劉慈欣のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレあとがきに「童話」とあるが特に子供向けの文章ではないし、フリガナも少なく、実際には子供には難しいと思う。
『三体』を書いた作家だが、これはファンタジー的な寓話という感じ。
三日月は本当に三日月型、太陽は海の中では真っ黒で、火守が毎日火をつけることで燃え上がり空に浮かぶ、など小学生でも科学的事実と違うことはわかるが、この世界観がなかなかいい。
「月にミルクを取りに行く」とか「月はチーズでできている」といった言い伝えや「レ・コスミコミケ」なども思い出す。
言い伝えはまだ科学が未発達だった頃、自然現象を見て人間が想像したことだが、「レ・コスミコミケ」は、科学的事実は知った上で虚構の世界を作り出していたわけで、この作品はこちらに近いと思う。内容もテイストも全く違うが。
しかし、せっかくならサシャが恋人の元に帰らず火守の仕事をする決意をしたのか、もう少し書いてあってもいいのかなと思った。
私の読みが不足しているせいかもしれないけど。
西村ツチカの絵も美しく、作者のファンなら手元に置いておきたい作品だと思う。