも時に代弁し時に策を示し従うサブ。それに比べると如何にも距離感を感じてしまう周王と側近たち。
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面白い
作者の登場人物の描き込みは蒼天航路で実証済みだが、この作品は更に一人ひとりが個性を放ってくる。今回のスポットライトの先は、無名(ウーミン)。信陵君も初登場だけれど、やはり無名の深堀りがテーマだと感じる。 そして、登場人物が深まるほど、彼らの行動や言動が身近に感じられるようになる。読み進むうちに、どの時代の話なのかがおぼろになってくる。
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爽快
主役の曹操が爽快なキャラで面白いです。
よく実際の歴史を舞台にしたものは、主人公は綺麗事ばっかり言うキャラにされがちですが、
この主人公は、時には敵に容赦ないこともあるのが良いですね。 -
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曹操
曹操が主役というかなり異色の三国志です。
大抵の三国志では魏は悪役ポジションですしね。
その主人公の曹操が良いキャラしてて面白いです。 -
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漢中へ攻め入った劉備軍。
いったん散らばらせた軍をタイミングよく合流させて窮地を脱したりして、今までとは一味違う。
主に張飛と馬超が強大な戦力として遊撃し、脇を法正が軍師として固める。
ほぼ変態だった諸葛亮は曹操を見据え、後方で兵站を担うべく立派に現世で働く。
新しい戦力として、雷銅と呉蘭が結構奮戦するのだが、手負いの魏将、まぁベテランの勇将だが、に二人がかりでやられてたりするのはちと情けない。
対する魏軍。
曹洪の知将、勇将っぷりと、夏侯淵の弓矢の恐ろしさが目立つ。
若い曹休も頑張る。
定軍山を包囲し、劉備と夏侯淵との舌戦の後、黄忠が乗り込んできたとこで締め。 -
Posted by ブクログ
表紙は白起。斥候スタイル。
本来なら戦場陣頭にあって指揮をし殺戮する将軍が、長平に臨んで自ら斥候の人に就いています。
この戦いが歴史の分水嶺ということを感じ、勝利するためには廉頗の打倒ありきと判断。そのための斥候。
上党撤退、流氓侠客集団の奇襲と進捗してきた長平の戦。諜報戦のターンになります。
斥候中の白起の手にかかり殺された賀震の最期の言葉。
「いくら探ろうと人ならぬお前にはわかるまい」
「なぜ盗跖が趙の軍中にいるのか⁉︎なぜ上党の民が秦という国を命懸けで拒むのか⁉︎」
「白起よ!胸に刻め」
「いかなる殺戮によろうと人の炎は消し尽せぬのだ‼︎」
徹底して秦、そして白起を否定する台詞。ここ