ゲーテのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
戯曲形式でファウスト博士と悪魔のメフィストの掛け合いがメインです。メフィストが意外と親しみやすいキャラ設定なので、メフィストが絡む場面は面白みがグッと深まります。
難解な作品だと覚悟はしていましたが、意外と分かりやすい場面も多かったです。ただ、一筋縄でいかないのが巨匠ゲーテ先生というところでしょうか。難解な部分も多々あり、一読でサッと理解することが難しい印象は受けました。
内容としては、あらゆる知識が備わっているが人生に満足できないファウスト博士に対して、悪魔のメフィストが博士を満足させることが出来たら死後に魂を貰う契約を行うことからこの物語は始まります。
なので、メフィストがファウスト博士にあの手この手で仕掛けるのかと思いきや、マルガレーテに恋しちゃった博士が欲望を叶えるためにあれせぇ、これせぇと煩悩丸出しで振り回しちゃったり、ユニークなシーンもあります。
個人的にはそのユニーク路線で2人の掛け合いをもっと見たかったのですが、そこは悪魔と関わっている定めなのでしょうか。重苦しい雰囲気が漂うことの方がはるかに多く、物語は完全に悲劇の方向へ向かっていきます。そのため、作品全体の8〜9割は堅苦しい雰囲気が続くと思ってください笑
覚悟していたよりは読みやすかったですが、それでも難解さは残る作品でした。何回も読み直すことで少しずつ理解を深めていく、そんな作品だと思います。
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Posted by ブクログ
ゲーテという人は文章が非常に美しい シンプルかつ 様々な 就職が入修飾るけれども ややこしくなく嫌味ったらしくなくとても綺麗だと思うんです
けれども これでイタリアを旅する紀行文となると、本当にすごいなと思います
博識で旅行の記録に石の種類とか地形の成り立ちを書き込むとか 植物の種類とかについても色々考えたい 知りたい みたいなことがいっぱい。
恋人が多かったりだとかすごい 老齢になってまで 求婚しただとか、ちょっとおおっていうイメージがありましたけれども これだけ 瑞々しい感性で精力的に動き回っていたら とても魅力的だったろうと思うわけで。
モテたんだろなーと。話を聞いていて引き込まれる感じがします。
当時の国際状況でスパイじゃないかって怪しまれたりとか それをどう乗り越えたかっていうところも結構面白い冒険譚みたいになっていて。しかも非常にそれがライトに書かれている。
ミケランジェロやティツィアーノのようなクラシカルな芸術作品を細かく観賞している表現も、おー、ゲーテが観たものをわたしたちも観てるのか、みたいな不思議な感動があります。
偉い人に食事に誘われたのにすっぽかしておいて怒られたとかっていうのも、なんかそこが 憎めない、 みんなそれで 虜になっていくんだなと思います。
ちょっと長かったなとは思いましたけど、それはゲーテの好奇心の結果であり、ゲーテという人の魅力を これだけ あの 見事に表現した出版物は貴重なんじゃないかと思いました。翻訳も、優れていると思います。長くなければ星4つ。長く読むのが苦手になったなー。ただ、長くてもイヤな感じではない。おしゃべり好きな友人が話が止まらなくて、口を挟む間がないしほかの人が喋れないんだけど、結局その人の話がおもしろくて聞いちゃう、みたいな印象です。
下巻を読むのはまたにします笑 -
Posted by ブクログ
ウェルテルの躁鬱具合というか、メンヘラ特有の気分の波がすごくて、この手紙を読んで返事を書き続けたであろうヴィルヘルムの存在がすごく気になった。ウェルテルの側にいなくても、手紙のやりとりだけでメンタルやられそう。
アルベルトは社会の中で模範的な人物であるからこそ、ウェルテルは自分が社会に馴染めない存在だということが際立って嫌になったと思うし、ロッテはロッテであたたかい自然を愛し、それ故によく言えば情熱的なウェルテルに惹かれて余計こじれるという。
ウェルテル目線だと、ウェルテルが頭おかしい、居なくなるべき存在に思えるが、冷静に考えると誰が悪いわけでもない、だからこそ行き場がなく、昇華されない苦しみの有様に魅せられた。 -
Posted by ブクログ
心が満たされた者が本書を一読しても響くものがないだろうと、そう思える程に自分ではどうする事も出来ない恋心に翻弄され破滅していくウェルテルの心情に寄り添った作品となっている。それで居ながら最終的に彼が迎える破滅に感情移入してしまえるかは本書を評価する際に分かれ道となり得るような気がしたよ
実を言うと、私個人としては本書を読んでもあまり響くものが無かった人間で、心を乱していくウェルテルに寄り添えなかったタイプだったりする
それだけに終始冷静な視点で読み進めてしまい、そのまま読み終えてしまったのだけれど、収録されている解説を読む事で本書への理解度が跳ね上がった印象
本書はウェルテルが投函した手紙の内容を並べる形となっている。つまり本書を読む際には物語を見るように読むのではなく、ウェルテルから受け取った手紙を読むように、言ってしまえばウェルテルではなくヴィルヘルムに成りきって読み進めるのが正しい接し方なのだろうね
だから、ロッテへの恋心を膨らませ実る事のない行動を繰り返す彼を諌める立場として読者はウェルテルの行動を見詰める事になるのだけれど、その読み方もウェルテルの心と同調するように次第に破綻していくね
本書で描かれるウェルテルの心情があまりに真に迫っているものだから、ウェルテルの手紙を読んでいるつもりだった読者はいつの間にかウェルテル自身になったかのように悩むしかなくなる
読者が読むウェルテルの手紙はウェルテルが差し出したものではなく、己の感情を吐露したものと思えてくるわけだ
そう考えると、ウェルテルの手紙の中にはロッテとは無関係なシーンが挿入されている事にも納得がいくね
ロッテに想い焦がれていると言っても、他の何も手に付かなくなっているわけではない。時には己の人生を生きる如く好きな人と無関係な分野に精を出す事だって有る
けれど、本書の恐ろしい点はそうした生活感溢れるウェルテルの言動が次第に減衰していく点に有る
ロッテに魅了されても、アルベルトが彼女と結ばれると知っても、他の土地に移ってもウェルテルは彼らしさを残していた
だというのに、度重なる不遇やアルベルトの妻であるロッテの傍にいる事で彼は彼らしさを喪失していく。悩みは深くなり、視野が狭くなり、死へと誘われていく
その過程は本当に真に迫るものだからこそ、読者とて彼のように自死に惹かれてしまうのかもしれない
だからこそ、最終的にウェルテルが至った破滅は彼にとって不幸の形ではなく、解放や幸福を意味するかのように思われ、彼のような死に方をしたいとまで思わせるものになってしまっている
それはこの世のあらゆる劇物よりも恐ろしい薬だろうね…
本書を読み終わった後に関連する記事やらウェルテル効果やらについても調べてしまった
何百年も前に書かれた作品が今もこうして多くの者に消せない影響を残す。それは唯一無二と評しても過言ではないかもしれない