ゲーテのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトルと作者の名を知らぬ人はいないほどの名作中の名作。初読みです。
書簡体であることや結末など、知らないまま読んだ。天才詩人ゲーテの作だけあってさすがというべき美辞麗句の数々。…けっこう飛ばして読みました。
でもね、フキハラ(不機嫌ハラスメント)、少ない額しか生活費をくれない夫、読書の好みの話、社交界での身分による差別や仕事のできない上司の話など、いまこの時代の外国人が読んでも聞いたことある話だな?と理解できちゃうんだからすごいよね。
そういう意味では目新しさはないのだけれど、この時代にはとんでもなくセンセーショナルな作品だったらしい。解説が面白かったです。
何より1950年の訳なので古典っぽさを感じられてよかったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最初に読んだのが10代の頃で、20年ぶりに再読。すごく胸に響きました。
ウェルテル青年はとても感受性が強く、目の前の人々や自然、自我や孤独、色んなものの捉え方が鋭くハッとさせられます。
許嫁のいるロッテを深く愛し葛藤する気持ち、恋心一つとっても、こんなにも人間の内面をありありと描いた作品は他に出会った事がないくらいです。
200年以上も前に書かれた作品とは思えませんでした。
人々の生活は変わるし、階級社会や信仰などピンと来ないものがあったとしても、普遍的なものってあるんだな、そしてそこに文学の凄さがあるんだと思いました。
恋をして、舞い上がって、期待して、不安になって、絶望して。人と人との間にある嫉妬も葛藤も愛も苦しみも、変わらないものは変わらない。 -
Posted by ブクログ
若さゆえにロッテに恋して浮かれて暴走してしまったけど、もとのウェルテルは身分関係なく友達をたくさんつくれるような人当たりのいい青年だから、ロッテの婚約者アルベルトのことも嫌いになれず、むしろ完璧な人だと認めて、自分が入り込む隙はないんだと理解してどんどん自分を追い詰めていってしまう。
自分のほうがロッテに相応しいと言ってしまえるくらい図々しかったらこんなに思い詰めることはなかったのかな。
友人のウェルヘルムに宛てた手紙で自殺を仄めかしていたし、本当は心のどこかで誰かに自殺を止めてほしかったのかな。
まだ若いんだし何より一途だし、なんとか自殺を思いとどまって生きてみたらロッテと同じか、それ以上に愛せる相手に出会えたんじゃないか。
恋に浮かれている最中はロッテはそれはもうとても素敵な女性に見えたかもしれないけれど、離れて時間が経って振り返ってみたら別にそこまで惚れ込むほどの女性でもなかったな、ってちょっとした笑い話にできる日がきたかもしれないのに、切ないなあ。 -
Posted by ブクログ
主人公ウェルテルが、友人ヴィルヘルムに宛てた書簡形式で構成された作品。ロッテという女性への熱烈な恋心が吐露されています。彼女には婚約者(アルベルト)がいます。にもかかわらず、ウェルテルにも心惹かれている。いわゆる三角関係です。ウェルテルには恋の悩みの他に、職業が定まらないという辛い現実があります。
最初の方の手紙は、ロッテへの好き好きオーラ出まくりですが、後半は悩み深くとても重苦しい内容です。恋は盲目、恋の病という言葉が想起され、ウェルテルの心が、どんどん病んでいくのが読み取れました。
読み進める中で、自分の経験が思い出されてきました。
学生時代、恋愛がうまくいかず、入院するまでになってしまった友人がいました。治療を経て自分自身を取り戻すことができて良かったのですが、ウェルテルは違います。破滅に向かっていってしまうのです。
私は、人生において恋愛は必要だと思うのですが、一歩間違えると恐ろしいこともあるというのも現実です。一対一の恋愛でも色々ありますが、三角関係となるとさらに難しい。ウェルテルはロッテの婚約者を、敬愛しているところが複雑です。
私は20代の頃に、結婚を前提として付き合っていた人と別れることになった経験があり、とても辛かったです。共通の知人を通じてその理由を知り、“理由を言わないことも優しさなのか”と自分なりに納得し、時間をかけて立ち直っていった、苦い思い出があります。でも、“辛い気持ちを1人で抱え込まずに言ってほしかった”と今も思います。
ウェルテルの場合は、自分の気持ちを全て手紙に書き残しており、分かりやすいといえばそうなのですが、残されたロッテはどんな風に自分の気持ちを整理したのだろうと考えてしまいました。
ウェルテルの最期は、衝撃的で悲し過ぎました。生きることの悩みは人それぞれであり、その重さも違います。それでも私たち人間は自然の中の一部であり、“生かされている”ということを決して忘れていけないと思います。(自分に言い聞かせています。)
最近、自死が扱われている作品、『杉森くんを殺すには』『こころ』(夏目漱石)を読みました。自死を選ぶに至った当事者の気持ちも辛いのですが、残された人も深い傷をおうということ、再認識しました。
『杉森くんを殺すには』の作品のメッセージ、“自立とは依存先を増やすこと”が思い出されます。究極になったときに、助けを求める勇気があれば、死ではなく生きる方に、気持ちのベクトルが向いていくのではないか。そんなことを感じました。
本書の解説には、初版と改訂版との違いが説明されており、勉強になりました。
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Posted by ブクログ
ネタバレちょっと昔に読んだから、思い出しながら書くけど…
ウェルテル効果という心理学用語がある。メディアが自殺を報道すると、その後自殺率が高まるということらしい。
この本を読んで同じように自殺する人が増えたことからそう呼ばれているんだって。
そんな感じで、これを読む前から結末は知っていた。結局ウェルテルは最後に叶わぬ恋が原因で死んでしまうのだ。そこまでどうやって向かうのか、どんなことに苦しんでいたのかをみつめながら読んだ。
ウェルテルは既婚のロッテを好きになってしまい、もう、病的に好きになってしまう。ロッテしかいない、と思い込む。でも結婚してるから諦めるしかなくて、死んでしまう。
何がすごいって、ウェルテルはロッテに自分と付き合うように迫ったりだとか、ロッテの夫をばかにしたりとかしないのだ。ただストーカーなら、相手やその家族を攻撃したりするだろう。でも、”本当に愛している。”満たされない心は矛先となり、ただただ、耐えられない苦しさや、激しい攻撃は自分へと向く。だから、最後に自殺という方法を選んでしまうんだと思う。
でも、そんな愛って本当に愛なのかな?
燃え上がるような恋をしている最中って、たしかにあの人じゃなくちゃ絶対だめだ。この世にあの人の代わりはいない。一生他の人を愛せないと思い込むんだけど、意外とそうではなくって。
恋の激しさも数年したら落ち着いてきたり、また、別れて新しい人に出会えばこの人じゃないとだめだって、もう一度思うもんじゃない?
ウェルテルはまだかなり若いから、初めての恋だから、こうなってしまったのかなぁ。可哀想だ。こんなに人を深く愛せるのであれば、もう少し生きていれば、ロッテとじゃなくても絶対に幸せになれる道はあったと思う。
ちなみに、日本ではあまり聞かないが、海外だと失恋は自殺の原因の多くを占めるらしい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ少しだけ読んだことはあったが「淋しい夜のページをめくれ」がきっかけで再度手に取る
初めてのゲーテの作品
とことんウェルテルになりながら、気持ちを想像しながらじっくりじっくり読んでいった。
小説というよりも詩に近い印象を受けた。
ロッテを初めてみて、天使だと思った。とか
ぼくはまるで神が聖者たちのためにとっておいたような幸福な日々を送っている。
とか、浮かれっぷりがすごい、現代と何も変わらない感情に、人間の普遍性を感じる。
このさきざきがどうだろうと、ぼくは人生のよろこびを、最も清らかなよろこびを味わったんだとか
死亡フラグすぎる
身を引こうとするウェルテル
それでも吸い寄せられるように会いに行ってしまうウェルテル。
奪うでも無く、殺すでもなく、身を引く。それができればどんなに良かったか。
できないからこそ、もがき、苦しみ、最後の選択をする。
恋の悩みの話だと考える人もいるかもしれないが、
一つの愛なのではないかと感じた
この本を今の歳で味わえて良かった。
A+ -
Posted by ブクログ
洗練された美しい文章がすごく良い。
苦しいほど切実な恋心が言葉を変えながらたっぷり200ページで描ききられていて、まるで演劇を観ているようだった。
「不機嫌というやつは怠惰と全く同じものだ。」という言葉に感服した。
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ゲーテ自身の絶望的な恋の体験を作品化した書簡体小説で、ウェルテルの名が、恋する純情多感な青年の代名詞となっている古典的名作である。許婚者のいる美貌の女性ロッテを恋したウェルテルは、遂げられぬ恋であることを知って苦悩の果てに自殺する……。
多くの人々が通過する青春の危機を心理的に深く追究し、人間の生き方そのものを描いた点で時代の制約をこえる普遍性をもつ。