ゲーテのレビュー一覧
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ネタバレ『ファウスト 第二部』は「つめこみすぎ」という感想になる。特に「古典的ヴァルプルギスの夜(第2幕)」が長すぎて、「ギリシャ神話のキャラクター」が数多く登場し、主人公ファウストまで消えてしまう場面が続く。
ただ、ゲーテは「ファウスト伝説」を研究し、それをアレンジして再現している。
1.ファウストのモデルは「ゲオルク・ファウスト」という実在した錬金術師。錬金術の研究に失敗して、彼は爆死してしまう。『ファウスト 第二部』でも、爆発でファウストが気を失う場面がある。
2.様々な「ファウスト伝説」のうち、「ファウストはギリシャ神話の美女ヘレネーと結ばれ、息子が生まれる」という内容の話があり、ゲーテはこれも採用している。ヘレネーの侍女たちは「合唱隊」であり、これは古代ギリシャ劇の「コロス(合唱隊・コーラス)」を意識したらしい。
3.「ファウスト伝説」は「ファウストの勝利」、もしくは「メフィストーフェレスの勝利」で終わるなど、様々な結末がある。ゲーテの場合は「二重のギャンブル」で決着をつけた。
『ファウスト 第一部』で魔法の薬によって若返ったファウストも百歳になり、現在ではなく未来を想像して満足し、「とまれ、お前はいかにも美しい」と言って死ぬ。メフィストーフェレスは「ファウストとのギャンブル」に勝利したが、ファウストは彼の力で堕落して死んだのではないから「神とのギャンブル」に敗北してしまう。
そのためメフィストーフェレスはファウストの魂を手に入れることに失敗し、天使や聖者、かつての恋人グレートヒェンがファウストを救済して物語は終わる。
……神様はずるい。 -
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ゲーテの格言といえば、大学生の頃に気に入ったフレーズがあって就職活動のノートに貼付けていた。なんていうか、自分が流されないようにするために。
そして今再びゲーテの格言に触れて。格言というものは、その時々で自分の心が反応するものが違って、自分を顧みるうえで面白い。
当時のお気に入りはコレ▼
「人生の5原則」
すばらしい人生を築きたいと思ったら
過ぎ去ったことは気にせず
腹を立てないように努め
いつも現在をたのしみ
とりわけ誰も憎まず
先のことは神様に任せること
当時は、「自分の心のあり方」にすごく関心があったのだと思う。
そして、新たに関心をよせたフレーズはコチラ▼
・人間のあやまちこそ人間をほんとうに愛すべきものにする。
・自分の持っているものを管理することのできる人は裕福です。それを心得なければ物持ちであるということは煩わしいことです。
今は「新たな視点」というか、ものごとに対して焦点の当て方を変えてみるということに関心がある。
再びのゲーテ。またいつか手に取って、今度はどこに関心がいくのか試したい。 -
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ゲーテの格言集はよかった.近いうちにまだ読んでいない「ファウスト」や「若きウェルテルの悩み」なども読んでみようと思う.この手の本で有名なのは他にもラ・ロシュフコー箴言集や新編 悪魔の辞典があり,どちらも非常にすばらしい本だが,私はゲーテのこの格言集がいいと思う.というのも,ロシュフコーの箴言集や悪魔の辞典を読むと,胸に小さなとげが刺さる感覚がある.実のところこれがいかんともしがたいくらい心地よいものなのだけれども,そのとげを抜いたあとに,どうも小さな穴が残る気がする.これがどうしても気になる.ゲーテの格言集はそういうことがない.だから好きだ.
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ネタバレ解説が無かったので、この作品をどういう視点から見ればいいのかがわからないまま第4幕まで読んでしまった。…下調べは必要ですね。
この作品は19世紀に書かれたもの(第1部が1808年で、第2部が1832年なのだとか)ですが、作品の舞台自体は16世紀ドイツに実在した伝説の「ファウスト博士」をモデルにしています。
そういう訳で、ポスト啓蒙主義時代のはずなのにアナクロニズム漂う不思議な作品でした。こういう作品がウケるというのは何なんでしょうね、20世紀に入ってからドイツが魔術に傾倒していく歴史的な何かを暗示してるんですかね。
この『ファウスト』という作品は2部構成になっていますが、第2部は1部から20年以上経過して発表されているので、ゲーテの心境に何か変化があったのかもしれません。
特に第2部は死の間際に完成したのではないかと思われる所からもやはり、ゲーテにとって特別な何かがあったようです。
ゲーテはファウスト博士の生涯に何を見たんだろうか、と最後まで読んでから考えると一本の糸が見えてくるような気がします。
第1部でファウストは、ものすごく真面目に生きて来たことを後悔し、悪魔と契約をして若返ります。そして人間的な様々な過ちを繰り返し第2部の最終幕までなだれ込みます。この最終幕でファウストは、やっと“ひとかどのこと”を成し遂げようと思い立つのですが、その途上で亡くなってしまいます。
この物語は自信家の若者が様々な過ちと苦悩を繰り返し、一つの真理にたどり着くまでを描いた…コメディなのだろうと思いました(たどり着いたのが死の間際、という所が悲劇的と言えばそうなのかもしれない)。
悪魔的な内容にもかかわらず、実に敬神的なラストを迎える本作ですが、最後まで納得いかないのはファウストって、天使が言う程魂の清い人なのだろうか?という所。
しかし、人を見ることに巧みなゲーテは、ファウストを敢えてみっともなく描いているのだろうなあと思います。どんな立派な人でも、非の打ちどころが無いなんてことはありませんからね。
そしてそれは彼自身の懺悔であったのかもしれません。
バイロン卿の暗示が出てきたりと、当時の観客の目線で見たらまた違った感想を持ったんだろうなあという印象なので、そこまで評価される作品ではないと思うけれど、間を取って★3つにしておきます。 -
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『数学大明神』に『ファウスト』のペンタグランマ(五芒星)の話が出て来たので、どこで出てくるのか確認したくて読んでみました。
この作品の本当の良さをわかろうとしたら1回読んだくらいでは駄目かもしれません。私は1回読んだ所、初めて夏目漱石を読んだ時みたいな気持ちになりました。これが教科書に載る程のものなの?みたいな…。(なので★3つです)
原文は脚韻を踏んでいるので、日本語で読むと訳の分らん所が原作では美しい韻律となって人々の心を打つのだと思います。…つまり、何が言いたいかと言うと、邦訳を読む場合、細かい部分の意味を取ろうとすると先に進めなくなってしまうと思います(少なからず脚韻のために嵌めこんでる言葉もあると思いますので、意味だけでは理解に限界があると思います)。私は思いっきり流して読みました。流したら流したで読めるものです。
行間で重要な出来事が起こっていて、舞台上ではそれからかなり時間の経過したシーンを描くと言う独特なスタイルも、この話を読みにくくしている原因かと思います(これが文学上いいのか悪いのかは私にはわからない)。
ただ、この作品でとても興味深かったのが、この時代のドイツになお残っていた迷信の類に関する記述でしょうか。日本の昔話にはない発想力にいたく刺激を受けました。 -
Posted by ブクログ
主役はメフィストフェレスに変わったんですか?ファウスト影薄っ!
しかし「ギリシアの神様連れて来て」と言われれば「いや宗教違うし」って渋ったり(メフィストフェレス君はキリスト教の悪魔だからね)、そのギリシアではホーム地と勝手が違って現地の魔物に振り回され放題だったり、皇帝に指揮杖貰えなくても「あんなものいらないさ。何かこう形が十字架めいていたしな」なんて言ったり、なんだか可愛いなぁメフィストフェレス君。やっぱり十字架は苦手なんですね。(と思っていたら私が見たオペラでは突きつけられた十字架の銀紙を剥いて中のチョコレートを食べていた。すごい演出だ)
とりあえずゲーテは詰め込みすぎじゃないのかこの話。ギリシアの神々はまだしもタレスとかまで出てくるのか。そんなに出してどうするの。そこに意味はあるんだろうか。
あと一番突っ込みたかったのは、ヘレネと恋人になりたいなんてファウスト、君身の程知らずだなぁ…、と。いやアフロディーテとか言い出さないだけマシだろうか。