ゲーテのレビュー一覧
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本屋さんに行ったときもう少し和訳が柔らかいのがあったのでそちらがおすすめかもです…。
私が読んだのは少し言葉遣いが旧いこちらですが、今使われてる言葉で読んだ方が心にすっと入ってくると思います。
ウェルテル現象という言葉があるぐらい当時の若者は感化された作品なだけあって、感ずるものがあります。まださらりとしか読めていないので時間をかけて味わいたい作品だなと思いました。
最後の方なのですがロッテが可哀想ですね!(幼稚園児並の感想)ウェルテルはロッテや周りの人達に一生消えない傷を残して去っていきました。きっとウェルテルはロッテの心の中の住人になれたことでしょう。罪深いですね! -
Posted by ブクログ
「ひとが人生のうちでこの本に心を動かされることがなかったとしたら、それはあまり良いことではないだろう」とゲーテは語ったらしい。「こんなにあなたを愛した私を、あなたは決して憎めない」と、ロッテへの純粋な愛と信頼を貫き通した彼の儚い人生についてのこの小さな記録は、到達不可能な憧れに一身を捧げる(シェリーが星と蛾のたとえで美しく言い表したような)愛の喜びと、それの裏側でしかない悲哀を同時に提示し、我々の生に暗くも美しい影を落としている。ウェルテルはロッテの元を静かに立ち去るべきであっただろうか。ロッテはだけれど、確かにウェルテルに想いを寄せていたし、ウェルテルは、ただのエゴイズムから最悪の結果を招い
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圧倒的。
青春期特有の人が持つまっすぐな心と純粋な感性にここまで肉薄し丁寧に描写した作品は数少ない。
現代の人はすぐに詩的な物言いに触れるとポエマーだの病んでるだの言う。
TwitterやSNSで安易に自らの心のうちを吐露してる人ももちろん大概だが、人の心のめんどくささだったりどうしようもなさを、一方的に俯瞰から見ては冷笑的なコメントをする人が多い現状はそれはそれで色々辛い。
ウェルテルは書簡体、つまりとても個人的なもので、本来は触れてはいけない人の「真実」が描かれる。彼の希望と絶望がそこに克明に記され、それを読んだ僕たちが魂の奥底で何かを動かされる。
ウェルテルは死んだがゲーテは生き返った。 -
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ネタバレGoetheの赤 -2009.03.09記
以下はゲーテ「色彩論」における<赤色>談義だ。
「青や黄を濃くしてゆくと、必ずそれとは別の現象が一緒に生じてくる。色彩というものは、最高に明るい状態でも暗い翳りをもつものである。したがって色彩が濃くなれば、ますます暗くなってゆくのは当然である。しかしながら、色彩が暗くなるにつれて、同時に色彩はある輝きを帯びてゆく。
この輝きをわれわれは「赤みを帯びた」という言葉であらわしている。この輝きがだんだん強まってゆき、高昇の最高段階に達すると、圧倒的な力を示す。強烈な光を見た場合には、網膜に真紅を感じる漸消現象が生じる。プリズム黄赤色は-朱色-は、黄色 -
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ネタバレ岩波文庫の「色彩論 色彩学の歴史」を解読してからのレビューであります。
ダンテの「神曲」のように詩韻に秘密があるのではないかと、行ごとに番号を付けながら解読して行きました。
また色彩論なので赤ならば赤、青なら青、黄色なら黄色、緑なら緑、白なら白、黒なら黒、灰色なら灰色、紫色なら紫色と色分けしながら、また、明るいもの、暗いものなども区別しながら解読しました。
その後、日本に正藍冷染(しょうあいひやぞめ)というものがあることを知りました。
なるほど、ゲーテの言う灰色を明るくしたり暗くしたり、緑が青になったりということと一致している。
また、ダンテの「新曲」の中でニュートンがプリズムに固執 -
ネタバレ
心の成長
一部ご紹介します。
・常に良い目的を見失わずに努力を続ける限り、最後には必ず救われる
・歴史を書くのは、過去を脱却する一つの方法である。われわれが歴史から得るところの最上のものは、それが引き起こす感激である。
三千年の歴史から学ぶことを知らぬ者は、知ることも無く、闇の中にいよ、その日その日を生きるとも。
・人間は現在がすこぶる価値のあることを知らない。ただ、なんとなく未来のよりよい日を願望し、いたずらに過去と連れ立って嬌態を演じている。
・われわれは愛から生まれてきた。われわれは愛無くして生きることはできない。われわれは愛によって自己に打ち克つ。われわれは愛によって愛を見出し得る。苦 -
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古語が多く、また、特に序盤は内容がとっつきにくい為、読み終えるのに少し体力が入りましたが、当時の時代背景における本書の位置付けや、主人公の独特の価値観を踏まえた上で読むと、物語の進行とともに本書の素晴らしさを痛感しました、、、。
18世紀に書かれたとは思えない、今なお先端を走る圧倒的な普遍性は、非常に読み応えがあり、出会ってよかったと思える本の一つでした。
啓蒙思想から脱却と、人間性の開放、、、。
『もし恋なかりせば、この世はわれらの心にとってなんであろうか?』
『人間は人間です。誰かがすこしばかり分別をもっていたところで、いったん情熱が荒れくるって人間の限界におしつめられたら、そん -
ネタバレ 購入済み
愛情と情熱
一部ご紹介します。
・男の本来の資質は、行為し、働きかけることにある。女は、もっと生活全体の中にあるつながりに目を向ける。
・親しく結びつけられた二人の間に少しでも均衡の狂いがあれば、そもそも第三者なるものはほとんど役に立たない。
・シャルロッテ「私たちの行く手に待っていることは、もうかなりはっきりしていますわ。あなたはオッティリーエを愛していらっしゃる。あなたはオッティリーエなしでは居られなくなっていらっしゃる。愛情と情熱は、あの子の側からも芽生え育ってきています。刻一刻、目の前ではっきりと起きている事実を言葉にして言ってしまって何故悪いのでしょう。この先どうなるのか、自分たちの心に聞 -
ネタバレ 購入済み
情熱の果てに
一部ご紹介します。
・運命の女神たち「踊り愉楽に身を任せ、陶酔に我を忘れるその時は、この糸にも限りがあることを思いだし、用心するこそ大事です。切れることもあるのです。」「どうにも無駄な糸を引き出し、それに長々光、大気を恵む一方、未来に輝く希望の糸をぷっつり切って墓の穴へと繋ぐのです。」「糸が伸びてくる。糸が車に巻き付いてくる。どの筋も廻る車に合わせねばならぬ。私の心がお留守になったら世界はいったいどうなるのだろう。」
・メフィスト「先人がまだ考えていないほど馬鹿げたこと、賢明なことが、いったい誰に思いつけるものかね?」
・ネレウス「助言が人間に役立ったことがあるかね?賢明な言葉も、聞く気 -
ネタバレ 購入済み
欲望の果てに
一部ご紹介します。
・神「求め続けている限り、人間は踏み迷うものだ。」
・ファウスト「胸に感じるものがなければ、人の心を得ることはできぬ。本当に胸の底から涌き出たものでなければ、胸から胸へと伝えることはできない。」
・ファウスト「祖先から遺されたものは、自らの手で獲得し直してこそお前のものとなる。」
・ファウスト「俺に欠けているものが、こんなところで見つかるとでもいうのか?この上幾千もの本を読み散らせというのか?いつの世もどこの国でも人間はわれとわが身を苦しめてきたことを知り、時としては幸福者もいたことを知るためだけに」
・ファウスト「俺が仮にも将来ある瞬間に向い、留まれ!お前はあま -
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老学者ファウストは悪魔メフィストフェレスと「とまれ、おまえはじつに美しいから」と言った時、自分の魂を渡す契約を結ぶ。その代償として若返り、
「さっぱりと知識欲を投げすててしまったこの胸は、
これからどんな苦痛もこばみはせぬ。
そして全人類が受けるべきものを、
おれは内なる自我によって味わいつくしたい。
おれの精神で、人類の達した最高最深のものをつかみ、
人間の幸福と嘆きのすべてをこの胸に受けとめ、
こうしておれの自我を人類の自我にまで拡大し、
そして人類そのものと運命をともにして、ついにはおれも砕けよう。」(第一部PP142~143)
と人生をやり直すことを決意する。しかし、一幕一幕場面が変わ -
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あらゆる古典の中に古典として引用されるゲーテ。そのゲーテの『ファウスト』の第1部。
ゲーテは、20歳から構想を思案し、24歳から書き始めて82歳でこれを完成させた。そして83歳に没した。
ゲーテは城に住み、緑と静謐に囲まれ閑暇に満たされて、毎日ワインを大量に飲んで執筆していたようだ。
ところどころで散りばめられている人生の本質が立ち現れてくるような鋭い言葉。
ゲーテはこの第1部を酷評し、第2部にこそ満足しているという評価のようである。
第1部のクライマックスは言葉にしにくい、シェイクスピアとはまた一味違った悲劇の深みを感じる。
第2部が楽しみだ。 -
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友人とゲーテの思想を学ぼうと決め、本書を手にとった。本書は、主人公のウェルテルが親友のいいなずけのロッテに恋する物語である。本書におけるウェルテルは狂人と言ってもいいほどの勢いでロッテに愛を捧げている。現代においてはストーカーと呼ばれても仕方がない程のウェルテルの行動ぶりは理解に苦しんだ。当時のドイツ社会では本書が人気を博したとのことだが、それほど皆がウェルテルのような純愛を経験していたのだろうかと疑問に思った。また、ゲーテは「もし生涯に『ウェルテル』が自分のために書かれたと感じるような時期がないなら、その人は不幸だ」と述べているが、私自身にその時期が来る未来を想像できない。しかし、一人のこと
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この手の過去の偉人の格言集は、往々にして今の自分への戒めになる。
個人的には特に、
「自我と自由と節制について」の項目がガツンときた。
一つ格言を引用するとすれば、
「個人は何ものかに達するためには、自己を諦めなければならない、ということを誰も理解しない」P131より
だろうか。
自分の目指す「なにものか」、について。
そしてそのために自分が「諦めなければならないもの」とは何か。
これはこの本に収められた一つの格言に過ぎない。
あなたの心に問いかける多くの格言がこの書には収められている。
別の本の名前を出して恐縮だが、アランの「幸福論」のように、生活の中で折に触れて読み返したい一冊。