ゲーテのレビュー一覧

  • 若きウェルテルの悩み

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    それまで冒険小説などのいわゆる娯楽小説が大半を占めていた中でいわゆる私小説というジャンルを創設したのがゲーテ。啓蒙主義に基づいた理性への信頼全盛の時代にあって、恋愛にまつわる激情を描き出した画期性はたしかにあったのだろう。あったのだろうけど人生経験の乏しさゆえか、そこまで没入は出来なかった。ゲーテに言わせればウェルテルに共感できない僕はまだまだ不幸な人間なんだろう。
    しかし、表現がいちいちロマンチックで刺さった。一番好きなのはこれかな。
    「ときどき不可解な気がする。私がこれほどまでにただあのひとだけを、これほどにも熱く、これほどにも胸いっぱいに愛して、あのひとのほかには何も知らず、何も解せず、

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    2021年10月01日
  • ゲーテ格言集

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    「言え、どうしたらスズメを追い払えるかを」と園丁が言った。「それに、毛虫や、さらにカブト虫の族や、モグラや、ノミトビヨロイ虫や、黄バチや、ウジ虫や、これら悪魔の子を?」―― 「そのままにしておけ。そうすれば、たがいに食いつくし合う。」 上手い例えに関心しました。

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    2021年08月06日
  • 若きウェルテルの悩み

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    新学社文庫より出ている学校指定の本で読みました。
    なかなか言い回しを読解することが難しく苦戦しましたがウェルテルのロッテに対する恋慕と陶酔が表現されており、若くしてのため悩んでしまったのか。
    気付いたときには遅かったのか。あの時代の背景として自由婚でなかったのか。時代に合わせた背景が解らないので深く読めなかった。勉強不足だった。
    思いが募りすぎて最後の方で見つかる死にかたを選んで死んだことが見せしめのように見受けられちょっとサイコパスだなってかんじました。
    思いに対して生きているウェルテルがアルベルトに対して嫉妬ではなく、自分への悲願として選んだのが死だった。恋慕が切なく儚く感じた作品でした

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    2021年07月04日
  • 若きウェルテルの悩み

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    恋が成就せずに自殺するという流れは知っていたけど、思い詰めて思い詰めた先に自殺かと思ったら、結構序盤で自殺のことを仄めかしていた。
    もとからウェルテルは自殺へのハードルが低い人だったんだろう。

    さすが詩人、情熱的な描写が秀逸なんだけど、ちょっと長いな!!(特にロッテへの読み聞かせ)

    ウェルテルは若者らしく、感受性豊かで、曇りない世界を愛している。けれども現実は権力欲に取りつかれた人間や、(ウェルテルにとって)この世の理をわかっていない連中ばかりで理解者がいない。

    ロッテは唯一ウェルテルの安らぎだけど、別の人の物で、どうにもならなさが、この世の不条理がじわじわとウェルテルを蝕む。
    ウェルテ

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    2021年05月04日
  • ファウスト(二)

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    【始】第一幕 優雅な土地
    ファウスト、花の咲く草地に、疲れて不安な身を横たえ、眠ろうとつとめている。
    薄暮。漂い動く妖精の群、優しい小さなすがた。

    アーリエル(アイオロスの竪琴の伴奏でうたう)
    花々が春の雨のようにすべてのものの上に漂い落ち、野の緑の祝福が地上の子らの上に輝くと、小さな妖精の広やかな心は、救うことのできる人のもとへと急ぐ。

    【終】
    神秘の合唱 
    すべての移ろいゆくものは、永遠なるものの比喩にすぎず。
    かつて満たされざりしもの、今ここに満たさる。
    名状すべからざるもの、ここに遂げられたり。
    永遠にして女性的なるもの、われらを牽きて昇らしむ。


    第一部より神話の話がかなり多く

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    2021年02月14日
  • ファウスト(一)

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    【始】献詞
    その昔、私の曇った眼の前に現れ出たおぼろげな姿が、今また揺らめき近づいてくる。

    【終】
    声 (内部より次第にかすかに) ハインリヒ、ハインリヒさん。


    時系列がわかりにくかったり、思想の話が難しかったりで読みづらいところはあったけど、ストーリーは普通に面白かった。
    ところどころにゲーテの詩の要素も甲斐見えてストーリーだけではない読み応えがあった。

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    2021年02月14日
  • 若きウェルテルの悩み

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    ウェルテルの心理が描き出した、すこし歪な世界観。
    だが、同情する点も多々あり、改めて世界は見る人によって表情を変えるのだなと。

    フランクフルト旅行の前にゲーテの本を読んでみた。

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    2020年01月18日
  • 若きウェルテルの悩み

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    ゲーテに興味を持ったので、めったに読まない古典文学を読んでみました。かなり読みやすく、婚約者のいる女性に恋したウェルテルの苦悩が描かれた小説。

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    2019年12月21日
  • ゲーテ格言集

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    ゲーテの話をファウストしか読んだことがないのもあり、本中の台詞でも背景とか意味がつかみきれないものが多かった。

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    2019年01月15日
  • ファウスト 1

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    読むのに少し苦労するが、読み返してみたい作品。
    知識の無力さに失望したファウストが、悪魔メフィストに導かれてあらゆる喜劇と悲劇を経験する。
    最後はグレードヘンが死に際でも神への信仰を捨てず、魂は救われる。崇高で純粋な彼女の死に様は美しくすらある。

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    2018年12月13日
  • ファウスト(二)

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    ネタバレ

    ギリシア神話絶世の美女ヘレネーをめぐる冒険。
    彼は、たゆまぬ努力と熱意によって、人間の真の生き方への解答を見いだし、メフィストーフェレスの手をのがれて、天上高く昇る。
    メフィストの悲劇。

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    2016年10月06日
  • ファウスト(一)

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    ネタバレ

    知識、教養を身に付けてもなお心が満たされないファウストは悪魔メフィストーフェレスは契約をした。
    若返りの秘薬を飲まされて、少女に恋をする。
    ファウストはやりたい放題。

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    2016年10月06日
  • ファウスト(一)

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    ネタバレ

    グレートヒェンが踏んだり蹴ったりな結末になるんだけど、それもこれもファウストに出会ったがためであったというのが第一部なのかな…要するに。なんとなく心に残った言葉-「何がなんでも自説を通そうとして、一つのことだけをいっていれば、そいつが勝つに決まっているのだ」(ファウストがメフィストーフェレスに対して)

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    2017年01月13日
  • ファウスト 2

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    一通り読み終えても、この作品が結局のところ何を言わんとしているのかよく分からなかった。

    頭で考えるだけじゃなくて、実際に行動し努力することが大切ということなのか。その行動や努力の方向が結果的に間違っていたとしても、正しいと信じて、あがいて苦しむことこそが「生」の意義。

    ファウストという人物が人間的に特別優れているとは思えない。現状に満足できず、耐えず何かを求めて飢えている人物にみえる。いろんな意味で貪欲。

    登場人物の中では、第二幕で登場するホムンクルスが好きだ。

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    2015年06月05日
  • ファウスト 1

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    予備知識なしで読み解くのは難しいと感じた。

    「天上の序曲」の場面で、神はファウストのことを「しもべ」だと言っている。

    ファウストが学問を究めつくした学者で、なお世界の真理を知り尽くしたいと願っているから「神のしもべ」なのだろうか。すべてを知ることは神に近づくことだから?

    とにもかくにも、この神の「しもべ」発言によってファウストは悪魔メフィストに目をつけられてしまう。

    グレートヘンに対してはお気の毒としか言いようがない。巻き込み事故みたいなものだろう。

    書斎の場面が好き。メフィストとファウスト、メフィストと学生の対話がおもしろい。

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    2015年05月23日
  • ゲーテ格言集

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    『光の多いところには、強い影がある』(「ゲッツ」第1幕から)
    本当は原文で読むことでニュアンスが伝わるのだろうけど。おおまかに分類されているものの、前後の文章が無いと分かり難いと感じる格言があるように思う。

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    2014年11月28日
  • ゲーテ格言集

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    ネタバレ

    自己啓発本ではなく格言集なので中にはなんだこれというものや全く理解できない格言もあります。
    これは一個人をターゲットにしているわけではなく様々な格言の中でその人がマッチングした格言に共感、感銘、指南されるといった読み物である。
    なので自分にマッチングしない格言は反芻もせず次の格言へという作業が多かったような気がする。
    とはいえゲーテ著作の中から選び抜かれた格言集なので、お~!と納得、考えさせられる格言も当然あり、そういった格言はつい誰かに教えたくなる衝動に駆られる。

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    2014年11月15日
  • ファウスト 1

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    ファウストの道徳的行動、または書物の中のものでなく、自然や動物を重要視する視点は、なんとなくそうだなと思いました。学生に語るシーンは印象的でした。

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    2014年07月16日
  • ファウスト(一)

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    翻訳の読み比べ用に。講談社学芸文庫を先に読みましたが、比べてみるとこちらは言い回しが多少現代語風かな…?と感じました。でも、全体で見ればそんなに変わりはありませんでしたが。
    どちらも面白く読めたのでよし。

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    2013年08月08日
  • ファウスト(上)

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    有名な「ファウスト」を初読み。
    戯曲形式なので読みにくいかと思ったら、それほどでもありませんでした。
    その土地や時代、キリスト教の基礎知識がないとちゃんとはわからないのでしょうが、それでも魅力ある作品で、思いのほか面白かったです。いろんな作品の題材に使われるわけですね。

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    2013年08月08日