ゲーテのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
それまで冒険小説などのいわゆる娯楽小説が大半を占めていた中でいわゆる私小説というジャンルを創設したのがゲーテ。啓蒙主義に基づいた理性への信頼全盛の時代にあって、恋愛にまつわる激情を描き出した画期性はたしかにあったのだろう。あったのだろうけど人生経験の乏しさゆえか、そこまで没入は出来なかった。ゲーテに言わせればウェルテルに共感できない僕はまだまだ不幸な人間なんだろう。
しかし、表現がいちいちロマンチックで刺さった。一番好きなのはこれかな。
「ときどき不可解な気がする。私がこれほどまでにただあのひとだけを、これほどにも熱く、これほどにも胸いっぱいに愛して、あのひとのほかには何も知らず、何も解せず、 -
Posted by ブクログ
新学社文庫より出ている学校指定の本で読みました。
なかなか言い回しを読解することが難しく苦戦しましたがウェルテルのロッテに対する恋慕と陶酔が表現されており、若くしてのため悩んでしまったのか。
気付いたときには遅かったのか。あの時代の背景として自由婚でなかったのか。時代に合わせた背景が解らないので深く読めなかった。勉強不足だった。
思いが募りすぎて最後の方で見つかる死にかたを選んで死んだことが見せしめのように見受けられちょっとサイコパスだなってかんじました。
思いに対して生きているウェルテルがアルベルトに対して嫉妬ではなく、自分への悲願として選んだのが死だった。恋慕が切なく儚く感じた作品でした -
Posted by ブクログ
恋が成就せずに自殺するという流れは知っていたけど、思い詰めて思い詰めた先に自殺かと思ったら、結構序盤で自殺のことを仄めかしていた。
もとからウェルテルは自殺へのハードルが低い人だったんだろう。
さすが詩人、情熱的な描写が秀逸なんだけど、ちょっと長いな!!(特にロッテへの読み聞かせ)
ウェルテルは若者らしく、感受性豊かで、曇りない世界を愛している。けれども現実は権力欲に取りつかれた人間や、(ウェルテルにとって)この世の理をわかっていない連中ばかりで理解者がいない。
ロッテは唯一ウェルテルの安らぎだけど、別の人の物で、どうにもならなさが、この世の不条理がじわじわとウェルテルを蝕む。
ウェルテ -
Posted by ブクログ
【始】第一幕 優雅な土地
ファウスト、花の咲く草地に、疲れて不安な身を横たえ、眠ろうとつとめている。
薄暮。漂い動く妖精の群、優しい小さなすがた。
アーリエル(アイオロスの竪琴の伴奏でうたう)
花々が春の雨のようにすべてのものの上に漂い落ち、野の緑の祝福が地上の子らの上に輝くと、小さな妖精の広やかな心は、救うことのできる人のもとへと急ぐ。
【終】
神秘の合唱
すべての移ろいゆくものは、永遠なるものの比喩にすぎず。
かつて満たされざりしもの、今ここに満たさる。
名状すべからざるもの、ここに遂げられたり。
永遠にして女性的なるもの、われらを牽きて昇らしむ。
第一部より神話の話がかなり多く